スカーレット・ピンパーネル 公演情報 梅田芸術劇場「スカーレット・ピンパーネル」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★★★

    昔懐かしい「紅はこべ」ミュージカル版。タカラズカですでに三演、これも主役は同じで再演なので、手慣れたものである。ブロードウエイではさしたるヒットではなかったようだが、兄弟愛や義理人情が日本好みだった様で本邦では第二次大戦以前からおなじみのフランス革命裏話・冒険劇だ。もともと原作が最初に戯曲で書かれたそうで、人物配置も演劇的だ。
    お互いに正体を言えない夫婦に石丸幹二と、宝塚時代からやっている安蘭けい。敵役が石井孝一。この三人が歌い上げるげる曲が多く、歌のうまい人たちだけに歌う方も聞かされる方もミュージカルの気分になる。しかし、レミゼが上演されてしまった今では、「紅はこべ」のイギリス騎士道物語は古めかしい。歌に頼らざるを得なかったのかもしれないが、もうすこし場面ごとに色合いをつけてもよかったのではないか。たとえば二幕。幕開きのイギリス宮廷のシーンはパーティの華やかな雰囲気からコミックな紅はこべの連中の登場、彼が正体を現すか?と言うサスペンスと波乱があるのだが、それぞれの内容が立っていない。

    ネタバレBOX

    幕切れ前の港にシーンも、安蘭けいに二本刀の大立ち回り(ここはさすがにどうかと思った)があるが、ここも、話をまとめて片付けた感じでぐじゃぐじゃな成り行きだ。こういうミュージカルではよくあるのだが、衣装が、紅はこべ七人のメンバーなら、各人それぞれ色を変えておけばいい、と言った安易な設計で、フランス革命!という時代物の厚みがない。と、いろいろ苦情はあるのだが、既に何度も上演されてきて、今夜の会がちょうど50演目と聞くと、まずは定番の作品になったと言えるだろう。しかし、夜の客足、二階はほぼ三分の一くらいしか入っていなかったから、そろそろ新しいネタを探さなくては。「紅はこべ」ではいくら横文字タイトルにしてみても、いかにも古い。

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    2017/11/28 23:41

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