
ラッキーガール、ノッキングループ
ソラカメ
中野スタジオあくとれ(東京都)
2019/09/21 (土) ~ 2019/09/29 (日)公演終了

異邦人
劇団民藝
紀伊國屋サザンシアター TAKASHIMAYA(東京都)
2019/09/26 (木) ~ 2019/10/07 (月)公演終了
満足度★★★
長い歴史のある新劇団が、小劇場の作家演出家に本公演を任せるのはここ数年の流れで、中津留章仁は民芸二度目のお勤めである。中津留とくれば社会問題劇だ。
地方都市の外国人労働者と地元に生きる日本人との葛藤をドラマにしている。基本的に外国人労働者を一時的な単純労働者として使い捨てていかざるを得ない現状はしばしばメディアで取り上げられている。対外的にはそうは言わないで、実質的には移民排除という方針は、国内的には無言の支持を得てきているから、政府行政もそのねじれに七転八倒しながら、制度運用をやっている。突っ込みどころはいくらもある。農家と中小企業、味付けに郷土食と柱を立てて、ほとんどキャンペーンのようなわかりやすい展開である。第二幕で芝居が詰まってくると、もう時代劇のような責め場になる。役者はそうでもするしかない、のである。
しかし、解ればいい芝居と言う事でもない。筋立ては先が読める。結局はみな仲良く認め合って、明日につなごうよ、となるが、現実はそうならないから問題山積している。自劇団ならどこかポイントを決めて攻めるのもうまい中津留だが、大劇団相手では、座主の樫山文枝が出てきて大岡裁きで全員を立てて、納めるしかない。
新劇団の小劇場起用がほとんど表向きは勘定があったように見えて中身が空疎なのは、それぞれの生活が懸かっているからだろう。新劇団側もうっかり発注して「背水の孤島」のような本を書かれたら大変とビビッているのかもしれないが、最近の若い小劇場の連中は、空気を読むのは旨い。こちらにも生活がある。そんな無駄なことはしないだろう。新劇団は、組織としては大きいのだから、リサーチをもっと丁寧にやるとか、配役の順番制をやめるとか、作家と時間をかけて取り組むとか、制作を分厚くして、中身の濃い本を作ることがまず第一だろう。

病室
劇団普通
スタジオ空洞(東京都)
2019/09/24 (火) ~ 2019/09/29 (日)公演終了
満足度★★★★
鑑賞日2019/09/24 (火) 19:30
価格2,600円
本編を観ている間は確かに病室に見えていたのに、終演後に気付いてみればそこにはベッドに見立てた白木のベンチ4つと丸椅子2~3脚、車椅子2台だけしかないという不思議。
スタジオ空洞は(スタジオだけに?)奥の壁が一面の大鏡で、そこに紗の布がかかっていることでかすかに手前の空間が映っているのが見えて、それに病院の窓をイメージしたのかもしれない。(←開演前から)
そんな中で交わされる会話は時に笑えたりもするが大半は地味だったりヒリヒリするようだったりなリアルなもの。それで2時間以上を引っ張るのがまた不思議だしこの劇団らしさと言えるか。
あ、オジサンのクドい話術(?)もあったっけ。
あと、冒頭のいくつかの台詞を聞き取れないほどの音量にとどめて観客の注意力を一気に引き付けるというテクニックはズルい。(笑)

ほしい
劇団時間制作
赤坂RED/THEATER(東京都)
2019/09/19 (木) ~ 2019/09/29 (日)公演終了
満足度★★★
鑑賞日2019/09/23 (月)
赤坂RED/THEATERにて劇団時間制作『ほしい』を観劇。
精神障がい者・身体障がい者が暮らすグループホームを舞台とした、人々の様々な「ほしい」という欲求と錯覚がテーマの現代会話劇。2013年旗揚げ、今回が20回目の公演という劇団さんのようでしたが、個人的には今回が初見でした。
障がい者、健常者それぞれの本音を垣間見ることが出来るようなシーンがあり、なかなか生々しい現場の様子が伝わって来ました。ただ、作品全体を通しての印象としてはとても一言では表現することが難しいくらい深く重い。そもそも障がい者とは何なのだろう、健常者とは何なのだろう、さらに人間とは何なのだろう、欲求とは何なのだろう…など、どれを取っても漠然というか紙一重の世界に生きているのかもしれないという感覚に陥りました。広い括りで見れば同じ“人間”であったとしても、強者、弱者、障がい者、健常者…など立場によって分類が生じてしまう実態がある中で、それぞれにドラマがあり、人間らしさがあり、今回のテーマである「ほしい」という欲求があります。何か上手く表現することが出来ませんが、つくづく人間って深い生き物だなぁと感じさせられましたし、自分にとっての「ほしい」は何なんだろうなぁと考えさせられました。同時にそこには錯覚も潜んでいるということも。。また、障がいがあるが故に隔離され、非難されるような実態もあると聞きますが、今は健常者であっても何かがきっかけで同じ境遇になる可能性もありますし、互いに理解し合い相手を尊重する気持ちを持つことが大切だと感じました。
終始重苦しい雰囲気の作品で、劇中に流れるBGMもフェードアウトではなくいきなり切るようなシーンが多く、個人的にはあまり好みの内容・作風ではなかった(もちろん効果的に働いていれば問題ない)ですが、舞台セットは細部までよく作られていて良かったです。障がい者の役を演じられた役者さんも動き一つ一つに妙なリアルさが感じられてインパクトがありました。小劇場公演であること、満足度など考えるとチケット代、パンフレットなどのグッズの価格設定はやや高い印象を受けました。

gift魂
MousePiece-ree
シアターKASSAI【閉館】(東京都)
2019/09/26 (木) ~ 2019/09/29 (日)公演終了
満足度★★★★★
さすが大阪からやって来た本場の関西コメディー!
自前の世界観がしっかりで吉本新喜劇にも全然負けてない勢い。
ここまでコテコテネイティブ大阪ワールドを味わえるのは本来ご当地まで行かなければ…を考えれば「本当に来てくれてありがとう!」と申し上げたい。
何が凄いかって、大阪のおっちゃん・おばちゃんのネガティブをも笑いに転換していく口汚い(笑)パワフルさと、それに負けてない若者達も混ざってのキャラのぶつかり合い。
何でもかんでもぶつかって笑いを生み出すその魂が心地良く
「ストーリー的に うん、この流れ、やらかしてくれるシーンきっと来るぞっ」といったところもズバリ期待通りでホント気持ちいい。
もちろん根底に流れる人情味もしっかりと。
今回の主人公夫婦の奥さんが関西人ではない特別?仕様なのも結果的に面白いことに。

ミクスチュア
劇団 贅沢貧乏
東京芸術劇場 シアターイースト(東京都)
2019/09/20 (金) ~ 2019/09/29 (日)公演終了
満足度★★★★
2、3年前アトリエ春風舎で上演された舞台には鋭く光る才能の片鱗を見たが、後半息切れ気味で完結し切れなかったという印象からすると、直後の芸劇からのオファーには少々驚いた。喜ばしいというよりむしろ藤田貴大の二の舞に(と、私は酷評してしまうが)ならないかと不安がよぎった。背伸びして、抽象に走り、何か価値あるものを観た「ような気にさせる」お茶濁しのテクニックだけを育てる事にならないか、という不安。
主宰の山田由梨は本人が美女である事を差引けば(敢えて言及するレベル)、未だ海とも山とも知れない御仁との認識であったので、今回の観劇はエイヤと思い切りが必要であったが、見届けるべしと足を運んだ。芸劇の後押しは当てにならないと思いつつも期待を寄せて。
不穏な前置きはここまで。感想は袋綴じにて。

その美女、自覚なし!
カリンカ
シアター711(東京都)
2019/09/26 (木) ~ 2019/09/30 (月)公演終了

장소 チャンソ
おうさか学生演劇祭(合同会社HOP)
一心寺シアター倶楽(大阪府)
2019/09/26 (木) ~ 2019/09/30 (月)公演終了

病室
劇団普通
スタジオ空洞(東京都)
2019/09/24 (火) ~ 2019/09/29 (日)公演終了

愛と哀しみのシャーロック・ホームズ
ホリプロ
世田谷パブリックシアター(東京都)
2019/09/01 (日) ~ 2019/09/29 (日)公演終了
満足度★★★
同居を始めたばかりのホームズとワトソンの物語。単調なよくある展開が続くと思いきや、横田栄司氏演ずる兄マイクロフトの突然の登場から舞台は花開く。広瀬アリスさんはとても舞台向き。『ヘンリー五世』のシーンは必見。いつの間にやら巧い女優になっていた八木亜希子さんに驚いた。華があって、笑える楽しい芝居。

君恋し
劇団昴
東京芸術劇場 シアターウエスト(東京都)
2019/09/19 (木) ~ 2019/09/26 (木)公演終了
満足度★★★★
中島淳彦作と言うと何処かでやった音楽ライブ風の公演を観たのを例外として、殆どお目にかかる機会なし。たまたまそうなのか料金やや高めだし、何となく想像される「心暖まる/ちょっと笑い」系統では費用対効果が云々と候補から外れてしまう。今回は同じ時間帯に競合他公演なく、興味津々で覗いた。
「何となく想像される」芝居の範疇では確かにあったがリアルの断片が徐々に頭をもたげて来るあたりが、この作家の真骨頂(それとも「史実」の力)?判別はつかないがこれが意外に良かった(意外は失礼)。
二村定一にスポットを当てた舞台で、以前からあった素朴な疑問・・エノケンで有名な唄の「正式な歌い手」?として逐一この人の名が上る理由・・に判りやすく答えてくれたし、音曲と人の摩擦熱とで賑わしい楽屋の光景のどこかしらから吹く隙間風は言うほど温くない。芸の世界に身を投じた人生たちを遠慮会釈なくスリコギのように混ぜっ返し、引き潰す、その酷薄さもまた良い味なり。
役者自身が生演奏で歌う舞台としては達していたいレベルにあり、舞台に華をもたらした。特にアコーディオンの弾き手は元来役者だったがある舞台で楽器と出会い、プロに師事し他の楽器もやる今や演奏家の顔が主であるという人。だが演奏は勿論、風貌・演技も貢献度大。
願望や欲求を直線的に行動に表わす者共の一途さが、愛おしく、羨ましく、懐かしい。
旅一座の役者たちや小屋主、芸人志望といった役柄をこなす役者たちに安定感あり、戦後間もない日本の「裏路地」の匂いを嗅いだ感触であった。

gift魂
MousePiece-ree
シアターKASSAI【閉館】(東京都)
2019/09/26 (木) ~ 2019/09/29 (日)公演終了

異邦人
劇団民藝
紀伊國屋サザンシアター TAKASHIMAYA(東京都)
2019/09/26 (木) ~ 2019/10/07 (月)公演終了
満足度★★★★
鑑賞日2019/09/26 (木) 18:30
座席1階
特定技能という新たな在留資格を設けて、本格的に外国人労働者の受け入れを始めた日本。地方都市にある小さな食堂を舞台に、日本人が生活者としての外国人を受け入れられるのかを、この芝居は問う。
食堂の周囲にも技能実習制度による外国人が増えてきた。ゴミ出しのトラブル、深夜の騒音。食堂の仕事を継ごうと故郷に戻ってきた息子が在留ベトナム人からカレーを習ってメニューに加えようとしているところも、長年食堂をやってきたオヤジは気に入らない。
この食堂で、職場の上司にあたる日本人と合わず仕事をやめようとしているベトナム人を巡って、シビアな会話が続く。このあたりが、民藝に書き下ろした中津留氏の真骨頂だろう。主宰のトラッシュマスターズの舞台では、議論と言ってもよい激しい台詞の応酬が見られるが、そこまでではないにせよ会話の中身は技能実習制度の矛盾というか、非人間的な部分を鋭く告発している。
これはタイトルにも表れているように思う。私たちが、彼らを自分と同じ生活者てして受け止めて付き合えるか、本音では異邦人と見ているのか。この舞台が問いかけたものへの答えは、数年後に出るだろう。

関西演劇祭2019 劇団窓口取りまとめ
関西演劇祭
COOL JAPAN PARK OSAKA・SSホール(大阪府)
2019/09/21 (土) ~ 2019/09/29 (日)公演終了
満足度★★★★★
二本観劇できるというスタイルは、本当お得だと感じられました。
三等フランソワーズさんを初めて観劇させて貰ったのですが、短い時間を生かし切ったコメディ劇で、是非とも本公演を見たいと、引き込まれました。

先天性promise
こわっぱちゃん家
「劇」小劇場(東京都)
2019/09/20 (金) ~ 2019/09/23 (月)公演終了
満足度★★★★★
とても良かったです!
こわっぱちゃん家は作品もさることながら舞台美術がとても良いなぁって思います!
AIに関するアンケートをディスカッションして3つの案を出すお話でした。
ディスカッションしていく中でそれぞれの人間模様や背景が浮き彫りになっていき観ていてとても心引かれるものでした。
苦しいお話でしたがトクダさんの言葉の選び方、センスが光る作品でした。
こわっぱちゃん家は毎回観てよかったって思える団体なので次の作品も楽しみです。

星のバッキャロー!!
株式会社Ask
シアターグリーン BIG TREE THEATER(東京都)
2019/09/19 (木) ~ 2019/09/24 (火)公演終了
満足度★★★★★
鑑賞日2019/09/19 (木) 19:00
劇場内全体が工事現場。注意書きが板に手書き。汗臭い(&酒くさい)がどこか純情な男の世界を堪能。女性陣も大健闘。人情味溢れるバッキャローシリーズ大好きです。

トリスケリオンの靴音
エヌオーフォー No.4
赤坂RED/THEATER(東京都)
2019/09/04 (水) ~ 2019/09/16 (月)公演終了
満足度★★★★
鑑賞日2019/09/09 (月) 19:00
初演の時に、この作品は当て書きしたものだと聞いた記憶がありますが、メンバーが変わっても遜色なし。

先天性promise
こわっぱちゃん家
「劇」小劇場(東京都)
2019/09/20 (金) ~ 2019/09/23 (月)公演終了

先天性promise
こわっぱちゃん家
「劇」小劇場(東京都)
2019/09/20 (金) ~ 2019/09/23 (月)公演終了
満足度★★★★★
鑑賞日2019/09/23 (月) 17:30
脚本、美術共に安定の最高さでした!
今回は自分自身とゆっくりと向き合う事が出来る素敵な舞台でした!

Oleanna -オレアナ-
ミキミキ・コネクション
キッド・アイラック・アート・ホール(東京都)
2016/08/11 (木) ~ 2016/08/14 (日)公演終了
満足度★★★★
年上の教授(男)とまだ若い生徒(女)の2人がそこにいる空間。
この立場も、年齢も、性別も全く違う2人、というのが重要。
相互無理解(ディスコミュニケーション)の二人芝居。
良い意味で物凄く「居心地の悪い」会話が続きます。
お互いに相手の会話は聞いていて、それに対して反応し返しています。
ただしそれが全く、いや微妙にズレ続けている。その微妙なズレが居心地が悪い。
お互いが持つ大前提が違うからか、それぞれの中ではシッカリと筋が通った会話なのに、
相手にはその意味では届いていない。
そして会話が続くにつれてお互いにもドンドンとストレスが溜まっていく…
私は男性なので、教授側に近い感覚でストレスを感じながら観ていましたが、
きっと女生徒側しか理解出来ず、教授にストレスを感じていた観客もいるでしょう。
非常に興味深く印象的な戯曲でした。