最新の観てきた!クチコミ一覧

4021-4040件 / 189712件中
東京の森

東京の森

劇団 ダッ兎

東中野バニラスタジオ(Vanilla Studio)(東京都)

2025/04/04 (金) ~ 2025/04/06 (日)公演終了

実演鑑賞

面白かったです。

『 BUT・AND』

『 BUT・AND』

MENSOUL PROJECT

あうるすぽっと(東京都)

2025/04/02 (水) ~ 2025/04/13 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

面白かった!
スリリングな会話劇であり、群像劇でもあり、交わらないけれど確かに同時に進行する生と死の重みがクライマックスにかけて怖いくらいに突きつけられる。

なんかの味

なんかの味

ムシラセ

OFF OFFシアター(東京都)

2025/04/02 (水) ~ 2025/04/09 (水)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

鑑賞日2025/04/05 (土) 18:00

どのキャラクターにも愛が深く、感情移入する。
笑って泣いて素敵な観劇だった。

見上げんな!

見上げんな!

万能グローブ ガラパゴスダイナモス

福岡市民ホール 中ホール(福岡県)

2025/04/04 (金) ~ 2025/04/06 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

すごいよ!すごいよ!!
ふたつの同じようで違うメロディラインが交互に、かつ同時に奏でられ、
そこにはセリフという「音楽」が生まれた。
その様子を客席でワクワクしながら見続けていたわたしがいた。

ネタバレBOX

・・・やっぱり万能グローブガラパゴスの「オリジナル」は
ただかおりだった、という発見。
サディスティックミカバンドのオリジナルがミカさんであるように。
そこに「何かを見失った」大人たちが「何かを取り戻す」企みを面白く、
より面白く見せている。
煙に巻かれて百舌鳥の早贄

煙に巻かれて百舌鳥の早贄

劇団肋骨蜜柑同好会

中野スタジオあくとれ(東京都)

2025/03/26 (水) ~ 2025/03/30 (日)公演終了

実演鑑賞

鑑賞日2025/03/27 (木) 15:00

1990年代初頭、地上げに抵抗して営業を続ける焼き鳥屋を舞台にしたあれこれと人間模様。
発想の元が何だったかは知る由もないが、焼き鳥の「串を打つ」から「百舌鳥の早贄」への連想はともかくそこから「串刺し公」ヴラド3世まで発想して人物名などに引用することに舌を巻く。
そして耐えに耐えた主人公が最後に「爆発」するさまに往年の東映仁侠映画を想起。
さらに最終場の真理愛の黒ずくめの衣装と帽子に「女囚さそり」を連想。あれ?そっちもリスペクト?(深読みあるいは誤読気味)
あと、焼き鳥屋を再現した舞台美術もリアルで見事。

ネタバレBOX

人物名などの元ネタ考察
浦戸竜児:ヴラド2世(通称:ドラクル=竜公)の息子
わらき屋:ワラキア公国
舟渡屋弥之助:フニャディ・ヤーノシュ
駿田史人:スルタン・メフメト

あと、投身自殺した人物が「串刺し」状態とか焼き鳥の「お任せ5本盛り」が指5本とかエグい。(笑)
なんかの味

なんかの味

ムシラセ

OFF OFFシアター(東京都)

2025/04/02 (水) ~ 2025/04/09 (水)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

最高

ネタバレBOX

ムシラセさんはここ数年、毎回見に行ってる。
比較的大人数の登場人物が出る印象だか、今回は4人だけの登場人物にスコープを絞ったことで、より登場人物に奥行きが感じられた。
なんかの味

なんかの味

ムシラセ

OFF OFFシアター(東京都)

2025/04/02 (水) ~ 2025/04/09 (水)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

親父(私)と娘(22)で観ました。
今の時代にマッチしていて、大切な人情と愛情に感動しました。

或る、かぎり

或る、かぎり

HIGHcolors

駅前劇場(東京都)

2025/04/02 (水) ~ 2025/04/06 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

鑑賞日2025/04/05 (土) 13:00

座席1階

人気劇団だけあって、開場前から長い行列が階段へと伸びていた。ひきこもりの30代長男を抱えた家族の物語。重いテーマに真正面から取り組み、ひきこもりの実像もリアリティーにあふれていた。

舞台セットは、向かって左奥にベッド、その手前が台所とリビング、右手が会社のオフィスと設置され、うまく照明を使いこなすことで切れ間なく舞台転換する。最初に登場するのは病床の母だ。見舞いに来ているのは父だとしばらくして分かる。どうやら重病のようだ。ひきこもりの長男に姿を見せに来てもらえないかと、母は父に嘆願する。だが、長男を連れ出すのは容易ではない。

父は小さな会社を経営しており、次男、三男という家族らと共に、会社の番頭、女性社員もリビングに訪れ、母の病状を心配する。家族だけでない他者を重要な役割として配置したことが、物語を進める上でとても重要になっている。
演出の妙もあり、とにかく息をつかせぬ展開だ。長男の状況は、父が「レンタル彼女」を雇ってもなかなか変わらない。このレンタル彼女を演じた俳優さんはお見事だ。視線をまっすぐに長男を見つめ、「彼女ですから。私があなたを好きなんです」と真正面から対峙する。また、ひきこもりの長男を演じた俳優さんもすばらしかった。心の揺れ、自分自身への怒り、息苦しさ、他者へのねたみ、そして家族への思い。せりふがない場面でもこれらの胸の内を十分に表現して余りある見事さだった。

物語は少しずつ前に進んでいく。せりふなど一つ一つが丁寧に描かれ、後段では思いもかけぬ展開が待っている。
主宰の深井邦彦は「弱い立場の人によりそう」という姿勢でこれまでの舞台を作り込んできたという。劇作家の視線がよく感じられる、見事な舞台だった。満席になっている回もあるかもしれないが、ぜひこの物語を体感してほしい。

なんかの味

なんかの味

ムシラセ

OFF OFFシアター(東京都)

2025/04/02 (水) ~ 2025/04/09 (水)公演終了

実演鑑賞

満足度★★

観てきました☆ 中野さんのキャラはなかなか衝撃でした☆ 有馬さんと松永さんはさすがによかったです☆ できたらバンド演奏を披露してほしかったな☆

或る、かぎり

或る、かぎり

HIGHcolors

駅前劇場(東京都)

2025/04/02 (水) ~ 2025/04/06 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

笑う場面ではないのに笑わせるって凄いなぁ〜って、帰りの階段降りながら思いました。
「或る、かぎり」夜布団に入って、やっと理解しました!スッキリした〜。眠れぬ夜にならず良かったです。素晴らしいお芝居でした!

或る、かぎり

或る、かぎり

HIGHcolors

駅前劇場(東京都)

2025/04/02 (水) ~ 2025/04/06 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

いい芝居を観た後の多幸感は何物にも代えがたい。帰路の足取りも軽くなる。そんな作品に出会えた。

ネタバレBOX

何といっても一つ一つの「言葉」が生きている。登場人物の人格やそれぞれの関係性、距離感が台詞によって鮮明に浮かび上がる。眼前で実際の家庭を覗き見ているような感覚に近いかもしれない。

それに加え、言葉に命を吹き込む役者陣の力量(熱量も)が半端ない。特に父親と引きこもりの息子が真正面に向き合うラストシーン。有薗さんの演技に圧倒される。寡黙で不器用な父親が、母親の死を納得させるために息子に見せたあの姿。感動を通り越す何か、祈りのようなものを感じた。そして喧騒の後の静寂。父親が息子にコーヒーを淹れる間の沈黙の時間。ああ、なんと美しい「間」だろう。そう感じずにはいられなかった。

台詞の巧みさも印象的だった。一家宅に同居する従姉妹、レンタル彼女、弟の嫁がそれぞれ引きこもりの兄に放った台詞が凛としていてグッとくる。

舞台装置の配置も見事だったし、暗転時に流れるクラシックの名曲も沁みる。あらゆる点で私好みの素敵な舞台だった。

それともう一つ、母親の死後、生前の母と三兄弟の食卓での和やかな光景(長男は透明人間だったけど)がさりげなく挟み込まれていたのが印象的だった。このシーンがないと母と息子たちの関係がどんなだったか、観客は直接目にすることがなかっただろう。(入院先には夫と元従業員の女性の訪問の場面しかない。)家族の物語なのだから母と子の関係は重要である。それを落とさず描いていたのには感心した。

喫茶あの日

喫茶あの日

劇団カオス

大阪公立大学杉本キャンパス旧教養地区第1学生ホール(北食堂)2階オアシス(大阪府)

2025/04/04 (金) ~ 2025/04/06 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

初日拝見
親子愛の3プロット作品
最後に3つのプロットが交わりスッキリの作品
先がよめた作品で、もう少し捻って欲しいなーとの思いもあったが楽しめました!

なんかの味

なんかの味

ムシラセ

OFF OFFシアター(東京都)

2025/04/02 (水) ~ 2025/04/09 (水)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

4/4観劇

蒙古が襲来

蒙古が襲来

パルコ・プロデュース

PARCO劇場(東京都)

2025/02/09 (日) ~ 2025/03/02 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

 良質なシチュエーション・コメディ。梶原善と宮地雅子カメの夫婦が住む苫屋に、遠くに行っていた兄トラジ・相島一之がひょっこり帰って来る。が、兄は家には遠慮してはいらない。兄の幼馴染の小林隆は村の仕切り屋で、「これから鎌倉の偉い人が来て話をする」と、庭に集会の準備をする。うさんくさい占い師のおばば・吉田羊がうろうろ。

 そこへ村長の西村まさ彦。さらにカメの元恋人の甲本雅裕が20年ぶり?に帰ってきて、小林隆は「カメには言わないように」と自分で言っておいて、あっさりカメに教える。つまり、最初っから三角関係のトラブルを起こしたいのである。この三角関係、梶原と甲本のいじましい再会が見どころ。

鎌倉の武士・小原雅人は「浜に外国人の死体があったはず、誰が隠した」と詮議する。それは蒙古が襲ってくる前触れだと。死体があったのかなかったのか、誰が知っているのかで、またひともめ。(ここらへんは2か月後に記憶で書いているので怪しい)

傀儡氏の二人組阿南健治と西田薫がやってきて、怪しげな見世物をし、小屋の中からは大宰府から来た貴族の客人の声(亡くなった伊藤俊人)「本当にすいませんでした」しか言わず、「ほかのことが言えないのか」と突っ込まれても「本当にすいませんでした」と。笑える。

ネタバレBOX

外国「ムクリ」の言葉というのは、実は「土佐弁」。朝鮮に流されたのではなく、土佐に流されただけとは笑えた。また、旅芸人も、大宰府からの偉い人も、実は島の防衛に駆り出された囚人たち。船が難破して漂着したのをいいことに、脱走を図っていた。

「いくさの火種を作っておいて、自分勝手に使いのものを追い返しておいて(それでいくさのそなえをしろ、ぎせいになってもしかたがないは)あまりに無責任ではないですか」
人はいつ死ぬかわからない、戦はいつ起きるか「いつかとはいまなのでございます」
みんな死んでしまった後に、吉田羊だけが残されて呟く「いくさとは、成し遂げたかもしれない可能性を絶ってしまうこと」。こうしたセリフに三谷幸喜の良識が見えた。敵の攻撃に備えて準備が大事、という軍拡擁護論に陥らないでよかった。
桜の園

桜の園

シス・カンパニー

世田谷パブリックシアター(東京都)

2024/12/08 (日) ~ 2024/12/27 (金)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

荒川良々のロパーヒンが今までのロパーヒンとは雰囲気が違う。やり手ぶりが一切なくて、何かぼーっとした人のいいおじさん。池谷のぶえの女中ドゥニャーシャが、いつもクルクル踊っているお花畑的な感じで目立った。お高く気取った(と言ってもあまり露骨でなく、基本は不愛想)鈴木浩介のヤーシャもいい感じだった。

一方、天海祐希のラネーフスカヤ夫人はなぜか影が薄い。ただ、競売の日のパーティーで万年学生のトロフィーモフ(井上芳雄)とやり合うシークエンスは非常に印象的だった。トロフィーモフも1年前にみた成河の非現実的な理想家ぶりとは違った印象で、不器用だが人の好さを感じた。

わたしの紅皿

わたしの紅皿

劇団銅鑼

銅鑼アトリエ(東京都)

2025/03/19 (水) ~ 2025/03/30 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

一人の女性の手記に基づく芝居と思っていたら、複数の人たちの投稿に基づくものだった。予想と作りが違っていたので少しとまどったが、それはそれでいい芝居だった。

「戦後に結婚して5年、今も夫が戦場の悪夢でうなされている」という投稿から始まる。これを書いた女性が主人公的な存在になり、夫との生活、実家の様子、夫の枕元に立つ戦友の夢などを辿っていく。後半になると、ほかの投稿がいくつも映写・朗読されて、戦後しばらくの生活をいろんな例から振り返る。主人公の実家の家族会議では朝鮮戦争・再軍備を支持する若者と、嫌悪する母親がぶつかりあう。

ネタバレBOX

一番感動したのは、若い20歳の青年の投稿。「太陽族」が話題になり、自分も毎日を仲間と気ままに遊んでいるが、墓参りに行った時に、周りの墓は自分と同じか近い年齢の人たちばかりだと気づいて、戦慄する。戦死した若者たちである。そのことを知って、自分の生活はこれでいいのかという思いにうそでなく、実感がこもっていた。

残念だったのは、復員した夫が、戦場帰りの昭和の男に見えないこと。どこがどう違うのか言えないが、すさんだうらぶれ感がしないと言おうか、現代の草食系男子に見えてしまうのである。

最後は、俳優が役を演じるのではなく、素の自分として、戦争を語り合う。悪くない演出だが、とってつけた感もある。「戦争を知らない」どころか「戦争は遠い彼方」の私たちを、もっと俎上に載せて「きれいごとでは済まない」とつっこんでほしかった。
月曜日の教師たち

月曜日の教師たち

Cucumber

ザ・スズナリ(東京都)

2025/04/03 (木) ~ 2025/04/15 (火)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

このメンバーが書くものなら面白いだろうと思ったが、予想通りに面白かった。
ヨーコ先生(桑原裕子)の男好きの媚態、アイザワ(千葉雅子)の超マイペースの思考おしつけ、英語教師の高見沢の情けなさから犬にかまれ毒に当たる運の悪さ(逆にヨーコの悪運)等々。何度も爆笑させられた。美術教師ガウディ(岩松了)のひょうひょうとしたずるさもおかしい。ガウディに「えせ宮崎駿!」と悪口を浴びせるのも笑った。確かに似ている!

ネタバレBOX

ドタバタコメディで笑えるのだが、深みがない。人生の悲哀や社会的背景、人間の無力さなどがでてこない。それがあればチェーホフや井上ひさしになるのだが。
或る、かぎり

或る、かぎり

HIGHcolors

駅前劇場(東京都)

2025/04/02 (水) ~ 2025/04/06 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

なかなか重たい話、そして壮絶な演技だった
引きこもりの長男、余命幾ばくかの母、無力感を漂わせながら見守る父
小劇場演劇を観ていない若い友人をを連れて行ったので、臨場感を味わってもらおうと最前列に座ったため、演者の表情も良く見え、迫力があった
セットはダイニングキッチンのセットなどがでんと置かれているのだが、全てのリアリティが追及されている
それぞれの場所のライティングの切り替えによる舞台転換も小気味よい
音楽も要所要所で使われるクラシックが効果的
キャスト皆好演、表情が素晴らしく、役作りがしっかりしている
気持ちの昂り、表に出せないもどかしさなど良く表現されていた

ネタバレBOX

下手にダイニングキッチンのセット、奥にベッド(お母さんの病院&引きこもり長男の部屋)、中央にリビングのソファ、上手に事務所のデスクと応接というセット(1階がお父さんが社長の会社の事務所になっている家らしい)
まあ現物そのものがでんと置かれているのだが、驚くべきはキッチンがすべて機能していること
舞台上では稀な、水道の蛇口をひねると水が出てくる‼️
冷蔵庫も動いているようだ
ずっと無表情に見えるお父さん有薗芳記も哀愁とか困惑とか持って行きようのない怒りが込められて、最後の爆発が生きて来ていた
長男のどーしよーもなさ、そして暴発も見事
兄弟の微妙な心理の揺れも良く表現されていたし、ちゃらんぽらん従業員佳乃香澄やレンタル彼女土本橙子は独特の雰囲気を醸し出していた
昨秋の「スープラに乗って」で気に入った福田ユミはやっぱりここでもさすがの演技だった
宮地大介は確かにこういう人いそうと自然に思える役作りだった
同行者が小林さやかの演技に感心していたが、ベテランの味で空気を作っていた
最後にお父さんが自分の頭で次々と生玉子を割って行くシーンとその前後の長男の様子が圧巻
長男がお父さんが淹れたコーヒーの味で気付く家族の絆
喪服に流れる玉子、その上着とネクタイを取って着て、ようやくお母さんの葬儀に行こうとする長男・・・
友人が「あれ、あと大変ですよね」「そうね、ただ今のはソワレだから時間あるけどね、マチソワだとその間の限られた時間での修復大変だよ」
難点は家族を取り巻く人間の関係が最後まで良く分からないところがあった(小林さやかの位置づけとか、福田ユミの異常なまでのおせっかいとか)ことと、宮地大介と福田ユミの過去の不倫話が無理やり持ってきて不要に思えたことあたりか
それと配役表ないのは不親切だった(登場人物の名前も良く分からない)
台本買って来たから役名分かったが
帰ってカミさんに話したら「玉子高いのにもったいない」だったが、そういう反応もあるだろうな
今日の印象的な台詞
「言わないのが家族」
「言うのが知性、言わないのが品性」
或る、かぎり

或る、かぎり

HIGHcolors

駅前劇場(東京都)

2025/04/02 (水) ~ 2025/04/06 (日)公演終了

実演鑑賞

深井邦彦が描き下ろした芝居を何本か観て、深層で感じていたものが少し形を成すのを感じた観劇。面白い。
家族の物語。小さな会社の職場も兼ねた宅なので従業員も出入りするが、半ば家族の(セミ・ドメスティック?)成員として存在し、また家を出た兄弟、その一人は間もなく家庭を持とうとしていたり、入院中の母に代って家事手伝いに通う従姉妹など小宇宙の程よい広がり。そこへ完全なる他者も現われるが・・。
この劇では「変わらねばならぬ」課題がのっけから鎮座し、乗り越えがたいハードルとそれでも刻まれて行く日常とのバランスが絶妙である。
家庭劇や日常劇、リアルなストレートプレイの範疇でも深井作品には何か守られている原則がありそうに感じたのだが、マニアックな考察はまた後日。
どの役もきちんと描かれ、形象され、こういう芝居では俳優ごと愛着が生まれるが、例に漏れず。

或る、かぎり

或る、かぎり

HIGHcolors

駅前劇場(東京都)

2025/04/02 (水) ~ 2025/04/06 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

鑑賞日2025/04/04 (金) 19:00

座席4列

価格4円

上手い! とにかく上手い! 役者が上手い! 台本が上手い! 舞台美術も上手い! 音も光も上手い!
何処かにありそうな日常なのに、ちょっと変で、必ず誰かに感情移入できる芝居でした。僕は父ちゃんを観ていて胸が苦しくなりました。「ちゃんと、逃げずに行きなくちゃ」と思わされました。

ネタバレBOX

卵割りのシーンの喧騒と、その後のコーヒーを淹れる後ろ姿になんともいえない気持ちになりました。終演後、舞台の前を通ったら、生卵の匂いと、コーヒーの香りが鼻に入って来たことが印象的でした。嗅覚にも残る劇は、映像では表現できないなあ。。。感じました。
最後に「お前、不倫しとったんかい!」と全員ツッコめた戯曲でした。

このページのQRコードです。

拡大