
坦々とおこり
シラカン
北とぴあ カナリアホール(東京都)
2018/03/07 (水) ~ 2018/03/11 (日)公演終了

再生ミセスフィクションズ2
Mrs.fictions
北とぴあ ペガサスホール(東京都)
2018/03/15 (木) ~ 2018/03/19 (月)公演終了
満足度★★★★★
なんだかよく分からないけどバカバカしくも笑っちゃうお話もありましたが、4っつめのお話が素晴らしい。時間があったらもう一度行きたいです。

廃墟
ハツビロコウ
シアターシャイン(東京都)
2018/03/13 (火) ~ 2018/03/21 (水)公演終了
満足度★★★
初めて観る団体だったが、かつてのガジラファンだったのと、前回の公演の口コミが好評だったのとで期待値が高かった。
ウェルカムな心持ちで観ていたはずなのだが、学生が帰る辺りから足りないものを埋めながら観ている自分に気づき始め、次男の登場で若干盛り返すものの、全体的に求心力、軸を欠いているように感じた。
座学、ディベート、演出などが不足しているのか、熱量そのものが目的化しているかのようで、台詞が刺さりきらないのが気になった。
渡しきらずに諦めを漂わせてしまうとやり取りが重くなる。
敢えて行き詰まった感を選んだのだとしたらあまり賛成出来ない。
NHKでカラー処理された戦後の群衆の映像を見た時、当たり前なのだけれどその「リアルさ」に衝撃を受けたのを思い出す。そこには悲壮感より命のしぶとさ、逞しさすら感じた。
暗さ、湿度的なものが全体を覆ってしまったせいか、演者の身体も語らず、ストレートな内容なのに悪い意味で状況が分からない瞬間が散見された。
期待値が高いがゆえにネガなコメントが並んでしまったけれど、さらに発展させ、媚びずに独自性を追究してくれることを期待したい。

かもめ~4幕の喜劇~
遊劇社ねこ印工務店
シアター711(東京都)
2018/03/14 (水) ~ 2018/03/18 (日)公演終了

振って、振られて
光の領地
スペースふうら(大阪府)
2018/02/03 (土) ~ 2018/02/04 (日)公演終了
満足度★★★★★
3度目の改憲で、基本的人権を失った日本…
憲法学者として憲法改悪が許せない林教授に、改悪派の椿教授が日の丸を振らせようと、あの手この手!
そのやり取りが、とても滑稽なのだが、
聡明清廉な人間でも、意に反し流されてしまう恐ろしさ!
笑い話ではないかも…
公演名『振って、振られて』は、日の丸の旗を『振って、振られて』に一喜一憂する様子から、

片時雨
宝塚大学舞台芸術研究室
HEP HALL(大阪府)
2018/02/03 (土) ~ 2018/02/04 (日)公演終了
満足度★★★★
初詣の帰り、偶然出会った男が二人の人生を狂わせる。
男の移り気、女の情念、共に業が深いですね。
美術・衣装・小道具・脚本・演出・舞監・制作・役者・音響・照明…
何から何まで5人で作り上げた公演、素晴らしかった。
卒業後のご活躍を祈念しています。

めいめい
ステージタイガー
近鉄アート館(大阪府)
2018/02/03 (土) ~ 2018/02/04 (日)公演終了
満足度★★★★
進学、親の再婚、文化祭出し物…
高校生の心の葛藤を爽やかに、
そして親・姉妹・友人・先生が暖かく見守る、
とってもハートフルな「ステージタイガー」さんらしい公演でした。
体育会系)西分さん、愛情一杯)谷屋さん、主演の三田さん含め、役者の皆さん、とても良かった。
そして、SHASENの卒業生の皆さん、ご卒業おめでとうございます。
とても良い公演を観させて頂きました。

廃墟
ハツビロコウ
シアターシャイン(東京都)
2018/03/13 (火) ~ 2018/03/21 (水)公演終了
満足度★★★★
「どんなことをしても生き抜く」が「戦後の奇跡的な復興」につながったのではないか、を感じた。
三好十郎の作品はどれも骨太である。
したがって生半可には扱えないのだが、今回は自分たち用に脚本を書き直すことで、自分たちができ、観客に伝えられることができる作品に上手く仕上げていたと思う。

1999
福島県立いわき総合高等学校
こまばアゴラ劇場(東京都)
2018/02/22 (木) ~ 2018/02/25 (日)公演終了
満足度★★★
もがき苦しむ若い時間。それを「世界の終わり」で表す。
前半は彼女たちの言葉がイカニモなので「誰かに作られた」台詞を言わされているように感じてしまった。
演出が悪いのかな、とも思ったり。
なんかもやもやしてしまった。
311のエピソードには聞き入ってしまったが、なんか作品全体とのバランスが悪いような。
が、歌は楽しいし、とても活き活きしているのが良い。
文字通り「素顔」になる後半からはとても素敵な舞台になっていった。
彼女たちが彼女たち自身になっていくようだ。
全体がこの感じだつたら、もっと面白かったのではないかと思うのだが。

今度は背中が腫れている
あひるなんちゃら
駅前劇場(東京都)
2018/03/01 (木) ~ 2018/03/05 (月)公演終了
満足度★★★★★
あひるなんちゃらには外れなし(※個人の感想です)。
いつもはへへへ笑いなのだが、今回は結構大笑いした。
ホントに背中が腫れていた。というかカジモドだよ、あれ。
突っ込みの堀さんはすでに名人芸の域に達しているのだが、さらにその上を行っていた。というか、ヤバイのレベルに(笑)。
&根津さんいい味だよね。

罠
俳優座劇場
俳優座劇場(東京都)
2018/03/09 (金) ~ 2018/03/17 (土)公演終了
満足度★★★★
俳優座劇場プロデュースでは最初に観た「12人の怒れる‥」が素朴に良かったので、名作レパには期待してしまう所がある。
「罠」は作品じたい初見、脚本の良さの上に、舞台化の成果が審査されるというどうも演目らしい。観てみると、やはりネタバレに慎重なコメントは正しい感覚だと納得し、果たしてどう感想を書くかと考える。
しっかり作られた舞台だった。最後に全てが客の前に示されるので、これからご覧になる方は安心して最後まで見よ‥というのも妙であるが、その事から逆に考えると、この演目の課題は最後で矛盾を来さない程度に、何かを特定しない限度で、ある事態が進行しているようだと、(皆目霧の中ではなく)ある想定を可能にするように、演じられ作られていなければならない。「良い演目」とは言え、これは中々難しい。ヘタにやれば最後にやっと納得したがそれまでは三文芝居としか‥‥そんな感想をもらう代物になりかねない。
加藤忍演じる役も最初こそ収まり悪くみえたが、次第にらしく見える。皆がそれぞれ謎を湛え、今確信に満ちた動線を見せたのに謎が深まるという不思議。
コメディタッチではあるが、人物が覚える恐怖心に共振することもあり、そうした部分が舞台を見応えあるものにし、終演後もその感触は快楽として刻まれている。

猫と針
劇団Kalium
新井薬師 SPECIAL COLORS(東京都)
2018/03/15 (木) ~ 2018/03/17 (土)公演終了
満足度★★★★
恩田 睦の原作だが、ラスト迄ずっと板上には登場しない精神科医・オギワラの弔いに集まった高校映画研究会の面々、5人の疑心暗鬼を描くサスペンス。(花4つ☆)

あるサラリーマンの死
タテヨコ企画
Galeri KATAK・KATAK(東京都)
2018/03/07 (水) ~ 2018/03/18 (日)公演終了
満足度★★★★
鑑賞日2018/03/14 (水) 19:30
座席1階4列
タテヨコ企画『あるサラリーマンの死』Galeri KATAK・KATAK
ある家族の歴史を走馬灯のように描いた作品。
会場全体を効果的に使った臨場感溢れる演出が出色。
作品内で本物のあれを実際に動かして使ってるのは初めて見ました(^^;)
色々衝突や問題もあったけど、ギリギリのところで繋がっていた家族の絆が救いでした。
母親の「知ってた」のくだりがすごい好き。
ラストどうなったのか直接描かれてはいなかったけど
タイトルや不穏な布石から考えるとそういうことなのかな。
座席は上手側の方が見やすいと思います。

埋没
TRASHMASTERS
座・高円寺1(東京都)
2018/03/01 (木) ~ 2018/03/11 (日)公演終了
満足度★★★★
この舞台、「悪くないナ」と思った、という記憶は残っているが情景を思い出すのに時間を要した。その理由はTRASHMASTERS、という索引文字に付着したイメージでもって脳内検索しても引っ掛からないから。「埋没」のタイトルが珍しく内容と合致していたなァ、、という記憶から手繰ってダムに行き当たり、漸く埋もれた(早っ)記憶の蔓を引き出せた。持って回ったようだが、ストレートプレイの秀作の雰囲気あり。別にあちらが高尚で、こちらが二流という訳ではないが(B級的とは言えるかも)、バタ臭い中津留節(ひどく正しいのだが)を俳優が吐いても崩れないものがあった。
今回の客演者の役へのハマり度数、団員による新傾向の役への挑戦、戸外と屋内双方を同じ装置で表現する美術、照明の重厚さ等等、印象深い部分が優った。
「ムツカシイ」問題を細部に留意して描出しようとすれば「世の中簡単じゃない」要素の波に飲まれる。単純図式化するのは割合簡単だ。殊更な悪や敵(としての態度)を登場させ、それに抗わせるのが常套だ(そのうまい処理は、それらの風景を、ある者の主観がもたらした幻影、かもしれない、としてまとめる方法)。今作も親の時代と子の時代(現代)を描き、ダム建設反対運動の「運動としての輝き」(純粋さ)と分断の悲劇、建設が既になされてしまった敗北の今を、そのまま見つめるものになっている。反目して別れたかつての親友夫婦同士が、その子の世代において相見える展開は、希望だが、双方は親の思いをしっかり身に受けていて、和解が目的化していない以上、物語が単純にそこに向かう担保はなく、それによって救い上げようという事でもない。そう願うのは観客の私たち自身であって、人物らは、私たちが「気持ちよくなる」ために、心温まる結末を与える訳ではない。いやそれでも十分に温かな情景は垣間見えるのだが…。
過去シーンの百姓はどちらも若めの夫婦にみえたが、その一方の妻が自分の人生では考えもしなかった「金」がチラついた瞬間から中毒のように感覚を蝕まれ、狂っていく様子を演じた客演女優の貢献大。

midnight fly high
Artist Unit イカスケ
大阪市立芸術創造館(大阪府)
2018/03/09 (金) ~ 2018/03/11 (日)公演終了
満足度★★★★
久しぶりのイカスケ面白かったです^_^
ストーリーがしっかりとしていて、色々な伏線が繋がっていく後半のたたみかける展開は最後まで惹きつけられます
個性的な役者さんが癖のあるキャラを上手く演じているので思わず笑いが起こる
青木さんはお笑いをやってただけあって笑いのツボを心得てらっしゃるので前説から劇中も面白かった(^^)
やはりストーリーがいいとお芝居は面白くなりますね!

尊厳の仕草は弔いの朝に
劇想からまわりえっちゃん
インディペンデントシアターOji(東京都)
2018/03/14 (水) ~ 2018/03/18 (日)公演終了

斬激アベンジャーズ
アクション殺陣教室『たてびと』
AI・HALL(兵庫県)
2019/02/08 (金) ~ 2019/02/10 (日)公演終了
満足度★★★★★
アクション殺陣教室『たてびと』さん、10周年おめでとうございます。
「テール財閥が主催するバトルフェスタ!
世界を操ることがてきる『ZERO』の秘密とは」
ワクワクする内容と展開です。
そして…
総勢42名で挑む、952手の殺陣は正に圧巻!
観応え有りまくり!
観ないと損、絶対観ないと、損!
(でも追加公演含め全公演予約完売でしたけど…)
凄かったです。

港に着いた黒んぼ
ARTE Y SOLERA 鍵田真由美・佐藤浩希フラメンコ舞踊団
MUSICASA(東京都)
2018/03/13 (火) ~ 2018/03/15 (木)公演終了
満足度★★★★★
小川未明「港に着いた黒んぼ」は盲目で笛がうまい弟と、歌と踊りが得意な姉の二人のお話。
私はフラメンコというとパコ・デ・ルシアや沖仁のギターは聴くが踊りは映画でちらと見るだけである。したがってこの公演のメインである踊りについては何も語るものを持たない。期待していたギターも見せ場はなかった(もちろん快適なリズムを刻んでいたが)。それでは慣れないものを観て、経験値を積み上げるだけだったのかというとそうではない。
場内に響いた笛の音が私の心を鷲掴みにしたのである。音の主は篠笛の武田朋子さん。笛が割れてしまいそうな強く短い音からささやくような音まで自由自在である。踊りとの白熱のバトル、そしてソロ演奏と縦横無尽の大活躍であった。こういう思いもよらない出会いがあるので馴染みのないステージにも出かける価値がある。
それにこのお話のもう一つの要であるヴォーカルの中里眞央さんも素晴らしかった。若く柔らかく安定した歌声に癒された。それらを音楽監督でもある中島千絵さんのピアノ(とコーラス)ががっちりとバックアップしている。
1時間ちょっとの短いステージだったが音楽だけで十分に満足した。
観客の誰も拍手のタイミングを心得ていなかったのは残念だった。絶対何回かはあったと思うのだが、もしかするとフラメンコでは途中の拍手は無しなのか?

「わ。〜死にますか、生きますか、それとも呑みにいきますか。〜」
十三クラブ
天満天六・音太小屋(大阪府)
2018/02/02 (金) ~ 2018/02/04 (日)公演終了
満足度★★★★
入念な下調べで選んだ死に場所で…
偶然出会う自殺志望者達。
何とか自殺しようとするが…
招かれざる客が次々と訪れ…
ほっこり笑わせて頂きました。
クラブ活動、定期的にお願いします。
今回、田坂さんは出演されていなかったのは残念ですが…
田坂さんの前説(あの絵を数分で描くなんて…)、終演後のグッズ紹介(煙草を止めたのでライター買えずご免なさい)、楽しかった。
『死にますか、生きますか、それとも呑みにいきますか。』
間違いなく、呑みにいきます。呑兵衛なんで…。

勝ちどきの式
創像工房 in front of.
慶應義塾大学日吉キャンパス塾生会館(神奈川県)
2018/03/09 (金) ~ 2018/03/11 (日)公演終了
満足度★★★★★
観劇後の感想シートに記入する時間がなかったので初Corich口コミ投稿です。
想像工房の卒業公演の位置づけ公演とのこと。(後から知った)
主人公は罪を犯した男の息子。彼が父親の残した手記を読み、数奇な人生を歩んだ父親の人生を振り返る。
序盤から中盤まではコミカルで、森見登美彦の小説に出てきそうな、ありそうでないおかしな世界の物語が非常に楽しい時間だった。
クライマックスにつれて父親と息子の心の距離が近づく。同時に演者の感情の高ぶりが会場にまで伝わってきた。
特に田島類役の近藤さん、次郎役の藤本さんの演技は胸に迫るものがあり、めちゃくちゃしびれました。
また部隊だけでなく”会場全体が熱くなる”(本当に室温すらあがっていた気がする)というのを体感したのは初めてでしたし、
よくライブハウスで見えるスモーク(人の熱気が湯気になる)現象をまさか演劇で見れるとは思いませんでした。
父親が作ったありそうでないストーリーのラストを、息子が妻が仲間が作り上げていく様は非常に気持ちよく、まさに「奇をてらった主人公が最後の最後に大団円を起こす」ストーリーで最高の公演でした。