
まよゐさんち
劇団五〇鬼
中板橋 新生館スタジオ(東京都)
2025/02/13 (木) ~ 2025/02/16 (日)公演終了

花と龍
KAAT神奈川芸術劇場
KAAT神奈川芸術劇場・ホール(神奈川県)
2025/02/08 (土) ~ 2025/02/22 (土)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★
鑑賞日2025/02/16 (日) 14:00
明治時代、北九州の荷船への運び人夫、ゴンゾ。
このゴンゾの玉井金吾とその妻アンの人生譚。
開演前には舞台上に屋台があり、それを客席で食べれる。
私は焼きそば2つ(1000円)とラムネ(200円)購入。
みなとみらい付近のお店が出店しているようだ。
焼き鳥とお好み焼きもあったようだが(日)で客が多かったせいかそうそうに完売。全部並ばないと買えなかった。

熱海殺人事件
カガミ想馬プロデュース
サンモールスタジオ(東京都)
2025/02/05 (水) ~ 2025/02/18 (火)公演終了

市原佐都子/Q『キティ』
ロームシアター京都
ロームシアター京都ノースホール(京都府)
2025/02/17 (月) ~ 2025/02/24 (月)公演終了
実演鑑賞
満足度★★
前回が面白かったとの情報を得て観劇
チャン語 ハングル 日本語が入り乱れ、字幕には、英語が… アート系の演劇で、大道具小道具にはこだわりを感じたものの、図画工作が毎回2の僕には…
映像も多用化され演劇感は全くかんじられず、表現も下衆さが目立ち、ゲンナリ 隣の夫婦が最後に発した前回は良かったのにが全てを表している作品
食べ物を粗末にしていたのも、許せないカモ…
おすすめはできないな〜

八月の鯨
劇団民藝
紀伊國屋サザンシアター TAKASHIMAYA(東京都)
2025/02/08 (土) ~ 2025/02/17 (月)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★
鑑賞日2025/02/17 (月) 13:30
座席1階
民藝が20余年を超えて再演した舞台。元々は1980年に書かれた作品だったという。前回は奈良岡朋子が演じた姉リビーの役を、樫山文枝が演じた。
舞台は米国のリゾート地の別荘で、毎年姉妹が夏を過ごす。ここでは鯨が姿を見せるという楽しみもあった。姉リビーは視力が低下し、日色ともゑ演じる妹サラの手を借りないと生活できない状況。サラは献身的にサポートしているが、妹に対する複雑な思いもあってますます気むずかしくなっている。
姉を施設に預けて自分の人生を生きてはどうか、という幼なじみの女性の提案や、ロシアの亡命貴族と微妙な心の交流を交わすなど、サラの胸の内にさざ波が立つ。
こうした微妙な波風を、とても丁寧に描いている。さして大きな出来事が起きるわけではないが、第2次大戦が終わって平和が訪れたひとときだからこそか、とても温かな空気が流れているのが心地よい。
民藝を引っ張る役割となった日色が長ぜりふをきっちりこなしているところに、ほかのベテラン俳優ではとても追いつけないように思える安定感がある。台本でチェックしなければならないかもしれないが、日色のせりふにほかの俳優のせりふがかぶってしまう場面が複数あったが、日色のミスではないと思う。そのほかにも、声の通りやしぐさなど、リスペクトしたい俳優の姿だ。
もう1人、亡命貴族役を演じた篠田三郎はすばらしかった。存在感は絶大で、同性から見てもほれぼれするようなかっこよさがあった。
民藝の名作の引き継ぎというような感じの再演だったが、仮にまた、20年後に再演されるとしたら、どんな舞台になるのだろうか。

トウカク
ラビット番長
シアターグリーン BASE THEATER(東京都)
2025/02/14 (金) ~ 2025/02/18 (火)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★
(A)
奨励会からプロ棋士になれずに脱落した男(渡辺あつし氏)、書いた将棋小説が話題を呼びTVで特集される。共に番組に出演するのは奨励会同期で名人戦に挑戦するまでになったプロ棋士(三浦勝之氏)、陽気なアナウンサー(江崎香澄さん)。
小説の主人公は天野宗歩(そうほ)。江戸末期、世襲制だった名人位にはなれずとも実力最強の棋士として名を残す。殆ど彼についての文献は残っていない。残るのは棋譜のみ。読み込んだ棋譜から彼の生き様を類推する作品。
TV番組の公開収録の設定でありつつ、江戸時代の空間にタイムトリップした3人が天野宗歩の生涯を観察していく形。まずは天野宗歩の死後に廃墟となった住家。彼は刃物で目茶苦茶に斬り刻まれて殺されていたという。余程の怨恨か?そして床にばら撒かれていた将棋の駒。一つだけ足りない。
不潔でだらしなく酒に溺れ将棋以外何の取り柄もない天野宗歩(大川内延公氏)。
義理の父である大橋本家十一代大橋宗桂(井保三兎氏)。
その息子、宗珉(宇田川佳寿記氏)〈史実では大橋分家の八代当主〉。
家元出身以外で初の名人位となった十二世名人・小野五平(東野裕〈ゆたか〉氏)の若き日。
江戸時代の将棋家元三家は大橋本家、大橋分家、伊藤家。
伊東家の当主伊藤看寿(野崎保氏)、詰将棋の天才作家として名を残す一族。
実在した盲人棋客・石本検校(松沢英明氏)。
賭け将棋の胴元・剛吉(西川智宏氏)。
女郎屋の女将お時(柴田時江さん)。
労咳持ちの遊女・お龍(満〈みちる〉さん)。
その妹、お菊(花田咲子さん)。
西川智宏氏がMVP。内田健介氏と存在感がだぶる。物語を回すのはこういう粋な人物。
柴田時江さんも作品の文鎮。きっちり場を押さえてみせる声。もう一つの役も観客を興奮させた。
満さんと花田咲子さん姉妹も配役の妙があった。

シャイシャイマンションシャンソンショー
劇団美辞女
シアターグリーン BASE THEATER(東京都)
2024/09/12 (木) ~ 2024/09/16 (月)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★★
鑑賞日2024/09/12 (木) 20:00
過去と現在を行ったり来たりしながら話は展開し、最後は一緒にシャンソンを歌いたくなる…そんな舞台でした。
今回観て感じた事は、演劇というかミュージカルを観た様な錯覚に陥りました(良い意味で)。
これまでミュージカル要素の強い作品は観て来なかったし、ミュージカルが好きになれるとも思わなかった…
けれど、この作品は歌うシーンがストーリー上必要な場面なので、違和感がなかった。
結果、今回の様な流れなら歌ありきの演劇も楽しめるのだと感じた。
だからといって、ミュージカルを観に行こうとはならないと思う…
なぜなら、この作品が特別で…歌と笑いの融和性が高い作品だから。

尾﨑優人ベストセレクション一人芝居 ボンバイエ
優しい劇団
ニュー・サンナイ(東京都)
2025/01/25 (土) ~ 2025/01/25 (土)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★★
鑑賞日2025/01/25 (土) 16:00
何百年後かに、この一人芝居の様に宇宙で演劇をしているのでは?と思いを馳せたくなる…
そんな作品だった
尾﨑さんの演劇には夢がある
そして人を集める力がある

カリギュラ
カリギュラ・ワークス
サブテレニアン(東京都)
2025/02/14 (金) ~ 2025/02/16 (日)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★
オフィス再生の「正義の人びと」でも作家役で登場していた長堀氏がタイプライターの前で語り始め、そう言えば・・と。題名だけは大昔から(カミュ作でお馴染みの文庫版もあったし)耳馴染みのある「カリギュラ」の内容は全く知らなかった。女優が扮したカリギュラの独白が、権力者の孤独、人間の真実、哲学的難問の領域に踏み込んだ事を台詞の端に滲ませる。「カラマーゾフの兄弟」(未読だが)で問われる「全てが許されるとしたら、人間は・・」という仮想の問いを実地検証できる絶対権力者は、何を選択するのか・・この問題設定をストーリーから汲み取るまでにやや時間を要した。大量の書物が置かれたサブテレニアンの黒い空間、紗幕の使用等、演出が勝ったステージであったが、この劇場の客席の最上段(一列目、二列目、三列目まで急峻な傾斜がある)に座ると、俯瞰の目線となり、趣向が「見えてしまう」ので少々戸惑った。
今少し低い目線で役者や物たちを水平に眺める想定で、演出が施されたのでは、と推量した。立体的な視覚情報が、役者の台詞への集中を幾度も途切れさせたような。(単純に自分の身体条件によるのかもだが..)
その点が見終えて惜しく思った部分だが、最後には高揚をもたらしていた。そして(例によって)原作を読みたくなった。

『APOFES2025』
APOCシアター
APOCシアター(東京都)
2025/01/18 (土) ~ 2025/02/09 (日)公演終了
映像鑑賞
満足度★★★★
一回のみのステージ「田実陽子×オノマリコ」を配信鑑賞(と前に書いたが2ステージやっていた)。注目のオノマリコ脚本、秀作だった。東日本震災のあった日の都内、小さな飲食店を営む主婦が、帰宅困難者が集って活気付いた店内を眺め、安否を気にした夫から帰宅が遅くなる旨のメールを感慨深く受け取り、その時感じ、考えていた事を今振り返って語る。彼女の独白は、この日は皆が「良い人」だった事を改めてとしみじみ噛み締め、その夜を懐かしむささやかな本心を吐露する。遠くで起きた悲惨な現実への言及は独白の中には無い。想像の余白に、人間の真実が忍び込む。
残念だった(と思っただろう)のは、終盤の大事な場面で音響オペのミスだろう、終演後のアナウンスがチラッと流れてしまった。芝居は何とか持ち堪えていたが、一度切りのステージ。オペの方は土下座して謝罪した事だろう(でなきゃ許さん)。。

コルバタ友池組 「画素数の低い愛」
コルバタ
シアターブラッツ(東京都)
2025/02/13 (木) ~ 2025/02/27 (木)公演終了

一角仙人
演劇ユニット 金の蜥蜴
ブディストホール(東京都)
2025/01/29 (水) ~ 2025/02/02 (日)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★
鑑賞日2025/01/31 (金) 14:00
能楽には、というより金の蜥蜴が取り上げる題材は怨念などによる「ドロドロ系」が多いような印象(偏見?)だが、本作は原典がインドであるためか「カラッとした」感覚。
で、クライマックスが「宴」なので唐突に昭和30年代の「駅前シリーズ」「社長シリーズ」などの喜劇映画も思い出す。5年前の初演時にはそんなことはなかったが、どこか違ったのだろうか?(笑)
あと、装置はシンプルだが衣装が凝っていて説得力があるのはいつもながらお見事。

キネマの大地―さよならなんて、僕は言わないー
椿組
新宿シアタートップス(東京都)
2025/02/10 (月) ~ 2025/02/16 (日)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★★
インフル感染者が出て何公演か中止になったけど、追加公演をやった
内容はさすがは椿組と言いたい
外波山文明最後のプロデュース
満洲映画協会の存在は知らなかった
満州での映画製作を通して強く反戦を訴えながら、それが押し付けではない感じがする
「俺たちの映画に乾杯」
全編笑いがあふれる
そして常に映画を意識
夜の照明などというところで、中学生の頃の映画『アメリカの夜』を思い出した
最高に笑えたのは、役者澤田が寒い中ランニング姿でジョウロで降らす雨の中を、ヒロインの部屋に這い登ろうとするシーンを何度もやり直させられるところ
10分の休憩の間の物販も、踊り子役三人が「左にワンステップ、ツーステップ、ハイこちらの皆様」と言いながら踊ったりと実に楽しく観客を飽きさせない
舞台もさりげなく作りこまれており、特に満映の門のところは良くできていた
音楽が良くマッチして巧みな使い方だった
椿組のために書いた曲は5作目という山崎ハコの歌でのエンディングは、さっと紗幕が降りてそこにコーリャンの畑の写真に映画のエンドロール風のキャスト・スタッフが映し出され、最後は「終幕」が出て止まる
宣伝美術はずっと黒田征太郎
「退館時間の都合で面会はありませんが、外波山は10時頃からゴールデン街の『クラクラ』にいますので、感想などお聞かせください」というのも椿組ならでは

『APOFES2025』
APOCシアター
APOCシアター(東京都)
2025/01/18 (土) ~ 2025/02/09 (日)公演終了
実演鑑賞
満足度★★
鑑賞日2025/02/01 (土) 17:30
価格1,500円
今井未定×フジタタイセイ『贋物』
一本だけ観劇
ひとり芝居とは難しい
演じる方の気持ちは分からぬが、観る方も結構なエネルギーを要する気がする
言い訳がましくだが、フジタタイセイという人物が創る作品が不可思議でときに迷子になってしまう
これに向き合うとき、役者をとりまくすべてと、役者自身の技量や個性が必然的に求められる気がする
どんな芝居もそうだろう、けど特にね
そんなこんなでこの作品を観たとき、一見面白そうな、それこそ落語を観るかのごとく、言葉が合っているか分からないが、まくり立てながら進んでいく
そこで感じてしまう単調さと、個の表現の難しさが、期待とは裏腹に役者を苦しませるのかなと勝手な妄想ですが、端的にどうかというと、複数の人物を演じるのであれば、すべてが主なのだと

時代絵巻AsH 其ノ拾八『蒼穹~そうきゅう~』
時代絵巻 AsH
シアターグリーン BOX in BOX THEATER(東京都)
2025/02/06 (木) ~ 2025/02/09 (日)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★★
鑑賞日2025/02/07 (金) 18:30
― 蝦夷 ―
原始よりこの国に息づく誇り高き古の民。
彼らは立ち上がる。
まつろわぬ民と蔑み、東北を手中にせんとする大和朝廷の侵攻に。ということで、蝦夷に焦点が当たった歴史時代劇だった。
そもそも大河ドラマ等では、江戸時代だったら○○代目徳川家将軍、もしくは明治の偉人やまれに昭和のオリンピックの群像劇、あとは江戸より前だと、鎌倉幕府、足利家や織田信長、豊臣秀吉、徳川家康らによる安土桃山時代。最近では、紫式部によって書かれた『源氏物語』の元ネタとなった平安時代や藤原道長、藤原不比等と紫式部たちの関係性が描かれた大河ドラマと、余り昭和、明治を描いたもの(昭和、明治を描いたものでは才能はあるかもしれないが、一般人や商才のある人物が主役となることもある)を除き、民衆というか、庶民の側、虐げられる側、少数民族アイヌなどを描いたものは、大河ドラマではない。
時代劇映画では、虐げられた者たち、大衆、被差別部落の人たち、アイヌなどを描いたものはないわけではない。
演劇ではどうかというと、忍者の郷を描いた者や桃太郎伝説に則りながら、朝敵とされて鬼にされていく過程を描き、桃太郎が利用されていく様を描いた作品などもあり、大河ドラマよりはある気がするが、純粋に事実に則った形で緻密に人間の心理描写を描き、単純な対立軸や平安時代だからといって平安貴族全員が浮世離れして、和歌を嗜んだり、庶民感覚が一切ないというような典型的に描かず、また終盤場面も判官贔屓になり過ぎてないところなど、さらに割とタブー視しているところまで切り込んでいる時代劇演劇は今回の『蒼穹』を除いて、今のところはないと感じた。
ただし今回の劇は、他の時代劇演劇や殺陣が入る劇、大河ドラマや時代劇映画と比べて、殺陣の場面は人物の心理描写や駆け引きの場面、桓武天皇の冷徹な野心や藤原家が朝廷に取り入ろうと四苦八苦する場面などは丁寧に描かれているものの、殺陣に関しては迫力とリアリティに正直言って欠けていた。
頭が良くて気が利く万能で父親である桓武天皇から信頼される弟の伊予親王と和歌などの才能はありつつ、貴族から影で馬鹿にされ、親である桓武天皇からも我が家の恥だと思われている安殿(あて)親王との確執が丁寧に描かれ、武官一つとっても、一人ひとりが全然違う性格で、さらに蝦夷に対する思いや蝦夷征伐において行う作戦も全然違って面白かった。
また、桓武天皇が武官大友弟(おと)麻呂の失言に対して激昂した際に言う自身のルーツが渡来系であることを明かしたり、天皇家が近親相姦で家系の血統を守ろうとしていること(今は違うが)を話す場面など、世の中でタブー視されるような事実をさらっと登場人物に言わせていて、かなり大胆に切り込んでいて、ヒヤヒヤしつつも、こうやって忖度せずに言えるところが、大手スポンサーが一切付かない小劇場演劇ならではだし、それぐらいの、最低限の表現の自由があってこそ演劇だと、しみじみと演劇の良さを痛感した。
陰謀渦巻、政争だらけで、隙を見ては相手を追い落として這い上がろうとする宮廷貴族たちや野心の塊の武官、冷徹な野心があり、蝦夷を同じ人とみない桓武天皇などの朝廷側に対して、それぞれの族が緩やかにまとまって一つの村を形成し、それを取りまとめているのが阿弖流為(あてるい)で、普段は呑気に楽しく唄って踊って酒飲んで暮らしている野心や政争とは無縁で、思いやりもあり、時々喧嘩もするけれど、基本的に包み隠さず言い合えて、卑怯な事は好まず、お互いを信頼していると言ったふうに蝦夷側は描かれており、その対比が一つのセットで、小細工を少し加えたり、加えなかったりと言った微々たる変化で差を表しており、演劇のなせる技だと感心した。
朝廷側だけでなく、蝦夷側、それに加えて途中から蝦夷のことをよく理解して平和的に解決しようと奔走する坂上田村麻呂など時代劇演劇だからかかなりの人物が出てきたが、一人ひとり個性や性格、考え方に至るまで違って、その違いが劇中において丁寧に描写され、蝦夷征伐における考え方の違いなどもきめ細かく、台詞一つ一つにその人物の価値観が浮き彫りになっていて、理解しやすく、俯瞰的に観ることができた。
日本政府与党(自公)が現代において、裏金問題発覚等で庶民を軽視している姿勢が目立ち、政策ごとに与党(自公)に擦り寄ったり、離反したりしようとする国民民主党のあり方が少し藤原摂関家的であり、都政や府政では、社会的弱者であるホームレス等の立ち退きやコロナ渦には夜の店や居酒屋等に都職員が立ち入り圧力をかけたり、海外ではイスラエルとパレスチナの人たちが住むガザを(先にハマスがテロ行為を仕掛けてきたとはいえ)虐殺と言っても大袈裟ではない、罪のないガザに住む民間人を大量に殺したり(まるでガザに住む民間人全てがハマスに深く関わっているとでも言うかのように)と今でも、醜い政争もあるし、社会的弱者を差別したり、人と思わず殺したりといったことが行われている現実が、昔も今も変わらないと、この劇を観て感じた。
ただし事実に基づいたこういった時代劇演劇等を観ることで、少しずつそういった偏見や差別、圧力といったことに意識的になり、少しは変わることが出来るんじゃないかと感じた。

『パラレルワールドより愛をこめて』 『パラレルワールドでも恋におちて』
ザ・プレイボーイズ
シアター711(東京都)
2025/02/02 (日) ~ 2025/02/09 (日)公演終了
実演鑑賞
「愛をこめて」観劇。受付でまごついて冒頭を見逃し、急ぎ入場するとシンプルな装置、カラフルな空間で「突如の異変」後のやり取りが始まっている。ただ、二人の関係性にいまいち自信が持てず宙ぶらりんな時間が過ぎる。65分の芝居では開演には間に合いたかった。
役者は「間」を使う芝居を展開。途中イイ話系の気配も漂う。キャラと容姿がまるで違う二人は、タイトルが「パラレル」なら同一人物だろうに「俺たち」って言っちゃってるし(別人の二人、という風にも聞こえる)、暫く人物設定が判らなかった。女子がコロス的に男役やったりと、「ちょっとお粗末様で失敬」が通るコントを幾分拡大した感じで(リアクションに間があるのもお笑いの「察して、笑って」からか)、私はと言えば「いい話系」のお笑いが嫌いなのである。
細部を埋めてくれる演劇でならイイ話は辛うじて受容するが、結論(感動)先取りでリアリティ無視でも感動してくれちゃう観客ばかりと思うなよ・・等とまァ無気になる事もないけれど、斜に構えてしまう。これは失敗だったか・・とつぶした別用が頭をよぎるも、後半は盛り返し、ストーリーを追う構えにはなった。AI風マネージャーの「効率優先の仕事は一流だが生き方ド素人」というイノセントなキャラが恋バナに発展。シリアスな場面はリアル(現実)を仄めかす。大御所に気に入られた相方のお陰で「向こうの世界の俺」は仕事が入って順風満帆。相方は元々高校時代、大笑いさせる台本を見せてくれた「俺」に付いてきた優さ男、「俺」の望みならやろうとする相方の内面に気づかず(あるいは内心気づいて?)、「俺」は世に出る将来像に舞い上がって(相方の「犠牲」で実現する)夢を脳天気にも語る。煮詰まった相方は破綻をきたして入院。ジャニー・Kを想起させるお誘い、また今カノと別れる選択肢まで提示された結果であった。(芸人というよりアイドルの話のようだが..。)
一方「パッとしない」こっちの「俺」は相方に無理させる事はなく、売れないままである。
パラレルの同一人物が人生展開の分岐する時点ですでに「全然違う」ので、「パラレルワールドの話である必然」が揺らぐ。とりわけ俳優としての見た目に準じた「対女子アピール度」の違いは、ネタとしても私には笑えず、フィクションが「素」に戻る(見た目いじりかよ..。と)。そもそも「容姿で変わる」ならずっと前から運命は変わってるはずで、生まれた時点で二人が「同一人物」であるかどうか等分からんし、その前提で物語を語る必要性もなくなる。そこはできれば、「本来同じはずだが内面のどこかが違った故に見た目も変わっている」くらいに見せてほしいわけである。
大御所に気に入られた相方が仕事をもらって成立していたなら、世間から「あいつらそんなに面白んないのにテレビによく出てんな」くらいの齟齬が生じかねない。また、相方がいなくなったのに仕事はもらえてるのか? だったら元々実力はあった。であれば「こっちの世界の俺」も売れてておかしくないのに売れないのは? 何か別の要因(コンプラが厳しくなって・・とか)が説明として加わる必要が出て来る。
感動の場面はある。向こうの「俺」が、こっちの「元気な相方」と対面する。自分の世界に戻って相方と向き合う覚悟をする、という変化がドラマである。
同一人物と勘違いする相手の反応を楽しむ構造は沙翁「間違いの喜劇」の昔から演劇のテンプレだが、王道な展開は良き哉。
全体に演劇的ポテンシャルを高めているものがあり、空気感としては脇の女子二名の活躍が「気持ちの良いスタッフの居酒屋」にいる気分。
スタッフ・ワークはしっかりしている印象だった。後で見ると音楽が「虎に翼」の森優太、耳に心地よく芝居に寄り沿った劇伴は確かに好印象。

デマゴギージャズ
MONO
ABCホール (大阪府)
2025/02/14 (金) ~ 2025/02/17 (月)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★
鑑賞日2025/02/15 (土) 13:00
座席1階A列12番
観終わったあと、過去、現代のストーリー運び、それぞれのキャラ設定とかもろもろ巧みやなぁと感心するんだけど、観てる最中はただただ面白い。やっぱ、この劇団好きやなぁと改めて思ふ。。

キロキロ
ストスパ
「劇」小劇場(東京都)
2025/02/12 (水) ~ 2025/02/16 (日)公演終了
実演鑑賞
高校の同級生が結婚し、式を終えた出席者たちが二次会としてカラオケボックスに集う。そのカラオケボックスで働いている主人公も同じ高校出身で、実は同級生のひとり。案内状は実家に届いたのか、主人公は式の存在を知らず、結婚の事実も知らなかった。35歳を迎えた登場人物たちは、各々の生活事情を抱え、それぞれの「人生の岐路」を意識せざるを得ない状況に陥っていた。

トウカク
ラビット番長
シアターグリーン BASE THEATER(東京都)
2025/02/14 (金) ~ 2025/02/18 (火)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★★
江戸時代末期の将棋指しの天野宗歩の話ということだが、現代の人達と絡めた事でより面白くわかりやすくなったと思います。
毎回、舞台を見ると将棋をやらない私でも夢中になってしまうほど面白い!
開演15分前から始まる初心者将棋講座はへぇとなることがあるのでぜひ見たほうがいいです。

アナタがピンクの似合う子だから
怪奇月蝕キヲテラエ
新宿眼科画廊(東京都)
2025/02/14 (金) ~ 2025/02/16 (日)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★
鑑賞日2025/02/16 (日) 17:30
価格3,000円
昔赤が好きだった
今でもそんな気持ちはある
実はクールな青も好きで緑はそうでもなかった
青と緑のリュックがあったとき、同年の親戚と選択を迫られ、むこうが青を好きだったのを知っていたじぶん、緑を選択していたな。ということをふと思い出してしまった。
何かに憧れている自分がいて、こうしたいと思う自分がいる
仕事でも日常でもそんな場面てあるあるだと思うんだけれど、あのセリフは響いたな
あの静かな空間に台詞と場面が交錯して、好きだな
ちょっとセリフで?なところもあったけれど、作品としてはとても素敵かと