
女性映画監督第一号
劇団印象-indian elephant-
吉祥寺シアター(東京都)
2025/02/08 (土) ~ 2025/02/11 (火)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★★
私は最近女性が男性や社会とたたかうべく連帯する、いわゆるシスターフッドの物語を手放しで喜べなくなってしまった。個々で考え方も生き方もまるで違う複雑な私達はその実女同士というだけでは簡単に手を繋ぎあえない。だから時折物語のクライマックスやカタルシスのためにそうさせられてしまうことに違和感やもどかしさを覚えはじめていた。だけど、そこまでをしっかり見つめている作品ももちろんあって、『女性映画監督第一号』はまさにそんな作品だと感じた。戯曲も上演も定点におさまらず本当に素晴らしかった。
表題から抱く物語のイメージを一つも二つも飛び越え、至らぬ自分一人の思考では到底辿り着けない風景をひりひりと見せつけられた。
「芸術や表現の世界で女性の評価が遅れる」という現実やその中で活躍することの難しさを詳らかにしながら、性別問わず芸術や表現を生業とする人間がそのブレイクや成果の為に誰かの存在や人生や歴史を無自覚に搾取/消費してしまう加害も明らかにしていた。本当の連帯はその自覚からだと手に握らされた。
「眼差しの権力」という言葉をじゃりじゃり噛み砕く帰路。
西瓜の種はそれを食す時にはたしかに不用だが種がなければ新たな実は生まれない。私はまだそう信じたい

花と龍
KAAT神奈川芸術劇場
KAAT神奈川芸術劇場・ホール(神奈川県)
2025/02/08 (土) ~ 2025/02/22 (土)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★★
なぜこの公演は舞台に屋台を出しその場で飲食飲酒ができるようにしたのか。
舞台上(=物語の内側)に私たちの営みを取り込んだのか。
そしてなぜ今この物語だったのか。
観終わるとともに身体中にその全てが知らされていくようで胸が詰まる。
戦禍や疫禍や災害、時代はいつも激動で、そこで生き働く人々はどうしても複雑で愛おしい。
時も場も違うけど私はマンや金五郎その仲間が好き。手を取り合って人生を労いたい。そして、女は弱さと不幸の鏡じゃない。強く、賢く(時にはずる賢く)。どの女性もタフにかっこよく描かれていて清々しかった。
舞台上を抜け席に座りそして町へ出る。癒えてない事に気づいてなかった傷をそっと塞がれた様だった。舞台と客席、劇場と町、物語と現実のあわいを龍が高くすり抜けていく。そこに一つ二つと花が咲く。私たちは何度でも旗をあげることが手を取り合うことができる。そうしてきっと不死身の如く再生できる

ここはどこかの窓のそと2
階
テルプシコール(TERPSICHORE)(東京都)
2025/02/06 (木) ~ 2025/02/08 (土)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★
図書館の裏、物語の中、電話の向こう、そして、窓のそと。
ふと、宇宙のポケットにおさまるようにどこかにひっそり、しかしたしかに在るかもしれない時間と空間を、どこかに還っていくように昇っていく煙とともに見つめた。中野テルプシコールに秋の風が吹いていた。

逆VUCAより愛をこめて
劇団スポーツ
駅前劇場(東京都)
2025/01/31 (金) ~ 2025/02/02 (日)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★★
私が思う劇団スポーツの魅力は、どれだけバカバカしくやっても、たくさん笑いを起こしても、「死」に、それはすなわち同時に「生」について真摯にとらえることを実は一瞬たりともやめないところ、なのだと思う。
私はその切実に胸がつまる。
ということが確信となった公演でした。ふざけているようにとっても真面目で、かっこいい団体だと心から思った。

ARTE Y SOLERA CONCIERTO Vol.29
ARTE Y SOLERA 鍵田真由美・佐藤浩希フラメンコ舞踊団
めぐろパーシモンホール(東京都)
2025/04/29 (火) ~ 2025/04/29 (火)公演終了

六道追分(ろくどうおいわけ)~第二期~
片肌☆倶利伽羅紋紋一座「ざ☆くりもん」
シアターグリーン BASE THEATER(東京都)
2025/04/30 (水) ~ 2025/05/11 (日)公演終了

六道追分(ろくどうおいわけ)~第二期~
片肌☆倶利伽羅紋紋一座「ざ☆くりもん」
シアターグリーン BASE THEATER(東京都)
2025/04/30 (水) ~ 2025/05/11 (日)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★★
鑑賞日2025/04/30 (水) 19:00
とても素晴らし舞台でした!役者さんはもちろん、脚本もとても良く登場人物の関係性もわかりやすかったです。
笑いもあり、涙、涙の場面もあり。
何回もみたくなる舞台です。

ARTE Y SOLERA CONCIERTO Vol.29
ARTE Y SOLERA 鍵田真由美・佐藤浩希フラメンコ舞踊団
めぐろパーシモンホール(東京都)
2025/04/29 (火) ~ 2025/04/29 (火)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★★
鍵田 真由美さんと佐藤 浩希氏フラメンコスタジオ発表会という形での公演だが、いつもながらソロといい、群舞といい見事なものだ。今回は途中10分の休憩を挟む2部構成。尺トータルは約145分。29回目の公演とあってダンサーの中には母・娘2代にわたる参加者も居て厚みと日本のフラメンコを牽引するこのフラメンコスタジオの実力・実績も感じさせる。

そよ風と魔女たちとマクベスと(2025)
フライングシアター自由劇場
すみだパークシアター倉(東京都)
2025/04/25 (金) ~ 2025/05/04 (日)公演終了

ARTE Y SOLERA CONCIERTO Vol.29
ARTE Y SOLERA 鍵田真由美・佐藤浩希フラメンコ舞踊団
めぐろパーシモンホール(東京都)
2025/04/29 (火) ~ 2025/04/29 (火)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★★
2度目のフラメンコ鑑賞。やはり映像で見るのとは全然違って、目の前で感じる熱量に今回も圧倒されました。今回は少しだけ予習して行ったので、前よりも技術的な細かい動きや表現にも気づけて、より楽しめた気がします。発表会ということで、ダンサーの方々にはそれぞれ技量の違いも見られましたが、その分個性が際立っていて、いろんなフラメンコの表情を味わえたように思います。全体として、とても情熱的で見応えのあるステージでした!

ARTE Y SOLERA CONCIERTO Vol.29
ARTE Y SOLERA 鍵田真由美・佐藤浩希フラメンコ舞踊団
めぐろパーシモンホール(東京都)
2025/04/29 (火) ~ 2025/04/29 (火)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★
躍動感を味わいたくて、前から2列目で観劇。やっぱりフラメンコはイイですね。発表会にツッコミ入れても野暮だけど、ちょっと残念な生徒の方もいますが、ソロで踊る方はみんな巧い。個人的には山﨑嬉星さんが印象的でした。

ぬいぐるみおじさんと夢みる鏡
レティクル座
スタジオ「HIKARI」(神奈川県)
2025/04/18 (金) ~ 2025/04/20 (日)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★
鑑賞日2025/04/20 (日) 13:00
5度目の再演という短編と新作中編のカップリング。
パセリ(どころかエビフライやハンバーグまで!)を擬人化するにとどまらず人間と会話までさせてしまうとかおじさんがぬいぐるみになって想う相手を見守るとかどちらも発想がブッ跳んでいるがそれぞれきちんとテーマがあるファンタジーとして成立しておりただの(自称しているところの)「ナンセンスコメディ」に終わらないのがレティクル座のレティクル座たる所以ではなかろうか?(私見)
また、パセリ、エビフライ、ハンバーグの衣装・メイクやハーフミラーを表現したフレームの使い方など舞台美術面にも感心。

アルカの板
9-States
駅前劇場(東京都)
2025/04/25 (金) ~ 2025/04/29 (火)公演終了
実演鑑賞
登場人物が多いわりに人物設定が分かりやすく、とても自然に観ることができました。スナックでこの話が全部完結するのも面白いですね!モニターによる演出も楽しかったです。

なべげん太宰まつり『散華』
渡辺源四郎商店
ザ・スズナリ(東京都)
2025/04/29 (火) ~ 2025/05/02 (金)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★
太宰治好きは必見。絶対観た方がいい。
作家(桂憲一氏)がガールズバーのキャスト(木村慧さん)を誘って海辺で酒盛りをしている。鎌倉の小動(こゆるぎ)岬であろう。酒が切れ、女をコンビニに買い出しに行かせる。そして一人になると用意していた錠剤と酒を煽って昏倒。太宰治に傾倒していた売れない作家は七里ケ浜心中を模した自裁を選んだのだ。
遠くで半鐘が鳴っている。靄がかったあやふやな景色。作家が目を覚ますと太宰治(大井靖彦氏)が横に立っている。時代は丁度七里ケ浜心中(1930年11月28日)のすぐ後、女給・田部あつみ(本名はシメ子)だけが亡くなった心中崩れ。絶望的に落ち込んでいる太宰治を励ます作家。「貴方は日本文学を背負って立つ人間なんだ、小説を書きなさい!」
果たしてここは何処なのか?夢か現実か妄想か?
MVPは太宰治役の大井靖彦氏、前回のヒトラーもそうだったが取り憑かれたように成り切る役者。
太宰治文学論にもなっていて面白い。
是非観に行って頂きたい。

ARTE Y SOLERA CONCIERTO Vol.29
ARTE Y SOLERA 鍵田真由美・佐藤浩希フラメンコ舞踊団
めぐろパーシモンホール(東京都)
2025/04/29 (火) ~ 2025/04/29 (火)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★★
迫力のあるステージで素晴らしかったです。とくにギターの演奏が素晴らしかったです。ダンスですが、最初のオープニングで振り付けを覚えていない方がいたのがちょっと残念だったかなと… 舞台だったらセリフを覚えていないでステージに立つようなものでちょっと残念というかがっかりというか「それはいくらなんでも…」だったかなと。

アルカの板
9-States
駅前劇場(東京都)
2025/04/25 (金) ~ 2025/04/29 (火)公演終了

アルカの板
9-States
駅前劇場(東京都)
2025/04/25 (金) ~ 2025/04/29 (火)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★
楽しい演劇でした。よく練られた作品だと思います。登場人物の立場に立ってよく考えられています。そこそこ明るかったのであまり重くは受け止めませんでしたし、今後の若手の躍進をお祈りします。

神様の家庭菜園
夕方5時のチャイム
OFF OFFシアター(東京都)
2025/04/26 (土) ~ 2025/04/29 (火)公演終了

槍と大学
劇団狸寝入
関西学院大学・上ヶ原キャンパス旧学生会館2階・ママ上ホール(兵庫県)
2025/04/26 (土) ~ 2025/04/28 (月)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★
関学唯一の演劇サークル
うーん🤔関関同立の演劇サークル結構拝見させて頂いてますが…
内容も演技力も大学生感満載で、昔の神無月の様なパワーと脚本力に欠ける
次回に

アルカの板
9-States
駅前劇場(東京都)
2025/04/25 (金) ~ 2025/04/29 (火)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★★
ハズレのない9-Statesであるが、これはグッとくる一作ですね。一筋縄ではいかないストーリー展開に引き込まれます。