最新の観てきた!クチコミ一覧

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見晴らす丘の紳士

見晴らす丘の紳士

LiveUpCapsules

北とぴあ ペガサスホール(東京都)

2018/03/07 (水) ~ 2018/03/11 (日)公演終了

満足度★★★

鑑賞日2018/03/07 (水) 19:30

 明治の実業家・渋沢栄一の一代記…、だが、次々と起こるさまざまな出来事で、渋沢が凄い人だったことは分かるのだけれども、何を伝えたいかがハッキリしない。大隈重信などは皆分かるのだろうけど、岩崎弥太郎は分かるのかな、という気もする。最後の大きなエピソードである大日本精糖事件も、知らない人が多いだろうし、劇的なセリフも用意されていないのが惜しい。初日だったせいか、渋沢役の宮原のセリフにぎごちない所があったのも残念。

卒業式、実行

卒業式、実行

アガリスクエンターテイメント

サンモールスタジオ(東京都)

2018/02/17 (土) ~ 2018/02/25 (日)公演終了

満足度★★★★★

『紅白旗合戦』のテーマ(卒業式の日の丸・君が代)が装いも新たに再登場なのだが、今作のほうがテンポもまとまりも良くとにかく面白い。
ラスト(解決方法)は想像の範囲内だが、笑わせてラストまで一気に駆け抜ける。

ネタバレBOX

国府台高校という実在の高校が舞台で、その学校の校風が背骨にある。
「卒業式における日の丸・君が代の扱い」がテーマで、生徒と学校側がバトルするという作品。
ただし、「イデオロギーは少し脇に置いての、バトル」というところがミソ。

日の丸・君が代の扱いについて、どうするのかきちんと決まらないまま(学校側も生徒側も「決まっている」とは主張するのだが)式当日になるという切迫感がいい。
卒業式が進行しながら「日の丸を掲げる・掲げない」「君が代を歌う・歌わない」のバトルが続いていく。
生徒と学校側だけでない、PTAや卒業生(この高校はこんな、母校への思い入れの強すぎる卒業生が多そうだ・笑)という第三者が邪魔をするように加わってくる様も面白い。

学生時代、学校の行事に必死になりすぎるのはダサイと思っていた派なので、生徒会長の頑なさには少々イラ立ってしまった私(笑)。

生徒側も学校側も「顔が立つ」ような「理由が付いた結果」に落ち着くことが最終的なゴールということはわかっているので、どう無理矢理にその体裁に押し込められるかがポイントになっていく。
なので、「日の丸・君が代問題」の終着点(屁理屈点とも言う・笑)は見えている。だからそこまでのプロセスを楽しむ作品だ。

卒業生代表の甲田がソレに気がつくか? が後半のポイントになってくるのだが、前半で察しの悪さ(ボタンの件)が伏線になっているので、「気がつかない」というもう一波乱あるかと思っていたが、あっさり気がついてしまったのが少し……。
察しは悪いが、ヘンにところで気がつく、のような伏線にして「そこで気がつくのか!」のようなぐらいなほうが、バカバカしくてよかったかも、などと思ったり。
……アガリスクの恋愛はいつも「片思い+察しの悪さ」で成り立っているような(笑)。

ラストに卒業式実行委員長の一段落感と、新たな火種の勃発感を入れたいのはわかるが、そこのテンポがイマイチ。
ラストまで一気に来たのだから、一拍置いて、キレ良くストンと落としてほしかった。
また「入学式」よりは、もっと切迫した問題、例えば「卒業式が終わって生徒が退場するときの退場方法」などという、すぐにでも対策を考えなければならないものが起きるなどのほうが良かったように思う。さらに屁理屈で対応しようという委員長の気持ちが見えたりするほうが面白かったのではないだろうか。


作・演の冨坂友さんにとっては、母校である国府台高校に対する想いの強さは計り知れない。
とは言え、それが強すぎて逆にちょっと気持ち悪いところまで行ってしまっている(失礼・笑)ようにも思える。
国府台高モノとしてのテーマや題材は、たぶんまだ探せばあるのだろうが、基本は生徒の「自主・自律」的なラインから外れることがなさそうで、既視感が強くなりそうだ。
ならば、今回の『卒業式、実行』で、国府台高モノもそろそろ卒業してはどうだろうか。

ただし、「学生モノ・学校モノ」は別の切り口でまだ鉱脈があるかもしれない。
だとすれば、取材して新たな切り口、新たな学校を舞台にして作劇するという手もあるだろう。


『ナイゲン』がアガリスクエンターテイメントにとってのレパートリーになり(何度観ても面白い)、他団体や学校で上演されるような作品に仕上がっていることを考えると、この作品『卒業式、実行』もそうなる可能性があるように思える。

「イデオロギーは少し脇に置いて」いるのだが、考えざるを得ないということがポイントでもある作品だからこそ面白い。

「卒業式における日の丸・君が代の扱いで生徒と学校がバトルする」作品が、高校の演劇部で文化祭などで上演されるなんていう ことを考えると、少しわくわくする(中高の文化祭で数多く上演できるような仕掛けもアリかも。上演料無料とか。それによって未来の観客が増える可能性もあるし)。

自主・自律をモットーとする学校は、国府台高校だけではないだろう。しかしモットーとして掲げていても学校側の要請&圧力で思うようにできていない学校もあるだろうと思う。
甘いラストとは言え、こんなバトルを観て、演じて喝采を送る生徒たちもいるのではないだろうか。

そのためには少しだけ整理したほうがようと思える個所がある。
この作品で唯一イデオロギー(的なこと)に触れるのが、「PTAのおばちゃん」だ。
彼女は、「国歌・国旗」を卒業式で扱ってほしくないという立場なのだが、原発についての発言などが「笑い」の対象として描かれてしまっている。それはちょっとどうなんだろうか、と思う。「反対している人たち=(困った)サヨクの人たち」という感じを受けてしまうからだ。それがアガリスクからのメッセージなら仕方ないが、そうでないだろうから、そのあたりは公平(バランス?)に扱うべきではないか。例えば、賛成派の「PTAのおじちゃん」が出てきてもいいのかもしれない(副会長のスピーチにそれが現れてきたりとか)。そこがすっきりするといいのではないか、と個人的には思っている。


美術教師役の中田顕史郎さん最高! 焦り進む全体の勢いに抗うような佇まいが、笑いをヒートアップさせた。
卒業式実行委員長役の榎並夕起さんが、キャラ濃い登場人物の中で見事に中心に立っていた。
淺越岳人さんの屁理屈炸裂がなかったのが残念。

式の当日のプログラムがきちんと2種観客に配られたのもいい。
会場に入るときに配る係の人は高校の制服だったらなおよかったかも。
Like A

Like A

CLIE

新宿FACE(東京都)

2018/02/03 (土) ~ 2018/02/12 (月)公演終了

満足度★★★★★

鑑賞日2018/02/10 (土) 18:00

ちょっとお話的に物足りない部分もありましたが歌もダンスも良かった❗とりあえずそれだけで満足です。

まほろばの景

まほろばの景

烏丸ストロークロック

東京芸術劇場 シアターイースト(東京都)

2018/03/01 (木) ~ 2018/03/04 (日)公演終了

満足度★★★★★

何年か前に公演を見逃して以来気になっていたが、漠然と想像していた路線を更に越えた領域に達し、これは好きな世界である。どう咀嚼してよいか判らずまだ手つかずだが、拐われ連れて行かれた場所は冷厳な風景で、心は驚愕に震え、頭は驚嘆で雀躍した。

上野動物園再々々襲撃

上野動物園再々々襲撃

演劇集団プラチナネクスト

ザ・ポケット(東京都)

2018/02/16 (金) ~ 2018/02/18 (日)公演終了

満足度★★★

感想を書きそびれていた。文学座主催の年輩者対象の演劇教室出身者を中心に作った集団で(だから坂口氏が演出も)、客層の中で自分が完全に浮いていた。
金杉忠男作品を実は一度も観ておらず、今作は平田オリザ脚色とはいえ何か原作の片鱗を嗅ぎ取れるかと思い、観劇。だが舞台はほとんど平田の現代口語演劇。セミパブリック空間である喫茶店風の飲食店に人が出入りする一場物で、音楽なし、最後はアカペラの歌で切なく盛り上がる的展開も、ひたすら平田オリザ作品であった。
俳優は例外なく一定年齢以上、若い役も助っ人を借りずに自前。さすがに無理のある役もあって、作品を優先するのか団員活用優先か、外部協力を乞うか自前でも完結できる作品を探す(作る)か、いずれかにしたい。
演技は下手ではない。ただ、そこそこ、という線を越えられない。途中「巨大な」間が空いた。注意力というより頭脳が追いつかなかったか。
心中あれこれ呟きながら眠気と闘って観ていたが、戯曲が導くものはあって最後の「劇的」瞬間は形作られていた。
・・そもそも平田戯曲をやるとは難敵に挑む覚悟なはず、前段での複数同時進行の会話も一応乗り切っていた。台詞は日常のトーンで喋る。日常っぽさのリアルを醸すのは感情の激する演技よりも難しい。というか、日常に近い身体状態にはなりやすいが、平田戯曲が要求する微細な変化を微細に表現する「作為」は、激烈な感情表現のそれと同じく高度に思われ、大変苦労されたな、とは思うが果たしてその伝える所を理解して上演に臨んでいるのだろうか・・?とふと思ったり。

ネタバレBOX

客の事をどう思っているのか?という疑問は、客席の上段二列程を残して分割する格好で左右のドアに通じる通路があるのだが、後方一列目に関係者の子供が椅子に乗って離れるとバタンと鳴って座面が上がるのを面白がって遊んでおり、前方ブロック最後列に座った私がチラと見ると付き添いの大人がすぐ退場させていた。一応気遣いがあるな、と思っていると、受付手伝いの関係者だかが途中入場してきて(人を案内している風もあり、その日だけの関係者ではないと思われる)、興ざめなドアの開閉音を何度も鳴らし、極めつけは、ラスト、次に拍手、というタイミングで(つまり芝居を終えた事を噛み締める無音の瞬間)、後方ブロックに座ったその関係者たちが一斉に立ち、バタンバタンと鳴らしてしまったにもかかわらず「しまった」「すみません」の一言も態度も「間」もなく、恐らくは送り出しの任務につかねばとばかりにドアの開閉音まで無遠慮に鳴らして去って行った事。関係者からリスペクトされない芝居のあり方はどこかで考え直した方が良い。この事が帰り道に最も考えたこと也。
軽い重箱

軽い重箱

殿様ランチ

新宿眼科画廊(東京都)

2018/01/06 (土) ~ 2018/01/16 (火)公演終了

満足度★★★★★

鑑賞日2018/01/16 (火) 19:30

タイトルにひかれて観劇。新年早々(でもないか?)楽しませていただきました。

2月文楽公演

2月文楽公演

国立劇場

国立劇場 小劇場(東京都)

2018/02/10 (土) ~ 2018/02/26 (月)公演終了

満足度★★★★

鑑賞日2018/02/23 (金)

女殺油地獄」

徳庵堤の段、河内屋内の段、豊島屋油店の段、同 逮夜の段



有名なお話なのであらすじ省略ですが、ここまで人間の弱さ、業の深さを描いた近松門左衛門は天才です。

歌舞伎は観ないので、人間が演じるとどうなのかはわからないのですが、人形たちが演じる凄惨な場面は本当にゾッとします。

血しぶきが飛ぶわけでもないのに、人形、義太夫、三味線が一体となって、そこに取り込まれていくようでした。



玉男さんの与兵衛は、荒々しく、残酷な男でした。

自分さえ良ければ、人を踏みにじってもいい、殺してもいいと言う身勝手さを強く感じ、憎憎しかったです。今回は人間の弱さよりも残酷さが怖かったです。

和生さんのお吉の善良さが、この男の非道な振る舞いをより残酷に感じさせました。



今回は最後の逮捕されるところまで観れたので、心の中で一段落つけて劇場を後にできました。

やっぱりここまで観ないと、落ち着きません。



迫力満点の舞台を、ありがとうございました。

深夜特急

深夜特急

オフィス3〇〇

ザ・スズナリ(東京都)

2018/02/18 (日) ~ 2018/02/27 (火)公演終了

満足度★★★★

鉄道員の父を題材にした鄭義信作の一人芝居を楽園で観たせいか、小宮氏扮する鉄道員の幕開き登場が抵抗r=ゼロで舞台に馴染む。渡辺えりらしくあれこれ錯綜して混沌とするも、空気が薄まって白みがかる綱渡りな時間あり、だが綱は渡り切り、最後には涙。ストーリーそのものよりも、ストーリー説明を借りた断片が色んな人生のモンダイや人間社会のモンダイを立ち上らせる、その瞬間の印象が強烈なのだろう。ぐぁーっと拡散濃縮する宇宙の鼓動みたいな?何かを感じさせる。悲話ではあるが救いと癒しの話。

義経ギャラクシー ─銀河鉄道と五条大橋の999─

義経ギャラクシー ─銀河鉄道と五条大橋の999─

X-QUEST

北とぴあ つつじホール(東京都)

2018/03/08 (木) ~ 2018/03/11 (日)公演終了

満足度★★★★★

義経ギャラクシー初日観劇!
再演はハイパーになる、でお馴染みのX-QUESTです(キリッ)
殺陣が容赦なくてカッコいい!殺陣が好きな人はぜひ観て!ダンスもスタイリッシュ!役者の体力が千秋楽まで持つことを祈るしかない!
萩野さんが出演してて芝居も殺陣も色気もめちゃめちゃカッコいい!その中で一瞬「龍よ、狼と踊れ」がよぎる瞬間があって、私はどの世界線に居るのかな?って分からなくなった(笑)
「龍よ、」で言えば弁慶も。高下駄は履かないけど、銀河鉄道の弁慶は文武両道でラップまで歌うんでソコんとこ四露死苦。勧進帳手拭いもあるよ。序~中盤の仲良し主従も可愛いけど終盤の義経との関係性が胸に来るね。
岩手の弁慶も物語を明確にするのに必要でなるほどのキャスティング。

初演みてる人はキャスティング出た時点で分かる筈ですが、巴御前がハイパーすぎてヤバいです。想像より三段階くらい上を行きます。ぜひお楽しみに。
そういう意味では、那須与一も然り。ズルいでしょ、あれ(笑)。
あと、静御前のわけわからんくらいブッ飛んだ(なのに演技力に裏打ちされてる)芝居も、ぜひ浴びて欲しい。キャストの無駄使いかと思いきや、話が進むとそーでもない場面も!?!?

X-QUESTは、音響照明をクオリティ高いスタッフさんが担当していて外れがなく、今回も素敵だったし、そこに神林さんの映像が追い討ちかけるから、テクニカル半端ねぇんですよ。衣装も毎回素敵だし、制作チーム心強いし、最強の布陣だなぁと毎回思う。
HEADS UPの後だから余計に。

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

2回目観劇!
2度目目線で楽しみつつ、弁慶ロックオンしてオフ芝居も堪能。
やっぱり銀河鉄道の夜をモチーフにした作品は好きだなぁ。最後にキュッと心を締め付ける。
X-QUESTは殺陣もいいけどダンスもね!なので、バレエもフラメンコも盛り込んだ多彩なダンスがたのしー!
初演よりも舞台面積が広いので、殺陣も動きが大きくて迫力がある。
アンサンブルもちゃんと見る余裕が出来たな。踏切もあれば線路分岐器もある。ヤン車もスクーターもいれば、ノーヘルもちゃんと被ってる子もいる。カメラ担いで監督?と打ち合わせしてる。セリフないところも楽しいねぇ。

X-QUESTは、殺陣アクションがすごくて、ダンスがかっこよくて、笑えるシーンもお色気シーンもあって、音響も照明も映像も素敵で、エンタメ作品として良作なのでぜひ!
ネタバレをあまり気にしない人は、この動画を最後まで見てから劇場行って欲しいなぁ。
舞台裏がどんなにワクワクで、過酷なのか。
https://twitter.com/aptokiko/status/971750953941479426

ネタバレBOX

ごめんけど、忠信登場だけは、初演の隼斗さんの赤いキツネが愛くるし過ぎて脳内で駆け回って止まらない。尚くんに罪は無いんだ・・・。距離延びてめちゃめちゃ頑張ってくれてるんだ・・・。隼斗さんの愛くるしさが罪。
クラウドナイン

クラウドナイン

大人計画

東京芸術劇場 シアターイースト(東京都)

2017/12/01 (金) ~ 2017/12/17 (日)公演終了

満足度★★★★★

鑑賞日2017/12/15 (金) 18:30

かなり笑わせてもらいました。個性的すぎる役者さんたち。上演時間は長いのですが全然平気でした。

ダディ・ロング・レッグズ ~足ながおじさんより~

ダディ・ロング・レッグズ ~足ながおじさんより~

東宝

シアタークリエ(東京都)

2017/11/01 (水) ~ 2017/11/24 (金)公演終了

満足度★★★★★

鑑賞日2017/11/23 (木) 17:30

坂本さんかわいいー!お話は知ってるけど見たいと思ってました。再演希望です。

愛の回転式(2018/8/26迄アカウント)

愛の回転式(2018/8/26迄アカウント)

朝劇 西新宿

GLASS DANCE 新宿店(東京都新宿区西新宿1-26-2 新宿野村ビルB1)(東京都)

2018/01/01 (月) ~ 2018/08/26 (日)公演終了

満足度★★★★★

朝から観劇は初めての体験で、それだけでもちょっとわくわくしました。お話もよかったです。

アンネの日

アンネの日

風琴工房

三鷹市芸術文化センター 星のホール(東京都)

2017/09/08 (金) ~ 2017/09/18 (月)公演終了

満足度★★★★★

鑑賞日2017/09/17 (日) 14:00

感動しました。女性ならではの視点で描かれていたと思う。男女問わず見てほしい作品です。

りさ子のガチ恋♡俳優沼

りさ子のガチ恋♡俳優沼

バードランドミュージックエンタテインメント

新宿シアターモリエール(東京都)

2017/08/05 (土) ~ 2017/08/13 (日)公演終了

満足度★★★★★

鑑賞日2017/08/13 (日) 12:00

舞台を全通って言葉、はじめて知りました。ファンの力はすごいですね。自分はやったことがないのでこういうの面白く新鮮でした。

若手演出家コンクール2017 最終審査

若手演出家コンクール2017 最終審査

一般社団法人 日本演出者協会

「劇」小劇場(東京都)

2018/03/06 (火) ~ 2018/03/11 (日)公演終了

満足度★★★★

 チェーホフのプロポーズを演出。

ネタバレBOX

演出家のコンクールであるから正攻法なのだが、このコンクールはオリジナル作品での応募も多いので、できればオリジナルで演って欲しかった。でなければ、協会の方で上演作品を決めて、演出だけを評価対象にするということも考えなければならないかもしれない。何れにせよ、尺も約40分で既に上演を拝見した東京の2劇団と比べて尺が短いのも勿体ない。演技自体は熱演で、地力もある劇団だと思うだけに猶更勿体ないという気がしたのである。
若手演出家コンクール2017 最終審査

若手演出家コンクール2017 最終審査

一般社団法人 日本演出者協会

「劇」小劇場(東京都)

2018/03/06 (火) ~ 2018/03/11 (日)公演終了

満足度★★★

 今回の審査員の一人によると緻密な作品も作るらしいが自分は、この劇団では全*とか、アナーキーで様々な概念をブッ飛ばす作風の作品しか拝見したことが無かったので、今作もイメージ通りといえばイメージ通りであった。

ネタバレBOX

予想通りのシーンも出て来たし。
 面白く感じたのは、作・演の松森モヘー氏が狙いの一つにしているのが、現実に起きているもの・ことをそのまま舞台に上げようとしていることである。それは日常的に見慣れていて、何の変哲も無いと普段我々が思い込んでいるもの・ことが、じっくり観察してみると新たな側面を見せたり独自性を持っていたりすることを発見しようとする試みであるということができよう。
描かれているのは、在る家族の在り様だが、その内実は、DVあり、不倫あり、幻視あり、自殺あり、失踪あり等々ぐちゃぐちゃである。おまけに末娘が付き合っている彼氏は妻子持ちで不倫なのだが、その彼の子を身籠って出産する話迄出てくる始末。つまり家族とは言っても、現在、日本中にごろごろある崩壊家庭が描かれているのであり、そのような家族が生活するわが日本の現実として、家族を取り囲む状況そのものが現在増々非人間的傾向の進行度合いを強めていること、即ち民衆の命の値が日々どんどん軽くなっているという事実認識にも表れていよう。このように誰が見ても明らかだが、日本人は滅多に口に出さないことを言ってのけている点が面白い。但し、壊すのであれば、最初はもっとかっちりした世界観を持った家族が壊れてゆく方が説得力を持つだろう。どうしようもない家族がその結果としてどうしようもないのでは変わり映えがしない。
注:*は裸
ベター・ハーフ

ベター・ハーフ

ニッポン放送/サードステージ

本多劇場(東京都)

2017/06/25 (日) ~ 2017/07/17 (月)公演終了

満足度★★★★★

鑑賞日2017/07/13 (木) 14:00

中村中さんがよかった。演技もうまいですね。大人の恋愛って感じで楽しめました。

若手演出家コンクール2017 最終審査

若手演出家コンクール2017 最終審査

一般社団法人 日本演出者協会

「劇」小劇場(東京都)

2018/03/06 (火) ~ 2018/03/11 (日)公演終了

満足度★★★★★

 実に様々な解釈が可能な作品だが、脚本の緻密な安定感と、言葉の実験、舞台美術と衣装及び作品内容との関連性と統一性もさりげなく自然に而も柔らかく的確に表現している点が凄い。(花5つ☆)

ネタバレBOX

通常小劇場の舞台で見る作品とは次元が異なる完成度の高さを見せてくれた作品である。これまで、この劇団の作品は4作拝見して来て、何れも優れた作品であることに感心してきたのだが、今日、この番外作品を拝見するに至って、天才出現という思いを強くしている。
演出コンクールなので、脚本重視の自分と審査員の見解には相違も生じるかもしれないが、ドットの増減、ミラーボールの使用など視覚的なことにもにもかなり力を注いだのではないだろうか。役者陣では長女イブ役の加藤睦望が、気に入った。他は武田役。
この2人、互いの相互関係も絶妙である。見えないもの・ことに共鳴できるイブと末娘・ルルの彼、武田の間のコレスポンダンスが理解できるかできないかで評価が分かれそうだが、これが見える者にとっては堪らない作品である。
ところで虫の複眼を拡大するとドットの集積のように見えるが、舞台美術と衣装が、劇中に登場するテントウムシの文様とも交感・共鳴し合いながら、物語の進行に応じて減少。死んで見えなくなっている猫に、虫が潜む裏の世界では出会っているというような巧みな論理のすり替えが、魔法使いとして登場する武田との三角関係にもつれ込みそうなイブの切ない恋愛感情の危ういバランスの上で咲きかける緊張感と、その極点に於けるパラドクサルな永遠性を表現するに至っているが、念を断ち切るように紡がれるさよならの現実に由って確固たるものになる。
 ここには、チェシャ猫も居れば、三人姉妹も居る。更にチェーホフの「三人姉妹」は、姉妹同士が恋敵になる三角関係は描いていないのだが、今作では、それが提示されていることで、チェーホフに挑んでいる側面も感じさせる。長女が教師で頭痛持ちという設定は、オリガと同じであることは誰の目にも明らかだろう。
vol.19.5 あ・らかると

vol.19.5 あ・らかると

はぶ談戯

ホボホボ(東京都)

2017/04/08 (土) ~ 2017/08/19 (土)公演終了

満足度★★★★★

鑑賞日2017/06/10 (土) 14:00

梅雨のアラカルトをみました。ちょっと重いかなと思ったけどそれなりに楽しめました。この会場はじめて行ったかも。

わらいのまち

わらいのまち

タクフェス

東京グローブ座(東京都)

2017/03/30 (木) ~ 2017/04/12 (水)公演終了

満足度★★★★★

笑いあり、涙ありのお話。なんていうかお客を置いてかないとこがいいです。鈴木杏樹さん久々に見た気がする・・・

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