白A NEW YEAR LIVE
白A
浅草六区 ゆめまち劇場(東京都)
2018/01/01 (月) ~ 2018/01/02 (火)公演終了
満足度★★★★★
いつもより長めのステージなのに、いつもより安くてドリンクとフードもついてまさに「お年玉」楽しかったです!!
「標〜shirube〜」
劇団桟敷童子
すみだパークスタジオ倉(そう) | THEATER-SO(東京都)
2017/12/12 (火) ~ 2017/12/25 (月)公演終了
満足度★★★★★
愛するものを呼び返すための奇妙な儀式がほかの人の命と引き換えと言うのも悲しい気がしました。でもそんな儀式を信じるほか希望がなかったのでしょう。最前列にいたので盛大に赤い紙吹雪を浴び、バッグの中にもたくさん入ってしまいました。後日あちこちでバッグから赤い紙片がこぼれて、そのたびに誰かを思い出しました。
新年工場見学会2018
五反田団
アトリエヘリコプター(東京都)
2018/01/02 (火) ~ 2018/01/05 (金)公演終了
満足度★★★★
195分。
ネタバレBOX
五反田団「ドラマえもん」
下北(半島)演劇祭に参加する東京の劇団が青森に乗り込むもモメて東京へ。紀伊国屋ホールでも青森劇団の芝居を乗っ取ろうとするが…。
面白い。人も多くてパワフルだし。
紅戌会「ダンサーインザ獅子」
恒例の獅子舞。ラストの演者(中川幸子?)の笑顔が素敵。泰然君かわいい。
ザ・ぷー「ザ・ぷーの新春ライブ」
面白い。コントが好き。マチオの芝居が特に好き。おならの歌(寄り添い生きた夫婦で遺された妻が夫のおならを懐かしむ)は、ベタでもあるけど好き。
ハイバイ「城山羊の会か別役実のニセモノ」
イマイチ馴染めなった。終盤(城山羊調)の後藤剛範と佐久間麻由の妄想エロやりとりはウケた。
ポリスキル
恒例。黒田大輔のポリスへの怒りがよい。
長いのはやむなしかな。客も満杯でさばくのに時間かかるというのもあるし。改善してくれるとうれしいが。
途中途中の前田司郎と黒田大輔と斎藤庸介のワイン片手のトークは相変わらず面白い。
心踏音 -Shintouon-
壱劇屋
HEP HALL(大阪府)
2017/10/27 (金) ~ 2017/10/30 (月)公演終了
満足度★★★★★
めちゃくちゃ泣きました。ノンバーバルなのにこんなに泣くものかとなんか悔しくなりました。本当に素敵な作品でした。五彩の神楽で一番好きな作品です。いや、2017年に観た作品で一番好きな作品です。また生で観たい。
新しい生活の提案
壱劇屋
HEP HALL(大阪府)
2017/05/26 (金) ~ 2017/05/31 (水)公演終了
満足度★★★★★
初壱劇屋でした。再演だったので事前に初演の舞台写真を見て気持ちを上げて行きました(笑)
数週間前に劇団員さんがビラ配りをしているところへ行き、必ず誰か1人連れて行く!と約束して約束通り1人舞台を観るのが初めての連れを連れて行ったのですが、「舞台ってこんなに面白いねんな!!」って言ってて嬉しかったです。
ハイサイせば
渡辺源四郎商店
こまばアゴラ劇場(東京都)
2018/01/06 (土) ~ 2018/01/08 (月)公演終了
満足度★★★
80分。
ネタバレBOX
二次大戦中、軍に呼ばれた沖縄出身の比嘉2名、青森出身の工藤2名。通信の暗号化に方言を用いるという話で、言われるままの文章を方言で電話の向こうへ伝える面々だったが…。
実は(共産主義の?)比嘉幸信(当山彰一)をあぶりだすための罠というオチ。
ちょいちょい笑えるとこもあって、方言ネタもあって、いい感じ。ただ、やや間延びする印象でスパっとした切れ味があるとよいかなと思った。
清掃員の工藤シズ(三上晴佳)の夫が徴兵され、電話の相手は夫じゃないかというくだり(ラストシーンにもつながるが)は、もっと情感あるようにしてもいいかなと思う。
[終演しました!]【名古屋公演】「ミソゲキ2017」参加作品『誰も知らない。』
冗談だからね。
ナンジャーレ(愛知県)
2017/12/29 (金) ~ 2017/12/31 (日)公演終了
満足度★★★
主人公の…おっ…となる独白から始まって、徐々に語られる…そこまでに至る人生の"弄ばれ感"は一々興味を惹く。
以降はネタバレboxへ
ネタバレBOX
(続き)
主人公の…おっ…となる独白から始まって、徐々に語られる…そこまでに至る人生の"弄ばれ感"は一々興味を惹く。
…〇〇花火、〇女〇の呪い、3万tonの廃棄〇〇、ヒンズースクワット…、何かしらの暗喩や見立てがとても面白く、要素として光るモノが盛り沢山。個性派揃いの役者も無駄使いなまでの目移りする物量で攻めてきて、勢いを感じた。Gregの存在感良かったね。
…沢山ぶちまけたピースを…自らぶち壊しにかかったかの終盤のメタ展開は、意表を突かれた楽しさが半分と残念感が半分。あのピース達をどう結び付けて…何に結実させるかを見たかったのは本音としてあるし、その観点だと"逃げ"にも映る最終展開だけど、…"そういう芝居"を揶揄するのが意図だとしたらアリなのか。どういう過程であの筋書きに辿り着いたのか…、どこまでが筋書きでどこまでがトラブルなのか…には興味が尽きない。アングラ精神と今どきの若さが共存する面白さでした。
ぼくらの90分間戦争
企画演劇集団ボクラ団義
シアターKASSAI【閉館】(東京都)
2017/12/27 (水) ~ 2018/01/15 (月)公演終了
満足度★★★★
中学生時代に何があったのか、かつての仲間達がそれぞれに向き合わなければならないノーカット90分。
その誰もに何かしら同調できる分、強い個性を放つ人物が少ない様に思いましたが、徐々に明らかになってくる事の真相を見守りながら何ともやり切れない気持ちになった90分でした。
ドラマの純度を上げる為に色んなモノを削ぎ落してみたボクラ団義さんの通過点的作品なのかなという印象。
悪魔のいるクリスマス
ナビロフト
ナビロフト(愛知県)
2017/12/21 (木) ~ 2017/12/24 (日)公演終了
満足度★★★★
悪魔のいるクリスマス、観劇終了。一言で言うと哀歌…かな、でも悲壮さではなく、ほんのり心に残る何かがある…クリスマスらしさ。小熊さんと若手のバランスに…むしろ現実感が湧くの不思議
灰の糸
水没都市
ユースクエア(名古屋市青少年交流プラザ) (愛知県)
2017/12/22 (金) ~ 2017/12/24 (日)公演終了
満足度★★★★
最初は電光石火一発座の「のこりび」を思い出しながら観てたけど、それとは大きく異なる舵を切ったところで、肉親の死の位置付け、向き合い方は様々…と思いを馳せる。役者陣の演技の…抑えた中に潜む濃厚さは味わい深い。
アフタートークのはせさんトークはさすが、美味しかった。しんかさんの某疑惑(笑
ヴェニスの商人
ハラプロジェクト
七ツ寺共同スタジオ(愛知県)
2017/12/08 (金) ~ 2017/12/17 (日)公演終了
満足度★★★★
見事な異文化混合の空気の妙… 西欧古典の雄 シェークスピア戯曲をベースに、レトロロック(?)、オペラ、幻想的ないで立ちの行列、ぽろっと出てくる大岡裁き、壁を埋め尽くす「慾」と「無」の文字 … カオスでありながら不思議に調和する異世界感でした。
以降はネタバレboxへ
ネタバレBOX
(続き)
そんな中、金銀鉛の箱選びで、ふっと入ってきた…とある婿候補者のシーン。現代のノリで現実的に核心の箱を見抜き…ポーシャに異能で阻まれるコミカルな顛末が好きなところで、これもまたこの作品の懐の深さでしたね。ちょっとメタ的趣向でもあり、楽しかった。
そして、やはり核心は…金貸しシャイロックの…オリジナリティある末路。
「原作」でのシャイロックの処遇は、キリスト教視点のご都合的な顛末で、シャイロックの強欲を責めながらも、結局は力づくで…キリスト教価値観の元にシャイロックを捻じ伏せる。
表向きは「あくまで知略」の雰囲気にしてあるが、事実上、権力を笠に着た強権発動に他ならない。あまつさえ、そもそもが言い掛かりの死刑を、キリスト教徒の慈悲で免じてあげている恩着せがましさ。
そんな原作の欺瞞を振り払うかの様なラストシーン。
シャイロックが…ヴェニス公に持たせたナイフで自らを刺させて事切れる結末は「結局はお前らも、自分の価値観で他人を捻じ伏せているに過ぎない」と…欺瞞に満ちた慈悲を拒絶する…一世一代の見得切りだ。喜劇から一転しての悲劇の様相はインパクト大でした。
オイラーズサプライズ
アトミック☆グース
千種文化小劇場(愛知県)
2017/12/15 (金) ~ 2017/12/17 (日)公演終了
満足度★★★★
失敗の予感しかない…グダグダのサプライズオーダーから始まる本作。そこに報酬だけが旨味の…前提条件がほぼ皆無、雲を掴むようなミッションが追加され、悪手の見本市の様なWサプライズへ…ほぼミッション・インポッシブルに挑む面々。
ここから小ネタ依存のドタバタ劇になるかと思いきや(それでも十分楽しいけど)、それは甘く見過ぎでした。隙間に巧妙に埋め尽くされた登場人物の「思惑」たち。コレを表に窺わせず…実際のサプライズまで引っ張っていく脚本が見事でした。
以降はネタバレboxへ
ネタバレBOX
(続き)
最後に明かされてようやく分かる都合6件のサプライズが入り乱れる人間模様。重要なのは…各々単体ならサプライズが成立しなかったこと。まるで"ぷよぷよ"の様に、連鎖によって足りないピースが埋まる…同時でこそ成り立つ仕掛けが面白かった。
実際、彼女(ゆかり?、さゆり?)の「もう一つ言いたいことがあります」のところまで、完全に油断してた(笑)、すっかりやられました。
こうなると…轟さんの挙動なんかは、オチを知った上でもう一度観たかったなぁ。つくづく上手くできてる。お馴染みのところでは、変顔自撮りの女王 大上さんがひたすら"真面目"に困り続けるの、安定して楽しかった。コンプレックスひけらかす笑いも。
デリポ等では中々お目にかかれない「普通の可愛い人」を演じた楓さんも、返って新鮮でしたねぇ。
くじらと見た夢
燐光群
愛知県芸術劇場 小ホール(愛知県)
2017/12/12 (火) ~ 2017/12/13 (水)公演終了
満足度★★★★
イルカ漁・クジラ漁にまつわる民俗描写、高揚感がとても良く、まさか燐光群観て「美味しそう」って感想が湧く日が来るとは思わなかった。
そんな心地よさを醸す一方で、狩られる側視点の暗部も突きつけた対比のシーンにゾクゾクした。
いろんな意味で結構ファンタジーです。
ファントム
極東退屈道場
ナビロフト(愛知県)
2017/12/09 (土) ~ 2017/12/10 (日)公演終了
満足度★★★★
圧倒的。理屈で汲み取ろうとすると討ち死にする感じは…少年王者舘の観後感に似てる。まさしく美術品的な舞台装置、世俗的 懐古風ながら神話?寓話?的な佇まい、計り難い繋がりで二転三転する流れはオムニバス的でもある。理解不能ながら興味を惹き続ける不思議。
君のそれはなんだ
オイスターズ
三重県文化会館(三重県)
2017/12/09 (土) ~ 2017/12/10 (日)公演終了
満足度★★★★
観客がついそのまま呑み込みがちなお約束を…ゼロベースで捉えて料理する駆け引き的会話の妙技。
常にその立場を疑いながら役者の言葉の一つ一つを楽しむ。最後は…言っちゃうんだ…と思ったがトークで納得(笑
台がこの世の非平衡を感じさせる。あと照明良い。
『はやくいかなくちゃ』『シュガー、ミルク、スプーン、カップ、コーヒー、ダーリン』
演り人知らズ
AHAアトリエ・ギャラリー(愛知県)
2017/12/09 (土) ~ 2017/12/10 (日)公演終了
満足度★★★★★
演り人博覧会という意欲的な公演を控えての、プレ企画的位置づけ?
ネタバレboxに、ふわっとした感じで、更なる期待感を込めつつ、アッサリ(当社比)の感想を。
ネタバレBOX
■【シュガー、ミルク、スプーン、カップ、コーヒー、ダーリン[新キャスト・新演出]】
演り人博覧会を近々に控え、なぜここで単発の公演?って思ってたけど、これはレパートリーを再集約させる博覧会に新たな魅力を期待させるチラみせやね。元々、名古屋大阪で役者替えする等、…一つの形態に留まらない柔軟な作りをする演り人知らズですが、遂に名古屋キャストも変更。そして…あっと驚く新演出が待っていましたね。
初期ラインナップの中でも1,2を争う魅力的な戯曲ですが、新たな試みをいくつも盛り込むことで、…まったくの新作になった…と言っても過言ではないです。
その最大の秘密はいちろーさんの使われ方。その存在自体が設定考証と舞台の空気に大きな一味を添える…堪らんわコレ、皆みれ。
そして、新キャストが作り出す新たな印象…遜色ないというより、…また別の物語を浮き立たせてくれるねぇ。
専らの演出家が主宰する企画ならではのアプローチ。
新作よりも…この企画の趣旨を、より色濃く映し出している新演出Ver.でした。
演り人博覧会でも、舞台が変われば…また別の空気をみせてくれそう。
■【はやくいかなくちゃ】
「下校の時間」で23回劇作家協会新人戯曲賞 最終候補に残り…期待高まる最中の長谷川彩さんの新作。常に一筋縄ではいかない印象のお方。そこに…おっとビックリの競演、藤島さんと青山さんを掛け合わせた演出ぶどうさんの意図は…徐々に姿を現していく。
…巡る年月… 繰り返される行為の中で… 変わりゆくものと変わらないもの… 自分と違う人、他人と違う自分… 現在と過去が綯い交ぜに…心の中に積み重なっていき…滲んでくる生きづらさ。
やっぱり一筋縄ではいかない長谷川彩風味だ。
多彩な色の演技で魅せる2人も、まだまだ磨いてくれる余地ありそうだったし、…そして、これは…ぜったい次の円形舞台・天幕広場の方が合う作りだ。これまた期待が膨らむ。ただ、今回とは別の角度で観たいけど、どこに座ればいいか分からない…円形は(笑"
ちょっと、まってください
ナイロン100℃
三重県文化会館(三重県)
2017/12/06 (水) ~ 2017/12/06 (水)公演終了
満足度★★★★★
思考も時間も位相が捻じ曲がっている感じが堪らんかったなぁ。色んな作品のテイストが混ざってる印象を受けたけど、ナイロン初見なので何とも言えず。純粋に舞台装置、プロジェクションマッピングは素晴らしいの一語。熟達した演技も堪能したぁ。
ピカソ、ゴッホもダ・ヴィンチも
試験管ベビー
愛知県芸術劇場 小ホール(愛知県)
2017/12/01 (金) ~ 2017/12/03 (日)公演終了
満足度★★★★
けっこう切実な美術館業界の集客の悩み、そこで働く学芸員…それを目指す人達の狭き門と待遇の厳しさ、創作と仕事の両立と選択…様々な現実味のある悩みのモチーフに…試験管ベビー"らしさ"で彩るアートとコメディのコラボ作品でした。
前回は「歌舞伎」で仕掛けてきたが、今度は「美術」と…他所の文化を貪欲に題材にしていく姿勢に好感。
以降はネタバレboxへ
ネタバレBOX
(続き)
名を成した美術作品と美術家を、次々と血祭り…もとい美味しく味付け。いつか怒られる…と作り手側はひやひやしているらしいけど、この距離感は美術を身近に寄せる意味で…アート好きの私にも嫌な感じは湧かない。美術を神棚に飾る様な扱いでなく、同じ人間が作ったモノと等身大で扱ってこそ見えてくるものもある。深い精神的、技術的な話はソコから更に先の話で、入り口は間口広くアレでいいと思うんだよね。やべー奴ゴッホ、金の亡者ピカソ、ザ・めしやで最後の晩餐(やってない笑)、上等じゃないですか。
その点で丸山さん演じる美大生(?)の「融和の過程」が意味あるエピソードだったと思います。
実際、本当の美術館側も、展示や企画で目先変えたり…再構成したり、色んな努力をされています。今回の…劇団・市民ぐるみの活動になっていくくだりは、本当の美術館にとっても羨望の展開だったんじゃないでしょうかね~。住宅展示場でやってたみたいに、収蔵品の企画展あたりで試験管ベビーを呼んでみようという美術館いないかな?
さて、作品自体は小ネタの大集合的な印象で…ドラマ感はやや薄めだったけど、その分充実した美術ネタのオンパレードは、むしろ趣旨に沿うかと。
入れ替わり立ち代わりの大キャストだし、オムニバスって見方もアリか。
遂に救世主の高みに登った…ザ・めしや奥村さん、…
登場しただけで…一堂に残念な空気を蔓延させた寺田さんのインパクト、
…ノリは一番…どっこい肝っ玉学芸員の松本さん、
…ちっちゃい論争を巻き起こした瀬名伝説のくだり
…高橋さんら女子3人と三芳先生のやり取りの軽妙さ、
…真珠の髪飾りの少女を…そのモデルが誰かで演じ分けた宮田さん、
…きっちり、お見事、堂にいったプレゼンテーションの林さん、
…世のオヤジ代表…憎めない小悪党 吉森館長、
…そして、最後の大物「民衆を導く自由の女神」は、下手なドラマを打つよりもよほど効果的な高揚感があって、まるで映画の様な幕引きは素晴らしい。満を持して女神として登場した主任学芸員 加藤奈々さん、カッコよかった!
少年カセットコミック
妄烈キネマレコード
ナンジャーレ(愛知県)
2017/11/30 (木) ~ 2017/12/03 (日)公演終了
満足度★★★★★
漫画雑誌をモチーフに多彩な短編を織り込んだ意欲的な企画。制作発表時は…7本作るって正気の沙汰か…って思いましたが、新顔の客演抜擢も含め、見事な創刊でした。
ネタバレboxに各話の感想書いてます。
ネタバレBOX
[A]恋の開】
恋オメガ以来2度目。このノリは何度観ても楽しさてんこ盛り。筋とオチを知っていてもなお、無闇に盛り上がる稀有な舞台。この空気づくりに音楽と照明のもたらす寄与は比類ないね。条件反射で…頭に刻み込まれた劇的な感情の発露を促す選曲はGood Job!
酒の肴を追い求める…ただそれだけのことを、壮大な「叙情詩」として成立させるミラクル。アンジェさんのダイナミックな表情と、随所に仕込まれたギャップ萌えの訴求力は見事という他はありません。終盤の変身は「魔法少女モノ」と讃えるべきインパクト。
[B]ドーン・オブ・ザ・ゴッド】
INDEPENDENT:NGY 以来2度目。マーケット戦略さながらの小気味良い布教技術論。その内容の硬さを解きほぐす…ギャップとしてのコミカルな話術。なぜか出てくる名古屋弁(笑)
初演で面白かったところはそのままに…やってくる終盤。
神に対する本音が…ツッコミが響いてくる。「光明もたらしゃあ~」までのくだりが、初演の時よりもスルッと胸の内に落ちてきたのが印象的。
聞いたところによると、初演での畳み掛ける様なセリフ群を…一部、大胆に削ったそうで、「伝える」に比重を置いた成果かな。ただ、エモーショナルな部分がぐっと良くなったのに対し、理屈を捲し立てる話術の部分にもっと淀みなさが欲しい…気持ちよく聞かせて欲しい。
じわじわ好きになってくる素材、また磨かれる機会を切望。
[C]嘘つきパラドックス】
そもそも人間関係から迷わせる趣向。最初は「先生と生徒?」の印象から、徐々に「ドラマ監督と役者?」に見えてきて、遂には「作家の脳内論議」…作家自らが自分で生み出したキャラと自作の方向性に葛藤する様…に辿り着いたかに見えた。
人間関係自体を謎に据えて話を展開させること自体は珍しくないけど、こうやって観客の想像をコロコロ変えさせてゆく趣向は新鮮。ここにフォーカスして、もっと頻繁に変えるのも面白いかも…コント的な味付けになってしまいそうですが(笑)
[D]今日はカレーな気分!】
屁理屈問答や異文化コミュニケーション的なネタの楽しみも多かったが、やはり…常滑kenさん個人の味を堪能した回と言える。吃り方といい、キョドり方といい、まるで漫画から飛び出して来たような振る舞いが何とも愉快。個性に合った起用かな。
[E]ギブちゃんの言うとおり】
Siriをモチーフにしたと思しきキャラ ギブちゃんから享受する人生指南。ギブちゃんの"らしさ"と…ブッダすら演じてみせる役者ぶりのギャップは面白い、はらみつさんナイス。そしてかつて、モラトリアムの代名詞であった"自分探しの旅"にて、行いは適当ながら、何となく納得できる等身大の答えを導き出してレベルアップしていく展開になんとなく好感。ただ、自らの無謀をインスピレーションの源にして、若い子が真の冒険に挑んでいったという展開は、ちょっと皮肉でしたね(笑)
[F]星のふる丘】
スピード感溢れる軽妙な展開。法則を探りつつ、問題解決ままならぬジレンマの可笑しさ。何とも甘酸っぱい彼氏彼女未満の関係。色々ツボにハマり…率直に「これ、好きやぁ」…と思わせる秀作。
とにかく森さん&清水さん二人のやりとりの可愛さが印象的で萌え要素満載だけど、それで終わらぬ最後のオチにも…完全にやられた。タイムリープ物の既成概念に一捻り加えてきた様で、こういう虚をつく感じは大好き。
印象としては、まさしく女性の掌の上で踊らされて…ポカーンな感じの後味だったなぁ。
並行する彼女側イベント構造は台本を読んでも想像の域から出れないが、バッドエンドに至る前のいずれかのTLにタイムリープを重ねたのかと…スピナーも気になるけど。
ただ清水さんのラストの表情は、そんなものどうでも良いかって気にさせる爽やかさ(笑
[G]WOW WAR GOLD】
西尾さん、こんなシナリオも書くんだ…と率直な驚き。これもまた異文化遭遇ネタではあるけど、極めてSFサスペンス調…しかも、実在んいいドキュメンタリー・スタイルという可笑しみ。
ぶっちゃけ、んいい観てるんだか、妄キネ観てるんだか…分からなくなる不思議体験。
台本には「適当にネタやって」的な指示も入ってて…西尾さんとんいいの信頼関係も窺わせる(笑
あと…任意に光る玉の小道具に驚きあったし、第三者の人格を乗せていく椎葉さんの演技は…まさしく光ってた。随所に見所あり。
ハイサイせば
渡辺源四郎商店
こまばアゴラ劇場(東京都)
2018/01/06 (土) ~ 2018/01/08 (月)公演終了
こまばアゴラ劇場で畑澤聖悟作・演出・出演「ハイサイせば」約1時間20分。年明けからガツンといいお芝居!超満席で劇評家さんも大勢いらしたような。
敗戦間際の日本。東京の海軍省に沖縄と青森の市民が集められ…。津軽弁と琉球語と標準語が行き交うのが楽しい♪家族が兵隊に取られるのはある意味平等だけど、“田舎者”は特に差別され、搾取されていた。
ネタバレBOX
政府は青森の農民に「林檎を栽培せよ」と命令しておいて、10年経ってやっと林檎だけで生計が立てられるようになったら「林檎は贅沢品だ、コメを作れ」と政策を反転。夫が南方に出征している間に、家族は林檎の木を泣きながら全て切り落とすことに。
招集された兵士は県ごとに同じ連隊に所属するが、沖縄の兵士だけはバラバラに配属された。「軍はわからない言葉を話す人々が怖かったのだろう」。
貧しさゆえに子供が売られるのを“糸満売り”と呼んだ。沖縄の元漁師は8歳から20歳まで(年齢は不確か)働かされて、読み書きができない。
一般回線の電話でドイツに暗号を伝える作戦だったが、全ては共産主義の運動家を陥れるための罠だった…というどんでん返し!
元漁師の「ヤマトはこりごりです」というセリフが胸に刺さった。
受話器を取って南方にいるはずの夫に話しかける掃除人の女性は、「林檎が沢山できた、来年もきっと。だって私と貴方が植えた林檎なんだから」と報告していたようだ。切ない。