最新の観てきた!クチコミ一覧

42821-42840件 / 190322件中
窮屈なユメ

窮屈なユメ

TOMOIKEプロデュース

駅前劇場(東京都)

2019/01/16 (水) ~ 2019/01/20 (日)公演終了

満足度★★★★★

迫力のある演技でとても見ごたえがありました。またとても楽しい内容であっという間の110分でした。

つぎとまります・匣

つぎとまります・匣

劇団肋骨蜜柑同好会

シアターグリーン BOX in BOX THEATER(東京都)

2019/01/17 (木) ~ 2019/01/20 (日)公演終了

満足度★★★★

鑑賞日2019/01/17 (木)

17日ソワレ、松チームによる本公演自体の初日舞台(70分?)を拝見。

ネタバレBOX

4年ほど前、板橋区役所界隈のサブテレニアンで、作・フジタタイセイさん、演・日向あこさん、演じ手は松浦姫さん&佐藤匡さんで拝見した短編です。そして、当時、わざわざアメブロに残したくらいですから、自分としては、相当、印象に残った作品だったんだろうと思います。

さて、今回。
会場の池袋BOX in BOX THEATERに足を踏み入れた途端、「バス停のセット、懐かしいなぁ」「(既にスタンバイしていた)室田渓人さん、オーラ出してんなぁ」とも思いつつも、一番感じたのが「(前回のサブテレニアンと比べて)アクティングエリアが広過ぎる!」という違和感。空間、持て余すんじゃないの?という不安を抱きながらの開演前でした。

でっ、いざ始まってみると…杞憂でした。
バームクーヘンのように何十・何百にも重なった円周の世界観を表現する演出に納得させられ、時空の異なる「場」であろう匣(はこ)の意味も理解?しました。
まぁ、ともかくも、笑いの絶えない不条理劇な70分、体験させてもらいました。

役者陣。
競演3チームのうち、最も個性的かな?と思った室田渓人さん&森かなみさん(サブテレニアンの公演では別作品に出演)のペア。
開演前から「ザ・昭和ッ!」な雰囲気を醸し出す室田さんのウケ。
そして、緩急自在な森かなみさんのツッコミ。
作品の趣旨からは明らかに外れた感想でしょうけど、昭和の名人による漫才を観ているような気分に浸れました。
予想以上に良い宵のひとときを過ごせたようです。

なお、演出の違いにもよるのでしょうけど、今回の公演、サブテレニアン公演での何気にセンチメンタルな情感が消え、よりシュールな感覚が前面に押し出されていたかなぁという印象も付記しておきますね。

【蛇足】
舞台を観ていて、「もしフジタタイセイさんが『つぎとまります』のような作風でその後も邁進していたら、劇作家協会新人戯曲賞ゲットしたかもなぁ」と考えさせられました。ただ、何かしらの受賞は願いつつも、個人的には近年の作品群の方にも心惹かれる訳でぇ…なかなか両立は難しいもんですね。
俺ずっと光ってるボーイ、健之助

俺ずっと光ってるボーイ、健之助

桃尻犬

OFF OFFシアター(東京都)

2019/01/16 (水) ~ 2019/01/20 (日)公演終了

満足度★★★★

「光る」って何だろう?と思いながら観ていたら、光るどころか警報装置鳴りまくりな展開に笑。健之助の彼女・桜子の激し過ぎる偏愛は最早尊敬すら覚えるレベル。なんだかんだとっても幸せなお話になっていた、ように思う。

ポスト・トゥルースクレッシェンド・ポリコレパッショナートフィナーレ!

ポスト・トゥルースクレッシェンド・ポリコレパッショナートフィナーレ!

安住の地

ロームシアター京都ノースホール(京都府)

2019/01/17 (木) ~ 2019/01/20 (日)公演終了

満足度★★★★

不思議で独特な世界観、表現したいであろうことが大きすぎて、理解を深めるには何度か観ないと…と感じました。
でも飽きさせない圧倒感で良かったです。これからも応援しています❗

28時01分

28時01分

演劇屋 モメラス

こまばアゴラ劇場(東京都)

2019/01/14 (月) ~ 2019/01/20 (日)公演終了

満足度★★★★★

「これは演劇ではない」ではない。それが逆に良かったです。

ネタバレBOX

妊娠中の感情の不安定さから来るのでしょうか、妊娠中に見た不条理劇風の不思議な夢三題という感じの話。

これは演劇でした。隣の奥さんの理不尽な応対、要求にはイライラさせられ、ズバリ良かったです。
捏造タイムスリップ

捏造タイムスリップ

AcTTRACT

インディペンデントシアターOji(東京都)

2019/01/17 (木) ~ 2019/01/20 (日)公演終了

満足度★★★★

「アクトラクト旗揚げ公演」と銘打っているので感想を述べたい。ちょっと上から目線なのはご容赦。星はご祝儀込み。

女性陣はまあまあ綺麗で良い。男性陣はちょっとキモくて良い。
初回の割にはセリフの噛みも少なく演技のテンポも良く、普通に楽しく見ることができた。
タイムスリップの話も特段新鮮味はないものの、そこそこ面白い。

ただ設定が大学のサークルの部室というところに安易さを感じた。作者も役者も楽だろうけど演劇の基本は非日常だと私は思う。どんどん安易になって内輪ネタで仲間内だけで「わかる~」「泣けた~」と褒め合うようにはならないでほしい。

また誰が主役なのか曖昧で芝居全体の印象が薄い。旗揚げで全員横並びということなのだろうか。次回からはメリハリを付けてほしい。「バック・トゥー・ザ・フューチャー」もマーティとドクという強いキャラがいたからこそだった。

TABOO【遠征割・高校生以下無料フォーム】

TABOO【遠征割・高校生以下無料フォーム】

壱劇屋

森ノ宮ピロティホール(大阪府)

2019/01/12 (土) ~ 2019/01/12 (土)公演終了

初めての森ノ宮ピロティホールでした!
プレ公演より進化してました!
一休がとてもかっこよかったです。

窮屈なユメ

窮屈なユメ

TOMOIKEプロデュース

駅前劇場(東京都)

2019/01/16 (水) ~ 2019/01/20 (日)公演終了

満足度★★★★★

鑑賞日2019/01/17 (木) 14:00

座席1階

独特な雰囲気が、かもしだされる舞台。
お笑いもあり、エンディングに向け、主演の緒方ありささんのお芝居が輝く。
舞台のセットも、このお芝居にインパクトを与えている。

てっぱんねた

てっぱんねた

ネコ脱出

「劇」小劇場(東京都)

2018/12/19 (水) ~ 2018/12/26 (水)公演終了

満足度★★★★★

人情コメディ。
コメディらしく笑いも満載。
だけど、最後はほっこり胸が熱くなって涙がポロリ。
劇中に流れる歌もとても素敵でした。
複数公演観ましたが、観れば観るほど感情を揺さぶられ、千穐楽は劇中歌を生歌で聞き、大号泣しました。
スピンオフも6分弱という短い時間に、人が人を想う愛が凝縮されていて、とても素敵な物語でした。

アマテラスドライブ

アマテラスドライブ

Creative Company Colors

上野ストアハウス(東京都)

2019/01/10 (木) ~ 2019/01/14 (月)公演終了

満足度★★★★★

価格3,500円

マッピングと照明がめちゃくちゃかっこよかった!
笑うとこたくさんあるのに、後半はどんどん引き込まれていって、気づいたら号泣してた。
人が人を想う気持ち。
すれ違う心。
それぞれの想い。
めちゃくちゃせつなくてめちゃくちゃあたたかい作品だった。
近未来の話ではあるが、ガッツリ殺陣シーンがあり、それも見応えがあってよかった。
マッピングも立ち回りも、もう少し大きな劇場で観たい!と思った。
小劇場で3500円でこのクオリティはすごい!

拝啓 空の中より、

拝啓 空の中より、

ノラクラフト

at THEATRE(東京都)

2019/01/11 (金) ~ 2019/01/13 (日)公演終了

満足度★★★★

狭い空間を上手く使った内容は演出の力か・
深いテーマを妄想世界と交差させファンタジーに昇華させた感じで面白い。
冷たいコンクリートのような壁、人物の個性をサポートする衣装、気持ちを高揚させる照明、
それぞれが物語の分身として作用し息づく感覚が心地よかった。
若い力を感じられる旗揚げ公演でした。次回作にも期待。

ネタバレBOX

気になる部分。
最前列桟敷席ギリギリのラインでの演技は動きや表情、手にする道具まで、
中段以後のお客さんには見えないので、この空間にあった演出が良いのでは。
さすがにお友達や身内の方が多いのか、見知った役者の登場でリアクションしてしまう客側が少々残念。
超人類

超人類

BACK ATTACKERS

テアトルBONBON(東京都)

2019/01/08 (火) ~ 2019/01/13 (日)公演終了

満足度★★★★

素敵なフライヤーが物語る未来の姿。
楽しさと表裏一体で迫る恐怖を感じられる奥深い展開に引き込まれる。
超人類、一昔前は新人類。そのくらいの突飛な若者が可愛く見える超人類が、
現実世界でも着実に迫ってくるのではと考えさせられた。
細かいツッコミどころが定期的に現れるのはご愛嬌、かな。

ファムファーレ

ファムファーレ

!ll nut up fam

萬劇場(東京都)

2019/01/05 (土) ~ 2019/01/06 (日)公演終了

満足度★★★★★

新しい年の幕開けに相応しい笑顔があふれるステージ
長兄を頭に三人組の台詞回しが絶妙。脚本、演出、それとも役者さんの技量なのか観るものを惹き付け、
その心地よいテンポで異国の世界感に包み込む。
また、みどりの一族のトリオも滑稽でリズムカルな表現がカッコよかった。
ダンスという身体表現に加え、三者三様のキャラで本筋を支える力が頼もしかった。
贅沢を言えば、長年使えた執事の死が残念。怒りの起爆剤となるエピソードだが、
せっかくの!ll nut up famワールドで誰の死にも直面しないのもありかな。
心地よ時間を満喫できました。

遠慮ガチナ殺人鬼

遠慮ガチナ殺人鬼

企画演劇集団ボクラ団義

ザ・ポケット(東京都)

2019/01/09 (水) ~ 2019/01/20 (日)公演終了

満足度★★★

ビアホールなどで、一仕事終った後の若者たちが大勢で埒もなくさわいでいる。聞くともなく聞こえる話題のどこが面白いかと横で飲んでいる者は思うが、当人たちは元気よく上機嫌、楽しそうだ。いいなぁ、若いうちだぞ。
ボクラ団義は十二年目というが、初めて見た。小さな劇場ながら十数公演もあり、客席には追っかけファンらしい客も多い。開演前から前説に凝るサービスぶりだ。話は、本格ミステリのパロディみたいな謎解きで、老陶芸家が死んで、葬儀に集まった十三人全員自分が犯人だという、さて、誰が真犯人か。一人刑事役が加わって、小さな舞台にほぼ全員が出ずっぱりである。十三人の役どころは、コミックの人物ように決まっていて、みな懸命に声張り上げて自分が犯人だという。
主な筋は陶芸家の贋作問題と、彼の家族関係。どちらも、思い違いからの筋書きがいくらでもできるから、終始をつけるのは大変で、2時間20分、葬儀参会者が右往左往する舞台である。意外な結末もあるが、そこから何か世界が開けるわけでもない。
とにかくその場を面白くというコミックと2・5ディメンションの影響が濃い。それが悪いとは言わないが、今までの演劇にない新しさがあるかというとそうでもない。前説にこだわったり、やたらと動けばいいと思っている演技はキャラメルボックスで辟易したスタイルだし、行き届かせようとはしている物語も無理が目立つ。これから先、このグループから時代のリーダーが出てくるとすれば、どこなのか、見当がつかない。なにもないのかもしれない。

俺ずっと光ってるボーイ、健之助

俺ずっと光ってるボーイ、健之助

桃尻犬

OFF OFFシアター(東京都)

2019/01/16 (水) ~ 2019/01/20 (日)公演終了

満足度★★★★★

鑑賞日2019/01/16 (水) 19:30

価格3,000円

主人公・健之助とそのカノジョ、彼が働いているスーパーを経営する家族やその友人たちが織り成す物語。
終盤、ピンチに陥った店長を妻(佐賀モトキ・好演)が支える場面あたりから夫婦とは、家族とは、なイイ話になって「ど、どうした!?」と思わせておいての「怒濤のクライマックス」(やっぱり!)にヤラれた。(笑)
その近辺でイイ台詞を何気なく無造作に言わせるのもカッコイイ。

「イイ話パート」のラスト付近で「おや、もしかしてタイトルはここにかけていて、そういう意味なの?すげぇ巧いじゃん!」などと深読みさせておいてのアレだもんなぁ、たばかったな!(笑)

ネタバレBOX

最終場の健之助の衣装、ところどころ穴が空いているように見え、着弾の表現?それとももともとそういうデザイン?と思っていたら、まさかの発光ギミックのためだったとは。

健之助「俺、幸せだと光って爆発しちゃうんだ」
カノジョ「今まで一度も光っていないじゃない」
のやり取り、もちろん「光って爆発」はでまかせ/ハッタリで、タイトルの「ずっと光ってる」というのは健之助がずっと幸せと思っている、な意味なのかと思っていたら、本当に光るんだもんなぁ、コロっと騙された……(笑)
APOFES2019

APOFES2019

APOCシアター

APOCシアター(東京都)

2019/01/11 (金) ~ 2019/01/27 (日)公演終了

満足度★★★

鑑賞日2019/01/14 (月) 16:00

 「えんぷくまる」を観た。時代も場所も異なる3人の物語を組み合わせた脚本を、演者の円椅久美子が白い宇宙服とも防塵服とも見える衣装で、朗読するように演じる。演じ分けもなかなかだし、物語のまとまりも悪くなく、緊張して観ていられた50分。ただし、衣装に付いたLEDが明るすぎて、目に入りすぎるのは若干の欠点と言える。

ミュージカル「YOSHIKO」

ミュージカル「YOSHIKO」

ミュージカルカンパニー イッツフォーリーズ

紀伊國屋ホール(東京都)

2019/01/10 (木) ~ 2019/01/16 (水)公演終了

満足度★★★


亡きいずみたくの劇団の新作ミュージカル。公演時間は2時間25分(休憩15分含む)。岡田嘉子の生涯を、舞台上方にスクリーンが時々降りてきて映像も使い、弁士も使って、手際よく見せていく。最初の実らぬ恋から、夫になる俳優・竹内良一との駆け落ち、既婚の演出家杉本良吉とのW不倫、ふたりの樺太のソ連国境の越境。杉本と出会う前の前半は、杉本側の出来事も挟んでいく。自分の感情を抑えられない岡田、インテリ臭い杉本と、主演の二人がよく雰囲気を出していた。

多くの波乱があるが、一番たっぷり描いているのは越境である。「ソビエト・夢の国」「さようなら、日本」という歌もある。当時の左翼演劇人にとってソ連への憧れは強かっただろう。しかし、その実態はスターリンの恐怖政治だった。そのギャップをもちろん作者も演者もよくわかっている。しかし、舞台上ではふたりの恋と越境はあくまでも美しく描かれる。そこのズレが最後まで気になった。セリフも歌詞も美しく、暗い事実をロマンチックに描けるということを考えさせられた。「事実と真実は違う」とはこのことではないだろうが。

ただ「闇の始まりはいつも光の中 誰だ欺瞞を求めるのは 本当のことが怖いのか」という2幕冒頭の歌の歌詞は、そのズレをしっかりと見つめていて、印象に残った。戦争に向かう時代に、人々が反対しなかったことについて「平和を望みながら何も手を下さない 平和を愛しながらそれは心の中だけ」という歌も、今の日本人に突き刺さると思う。

主演の水野貴以はもちろんだが、脇を固める関谷春子(夫・竹内の妹で、岡田嘉子の付き人役)、大川永(杉本の妻役、Wキャスト)の歌のうまさが光った。いずみたく作詞作曲の「星空のロマンス」と、エンディングのバラード「悔いなき命を」はいい歌だった。また聞きたい。

客席は長いファンが多そうだ。岡田嘉子が俳優の夫といっしょにつくった人気劇団のダンス場面(道頓堀行進曲)はにぎやかでのりがよく、手拍子で客席も参加すればもっと盛り上がったと思う。

ネタバレBOX

竹内の妹が嘉子の付き人になり、杉本良吉との不倫も陰で支え、エピローグで嘉子が越境した後の悲劇と平穏な晩年を語る。でも不倫を夫側の親族が応援するというのは違和感がある。事実もそうだったのだろうか?これも気になった点である。
28時01分

28時01分

演劇屋 モメラス

こまばアゴラ劇場(東京都)

2019/01/14 (月) ~ 2019/01/20 (日)公演終了

満足度★★★★

個人的には本企画の目玉、モメラス。ことごとく不都合な時間ばかりだったが、無理矢理どうにか観劇できた。才女ぶりを確認。みて面白いかどうかが全て、という基準で測れば、「オイシイ」場面が仕込まれた本作は高得点。
妊娠という特殊な身体状態にある女性の心象風景といった風にも見えるが、展開の着想、視角的イメージの着想ににんまりである。

幸福な島の誕生

幸福な島の誕生

カゲヤマ気象台

こまばアゴラ劇場(東京都)

2019/01/14 (月) ~ 2019/01/20 (日)公演終了

満足度★★★★

これは演劇ではないシリーズ後半1作目を観劇。既に3演目とも見終えた。
個別に評するのが難しい作品群で、何か言葉を添えようとすると身もフタも無い言葉が口をついて出そうになり、前衛の世界ではそれは逆に敗北、作品に勝ちを譲るだけの当て馬・・? それでも何か一言。
カゲヤマ気象台(作演出の名)のsons wo:は以前一度だけ目にしていて、1ステージ2演目あった一つのみを観たので完全とは言えないが、後半の演目は人物らの突飛な所作や扮装の比喩の対象を定めきれず、リフレインの多い舞台だった、とだけ。今回も「繰り返し」の時間が長く、この作り手の特徴とは早合点か。
「文章を読む」行為を微積分する新聞家と比べれば、順に登退場する三人(男二人女一人)はモノローグを発しているのかモノローグっぽい口調で誰かに喋っているのか(ダイアログ)、という風に見え、<演劇>を観るいつもの感覚で「関係性」を読み取ろうと、つい前傾姿勢になるのだったが。
各自、喋る「身体」は内向きで鬱屈し、「明朗な声で明確に感情や意志を伝える」のが演劇のベース、といった健康優良児な演劇イメージを拒絶する感じがなくもなく、また俳優三人が序盤に吐く言葉がちょっと思わせ振りでもあり、様式の解体と、再構築を期待させる出だしだった。
・・・が、断片でしかない個々の俳優が、舞台上に会して漸く始まるのは、鬱屈度が高くやや知的キャラを担う男による、他の二人への怪しげな誘導(イメージとしては洗脳)である。具体性のないぼんやりした言葉が、鬱屈からの悲壮味を伴う「もっともらしい」響きで二人に投げられ、精神修養らしきものを二人に施すという場面が後半延々と続く。
「・・して下さい」というオーダーに、二人はただ従順に上体を揺らし、腕をブラブラと上げる。「正解権」を完全に相手に手渡してしまった人間との非対称な光景はオウムの麻原を連想させ、その問題提起にも思われるが、不要にしつこく、だれる。同じような体験に観客を巻き込む意図があったか知れないが、そこだけ追求する意義には賛同しがたい。
示唆されていたのは、この鬱屈したタイプの青年がある一貫性を持つ事で主体性薄の他者を操る先導者にもなり得ること、誰しも悲喜劇の種をその内に持っていること、でもあるか。
いや、主題やメッセージを伝えるのが目的なら、むしろ既存の、正統な舞台様式を借りてでもやろうとするのが正しい。
消去法で残るのは、追求されているのは演劇の新たな「あり方」の提唱者となる事(の名誉)、であるか、表現したいものを表現するための最良の手法の模索、であるか。後者から前衛は生まれるとすれば、この表現主体の求めるところはまだ判らない。

ネタバレBOX

不規則な呟き。「演劇とは何か」
別役実なら「演劇」の条件を何と言ったか、いや恐らく断言めいた事を氏は書かない。氏が言う「風が吹いている」のは舞台が成立する「条件」ではなく、舞台の「実態」である。
では場・俳優・言葉の三要素・・いやいや無言劇がある。要素と言えば観客は外せないだろう、とか。しかし特殊な状況、客にではなくその場に居ない死者、あるいは西洋では神を観客と見なして芝居を上演するなんて事も・・ただその場合、観客は存在すると言える。
ポストドラマと言われるカテゴリーに思いを馳せる。この企画に呼ばれた6者とも、この範疇に入りそうだが、ドラマに飽き足らなくなった時代、あるいは状況とは何だろう。嘘っぽいのは嫌である。現実が斯様にシビアであるのに。せめて夢を見させてくれ・・・現実逃避。逃避した気にもならない逼迫した「現実」に直面する人間に、寄り添える演劇のあり方が、様々に模索されているのかも知れない。
トロンプ・ルイユ

トロンプ・ルイユ

パラドックス定数

シアター風姿花伝(東京都)

2019/01/09 (水) ~ 2019/01/14 (月)公演終了

満足度★★★★

2011年の初演から待ちに待った再演。
人間も馬もとてもとても愛おしくて、何でもないやりとりに涙が出てしまう。
やっぱり、この演目大好きだー!!

わたしの初パラドックス定数がこの演目で、
ホチキスの加藤さん目当てにふらりと観に行ったら見事にガツンとやられてしまいました。
その後ずっと追いかけているのですが、観れば観るほど「パラドックス定数」らしくない作品だったなと思い知るわけです。
だって、ハートウォーミング・・・。
キャストを観たときに、2役が初演と変わっていてちょっと残念に思っていたのですが、
いやいや、これはこれで!
大王烏賊兄はちゃんと気位の高い芦毛の馬だったし、何より今回は馬主さんの佇まいが染み渡りました。
ドンカバージョとアイゼンレイゲンの海を眺めながらのおやつシーンがほのぼのして好き。
馬好きの友人曰く、「芦毛の馬は性格が悪いのが多い」だそうです。
西原さんのツンデレもちょっと観たかったかなぁ。そして、馬のドヤ顔可愛いよね。

タイトル通り、人から馬へ、馬から人へと変幻自在に入れ替わる演劇的手法を堪能しました。
初演を観た瞬間から観て欲しかった馬好き乗馬好きの友人も、とても気に入ってくれて嬉しかった。
2019年、良い作品からのスタートで幸先の良い観劇初めとなりました。
『東京裁判』とは言わないまでも、「パラドックス定数オーソドックス」の名に違わぬくらいには再演をお願いします。

このページのQRコードです。

拡大