
無名劇団第31回公演「プラズマ」
無名劇団
SPACE9(あべのハルカス近鉄本店ウイング館9階)(大阪府)
2019/07/12 (金) ~ 2019/07/15 (月)公演終了
満足度★★★
鑑賞日2019/07/15 (月)
登場から驚きの衣装。和洋混在のテイストで… 率直な初見の印象では、現代劇のシチュエーションから大胆にかけ離れていてビックリの一言です。いやぁ、刑事まで含めて一貫してあの衣装空間です。必ずしも調和しているとは言い難いんですが、この浮いた感じがこの「現実世界なのに非現実感のある出来事」という空気を後押ししている?
ただ、主人公イズナがこれで白いキャップを被ると意外に球児っぽく見える感覚はちょっと面白かった。
あと、プラズマや炎の表現を… 薄布と特殊な照明処理で複合的に表現しているのも新鮮でした。古典とテクノロジーの融合が新たな想像力を湧き上がらせる感覚は楽しくって、そういった見た目の演出は観るべきところが多かった。

ワーニャ伯父さん
第七劇場
三重県文化会館(三重県)
2019/07/14 (日) ~ 2019/07/15 (月)公演終了
満足度★★★★★
鑑賞日2019/07/14 (日)
オリジナル設定と独特の演出によるフィルターを通すことで…原作にまた一つ違った印象を添える…いや増幅させているのか? 無為無力の悲哀に…更に覆い被さるやり切れなさ。チェーホフ劇で最も美しいとされる台詞すら…感じられ方を揺さぶってくる。そして、場転が本当に素晴らしくって、ドキドキしました。こんな感覚を受けることは滅多にない。映画的とも言えるけど、生でやられたら痺れる他はないわ。
そして第七劇場だと…シンプルな美しさの舞台美術に惹かれることが多いのだけど、今回は光や音の操り方が絶品でしたね…素敵な体験でした。
![【名古屋公演】青年と死[春]](https://stage-image.corich.jp/img_stage/m/798/stage_79819.jpg)
【名古屋公演】青年と死[春]
Contondo
クロッキーF美術館(愛知県)
2019/04/20 (土) ~ 2019/04/21 (日)公演終了
満足度★★★★
鑑賞日2019/04/20 (土)
芥川龍之介の原戯曲をとても効果的な構成にアレンジして、観る者にじっくり浸透してくる感触。小道具の見立ても実に良い。
そして何より女優陣の醸す雰囲気が… 妖しくも美しく… 狭い劇空間に密度濃く全方位に漂う。かなりグッとくるものあり。

ロンググッドバイ
劇団芝居屋かいとうらんま
瑞穂市総合センターあじさいホール(岐阜県)
2019/02/09 (土) ~ 2019/02/11 (月)公演終了
満足度★★★★★
鑑賞日2019/02/09 (土)
いやぁ〜驚いた。会場の都合で大ホールから小ホールに移ったものの、それならそれで…と、凝らされた工夫が素晴らしい。入って驚き、感じて驚きの時間になりました。特に音響効果は得難い体験でした。芝居の内容も 全編に漂うミステリアスさが知的好奇心を誘う仕掛けが多く、本公演並みの充実感です。多くの正体不明の登場人物たちの活躍が充実していて、若い役者の使われ方がすごく効果的。ちょっと役者のショーケース的な楽しみあって、小ホールの近さが奏功です。
そしてシリアスさの中に… 警部のいつものノリが挟み込まれるギャップの激しさよ(笑)
そして今回特筆したいのは、警部の向こうを張って存在感を見せた部下役。警部との絡みを2倍3倍にも膨らましてくれて愉快痛快。あとダンスもお洒落で凄く見栄え良かったし、客との絡みも冴えていて汗…多様で充実、良いパッケージでした。

神様から遠く離れて
刈馬演劇設計社
千種文化小劇場(愛知県)
2019/07/05 (金) ~ 2019/07/07 (日)公演終了
満足度★★★★★
鑑賞日2019/07/06 (土)
新興宗教からの逃亡をモチーフとしながら、新興宗教の既成イメージ…洗脳し、強制し、搾取する者…からは一線を画す。やはり刈馬作品は扱うモチーフと切り口が良い。幾重にも被さる仕掛けが堪らないよね。予想が利く所も作りつつ… 必ずそれを超えた何かを仕込んでおく巧みさ。特別な設定を身近に引き寄せる為のさりげないピース達も…物語の核心を押し出してくる。音楽が観る者を揺さぶり、衣装が舞いを引き立て、美術が空気を作る。それらを役者が一身に背負って… 言葉と振る舞いを届けてくれる至福の時間でした。作り手達が細部に込めたこだわりと想いが伝わってくる。

libido:青い鳥
libido:
こまばアゴラ劇場(東京都)
2019/12/19 (木) ~ 2019/12/22 (日)公演終了
満足度★★★★
■85分弱■
以前観たモメラス版ほど演劇表現としてトガっておらず、子どもにも楽しめそうな仕上がり。原作が長大ながらも童話である以上、小道具の多くが段ボール製や布製で手作り感に満ち、いい意味で学芸会的、取っつきやすくてあたたかいlibido:版のほうを私としてはより支持したい。舞台前方と後方を仕切る布製の幕をうまく使った演出などは、子どもたちがこの劇を上演する際、大いに参考となることだろう。何より称賛したいのは、幼い兄妹の配役。チルチル役にもミチル役にもこれ以上ないほどふさわしい役者を配し、違和感を覚えることなく楽しめた。とりわけ、ミチル役の荒木千佳さん。獣をこわがる様子などを巧みに演じて、本当にあどけない少女に見えた。配役を決めた演出家はもちろん、荒木さんの演技力にも天晴れ!

トウキョウノート
青年団若手自主企画 堀企画
アトリエ春風舎(東京都)
2019/12/24 (火) ~ 2019/12/29 (日)公演終了
満足度★★★
■約65分■
「もうここにいない人へのラブレター」といったテーマが、上演そのものからはあまり汲み取れず。『東京ノート』から戦争と死を抽出するという狙いは果たされていたように思うが、そこから上記のテーマへとさらに踏み込むには、戯曲の再構成にとどまらず、加筆が不可避なのでは?

台所太平記~KITCHEN WARS~
劇団ドガドガプラス
浅草東洋館(浅草フランス座演芸場)(東京都)
2019/02/16 (土) ~ 2019/02/25 (月)公演終了
満足度★★★★★
歌ありダンスありで楽しかったです。「女中は愛」の愛は家人だけでなく周りの人たちにも注がれていたんですね。丸山さんはイケメン枠だと思っていたのでしたが・・・(笑)

シェアハウス「過ぎたるは、なお」
渡辺源四郎商店
こまばアゴラ劇場(東京都)
2019/02/08 (金) ~ 2019/02/11 (月)公演終了
満足度★★★★★
シェアハウスと言うので現代のシェアハウスを思い描いて行ったらとんでもない。AIは果たしてプログラムだけで機能しているのか。学習していくのだろうか。切ない気持ちになりました。

闇を蒔く~屍と書物と悪辣異端審問官~
虚飾集団廻天百眼
ザムザ阿佐谷(東京都)
2019/02/03 (日) ~ 2019/02/11 (月)公演終了
満足度★★★★
「アングラのその先、アッパーグラウンドへ!」と言うのはよくわかりませんが、血しぶきが飛んでくる刺激的な舞台。常連さんはそれが楽しみのようでした。

『熱海殺人事件~ザ・ロンゲスト・スプリング~』 『売春捜査官』 『熱海殺人事件~水野朋子物語~』
カガミ想馬プロデュース
中野スタジオあくとれ(東京都)
2019/01/22 (火) ~ 2019/01/29 (火)公演終了
満足度★★★★
マチソワで【水野朋子物語】と【売春捜査官】を見ました。いろんなバージョンがあるんですね。
【ザ・ロンゲスト・スプリング】は今回見られなかったので、またどこかで機会があればと思います。

わが家の最終的解決(再演)
アガリスクエンターテイメント
恵比寿・エコー劇場(東京都)
2019/01/25 (金) ~ 2019/01/29 (火)公演終了
満足度★★★★★
ここへ来て「観てきた!」を書いていなかったものがたくさんあることに気づいて、慌てて書いています。アワードの締め切りに間に合うのか?
と言うわけでアガリスクさん。この題材で笑っていいのか!?と思ってしまうほど笑ってしまいました。笑っていられる世の中でありますようにと思ってしまう昨今です。

ライオンキング【東京】【2023年1月22日昼公演中止】
劇団四季
四季劇場[夏](東京都)
2017/07/16 (日) ~ 2021/06/30 (水)公演終了
満足度★★★★★
2019年5月に観劇。
知人の姪っ子がヤングナラ役で出演されていたので、友人と一緒に鑑賞。
そういった私情を抜きにしても大満足に楽しめた。
ストーリーは非常に明確でシンプルであり、演出面もとても分かり易い。
出てくる動物達(キリン・ゾウ・飛ぶ鳥たち…)などや太陽の魅せ方も単純明快。
だがそれが良い。
シンプルだが観客に媚びていない「これが王道だ」という圧倒的な貫禄。
そして芝居面も決して子供目線に合わせて下げる事無く、非常に高く洗練されてた。
王道過ぎるが故に観劇を避けている人がいるのであれば絶対に一度は体験すべき空間。
客席の子供達と同席している親達、それぞれのどの立場であれ楽しめる空間だろう。
素直に素晴らしかった。

Paranoia Papers 〜偏執狂短編集ⅣΣ〜
劇団パラノワール(旧Voyantroupe)
サンモールスタジオ(東京都)
2019/06/18 (火) ~ 2019/07/01 (月)公演終了

紺屋の明後日
オフィス上の空
あうるすぽっと(東京都)
2019/09/20 (金) ~ 2019/09/29 (日)公演終了

今、出来る、精一杯。
月刊「根本宗子」
新国立劇場 中劇場(東京都)
2019/12/13 (金) ~ 2019/12/19 (木)公演終了
満足度★★★★★
はるかぜちゃんのメタなネタを織り込んだりして笑わせつつ、恋愛を題材にしたことで多くの人に刺さるメッセージになってたみたい。

ポポリンピック
ゴジゲン
こまばアゴラ劇場(東京都)
2020/01/03 (金) ~ 2020/01/21 (火)公演終了
満足度★★★★★
選ばれなかった人の悲哀をコミカルに。
理不尽な上司に頭を下げた帰り道、線路に飛び出したくなるような気持ちを止めてくれる。
自分の物語だと思いました。95分。

『ある男、ある夏』『殺意〜ストリップショウ〜』
演劇組織KIMYO
ナビロフト(愛知県)
2019/06/19 (水) ~ 2019/06/24 (月)公演終了
満足度★★★
鑑賞日2019/06/23 (日)
「ある男、ある夏」仄かに不条理感を醸しながら、ジワジワ迫る現実的な不安感、そして生き辛さ。その重苦しさの中… 突き抜けるトーンの笑い声で駆け抜ける星の王子様の妹が印象的。不条理の世界からスパッと現実に引き戻す結末も切なくて良い。
「殺意〜ストリップショウ〜」元山未奈美さんの鬼気迫る表現力の凄まじさ。タイトルに違うことなき圧巻の狂気。そして、それを冷静に客観視しているもう一つの視線が芝居に深みを持たせる。ほぼモノローグで染まる態の戯曲を柔軟にアレンジ、巧みなキャスティングの妙が主人公を周りから深彫りしていくのが分かる…対照的な嶋﨑友莉亜さんと絡めた相乗効果が高い…終盤の畳み掛けに良い味ある。
あとやっぱ宮谷さんのギャップの作り方は堪らなく良い。周りで一樹さんらが固めるKIMYOらしからぬ空気もしっかり近代文学の味で大満足!

江戸川区立第3中学校避難所
リブレセン 劇団離風霊船
愛知県芸術劇場 小ホール(愛知県)
2019/06/22 (土) ~ 2019/06/23 (日)公演終了
満足度★★★
鑑賞日2019/06/23 (日)
なんたる膨大な伏線か…視点を身近に引き寄せ、お茶の間バラエティ感覚で麻痺させて… この劇団が何の劇団であるか忘れさせておく戦法(笑
全てがあの"G"の為にあった。
終焉のカタストロフは見事。2年前のカンゲキが蘇る。

りら、りらら、
ナビロフト
ナビロフト(愛知県)
2019/06/13 (木) ~ 2019/06/16 (日)公演終了
満足度★★★
鑑賞日2019/06/15 (土)
児童文学の印象よりも、より生々しく人の内面を掘り下げている感触があった。翻案にあたって、新美南吉の他作品からも拾い上げたピースが色々取り込まれているらしく、それが作品に多様に深みを与える。
そのせいもあってか、人間関係にミステリアスさを感じさせ… 解釈を惑わせる味が一部に加わっている。そこがとても好み。演劇ならではの配役の趣向が この味に作用している気がします。