最新の観てきた!クチコミ一覧

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ラーメン

ラーメン

宇宙論☆講座

スタジオ空洞(東京都)

2018/04/27 (金) ~ 2018/04/30 (月)公演終了

満足度★★★

「ラーメン」という料理を軸にして現代社会を批評したような寓意ある公演。一見混沌とした世界観を思わせる、その物語は面白いが観せ方に難があるような。
非現実でキャラクターも曖昧だが、そこから悪意に満ちたリアリズムのようなものが観えてくる。リアリズムとファンタジーが混在しているような感覚になる。
(上演時間2時間10分) 

ネタバレBOX

セットは客席に対し上手側にラーメン店のカウンター、下手側に楽器ハープ、舞台技術機器が置かれている。舞台左右の壁には役者が座るBOX椅子が並んでいる。全体的に雑然とした雰囲気が漂う。

物語は、中華料理店に入ったサラリーマン2人の注文時から始まる。舞台設定は「覚せい剤一色村」という場所、完全に怪しい名前が連記された村名であるが、この名前は作曲・演出・台本の五十部裕明氏の小学校遠足時の体験が元になっているという。
この村にある秘密、隠蔽された何かを感じ始めた子供達の冒険譚。村から東京へラーメン修行をするために上京する。場面転換毎にラーメンを成している要素_例えば麺、スープ等のパートを描き紡いで行く。表層的には面白く観せているが、場面の繋がりが凝っており分かり難いかもしれない。
さて、村で隠されていたのは、覚せい剤を作り東京貯水池に混入していたこと。音楽に合わせて ♪美味しいラーメンの最高の調味料は水に混入した覚せい剤♪ だと言う。音楽劇として肉声で聴かせるのは、場を盛り上げるというもの。

身近な食べ物になった「ラーメン」の生成過程、それを料理する人間の修業時いや成長過程迄を突き詰める。個人的な出来事から覚せい剤を水道水に混入するという社会性へ物語が増幅していく。そのシュールな展開、ブラツクユーモアが面白い。

少し残念なのが、16名の登場人物の関係性が分かり難いこと、誰がどの役名なのか、1人ひとりの人物像を描いておらず、物語の勢いで牽引しているようだ。
もう1つ、ラーメンという「食」を扱った物語であるが、それ以外のスナック菓子や生卵の扱いが雑であり汚い面もあった。
物語は冒頭のサラリーマン2人による会話…ラーメンを巡る思い、その劇中劇としての構成は面白く観応えもあるだけに勿体無かった。

次回公演も楽しみにしております。
~ラビット番長ノワール短編集~

~ラビット番長ノワール短編集~

ラビット番長

シアターグリーン BOX in BOX THEATER(東京都)

2018/04/25 (水) ~ 2018/04/29 (日)公演終了

満足度★★★★

「黒ラビット」あまりに作風が違うのでビックリ!!!
でも2作品とも良かったです。(特にパンジー)
これからも期待しています。

渇生

渇生

HIGHcolors

「劇」小劇場(東京都)

2018/04/25 (水) ~ 2018/04/30 (月)公演終了

満足度★★★★★

重~いテーマでしたが、見応えがありました。
終盤にそれぞれの関係が(絡み合った糸がほぐれる様に)分かってきましたが、
それまでは???でした。
ラストは少し救われた?気持ちになりました。

~ラビット番長ノワール短編集~

~ラビット番長ノワール短編集~

ラビット番長

シアターグリーン BOX in BOX THEATER(東京都)

2018/04/25 (水) ~ 2018/04/29 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

蠢き合う人間模様、行き場を失った濃密な思いが煮詰められたような強烈な印象を残す。それは悪意と不器用な感情等が息つく間もなく襲ってくるような感じである。
2話とも共通する台詞は「花言葉」。そこに込められた一言が物語を象徴する巧みさ。
この公演、作・演出の井保三兎氏によれば「いつものラビット番長とは違う公演を」という要望に応えるため、ノワール公演に挑戦したと…。モラルの内に収まるか否かで「シロ」「クロ」を区別させるのだろうか…。
(上演時間2時間 途中休憩10分含む) 【夜明けの歌/パンジーな乙女達】

ネタバレBOX

「夜明けの歌」(60分)
舞台セットは、駅舎という設定。中央に白いバラ(純潔・誠実という花言葉)が咲いている花壇。いつしか赤いバラを咲かせたいと願っている。

戦時中、都会からこの村へ赴任してきた教師の杉田夫妻、慣れない夫妻を何かと面倒を見る北川。その杉田と北川が出征し戻ってきたのは北川だけ。杉田の妻・瑞江(南井貴子サン)は生きていくため、いつしか村長と男女の仲という噂が…。その事で子供は苛められ、成人すると家を出てしまう。戦中・戦後という時代、村(地域)という環境、そんな社会性を背景に人間の欲望が蠢く愛憎劇。村という閉鎖性や悪風評の流布という怖さが見える。

ノワールに相応しい展開と同時に、それを観せる演出・舞台技術が素晴らしい。モノクロームな雰囲気、さらに白・黒の衣装(喪服をイメージ)が不安・不穏を醸し出す。時々聞こえる汽車の音、同時に車輪が回るような影(照明)が時の経過を示すようだ。衝撃的なラスト、真実が明らかになった時に咲いたバラは鮮血に染まり…その花言葉は「あなたを愛しています」。

「パンジーな乙女達」(50分)
舞台セットは、先の「夜明けの歌」の花壇が室内のソファーに変わった。設定はラジオの生放送とある作家の家に集まった見知らぬ女性たちの疑心暗鬼な会話、の二元同時進行。ラジオのDJは作家の妻/・是澤(山本綾サン)で、集まっている女性たちは作家の日替わりの恋人のようだが…妻は夫に恋人がいることは知っていて黙認している。今夜の放送が妻にとって最後、ラジオ局ADから送別としてパンジーの花が贈られる。ラジオ放送という限られた時間、一方室内という限定空間で交わされる会話が濃密に聞こえる。

作家は女性たちから小説ネタを聞くために会っており、真に浮気をしている訳ではない。妻は夫が書く小説にはいつも自分が存在しているとが認識できる。しかし近著では自分が確認出来なくなった。その寂寥感のようなもの、夫婦の信頼関係が裏切られ、妻という存在が蔑ろにされた悔しさ、寂しさが漂う心理劇。

基本的に女性しか登場せず、一見明るく華やいだ雰囲気である。それを暖色照明を諧調し、音楽は心中を表すような歌詞が流れ、ラジオ番組と連動させる演出は上手い。ちなみに妻・是澤は殆ど後ろ向き。ディレクター、ADと向かい合うという座り方でも良かったのではないか。
パンジーの花言葉「私を思って下さい」…ラスト、妻は自分が行った行動を番組を通じて告白する。

次回公演を楽しみにしております。
渇生

渇生

HIGHcolors

「劇」小劇場(東京都)

2018/04/25 (水) ~ 2018/04/30 (月)公演終了

満足度★★★★

重いテーマではあるが最後には希望が見えていたので皆前に進んで行く未来があるのかなと。
他の方も言っていたが忍者の設定はいらなかったような。
ゴールデンウィーク中だからか観劇に馴染みの無い人が多いせいか
上演中なのにあちらこちらからメール受信の音が聞こえてきて残念だった。

華

劇団スーパー・エキセントリック・シアター(SET)

紀伊國屋サザンシアター TAKASHIMAYA(東京都)

2018/04/23 (月) ~ 2018/04/29 (日)公演終了

満足度★★★

華やかに穏やかに始まったかと思いきや女達の戦がこんな風に繰り広げられてたとはねぇ~ 千代はかなりツボにはまっちゃいました。

CRIME

CRIME

劇団伍季風 ~monsoon~

Geki地下Liberty(東京都)

2018/04/25 (水) ~ 2018/04/30 (月)公演終了

満足度

設定が雑すぎるように思った。強盗犯が素顔のままってどうよ?自力では自殺できない人が銀行まできて人を巻き込もうってのもどうよ?突っ込みどころが満載すぎて・・・

Starting Over

Starting Over

“STRAYDOG”

ワーサルシアター(東京都)

2018/04/29 (日) ~ 2018/05/06 (日)公演終了

満足度★★

ただ騒がしいだけの舞台で終わるかと思いましたが 後半の地縛霊君と彼女のやり取りで少ししんみりしました。

~ラビット番長ノワール短編集~

~ラビット番長ノワール短編集~

ラビット番長

シアターグリーン BOX in BOX THEATER(東京都)

2018/04/25 (水) ~ 2018/04/29 (日)公演終了

満足度★★★★

初日「RS」と「夜明けの歌」を見てきました。ノワールとい言葉からまずは「黒い」を連想しましたが見終わった後は「暗黒と闇」だったなと思いました。

ラーメン

ラーメン

宇宙論☆講座

スタジオ空洞(東京都)

2018/04/27 (金) ~ 2018/04/30 (月)公演終了

満足度★★★★

「飲酒上演」の回を拝見。
ホントに酔っぱらっていたみたいですね、スゴイ。
これで客席全体も酒に酔っていたら、とんでもない事になりそう(笑)
通常の回は観ていないのですが、恐らく群を抜いてハチャメチャだったのでは。
もはや本当のトラブルも普通に溶け込んでいました。

ストーリー的には過去に拝見した作品とかぶっている様なところもあってかトキメキに欠けた反面、いくつも新しい試みが。
その中には確実に不快と感じる人もいて然りなモノもありましたが、チャレンジ精神が素敵だと思います。

帰宅途中「あのぐちゃぐちゃになった会場を誰が片付けるんだろう」という心配が。
終演後、片付けボランティアを募集するのも一案だったかもと(人によってはそれもエンターテインメント)

ネタバレBOX

客席にまでなだれ込み、キャベツ太郎を口にねじ込まれたのは、やはりこの回だけ?
さすが「飲酒上演」の勢いというべきか「こういう事もあるよねー」と納得してしまいました(笑)

未だ疑問なのが、火災報知器がスモークに反応してしまったのはネタ??
もはや本物のトラブルとの境目がわからない!!
iaku+小松台東「目頭を押さえた」

iaku+小松台東「目頭を押さえた」

iaku

サンモールスタジオ(東京都)

2018/01/30 (火) ~ 2018/02/04 (日)公演終了

満足度★★★★★

予想外の展開で、「凄いものを見てしまった」という思いです。
女子高生二人の葛藤だけでなく、それぞれの家族、先生、家庭教師までが物語になくてはならない存在でした。
ギリギリの息苦しさながら、特にあっけらかんとしたお母さんの強さに導かれたひと夏の思い出のようです。
友人のオススメで初めて見た劇団さんのコラボでしたが、他の作品も見てみたいです。

ERROR

ERROR

CHAiroiPLIN

三鷹市芸術文化センター 星のホール(東京都)

2018/04/21 (土) ~ 2018/04/30 (月)公演終了

満足度★★★★

スズキ拓朗は貧乏育ちかボンボンか、のほほんと育ったのかそれともキビシク育てられたか・・などと考えさせる不思議さがある。台詞大いにあり、踊りもあるが本格的に踊っているスズキやユニット所属の女らの巧い「踊り」を見ると、他の人達は「まあ得意」な役者さんを揃えた感じだろうか。あるいは特訓したのだろうか??
太宰「人間失格」と植物(庭に植えるもの)の成長物語を絡めて言葉遊びと身体遊び、物遊びを様々に結びつけて、ソロ、集団、グループのシーンを作っていた。
多様な演出がある中、この集団が突出して持つのは音楽的素養のよう。全員の(動きながらの)コーラスは聴かせる。その楽曲提供は主人公=葉蔵役3名の一人、清水ゆり氏の詞・曲という。ピアノ生演奏+歌も担って十二分の活躍だった(パンフにネームが見られなかったのはなぜ?)。

革命日記【青年団・こまばアゴラ演劇学校“無隣館”】

革命日記【青年団・こまばアゴラ演劇学校“無隣館”】

こまばアゴラ演劇学校“無隣館”

こまばアゴラ劇場(東京都)

2018/04/14 (土) ~ 2018/04/30 (月)公演終了

満足度★★★★

蠱惑的な劇空間になっていた。もう一度観たいと思ったが一週間前には完売。青年団(関係の公演)としては早い方ではないだろうか。
青年団の舞台にありがちな幾つかの特徴がない。例えば最後に伴奏無しで歌をうたったり、つまらない駄洒落を言ったり(いやこれはあったか)。
時代設定は「既に政治運動の時代ではない」とだけは判るが、実際に革命を目指す「運動」がまだ残っている、となると1980年代かせいぜい90年代か、と思うがそのあたりは架空設定であっても良いように思う。
舞台装置が良い。いつもとステージを逆にしたのも良いが、アパートの四畳半の部屋でなく、カモフラージュなのか瀟洒なマンションの一室といった風も良い。一番はこの場に流れている空気、思想が絶妙な具合に「有り」と思われるように作られていること。「革命」の大義を「利用」したり、逆に言葉に絡め取られている様もみられるが、中心的な論争になるテーマが「運動」の問題を突いていて、抗議する側の正当さに対してやり込めようとする側の欺瞞がみえても一方的に悪として描いていないこと。
・・登場人物全ての問題が解消していくウェルメイドではないが、登場人物全てによって「一つの正解に集約されない」ことが結果的に示されている事、それがこの舞台の成果であり魅力。もう一度観たいと思わせた青年団久々のヒット?(再演だけど)

「ハムレットマシーン」フェスティバル

「ハムレットマシーン」フェスティバル

die pratze

d-倉庫(東京都)

2018/04/04 (水) ~ 2018/04/22 (日)公演終了

満足度★★★★

最終組のシアターゼロ(韓国)/IDIOT SAVANTの手による「ハムレットマシーン」を観る。
僅か10数ページのテキストに、娑翁作品の断片や同時代(作品発表は1977年)の事件や状況を皮肉にまぶした「台詞」がまるで煮込んだシチューのように濃厚かつ難解である所の原戯曲は、必然に十通りの予測の付かないバリエーションを与えたが、同じ戯曲を上演するのだから各集団が「このテキストをどう捕まえたか」は重要で、その「つかみ具合」を読み取ることを通して観客は「ハムレットマシーン」という作品を「知る」、あるいは「知る端緒となる」体験をする・・という事でありたい。

結局10のうち4団体を拝見したのみだが、トリを飾ったIDIOTはほぼテキスト通りを「喋り」、ト書きにも目配りがなされていた。言わば「忠実な」上演という事になるが、何らかの掴み取り方ができなければ、たとえ戯曲に忠実たろうとしても上演できる代物にはならないだろう。
IDIOT SAVANTを以前に観た時は、演技過剰でテキストに合わないものを感じたような記憶があるが、今回その記憶を呼び覚ました一つ、中心的俳優(女性)の中性的、否男性的と言っていい佇まいと声、動きが、主にテキストの語り役を担っており、出色であった。目読すれば散文詩に過ぎないコトバが、人物の「台詞」として響いてきた。

IDIOTがこのテキストから汲み取ったのは、激烈な感情を伴う絶望であり、その方向での(表現の)最頂上を目指す立ち居と喋りによって、激情ほとばしる舞台となっていた。他の(私が観た)集団では観られなかった、また同様に周囲にも今や特異と言う他ない境地がそこにあった、と思う(この集団の色なのかも知れないが)。すなわち、状況に対する絶望という心情だ。それが起こる背後には、公正たろうとする心、道理が叶う社会であるよう願う己の心に従って生きる下地がなければ、発生しない。その「個」あって初めて「社会」に対し絶望し得る主体が存在する・・という意味で、激烈な「絶望」の言葉を吐く人物の形象そのものが困難を伴うという事なのであり、それを形として見せ、最後まで破綻なく絶望を表現し通した点において、このバージョンは特異である、と言わざるを得ない。
まず始まりが秀逸。黒衣裳の身を包んだ男女が応援団のように客席側を向いて足を踏ん張り、必死の形相でガナるのが、一定のリズムを刻む不思議なフレーズ「カーツカッカ/カーツカッカ/カッカッ」。シンコペーションを含むこのフレーズを繰り返す4拍子のリズムを叫び(足を踏み鳴らし)、一人、一人と別な役割を担う動きが混ざって全体が変化していく。身体パフォーマンスが基調ながら、台詞は流れ続け、また喋らないパフォーマーの演技も演劇的に展開する。この身体パフォーマンスの判りやすさと、吐かれる言葉の難解さの具合がちょうど良い。
この冒頭の激しくも整ったパフォーマンスから、各章に分かれたテキスト通りに、場面(の風合い)が変化を辿り「カーツカッカ」は一旦封印される(オーラスで復活)。
「私はハムレットだった」に始まるテキストが、オフィーリアの呟き、ハムレットが女装する、等と場面を渡り歩いて最終局面に向かうが、はっきり言ってその場面構成から「ストーリー」を理解するのは困難だ。ただ絶望的な状況があり、それが如何に絶望的かを「感じ取っている」人物たちのその感じ取り方を、佇まいを通して客席からキャッチする事ができる。
問題はその絶望的状況というものに対する想像力が、観客側にあるかどうか、かも知れない。否、たとえ実体験がなくとも表現によってそれは「ある」と、伝える事はできるのかも知れない・・(そこは私には判らない。)いずれにしても随所に創造性の発露をみた出し物だった。

一方の韓国の団体は、取り立てて言う事のない、言ってしまえば「中身が薄い」という印象が強く残る出し物だった。同じ意味合いの行為を延々と繰り返して得られるのは時間の引き延ばしの他に見当たらなかった。
構造として同じパターン(一人の男が二人のマシーンを呼び出し、二体の関係は最後に不具合を起こし、暗転)を何度か繰り返す作りだったが、毎回のパターンの違いも、従って何が共通点なのかも、わかりづらい。
そもそも3人の役の分担のあり方が演技を通じて伝わって来ず、代わりに何か解説があるわけでもなく、「わからなさ」を相殺するパフォーマンス面の面白さがあるかと言えば、それもなく、混沌とした風合いが良い、といった舞台効果があったわけでもない。
白塗りの男女が俳優の「マシーン」を演じるが、その動きは表現としても(機械を演じようとするためか)拙ない。今一人は、どうやら注目の俳優という事だったらしいが、先の単調なリフレインを4回ばかり繰り返すだけに終わるこのパフォーマンスで、彼はマシーンを呼び込む役にもかかわらず彼自身が「私はハムレット」(ナン、ハムネッ)と台詞で言っていたりする。役回りが理解できない一方で、彼の演技そのものの中に面白さを発見できたかと言えば、それも残念ながら無い。何か解説を聞けば違った風に見えたかも知れないが、それを舞台上に表現して見せるのが演劇だろう。
気になったのは韓国に「ハムレットマシーン」の翻訳本があったのかどうかだ。
日本語訳では作者ハイナー・ミュラーの「戯曲」数点と論考が収められた書籍があり、ハムレットマシーンにも相当数の訳注が施されている。これを見なければ、作者が何を意識して、どういう状況認識の土台の上にその語句を用いたか、素人には到底理解はできない。おそらくそういう類いのテキストだ。

酷評したくなるパフォーマンスはこのシリーズを以前観た時にもあったし、それだけ厄介だがやり甲斐のある戯曲と格闘し、競演するフェスティバルの醍醐味でもあろうか。しかし今回のテキストはこのサイズのイベントには、難物ではなかったか。

二ツ巴-Futatsudomoe-<舞台写真公開中!>

二ツ巴-Futatsudomoe-<舞台写真公開中!>

壱劇屋

ABCホール (大阪府)

2018/04/06 (金) ~ 2018/04/08 (日)公演終了

満足度★★★★★

物語の展開、舞台上の建造物、照明、BGM、そしてこの舞台の要である殺陣、etc...
舞台を構成するどれも、筆舌に尽くしがたいほどの素晴らしさでした。
ただ戦うのではなく、それぞれ何らかの思いを背負って戦っている事が分かります。
殺陣の1つ1つに、全く異なる思いが込められていて、感情が激しく揺さぶられました。

主演の久代梨奈さんは、「憫笑姫」のときと比べて、表現も殺陣も段違いでした。
谷川愛梨さんも、初めて殺陣をしたようには思えない、カッコいい動きでした。
両名の、アイドルの活動では見られない面を見られました。

ネタバレBOX

「水」がなければ生きていく事はできない。
そんな水は、この物語では民衆の思いとは無関係に、水の神の気まぐれによってのみ
流れる川、雨、そして剣など、多様に姿を変えてもたらされる。
神に対する信仰心は無いに等しいが、それでも水が欲しいがために
あの手この手で水を得ようと試みる民衆たち。
その中には、健気に水の神を崇める親子がいて・・・。
さようなら

さようなら

オパンポン創造社

インディペンデントシアターOji(東京都)

2018/04/19 (木) ~ 2018/04/22 (日)公演終了

満足度★★★★★

面白かった♪
目と耳と心と脳にシッカリと焼き付けておきたい。
この出会いで観劇の取捨選択が変わった。


私の基準。
良い作品は無意識に幾度も思い出す。それは音楽であったり言葉であったり画像であったり…。
ウリがソレだけで無い!
そして出演者の違う舞台が観たくなる。

オパンポン創造社「さようなら」はまさにその通り。

いつの間にか頭の中で流れだした曲と共にその人達の出来事がよみがえる。
再演だから内容はもちろん、チラシの衝撃場面、最大のオチまでも知っている状態。それでも何度も観たくなる!
「その人」でしかない登場人物。ラストへとつながるスピード。説明がなくてもここへ至る過去が感じられる。

もっと観ていたかった。そしてまた同じ出演者でやって欲しい。

そうなったらまた複数回観てしまうだろう。
だって面白かったから!!

ラスト・ナイト・エンド・ファースト・モーニング

ラスト・ナイト・エンド・ファースト・モーニング

悪い芝居

東京芸術劇場 シアターウエスト(東京都)

2018/04/26 (木) ~ 2018/04/30 (月)公演終了

満足度★★★

悪い芝居さん、初めて見させてもらいました。

社会派なの?とかエンタメなの?とか色々と思いましたが...30代の劇団さんとしては無難な印象。

選んだモチーフと、いろんな結果がマッチしないのかぁ。

ネタバレBOX

とにかく見たことのある演出の押し売りなんです。そこは残念。

突飛な何かがもっとあってもよかったのかなと。

あ、役者さん、美術他良かったです。
吸血姫

吸血姫

劇団唐組

南天満公園(大阪府)

2018/04/27 (金) ~ 2018/04/29 (日)公演終了

満足度★★★★★

奇想天外で時間も空間も飛び越えているのに、やっぱり江ノ島の愛染病院?
何だったんだろう。不思議でわからないけど、夢のようなのに地獄を覗いた気にもなる。目が離せない舞台でした。

青春超特急

青春超特急

20歳の国

サンモールスタジオ(東京都)

2018/04/19 (木) ~ 2018/04/29 (日)公演終了

満足度★★★★

■約125分■
好作なのに、構成で損をしている。ややくどい構成に、感動を半減させられた感じ。

ネタバレBOX

好作なのに、構成で損をしている。ややくどい構成に、感動を半減させられた感じ。
ラスト・ナイト・エンド・ファースト・モーニング

ラスト・ナイト・エンド・ファースト・モーニング

悪い芝居

東京芸術劇場 シアターウエスト(東京都)

2018/04/26 (木) ~ 2018/04/30 (月)公演終了

満足度★★★★

■約130分■
今回は人間ドラマだったなぁ~。例によって、多くの謎を残したまま劇は閉じられたが。

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