
遥か2019
AUBE GIRL’S STAGE
ザ・ポケット(東京都)
2019/04/24 (水) ~ 2019/04/28 (日)公演終了

ともだちインプット
アリスインプロジェクト
シアターKASSAI【閉館】(東京都)
2018/11/07 (水) ~ 2018/11/18 (日)公演終了

『セイレムの焔』
ヅカ★ガール
サンモールスタジオ(東京都)
2018/10/24 (水) ~ 2018/11/04 (日)公演終了

夏休みの友たち
ハグハグ共和国
萬劇場(東京都)
2019/08/28 (水) ~ 2019/09/01 (日)公演終了
満足度★★★★★
開演前の観客への丁寧な気配り、さすがハグハグさんでした。
劇場に入ってセットを見た瞬間にとても強い違和感を感じた。山小屋や見晴らし台の後ろの黒い背景。今までハグハグさんの作品を観ていて、こんなことは初めてだった。
自然自然というセリフがやたらと出てくる。それなのに緑がない。これは忘れた記憶の拒否なのか?幼い心に恐ろしすぎる、悲しすぎる出来事。自然への恐怖。それを背景の中にしっかりと表現しているのは流石だ。また演技も生粋万鈴さん、月野原りんの演技には相変わらず圧倒される。他の者にしても嫌味のない素直な演技に心地良さを感じた。登場人物が多すぎるという感想を持った方もいたようだが、キイキとした無邪気な子供のいる賑やかさを感じさせるなら、れくらいの方がイイ。小道具等で誰が誰だか、過去と現在がはっきりわかる細やかさ、技的にもしっかり繋がっていた。
あえて言うなら、照明が弱いなと感じた部分がいくつか。これはあえてぼけた印象にしたのだろうか?おぼろな記憶の表れだろうか?
多少いろいろな部分で説明不足を感じる部分がなかったわけではないけれど、子供の頃の自分に会ってみたい気持ちにさせてくれる、そんな懐かしさを感じさせる作品でありました。

さなぎの教室
オフィスコットーネ
駅前劇場(東京都)
2019/08/29 (木) ~ 2019/09/09 (月)公演終了
満足度★★★★
主演の女優さんが降板となり、作・演出の松本さんが代役を務めることに。立派な体躯で顔も男っぽい松本さんのゴリゴリの女装に最初はドン引きしたけど、お芝居が進行していくうち徐々に馴染んでいき、中盤以降は「むしろこれでよかったんじゃないか」という印象に変化した。
昔、劇団、本谷有希子「遭難、」でも降板した女優の代役として急遽男優が女役をつとめ、むしろ評判がよかったことがあったけど、今回も「災い転じて福となす」パターンなような気がした。松本さん演じる圧が強めのイヤーな感じの看護婦さんがすごくマッチしてた。小松台東「仮面」で演じていた空気を読まない男の役を思い出した。
残念だったのは、パイプ椅子の座席が窮屈で隣の人が腕を動かす度に私に当たって気が散ったのと、上演中に空調を停止したためか私が座ったD列がとにかく暑くて下着にじんわりと汗がにじむほどだったこと。そのせいで一瞬ウトウトしてしまったのはもったいなかった。おそらく空調の音が上演の妨げにならないようにという配慮だったのだろうけど、むしろ暑さのほうが観劇の妨げになっていたので、多少音がしても空調は入れておいてほしいと思った。

ENDLESS-挑戦!
劇団銅鑼
東京芸術劇場 シアターウエスト(東京都)
2019/08/27 (火) ~ 2019/09/01 (日)公演終了
満足度★★★★
90分という短い時間ながら濃密な内容でした。3Rでごみ問題はある程度乗り越えても、便利になると住みずらくなるという矛盾は平行線なんだろうな・・・と思いました。

アルプス
PAPALUWA
すみだパークスタジオ倉(そう) | THEATER-SO(東京都)
2019/08/28 (水) ~ 2019/09/01 (日)公演終了

『瓶に詰めるから果実』『プラスチックは錆びない』
埋れ木
北池袋 新生館シアター(東京都)
2019/08/28 (水) ~ 2019/09/03 (火)公演終了
満足度★★★★★
鑑賞日2019/08/29 (木) 19:30
座席1階4列
価格2,300円
・瓶に詰めるから果実
今回どちらの作品も初日を見ました。「微調整をするから公演の終盤に観劇」というファンはきっと多いと思います。私は「待っていました!」という気持ちが強すぎてついつい初日に誘われてしまいます。
演劇は見る角度や自分を重ねると感想は各々違ってきます。当たり前だけどね。
この作品はストーリーを追っていくだけでは何か物足りない。自分の環境など何かと照らし合わせていくと人の気持ちや行動に味が出てきます。
「他人を知る。」うん、これは数人で語りたくなるいい作品です。

さなぎの教室
オフィスコットーネ
駅前劇場(東京都)
2019/08/29 (木) ~ 2019/09/09 (月)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★
鑑賞日2019/08/29 (木) 19:00
タイトな舞台だった。大竹野没後10年記念公演第4弾として大竹野正典作の『夜、ナク、鳥』をベースに、小松台東の松本哲也が作・演出する。重たい2時間弱だが、緊張感を持って観ていられる。2002年に実際に起きた女性看護師4人による保険金殺人という実話ベースの作品だが、同じ看護学校の学生だったという点をやや強調した作劇となっている。『夜、ナク、鳥』も観たが、テイストは似ているものの、看護学校時代を入れたことで、より深く看護師たちの内面に踏み込もうとしているとは言える。それがタイトルの意味だと思う。久々に舞台で観た佐藤みゆきを始めとして役者陣が確実な演技を見せ、しっかりした作品になっている。
惜しむらくは、主犯格のヨシダを演じる予定だった森谷の2週間前の降板で男性の松本がヨシダ役をやることになったことで、ヨシダの強さが男性の強さから出てくるものに見える場面があったことか。でも、いい芝居だった。

第一部『1961年:夜に昇る太陽』 第二部『1986年:メビウスの輪』 第三部『2011年:語られたがる言葉たち』
DULL-COLORED POP
東京芸術劇場 シアターイースト(東京都)
2019/08/08 (木) ~ 2019/08/28 (水)公演終了
満足度★★★★
ダルカラ自体さほど観ていないが谷賢一氏の演出らしさというのはあり、自分の中では成否がある。前回アゴラで演った福島三部作第一部の時は、演劇特有の「喧騒」が耳についた。戯曲の方は「癖」が無く(無色のイメージ)、それは堅実な作である証と考えているが、シアターイーストで観た今度の第二部も同じ印象ながら、喧騒のエリアから出て後方席から俯瞰で眺めると、舞台としても堅実な作品である。
原発立地自治体の首長となった元反原発運動家の「変節」を描いた悲喜劇。古典劇のような明快な主題がある。チェルノブイリ事故の1986年の設定をどう使うかも関心だったが、史上初の苛烈事故を受け、町民から説明を求められた彼がどう答えるかが焦点。「今回の事故を受けて我が自治体の原発にもヒューマンエラーの余地がないか点検し、備えていく所存」と真っ当な姿勢を語るのか、東電や政府当局がやってきた通り「日本の原発は安全です」と答えるのか・・。
日程に苦慮し、公演終盤で第二部観劇に漕ぎつけたが、第三部は当てにしていた千秋楽当日券狙いが「セット券のみです」との回答に敢えなく沈没。
だが、第二部『メビウスの輪』が投げかけるものは、霞が関に巣食う無謬性の原則(何とアホな原則)なる最も巨大で動かしがたい日本の中枢のモンダイのくすぐりに過ぎないとも言える訳で、考える素材としては腹一杯の感がある。時間を経て是非再演にお目にかかりたい。

「Tip」
円盤ライダー
山野美容学院マイタワー27(東京都)
2019/08/23 (金) ~ 2019/08/30 (金)公演終了
満足度★★★★
男同士って、こんな感じなのかと、そのおバカ感と優しさにたっぷり浸ってきました。すぐ目の前というか、舞台と客席の仕切りのないスペースでの演技には圧倒されます。(近過ぎるとついつい目のやり場に困りもしますが)また、客演の石坂さんの今までとは違う演技にも驚かされました。

肉体だもん・改
劇団ドガドガプラス
浅草東洋館(浅草フランス座演芸場)(東京都)
2019/08/17 (土) ~ 2019/08/26 (月)公演終了
満足度★★★★★
前作(熱海の大火前後を描いたやつ)に続き社会性たっぷり勿論歌に踊りのエンタメ性(場末的=私としては良い意味で)満載の2時間半の舞台。真正面から性を扱った原作に正当にあやかり、具体的な形、導入部ではパンパンの客引きとやり取りのバリエーションが紹介され。客いじりに盛り上がる。計算通りの「手玉に取った」ドガドガショーは最後まで息もつかせずこれでもかと多彩なシーンをぶちこみ、社会の下層でままならない状況に翻弄されてなお希望にすがる人間達の物語を力強く描いた。ドラマ的にも殆ど文句の付け所が見つからない出色の舞台。

ENDLESS-挑戦!
劇団銅鑼
東京芸術劇場 シアターウエスト(東京都)
2019/08/27 (火) ~ 2019/09/01 (日)公演終了
満足度★★★★
実在する会社に取材を重ねての物語として楽しむと、とても希望の持てる作品。
近隣住民からは反対運動を起こされ、従業員からは不満たらたら。
近隣住民の不安は良く分かるし、かと言ってそう高くもない賃金に加えて悪者扱いされたんじゃあ従業員もたまったもんじゃない。
まさに八方塞がりの女社長。
産業廃棄物事業・・・数々の問題と打開策、業界モノとして産廃に対しての興味も大いに沸きましたが、どうやら本作の目玉は「働く者達の姿」
故に業種こそ違っても特にブルーカラーとされる職種の方に是非観てもらいたいと思える公演でありました。
導入部は特殊な業種ゆえの状況説明が台詞に課せられて、どこか不自然。
新入社員役の方が新人だからこその目線で良いナビゲートをされていたので、その説明的な部分も併せて担ってもらえば、冒頭はもっと自然な台詞回しになったのではないか。
女社長の挑戦を実現させるシビアな部分をより深く理解するには、更に具体的な産廃の情報が欲しい。
などの欲が湧いてくるのですが、それはこれからの更なる挑戦、今目の前にある仕事の意義を積極的に考える大切さを知らしめてくれる、より素晴らしい作品へと成長していく期待を持てるからこその欲だとも思えました。
開演前に当日パンフ(立派な無料パンフ!)の用語解説を読んでおく事をお勧めします。

「Tip」
円盤ライダー
山野美容学院マイタワー27(東京都)
2019/08/23 (金) ~ 2019/08/30 (金)公演終了
満足度★★★★★
めっちゃくちゃ面白かった!
最初は?な感じがいつもの円盤のバタバタと台詞の応酬にどんどん夢中になり、自分もそこに居る1人のような感覚に。
もう〜泣けるし、あったかい気持ちになる。
そして7人のおっさんズの全力ダンスが最高に素敵です❣️

『瓶に詰めるから果実』『プラスチックは錆びない』
埋れ木
北池袋 新生館シアター(東京都)
2019/08/28 (水) ~ 2019/09/03 (火)公演終了
満足度★★★★
鑑賞日2019/08/29 (木) 19:30
『瓶に詰めるから果実』100分休憩なし。
人は優しいし、強い。強さで、戦う必要があったって、それでもやっぱり優しい。そうやって、バランスを取りながら生きて生きればいいな・・・そんな事を考えさせられながら、うっすらと涙する、芝居だった。

『瓶に詰めるから果実』『プラスチックは錆びない』
埋れ木
北池袋 新生館シアター(東京都)
2019/08/28 (水) ~ 2019/09/03 (火)公演終了
満足度★★★★
鑑賞日2019/08/28 (水) 19:30
『プラスチックは錆びない』観劇。95分休憩なし。
人間がある場面にいる時に出てくる、すごく細かな「感情」を取り上げて、それを膨らませて物語を紡いでいく感じ。他の作家にはない作風。結果的には、誰が誰に惚れた腫れた、という、恋心の感情が、物語のメインのになっていく。何だか妙に予定調和的で、妙にセリフの声量がデカい、台本のある「テラスハウス 埋れ木伊豆編」を観ているような、そんな感覚に陥ってしまった。前回作で少し期待値を上げ過ぎたかな。

さなぎの教室
オフィスコットーネ
駅前劇場(東京都)
2019/08/29 (木) ~ 2019/09/09 (月)公演終了
実演鑑賞
現実の事件からでなく、戯曲「夜、ナク、鳥」をベースに、
松本哲也さんが作演出した舞台。
終演後のどんより感。
主役交代の理由は分からないが、あのコクは、松本哲也さんが上手すぎるせいか、
相当芝居観劇こなさないと味わいきれないんじゃないのか。
玄人には解釈掻き立てる作品。初観劇者向きではない。

私の恋人
オフィス3〇〇
本多劇場(東京都)
2019/08/28 (水) ~ 2019/09/08 (日)公演終了
満足度★★★★
いかにも渡辺えりらしい舞台だが、今回は趣向が劇団300とはかなり違って、タレント3名にダンス4名、それに舞台でのキーボードひとりというボードビル。
タレントは、小日向文世と、のん(「あまちゃん」の能年玲奈)を迎えて、渡辺えりと言う顔ぶれが新鮮で面白い。この三人が多くの役を受け持って舞台で早変わりをしながら、歌ったり踊ったり。ダンサーもかなり歌えるし踊れる。300の舞台にあった泥臭さが薄くなって、小じゃれた舞台になったが、そこはやはり、有無を言わせない渡辺えりの世界である。そこが、良いとも残念だとも言えるところだろう。出演者ではのんが意外にのびのびした女性の体型で見栄えがした。小日向はご苦労様。楽しい作品だが、軸になる話が抽象的で観客も戸惑い気味であった。

今日もわからないうちに
劇団た組
シアタートラム(東京都)
2019/08/28 (水) ~ 2019/09/01 (日)公演終了
満足度★★★★
元宝塚トップスター大空ゆうひさん主演の傑作。個人的には三越劇場版『壁蝨』以来の衝撃があった。中二の娘役の池田朱那さんに見覚えがあったが、矢張『壁蝨』にて主人公の娘に苛められる役として出演していた。た組の申し子のような台詞回し。天才なのでは?池田朱那さんの全く違う役での演技を観てみたい。
物語は旦那と奥さんと娘のごく普通の一家の風景から始まり、奥さんが記憶障害を突然発症。少しずついろんなことを忘れていく。優しい旦那の介護とそれを知らされていないが故の娘の怒り。
ほぼすっぴんの大空ゆうひさん(篠田麻里子さんに似ているような)が素晴らしい。ただそこに佇むだけで観客の『母なるもの』への記憶を呼び起こし、時には舞台をぐるぐるぐるぐる駆け回る。旦那役鈴木弘介氏の台詞は絶品。『早く行かないと、なので』など細かいニュアンスのセンスに唸る。演者以外舞台に上げない為、セットや小道具を動かしていくのも役者自身。集中力が途切れない。
クライマックス、夜の公園での母娘の会話。至極の名シーンであった。この遣り取りを観れただけで満足。場内も至る所で啜り泣き。

世界の終わりで目をつむる
東京夜光
小劇場 楽園(東京都)
2018/12/19 (水) ~ 2018/12/24 (月)公演終了
満足度★★★★
鑑賞日2018/12/23 (日) 18:00
価格3,000円
三畳一間のアパート暮らしの青年、大学の映像研究会で彼と同期だった映像作家らが織りなす群像劇。
一部デフォルメもあるが人物の存在感・実在感に説得力があり、単館レイト上映の映画を思わせる味わいが好み。
思い返してみると、けっこういろんな事象が盛り込まれていて、少し視点を変えると別の色や別の形が見えてくるトリックアートにも似ているか?
なお、かつて映像を撮影した海に当時の面々が……という芝居を楽園で観るのは今年2度目。