
陰陽師
BACK ATTACKERS
シアターブラッツ(東京都)
2020/02/20 (木) ~ 2020/02/24 (月)公演終了
満足度★★★★★
とても面白かったです‼️さりげない会話にも伏線や笑いが含まれていて、計算された内容だなと感じました。その一方で、2時間弱飽きさせることなく楽しい時間を過ごせました。ラスト漫画チックなところもありましたが、それはそれで‼️次回も楽しい作品を期待しています。
前説も良かったです。

陰陽師
BACK ATTACKERS
シアターブラッツ(東京都)
2020/02/20 (木) ~ 2020/02/24 (月)公演終了
満足度★★★★
エンターテーメントのような公演。物語を観せるというサービス精神はうかがい知ることが出来るが、何か強い”思い”というものは感じられなかった。冒頭は、人間と妖怪というか魔物の対立構図のように思われたが、途中から変容していくようだ。
小難し理屈は抜き、一言でいえば楽しい娯楽劇。
(上演時間2時間弱)

東京ノート
青年団
吉祥寺シアター(東京都)
2020/02/19 (水) ~ 2020/03/01 (日)公演終了
満足度★★★★
非常に緻密でミクロな舞台だった。同時多発会話、隠れた関係性、多数のグループの交錯、にじみ出る社会批評、平田オリザ演劇の真骨頂を堪能できた。
突然、他人の話に割り込んで「戦争ハンターイ」とつぶやいたり、元反戦活動家がさりげなく日常の身の回りにいたり。この元活動家、隠れた社会的行動というのは、平田オリザの好きなモチーフで、自作でたびたびお目にかかる。

ロケットペンシル×ドレッドノート
やみ・あがりシアター
インディペンデントシアターOji(東京都)
2020/02/19 (水) ~ 2020/02/24 (月)公演終了
満足度★★★★
2年振りのやみあがりシアター観劇。変わったようで変わっていない。進化したと言っていいんだろう。でも,相変わらず面白い芝居を作ってくれる。脚本の妙だろうなぁ。目まぐるしいようで,繋がりが見えてきてからは安定感もある。キャラクターが良いし,舞台も凝っている。やっぱり,面白いものを見せてもらったというのが正直な感想。

社会の柱
新国立劇場演劇研修所
新国立劇場 小劇場 THE PIT(東京都)
2020/02/21 (金) ~ 2020/02/26 (水)公演終了
満足度★★★★★
すばらしかった。この作品、日本では戦前に築地小劇場で数日間しか演じられたことがないそうだ。ということは、ほぼ本邦初演のようなもの。かつて親友に罪をかぶせて町の名士になった男の虚栄と野心が、当の親友が十五年ぶりに帰ってきたことで、大きな危機に直面するという話。それに鉄道敷設を当て込んだ土地の買い占めの話や、造船所の合理化をめぐる労働者と資本家の対立も絡んで、非常にスリリングな物語だった。
最後の最後まで、どう着地するのかハラハラドキドキの経験を、イプセン劇でするとは思わなかった。
話のスケールも大きいし、物語は屈曲に富んでいるし、人物はキャラが立っているし、いいセリフも多い。「真実と自由の精神、それが社会の柱」というまっすぐなメッセージが素直に受け取れる。これまで上演されてこなかったとは実にもったいない。見られて良かった。
俳優たちもよかった。役をまっすぐに演じる若々しさが、この近代リアリズム劇にぴったりだった。演劇研修所の修了公演は野球選手で言えば、一生に一度の甲子園のようなもの。プロより技術的には未熟でも、真剣さと熱さが違う。去年の「るつぼ」といい素晴らしい舞台成果だ。ぜひ毎年見ようと思う。
上演時間3時間

Last shangri-La
ミュージカルギルドq.
東京芸術劇場 シアターウエスト(東京都)
2020/02/20 (木) ~ 2020/03/01 (日)公演終了

八つ墓村【公演中止(02/28(金) ~ 03/03 (火) )】
松竹
新橋演舞場(東京都)
2020/02/16 (日) ~ 2020/03/03 (火)公演終了
満足度★★★★
単なるおどろおどろしい伝説や「祟り」、あるいは家族内の愛憎を描くだけではない。現代に通じる「八つ墓村」の意味を新たに掘り起こした舞台だった。これまでの数多くの映像化とは、深みが違っていた。「30人殺し」という「稀代の大犯罪者を出したにもかかわらず、田治見家は、追放もされず、二十六年前と変わることなくこの村に君臨し」ているのはなぜか、と脚本・演出の齋藤雅文はいう。それを「八つ墓村」の最大の謎として、その答えを探ったのが今度の舞台だという。
カネや権威に弱い民衆の事大主義、個人の責任を曖昧にする誤った集団主義。そうした日本のムラ社会の歪みが、連続殺人事件の謎解きとない合わされて浮かび上がってくる終盤は感動的だった。それは「桜を見る会」疑惑を持ち出すまでもなく、現代日本への批判そのものだった。
あと特筆すべきは、舞台美術。山村の風景、古いお屋敷、地下の迷路のような鍾乳洞など、舞台化は難しいと思われていた情景を、見事に舞台に現出させた。しっかり作品世界に浸らせてくれた。現代演劇は「何もない空間」に近い簡素なセットが多いけれど、やはりしっかりした美術は作品を支える。商業演劇ならではの贅沢な舞台だった。転換も早く、全体にテンポも快速だった。
贅沢といえば、舞台に出る俳優だけで30人、生演奏、装置、証明・音響などのスタッフも入れれば五十人をこすだろう。そうした大人数の力を結集させたことも見ごたえの大きな要素だった。
二十六年前の三十人斬りの回想シーンは、能・歌舞伎の様式美、お囃子をとりいれての演出だった。犯人・要蔵の狂気が村人たちを絡め取っていくさまが、ありありとして、素晴らしいシーンだった。映画などはまさに血みどろに凄惨に描くところだが、舞台ではあくまで恐怖も美的に、シンボリックに。要蔵の背後に、さらに大きな「修羅」が控えてこの世ならぬ雰囲気を作っていた。
喜多村緑郎、河合雪之丞が熱演。水谷八重子・波乃久里子の新派の大御所が、しっかり舞台をしめていた。旧家の人柱となっていくしっかりものを演じた一色采子も丹精な佇まいに強さと脆さを秘めていてよかった。

Better Call Shoujo
シンクロ少女
シアター711(東京都)
2020/02/20 (木) ~ 2020/02/25 (火)公演終了
満足度★★★★★
シェイクスピアをはじめ、よく聞く「人生は演劇のようだ」…という比喩を思い浮かべる。ある家族の次女を中心に展開する心情と言うか心象劇のようであるが、彼女の仕事を活かした衝撃のラストシーンは二段落ちのようで見事!
この劇団紹介にある、普遍性の高いテーマに拘った創作活動。今作は話し言葉を中心に構成された小説的な脚本で、分かり易い展開。ラストの一言が衝撃的で、冒頭、彼女を認めるシーンへ繋がる見事な構成には感心させられる。
(上演時間2時間5分)

かいじゅうたち
ヒカリノオト
福岡市科学館・サイエンスホール(福岡県)
2020/02/22 (土) ~ 2020/02/23 (日)公演終了
満足度★★★★★
初日、行ってきました!
演技力に長けた役者さんばかりで
とても見応えのある作品でした。
観に行って損はありません!
というより、観ないと損します。

ザ・空気
劇団俳協
TACCS1179(東京都)
2020/02/21 (金) ~ 2020/02/23 (日)公演終了
満足度★★★★
とても見応えのある1時間50分でした。そんなこともありかと納得のお芝居でした。役者さん少しぎごちなさもありましたが熱演でした。今後に大いに期待です。・

まほろばの景 2020【三重公演中止】
烏丸ストロークロック
東京芸術劇場 シアターイースト(東京都)
2020/02/16 (日) ~ 2020/02/23 (日)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★★
いわゆる山岳ものに分類される演劇でした。そんな分類あるかは知らないけど。
初めての劇団さん、フライヤーからは内容が皆目見当もつかないお芝居でしたが、
「劇団短距離男道ミサイル」の熱き戦士の一人、小濱昭博さんの名前を発見して観にいきました。
内容は旧日本軍の行進とか、人魂がおいでおいでのやつじゃなくて、天狗のお面に腰みの付けて踊るやつ系。実際はお面も腰みのも付けてないし、ただ踊ってるだけじゃなくて震災にまつわる物語でした。
神楽。
ありがとうございまーす!の染一染太郎師匠たちのやってた大神楽のルーツ。神仏に捧げる舞。本来ネタバレになるんだろうけど、ぶっちゃけクライマックスはこれ。
まあ踊りの字の演劇でラストに何が起こるか想像できない人はいないと思うから書いとく。公共劇場じゃないとやらせてくれないだろう、水ジャブジャブ使った踊りは圧巻でした。
踊りのラストが圧巻は当然としても、観るのと読むのじゃ天と地の違い。天を極めるか地を極めるか。
取り急ぎ今日まで。
水ジャブジャブなんて滅多に観れない。この能書き読む暇がある方はぜひ。学者タイプの人には特にお勧め。ガラガラだったから観に行って上げて下さい。

Better Call Shoujo
シンクロ少女
シアター711(東京都)
2020/02/20 (木) ~ 2020/02/25 (火)公演終了
満足度★★★★
ある家族の次女を中心に
過去・現在の出来事が
いろいろと繋がって組み上げられてゆく物語
いやぁ~濃厚な人間関係の表現でしたー
2時間5分の作品

陰陽師
BACK ATTACKERS
シアターブラッツ(東京都)
2020/02/20 (木) ~ 2020/02/24 (月)公演終了

Simulacra
電動夏子安置システム
赤坂RED/THEATER(東京都)
2020/02/19 (水) ~ 2020/02/24 (月)公演終了
満足度★★★
■約120分■
会話の混線が笑いを生む、電夏らしい一作。なのだが、混線を生み出す背景設定が複雑すぎて、話を見失ってしまった。なんとか主筋だけは追えたものの、主筋に絡む複数の副筋がどれも錯雑で、置いてけぼりを食らった次第。
しかしそもそも、逆三角形を成す3つの点が人間の目には顔に見えてしまうというシミュラクラ現象と主筋との間に有機的なつながりはさして見出せず、劇としての出来はもうひとつだったような…。あんまり話が分からないと、こういう負け惜しみのひとつも言いたくなってくる(笑)。

弾丸黒子
劇団芝居屋かいとうらんま
OFF OFFシアター(東京都)
2020/02/21 (金) ~ 2020/02/23 (日)公演終了
満足度★★★★★
何度か拝見している団体さんですが、安定的に面白いです。ハズレがないですね。今回も内容もよかったし、いつもながら演技素晴らしいですね。後藤さんにご挨拶もできたし❗満足のお芝居でした。次回も期待大です。

往転
KAKUTA
本多劇場(東京都)
2020/02/20 (木) ~ 2020/03/01 (日)公演終了
満足度★★★★
岡まゆみさんがおばちゃん役だったひとと後から知ってびっくりしました。まゆみお姉さんのイメージだったので全然岡さんって分からないギャップでした。
峯村さんテレビドラマで好きになった女優さん今回主演ということで舞台もやっぱりいいですね。KAKUTAの舞台は本多劇場にあいますね

まほろばの景 2020【三重公演中止】
烏丸ストロークロック
東京芸術劇場 シアターイースト(東京都)
2020/02/16 (日) ~ 2020/02/23 (日)公演終了
満足度★★★★
初演を観て、今回再演も観た。2年前と劇場は同じだが俳優6名から5名の減員、舞台装置の圧縮が、見える所での変化。テキストは変わらず演出が変わった、とは関係者の談、いずれにしても私には現前する舞台と現象が初演とは随分違って感じられた。いや、さまよえる青年の心模様と回想されるエピソードも、舞台風景も細部の違いを除けば初演と変わらない(と思う)が、発せられる言葉が「意味」として前面に出ている感じがある。
昨秋アゴラで観た怒濤の二人芝居の片割れ、小菅氏が今回は(も?)複数の重要な役を担うが、比重が増えた印象。初演に登場した無言の存在(山伏?)が不在。これが大きい。かの存在は山=自然と人間の間を取りなし、我々に山の存在を確信させる媒介者。この超然たる存在の前では、主人公という人間は小さく無力。初演の舞台全体を支配していたのはやはり「自然」であり、それに包まれる恍惚があった。初演ではあった舞台奥に組まれた大足場を、道のない山を登るように登るクライマックスは、視覚的効果としては万有引力の規模。しかし今回は、舞台中央に立てた幅狭の足場に登る動作は、ややシンボリックに止まった。その分より「演劇」らしくなり、言葉が前面に押し出されただけ批評の俎上に乗り易くなったような。
身体と自然の通い合いよりも、言葉が過剰に印象付けられた事は観劇前の期待からすればガッカリという事になるが、初演には宗教儀式に近いものを感じた位で、作り手は軌道修正を施したのかも知れない。
前面に出てきた主人公のあてどない旅の風景(回想含む)は、それでも十分に精神世界の彷徨を描いて余りある。かつて交際のあった既婚女性が震災時、彼に助けを求めて連絡をよこしたが、気前よくシャワーを貸した彼に女は葛藤し、結局はきっぱり彼との間に線を引き直して泣きながら去る。地元仙台で少年時代、お神楽を一緒にやった幼馴染との場面では、熊本へボランティアに行った時の様子と自分の使命感を語る主人公に、相手は愛想尽かしの酷薄な台詞を投げつける(まずは自分の生活じゃないの。今のお前、何だよ。ボランティア。それはお前じゃなきゃやれない事なの?)。そして彼の「ギルティ」を決定づけた事件の当事者=彼が支援に関わっていた知的障害の青年と、その姉との事。山の麓にあるらしい施設から近くの神社へと夕刻出かけた青年と主人公は、その場から動けなくなる。青年の「いーーー!」(自閉症特有の状況不適応の激しい反応の事を言っていると思われる)が始まり、夕食の時間が迫り雨も降ってきたのに彼はテコでも動かず、その否定的反応に心が折れた主人公は彼をその場に置いて帰ってしまう。そしてそのまま行方不明となり、3ヶ月以上経った今も彼は青年の顔写真を持って山に入り、登山者に彼のことを尋ね、探し続けている・・。山を彷徨う彼の姿に、無常の世を生き蠢く人間の姿が重なる。障害を持つ弟と一緒に、と言いながら、放置する選択肢も厭わない己の心をさらして主人公に迫る姉は、薄幸の物語の主人公であると同時に罪深き女でありその赤裸々な告白者。恵まれているのに何故自分だけ逃げ出したいと思っているのかと自責を募らせる既婚女性、そして主人公は正に「罪に囚われて」生きている(あるいは敢えて自分に課している?)。もう一人の登場人物、主人公の父は、彼に神楽を教えた村の大人の一人であり、肉親としてはあやふやな関わりのまま離別した人間、と見える。
彼の中を通り過ぎた4人を、舞台では主人公の想念のように浮かび上らせ、主人公は彼らと神楽を踊り、山を登る。
悠久の時間と自然に通じる「神的なもの」に同期できるのは、思考ではなく身体=感覚。その象徴として修験者を(初演ではより明白に)描いたこの舞台は、何か解決の方法を探っているのでなく、ただ人間の再生を期して祈る姿を描いている。と思う。

海抜三千二百メートル
日本工学院専門学校 声優・演劇科
片柳記念ホール(東京都)
2020/02/19 (水) ~ 2020/02/21 (金)公演終了

FACE
令和座
cafe&bar 木星劇場(東京都)
2020/02/20 (木) ~ 2020/02/24 (月)公演終了
満足度★★★★
寒村における差別とそれに触れた都会人それぞれの反応を俳優5名で濃密に描く休憩無し約1時間40分、シンプルなセットながら照明に工夫あり。「エレファント・マン」が下敷きとのこと、村特有な意味での畸形と一般的な意味の畸形との両方が出てくるせいでやや焦点がぼけた気もします。

Simulacra
電動夏子安置システム
赤坂RED/THEATER(東京都)
2020/02/19 (水) ~ 2020/02/24 (月)公演終了
満足度★★★★
鑑賞日2020/02/20 (木) 15:00
座席F列3番
価格4,200円
中盤以降の複数の会話が交錯し互いに干渉し合う場面は電夏の真骨頂にして白眉。
2つの会話で短時間というのは時々あるが、4組ほどで長時間となるとかなり複雑化する訳で緻密に組み上げられた会話を笑いながら堪能。
さらに大半はコメディでありながらミステリー要素を絡ませて終盤で真相を明かすというのもまた巧み。
なお、「異なる空間が交わる」ことを表現する装置のシカケに前日に観たたすいちの「サイキックバレンタイン」と通ずるものあり。