往路「オムニバス作品 鬼エント急行」 復路「銀河鉄道の昼」
CAPTAIN CHIMPANZEE
都電荒川線(東京都)
2018/02/11 (日) ~ 2018/02/25 (日)公演終了
満足度★★★★★
走る電車で観劇というのは贅沢な経験でした。外の人が「何やってるのかな?」と覗いているのも面白かったです。
でも、何よりお芝居が面白かった。特に往路「鬼エント急行」は、それぞれ「鬼」と呼ばれる人の悲哀や影の努力など垣間見えて楽しめました。
鵺的トライアルvol.2『天はすべて許し給う』
鵺的(ぬえてき)
コフレリオ新宿シアター(東京都)
2018/02/07 (水) ~ 2018/02/13 (火)公演終了
満足度★★★★★
二重三重にも怖さと気持ち悪さが募る作品。
それを歌舞伎町で公演する。
(以下ネタバレBOXへ。恐ろしく長文になってしまいました)
ネタバレBOX
劇場に入るとTシャツ姿の女性が舞台に座り込んでいる。どうやら監禁されているようだ。
しかし、観客は最初は舞台の上を見るのだが、そのうちに慣れてきたのかガヤガヤと話をし出す。「そんな雰囲気じゃないだろう」と思っているのだが、いろんなところで会話が弾んでいたりする。私は席が前方ということもあるのか、とてもそんな気分にはなれない。
彼女たちは、これから始まる公演の中に登場する女性たちの行く末を暗示しているのか、現在進行形の状況ではないのかと思っていた。しかし、どうやらそうではなかったようだ。話が進みそれに気づく。
舞台は軽めの前説を挟みつつ始まる。
河野と仲元がなんか気味悪いなと思っていたぐらいだったが、和田の登場で一気に気味悪さが怖さに変わっていく。以降、結構気分が悪くなる展開に。「胸くそ悪い」展開だ。
さすがに彼ら3人を見て、「いやいやいや、こんな人はいないでしょ」と思いつつもも、この数年実際に起こった事件が思い起こされ、そうとも言い切れない怖さがグイグイと迫る。
このストーリーの上手さは、狂っている和田1人だけが加害者として出てきたのであれば、「キチガイが起こした、かなり特別な出来事」としてストーリーを見ていくことになるのだが、そんな男があと2人も出てくる。
彼らに共通するのは、「自分が好きな女性は、自分のことも好きである」と信じていることだ。そして三者三様な異常さがある。
この「自覚なき男たち」の狂気に観客がブラックホールに落とされていく。
さらに「行間を読ませる」のが上手い作品でもある。
例えば、仲元が意中のOLに話しかけても何も話してこない、というのは、仲元と彼女のそれまでの関係を表している。すなわち「この人には何を話しても自分の都合のいいようにしか受け取らない」「だから怖いから何も話さない」ということ。「婚約者がいる」と言っているにもかかわらず、訳のわからないことを言い張る仲元も、相当な人だということがわかる。そういう「行間」のようなものが随所にある。
和田の口から映画『卒業』が出てきて「それはないだろうって」と、つい笑ってしまったが、どうやら和田は本気らしく、それをごく当たり前のことのように話している姿には、背筋が寒くなった。「どこまで狂っているんだろう、この人は」と、笑えなくなったのだ。
このあたりの狂気の潜ませ方が、和田を演じた江原大介さんが上手すぎて、本当の狂気を感じてしまった。
後から後から彼の口から出てくる、酷い妄想と思い込みに気持ち悪さが一杯となっていく。
女優を拉致するときに鼻歌で聞こえてくる『卒業』の主題歌『サウンド・オブ・サイレンス』。この歌詞がこの作品とリンクしているのがまた怖い。「Hello darkness, my old friend I’ve come to talk with you again Because a vision softly creeping」。まるで自分の闇の中、妄想の中にいる女性に語っているようではないか。
不思議なのは河野と仲元である。彼らは、どうやらかなりいい会社、大企業に勤めていることがわかる。こういう思い込みで生きている人は、普通の生活でもうまく人とは接することができないのではないかと思うからだ。和田は完全にアウトのようで、すでに両親や犬猫、その他を手に掛けているらしいし。ただ、河野の異常さの一端はあとで見えてくる。
彼ら(河野と仲元)は、和田の提案、女性の拉致監禁にあっさりと同意する。完全にアウトな男・和田の論理、「坂本弁護士事件は自白がなければ迷宮入りだった」が怖すぎる。それはのちの弁護士の論理と、実はリンクしていた。
河野は、中盤で彼の気味悪さ、そして妻の、のちの行動の伏線となる行動が出てくる。それはもう家庭内レイプ。妻への接し方が彼の本性を現していて、その一端を見せることで、彼の異常さのすべてを見せていた。彼の家のイスの、背もたれの板のようなものが外してあったのは、家庭の崩壊を示していたのだろうか。
拉致監禁された被害者の女性たちは、「周囲にそんなことを知られたくない」という思いで、事件を事件化しない。確かにその気持ちもわからなくもないが、この展開にもやもやしてしまう。男たちの行動や考えに気持ち悪くなっているのに、さらにこれである。舞台の上も観客の心も、すべて行き止まりの中にいる。
行き止まりで出口が見えない中で、とにかくこのストーリーの着地点はどこなのか、と思いながら観ていた。
1人の女性は殺されてしまっているし、もう1人の女性はストーカー行為がエスカレートして婚約破棄、職場も辞めている。
ラストで女性たちが行動に移すのだが、一瞬、その展開は「安直だな」と思った。しかしその後にもう1人の女性が登場してから「やっぱり、これしかないか」と落胆してしまう。どこまでも救いがない話だ。
人も法も本気で狂っている者に対しては、まったく無力なんだということ。
ただ、これが現実だとすると彼女たちのような行動に出ることはまずないだろう。つまり現実は、和田や河野や仲元のように狂った男たちの歯牙にかかり、苦しんでいる女性が誰にも知られずに多くいるのではないか。そしてそれにまた気分が悪くなる。
ラストで行動に移すときに弁護士が「死体が見つからなければ8割は……」と言うのだが、実行犯で一番ヤバイ和田の「坂本弁護士事件は……」の考え方と根っ子は同じということに気がついてしまう。つまり、「人が死ぬ」という重大なことに対しても「社会の抜け穴」があるということだ。
それはすぐ先に書いた「現実だとすると…………苦しんでいる女性が誰にも知られずに多くいるのではないか」という思いを強化していく。
そして、3人の男たちに手を貸すことになる、興信所の女性は一応、調査対象の女性との関係を聞くのだが、それは単なるアリバイのようなものでしかないということも、被害者をさらに追い詰めていることを思わせる。
ラストに女性たちが行う行動は、「あり得ない」ことなので、現実はもっと厳しく、そして救いのないことになっている、ということが最後の最後に観客に突きつけられたのだ。
「私たちに出来ることは何もない」という現実。それを突きつけられた私たちはどうすればいいのだ。
幕開き前、3人の監禁されているらしき女性たちは、劇中の3人の運命や状況とは違うことにラストに近くなってから気がつく。彼女たちは、たぶん和田がそれまでに拉致監禁した女性たちだろう。和田も「経験から大丈夫」みたいなことを言っていたので……。冒頭から真っ暗闇だったのだ。
救いなしの、こんな話なのに小劇場ネタでかなり笑わせた(それにしても……ラゾーナ川崎……)。小劇場ネタで笑わせてくれた小山も、結局のところ和田・河野・仲元予備軍でしかなったのに笑ってしまった気まずさ。殺されて、自分の死体を見下ろす小山。彼の諦念のような目は一体何を見ていたのだろうか。後悔なのか。
和田は溶鉱炉を「ブラックホール」と称していた。しかし後半になり「ホワイトホール」と言い出す。それは彼によれば「再生の穴」らしい。そこへの憧れは、和田も少なからず自分の行いが過ちだったことへの気づきなのだろうか。それとも「金づる」の両親を殺害したことの後悔なのか。
自分の死体を見下ろす小山と、再生したい和田、天は彼らをも許し給うのであろうか。
和田を演じた江原大介さんはもちろんのこと、役者さんたちは皆良かった。役に入り込みすぎるとトラウマになりそう(笑)。
劇場を出ると歌舞伎町のラブホ街のど真ん中。
開幕前の異常な場面(監禁されているらしき3人の女性)を前に、ガヤガヤしていた観客席ともそれは重なる。「お芝居」「他人事」の感覚。
しかしガヤガヤと多くの人行き交う中の、そこここに誰にも気がつかない闇があるのかもしれない。
男性である私が恐怖する舞台だったので、これから歌舞伎町を抜けて帰宅する女性たちの恐怖は計り知れない。
ノスタルギヤ
Ammo
d-倉庫(東京都)
2018/02/07 (水) ~ 2018/02/12 (月)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★★
12日マチネ(135分)を拝見。
ネタバレBOX
元・サッカー日本代表監督、イビチャ・オシムさんの母国としても有名な、ボスニア・ヘルツェゴビナ。
旧・ユーゴスラビアの崩壊後、地域に根を張る、セルビア人・クロアチア人・ボシュニャク人(ムスリム人)の3つの民族の間で次第に対立が深まり、1990年代、三つ巴の激しい内戦が始まります(当時、新聞で読んで知ってはいましたが、自分にとっては、「遠い・よその国の出来事」でした)。
それまでは民族の違いを(意識はしつつも)越え、地元のサッカークラブ・選手たちを応援していた田舎町ビリヤシュの人々が、内戦の勃発をきっかけに、或る者は故郷を捨て、残った者はやがて互いに憎しみ合うようになる…本作品は、戦乱の中、人生を翻弄されていく者達の悲劇を、サッカーライターの日本人・酒井と、外国のチームに移籍したシーナ・アクシシャヤとの、いわば「内戦の部外者」二人の回想を通して、描いた作品です。
日本のあちこちの街でも目にする、酒場で歓声をあげ・肩を組み合って、応援しているチームの勝利を喜んでいたサポーター達の「その後」は、上演中、終始、息苦しくなるほどに、ただただ哀しくて哀しくて…。
ラストシーン。酒井・シーナ・(消息不明の)イリヤの3人でのパス回しから、やがて出演者全員が舞台に上がり、唄い・叫び・つぶやく地元チーム・FKビリヤシュのチャント(=応援歌、いや、鎮魂歌か)の渦に、微かにでも未来への希望を見出せたのは救いでした。
最後に、自分の記録用として配役を記しておきます。
<セルビア人>
イリア(将来を嘱望されたサッカー選手。現在は消息知れず)…津田修平さん
ソニア(イリアの姉。生まれ育ったビリヤシュへの熱い想いが、後の悲劇を…)…宍戸香那恵さん(今回、この役柄に一番、感情移入させられました)
スロボダン(地元サッカークラブ・FKビリヤシュのコーチ)…坂井宏充さん
ルナ(FKビリヤシュのサポーター達が集うピッツェリアで働く。大学でセルビア民族主義に感化される)…木原実優さん
カタリナ(ソニア・イリアを初め、慕う者の多い、FKビリヤシュの古参サポーター)…滝澤多江さん
デヤン(大工、FKビリヤシュのサポーター)…海田眞佑さん
<ムスリム人(ボシュニャク人)>
シーナ(来日中のスター選手。FKビリヤシュでの、イリアのかっての同僚)…荒川ユリエルさん
エディン(元軍人。前の戦争で、戦死したカタリナの息子に助けられた)…浅倉洋介さん
ダミール(FKビリヤシュのコールリーダー。内戦中、セルビア人兵士に殺害される)…ワンデー櫟原さん
ヤスミラ(ダミールの妻。夫を殺害されてからはセルビア人を敵視するも、イリア・ソニアの姉弟には…)…加順遥さん
ファティマ(デザイナーに憧れる女。後にミラノに移住)…土佐まりなさん
<クロアチア人>
ハナ(ピッツェリアのウェイトレス。シーナのガールフレンド)…広野未奈さん
アレン(民族主義者の青年)…山崎丸光さん
<少数民族・ロマ人>
エスマ(ピッツェリアの女主人、シプシーの出身)…前園あかりさん
<日本人>
酒井(サッカーライター。ビリヤシュを数回訪問。自分を温かく迎えてくれた人々の身を案ずる)…谷仲恵輔さん
平成に捧ぐ東京五輪
劇団星乃企画
アートスタジオ(明治大学猿楽町第2校舎1F) (東京都)
2018/02/11 (日) ~ 2018/02/18 (日)公演終了
満足度★★★
なかなかおもしろかった。ほかのお話も全部見てみたいなと思った。
your special match night
Z℃
NORA HAIR SALON(東京都)
2018/02/10 (土) ~ 2018/02/11 (日)公演終了
満足度★★★★★
会場は表参道の美容院。お店の方の協力でフロアはすっかり片づけられて、普段は美容院にきたお客さんが座る椅子が両端に置かれて客席になり、その前には座布団席が作られています。お店の内装はそのままで(2日目には正面に舞台美術)、あとは簡素な照明と音響。観客が入り口で書いた「単語」と「セリフ」が帽子から取り出されて物語が始まります。即興ですから、物語はあちこち意外な方向へ飛んで行きます。演者の一人である末原氏は、一昨年毎月一人で即興のお芝居を打っていましたが、今回は4人です。素人考えですが、一人なら好き勝手に物語を考えて進めて行けそうですが、相手がいると言うことはその先が分からない、決められないと言うことですよね。どう考えて、どう組み立てようとするのか、今度お会いできたら聞いてみたいものです。思わぬ展開に笑わせられたりハラハラしたり、そして2日目に1日目に演じられた4作の中から選ばれた作品が上演されました。その場に居合わせることができて幸せです。
ブリキの茶袱台
リードワンプロモーション・ブシプロ
シアターグリーン BIG TREE THEATER(東京都)
2018/02/07 (水) ~ 2018/02/13 (火)公演終了
満足度★★★★
千秋楽。2回目でしたが座る位置が違うと見え方もそうですが自分の入り込み方も違いますね。また、ストーリーや部屋の配置など「そ、そうかな・・・」と心の中で突っ込みをいれたくなったりして。男子禁制と言いつつ男性がたくさんやって来てのドタバタが楽しかったです。
ネタバレBOX
みんなで茶袱台をかこんでのささやかな食事のシーンは暖かくて良かったのですが、その場限りの家族ごっこは楽しいかもねと思ってしまう私でした。
必殺!道化危好~ジョーカーキッス~
劇団零色
新宿スターフィールド(東京都)
2018/02/10 (土) ~ 2018/02/12 (月)公演終了
満足度★★
職業殺し屋・・という漫画あるしなぁ・・・
ぶっ飛び方が漫画よりおとなしくて
インパクトが薄かったかなぁ
わりと身内受け風な感が否めなかった1時間50分
嗤うカナブン
劇団東京乾電池
ザ・スズナリ(東京都)
2018/02/07 (水) ~ 2018/02/14 (水)公演終了
満足度★★★★
赤テントの唐組から俳優が、下北沢の人気劇団・東京乾電池から演出と俳優が、新宿暴れ者の第三エロチカから作者と、80年代に、元気のよかった、というより一目置かれて畏怖の念を持たれていた、その三劇団が手を組んで、スズナリで公演を打つ、昔では考えられないが、いまは時代の変遷を実感する座組みの公演である。どんなことになっているのか見てみようとなるスズナリなのである。
この三劇団は、30年を超える風雪を生き抜いて、追従を許さない独特の個性のある舞台を作ってきた実績もあり、今も公演が打てる(第三エロチカはTファクトリーと名を変えたが)が、こういう企画をやろうとするところに、唐が書けなくなった唐組と、結局岩松以後座付を持てなかった乾電池の現在の状況がある。脚本を頼まれた川村毅もどうまとめるかかなり苦慮したに違いない。もともと、わが道を行くという以外にさほど共通点のない両劇団が、看板俳優を出すと言う公演である。しかも、客から勝手に言わせてもらえば、ともに出来不出来の激しい劇団である。ここは役者のガラの面白さと、話は手慣れたメタシアターで喜劇・・・となったのではないだろうか、と客は勝手に想像する。
舞台は、なんと、パリの北沢、である。登場人物もちろんフランス人で名前もそれぞれ横文字だ。売れない男性コーラスの4人が銀行強盗を成功させる。歌っている間にカナブンが飛んできたのに触発された強盗だが、成功してみると仲間割れである。誰がどういう理由で裏切ったか、誰がカナブンか? と言うナンセンス・コメディだが、川村脚本はハードボイルドミステリのお決まりの科白をちりばめて、話を運んでいく。川村はもともと技巧もうまい作家だがこういう大衆劇のような芸もあったかと感心する。だが、唐組も、乾電池も、笑いの中身は解っていても、この洒落っ気を舞台で生かすには、普段の習練が足りなかった。演出の柄本明も舞台美術などは旨いものだが役者をまとめきれていない。
脚本は、ショーのような軽演劇としてはよく出来ていて、俳優が、例えば、バンドのところやダンスのところで愛嬌の一つも出せればお客は喜ぶのにそこが出来ていない。
いくつも注文は出てくる公演ではあるが、この二劇団がやる企画としては十分面白いし、こういう東京喜劇の路線はあまり成功していないのだから挑戦し甲斐がある。大阪に席捲されてきた喜劇と笑いの世界をひろげることにもなる。
私信/来信、ユートピア
青色遊船まもなく出航
シアター風姿花伝(東京都)
2018/02/09 (金) ~ 2018/02/12 (月)公演終了
満足度★★★★
【来信、ユートピア】観劇
ネタバレBOX
オカマバーを舞台に、色々引きずっている人たちの話。
色々な人がいました。
『冬町ミステリーサークル』
有限会社スリートゥリー
上野ストアハウス(東京都)
2018/02/13 (火) ~ 2018/02/18 (日)公演終了
満足度★★★★
トータル2時間30分越えで中編3作品、一本でも普通に公演として成立つんじゃないかと思うほどの情報量があった。とはいうもののバッサリいくところはバッサリいっておりテンポも良く長さは全く気にならなかった。初め硬さの感じられる役者さんもいたのですが公演中にあきらかに良くなっており、明日以降はさらに良い公演となると思います。
ネタバレBOX
演出上初めの方で客席後ろから照明を舞台に向け当てるのですが、途中で来たお客様の影が思いっきり舞台上にでて、ガサゴソした後に客席中央の通路を役者さんが通って舞台へ出るというかんじになってしまった。あそこで客を入れるのは如何なものか。また事前に通路を役者が通る旨注意がなかったため、通路上に荷物などがはみ出ているのが若干見受けられたが、特に上着の一部を踏んでしまったりすると危険なので改善をお願いしたい。
初日というのもあってか開場が10分くらい遅れたが開場時間になってもスタッフは全くこず、5分過ぎたあたりで先頭に並んでいた方が気を利かせて劇場前まで移動してやっとスタッフと話しができた感じ、周りは住宅などもあるし、地下への階段は他の施設とかぶらない気がするのだが、なぜ外で待たせていたのか不明。
大半は自由席だがチケットに番号があるわけでもなく、初め受付終わったら客席入り口から順番に並んで待つように指示があった、それでいて物販もやっていたので「(並ぶと)買えないということね?」と思わずスタッフさんに聞いてしまった、回答は「席を確保したのちにした方が」という事で並ぶ方を選んだが、後から札が配られた。あるのになぜ配らない。というかその場でチケットに番号振っても良いじゃないか。
客先に入る際、番号の札を渡し、チケットは切らないのか聞いたが切らない感じで入った。後から一人一人客席の客のチケットを切って回っていた。
と、言うようにスタッフサイドはゴタゴタしていましたが、個々人が悪いと言うより噛み合ってない感じ、明日以降は改善するでしょう。多分
東京30
ThE 2VS2
OFF OFFシアター(東京都)
2018/02/09 (金) ~ 2018/02/13 (火)公演終了
近松心中物語
シス・カンパニー
新国立劇場 中劇場(東京都)
2018/01/10 (水) ~ 2018/02/18 (日)公演終了
少し笑いに走り過ぎだけどこのくらいの方がウケるんだろうなぁ
ミュージカル『アラジン』
劇団四季
電通四季劇場[海](東京都)
2015/05/24 (日) ~ 2023/01/09 (月)公演終了
私信/来信、ユートピア
青色遊船まもなく出航
シアター風姿花伝(東京都)
2018/02/09 (金) ~ 2018/02/12 (月)公演終了
満足度★★★★★
2回観劇しましたが2回とも泣きました。そして思い出し泣きしながらこのコメントを書いてます
絶望的な運命にある主人公が、それでも光を追い求める姿。必見です
鵺的トライアルvol.2『天はすべて許し給う』
鵺的(ぬえてき)
コフレリオ新宿シアター(東京都)
2018/02/07 (水) ~ 2018/02/13 (火)公演終了
満足度★★★★★
鑑賞日2018/02/12 (月) 14:30
価格4,200円
みなさんの「観てきた」での感想があまりにも高評価なので
無理やり時間を作って前日の午後にギリギリ予約。
全席指定で直前予約だったのに最前列の中央という素晴らしい座席。
会場の「コフレリオ新宿シアター」はラブホ街にあり、
デリ嬢と客のお別れシーンを数組見ながら会場に。
演じていると分かっていながら怒りがこみあげ目を覆う様なシーンが
前半から続くが、途中からどこか冷静になっている自分がいた。
ストーカーは決して許される存在ではないが、そうせざるを得なかったと
しても、最終的に女性たちが決行した事も許される事ではない。
役者さんは皆初見でしたが、素晴らしかったです。
この劇団はいつもそうなのかは知らないのですが、
カーテンコールがなかったのが残念。
心からの拍手を送りたかったです。
巡礼
四国学院大学
ヨコハマ創造都市センター(YCC)(神奈川県)
2018/02/11 (日) ~ 2018/02/13 (火)公演終了
満足度★★★★★
虚にもみえるし実にもみえる、紙一重さがとてもよい。
旗裏縁-本能寺異聞-
ThreeQuarter
萬劇場(東京都)
2018/02/10 (土) ~ 2018/02/12 (月)公演終了
満足度★★★★★
「敵は本能寺にあり」今更言うまでもない、明智光秀謀反の号令として知られるフレーズだが、今作通常の歴史的解釈とは異なる解釈で成立している。ちょっと尺は長く140分程度と当初言われたのだが実際には150分超。
ネタバレBOX
だが一瞬も集中を途切れさせることのない舞台になっていたのは、脚本が良く練られていることと、主要登場人物に対して我々が何となく抱いているイメージを作品内の登場人物に上手く重ね合わせて不自然な感じを持たせないこと、役者陣が基礎をキチンとこなしていることが伝わる演技・滑舌の良さに加え、登場人物が26名と非常に多いにも関わらず、各々の動きをキチンと計算して配剤した演出の上手さ、音響効果を充分に考慮しつつ観客を引き込む技術の巧み、照明とのコラボ他、脚本自体がセンチメンタリズムを排することで戦さの酷さをキチンと最後まで過不足なく伝え得ていることが大きい。
実際にはどのように各登場人物を造形していたかについて、具体例を挙げておこう。信長の性格については極めて合理的で奔放、進取の気に富むというイメージがあると思うが、これを天下布武をその合目的性とし、戦世を終わらせる為に頂点に立った人間として描くと同時に、極めて優れた想像力と聡明な頭脳により他人の気持ち、行動を的確に予測した上で行動する人物として描かれ、而も権威だの伝統だのが非合理的であれば歯牙にもかけぬ人物として描かれる。
また、油断のならぬ信長を相手に間者を用いて、天下布武をサポートしつつ、己の目指した世界の実現へ着々と歩を進めてゆく秀吉の抜け目のなさ、耐えに耐え、義に殉じ武士としての価値観の下に自己実現を図ったしたたかな家康、知的で家柄も良いのだが、愚直な郷土愛を大切にするが故に乱世の価値観を根底では容認しえぬ優しい側面を持ち、かかるが故に戦の酷さを容認し得ぬ光秀といった具合である。
無論、他の登場人物それぞれがキャラの立った科白で脚本化されると同時に演じられていることから分かるように、演出の力、演技力も並大抵ではない。
またこの小屋、劇場前方の席には段差が無いので、後列に腰かけた観客は見切れが起きやすいことを踏まえ、殺陣の多い作品で役者達には足腰に負担が掛かって大変なのだが、舞台中央から上手にかけて階段を付け、上がり切った所を踊り場にして観客から舞台が観易いように配慮してあるばかりでなく、小道具の使い方もグー。タイトルにも大いに関係してくる各武将の旗が、象徴的に軍の動きを示したり、どの武将が、どのようにプロットに関わっているのかを無駄なく表現していた。裏回りのスタッフたちの対応も優れたものであった。
必殺!道化危好~ジョーカーキッス~
劇団零色
新宿スターフィールド(東京都)
2018/02/10 (土) ~ 2018/02/12 (月)公演終了
満足度★★★
寄合がセリに掛けるのは依頼された件、仕事の依頼は基本的に殺人である。
ネタバレBOX
これを殺し屋達が落札して、各々の件を片付ける。但しセリの形は通常とは逆で、最も高い値が最初に付けられ、その値を下げてゆくことで成立している。当然利益は薄く下手を打てば赤字、而も内容を一旦見てキャンセルをすれば組織によって始末される。これがお約束である。
ところで、腕っこき4人の殺し屋集団・カゲロウはこれまでしくじりもなく、組織からも他の殺し屋グループからも一目置かれる存在。現在のメンバーは4人だが8年前には5人だった。リーダーが消えていたのだ。現在、その経緯を知っているのは、ショウだけである。だが、彼は実際何が起こったのかを、語ろうとしない。
リーダーの失踪を巡る謎解きをメインストリームとし、サブにビジュアル系ガールズエアバンド・堕★天使’sを巡る因果を軸に展開する。恋が絡み、母子家庭問題が絡んで物語は展開する訳だ。
今回が6回目の本公演であるが、メンバーが皆若いことからくる経験不足、即ち基礎力の不足からくる演技自体のイマイチ感。脚本が受けを狙って本筋に太く強い背骨を描けていないこと及びショウが8年間も真実を明かせなかった理由が、描かれた程度のことだというのは理由として弱すぎるという印象を持たざるを得なかったのは、描き方にも問題がある。夾雑物が多すぎるのだ。文章を書くとは、余分なものを削ることでもある。また秘密裡に人を消すことがプロの条件であるハズの殺し屋達が、サイレンサーを付けない銃を発砲するなどあり得ない。この点を見逃す演出の甘さは拭えない。一人だけ役をこなしている役者(カゲロウ・スナイパー役)が居たが、他の役者は、己の明確なヴィジョンを持った上で、役を創り表現しているとは思えなかった。良い役者というものは、板についた時点で、その佇まいを通して人間が生きて在ること、観客に役の持つ位置・意味あいを悟らせるものである。まだまだ若い人ばかりの劇団なので、今後しっかり力をつけ、良い舞台を作って欲しい。現状ではまだお勧めできるというほどの力を持っていないが、熱気は伝わってきたので頑張って欲しい。
旗裏縁-本能寺異聞-
ThreeQuarter
萬劇場(東京都)
2018/02/10 (土) ~ 2018/02/12 (月)公演終了
満足度★★★
奥行きをうまく使った舞台は、なかなか雰囲気が出るし、選曲がガンガン攻めてくる感じで、決して悪くないのだが、出演者のエンジンのかかりがかなり遅い。最初の台詞に“素人集団”なのかとガッカリしたが、次第に熱を帯びる(かなり終盤だった)。最初からこれが出ていればなぁ・・・ともったいない気がした。萬劇場の椅子で二時間半はかなりきつい!せめて座布団くらいの気配りが欲しかった。
ネタバレBOX
楽日のマチネ、後ろから「あいつ、トイレから席に戻れないんじゃね?」という声が聞こえた。通路無しにぎっしり詰め込まれた椅子。
開演前に前説で“有事の際は”当の説明があったが、この状態でもしもことが起きたらと想像すると怖い気がする。あれだけの人数、一人でもパニック起こしたら、いくら静止しても大騒ぎになるのではないかと・・・。客入りの良いのはいいが、度の過ぎる詰め込みはどうかと思う・・・と、震災の際に某劇場にいた私は思った。
かんかんじいちゃん、
green flowers
シアター711(東京都)
2018/02/07 (水) ~ 2018/02/12 (月)公演終了
満足度★★★★★
鑑賞日2018/02/10 (土) 19:00
価格3,500円
19:00の回(晴)
18:16会場着、受付(整理券あり)、18:30開場。
2月に入ってますます予定がたてられず直前になっての予約。
「冠婚葬祭シリーズ」締めくくりにしてグリフラ10公演目となりました。最初、何がきっかけで観にいこうと思ったのかまったく覚えていませんが、当時はなにも考えずにぶらりと立ち寄っていたはずです。
次の6月でまる7年になりますね。
階段を上がればすぐ劇の中へ。
今まで「銭湯」に入ったことはなく、カプセルホテルの大風呂(けっこう広い)、殿上湯(北区西ヶ原)というところで上演された「かたり」くらい。でも、たま~に芝居を観にいった街で「銭湯」をみかけることがあります。
19:00開演〜20:31終演。
本公演は、いつもどこにでもありうるお話ではありますが、なぜか自分の人生を振り返っていろいろ思うところがでてきた作品でした。
最近手にした「東京わが残像 1948-1964 田沼武能写真集」「変貌する都市の記録(富岡畦草 記録の目シリーズ)」定点撮影写真集。この2冊の影響ではないかと思っています。白黒写真、フレームに切り取られた人、風景はもう見ることが出来ず、「記憶」から「忘却」へとゆっくり静かに滑り込んでいるように感じました。
時代が変わり、人も生活も変わり踏みしめてきた年月は振り返るとさほど遠くではないはず。世代が異なるキャラクターは決して同じ目線にはならず。自分がこれからどう生きるのかを考えるよいきっかけかもしれません。
ですのでラストのシーンはつかの間のあたたかさに過ぎず、本格的な冬の時代か、いや、新しい生命の誕生か、という問いかけに見えるのでした。