最新の観てきた!クチコミ一覧

30261-30280件 / 191784件中
RE:PLAY track.1 『三人分の欠陥』

RE:PLAY track.1 『三人分の欠陥』

劇団 右脳爆発

in→dependent theatre 2nd(大阪府)

2020/02/01 (土) ~ 2020/02/02 (日)公演終了

満足度★★★

劇場に入ってまず足を止めてしまう、それは予想外の2ndでの2面舞台
T字に組まれたステージの両脇に客席ってイメージに悩むかも
そして物語はお葬式から始まる、しかしそのシーンはここから始まる濃厚で複雑な序章にしかすぎない
序盤はかなりインプットが多くてついていくのに必死
後半に向けてかなりテンポ良く丁寧にそれらが回収されていくのが、かなり心地いい印象
リズムがもの凄くいいんですよね
メインになるストーリーは4つ
微かな関係性、しかしそれらは想像以上に複雑に絡み合って本当の姿を現していく
シーンを演じる場所までもズラしながら、上手く絡めながら展開されていくのは見応え充分です
これだけハケ口を多く使って効果的に観せてる舞台は珍しいかもしれない
頭をかなりフル回転の舞台なので観る人を選ぶのかもしれない
しかし推理ものなんかを好む人であればかなりおすすめな作品なのかもしれない
サスペンススリラーと銘打たれた舞台
個人的にはかなりミステリー要素が濃い気もする

『国府台ダブルス』

『国府台ダブルス』

filamentz

新宿村LIVE(東京都)

2020/01/22 (水) ~ 2020/01/27 (月)公演終了

満足度★★★★★

舞台は国府台高校『自主自律』を旨とするこの高校で今度は『卒業式での国旗掲揚・国歌斉唱問題』が勃発する
もう始まった瞬間からアガリスクさんの世界観が満載
最初から全開の舞台に引き込まれるしかない感じ
食い違う学校側と生徒側の主張
その落とし所を探る卒業式実行委員会
ある意味で三つ巴、そんな感じが微妙に変化したり、いがみ合いが増したりする展開は完全に時間を忘れて引き込まれる
初演とはやはりかなり変わった印象
キャストの変化もあるが、いい進化を見せてもらった様な印象
本編の前後にあるサイドストーリーは 古屋敷悠 さんと 星秀美 さん
これがなかなかにメインストーリーを盛り上げる感じ、特にラストいいんですよね
秀美さんのほんとはそうやったんかいってツッコミ入れたくなる感じいいですね
初演も良かったですが
やはり最初から全開の狂犬 熊谷有芳 さんいいんですよね
この熱量が出せる役者さん数えるほどしかいないって印象
個人的にはもうワンランク上いけるかなって思ったかも
やはりメインは 榎並夕起 さん
好きな人を思う感じ、可愛さは初演を凌駕って印象
そして今回も報われない恋をする 津和野諒 さん
この人の作る空気感も好きなんですよね、しかしほんと報われませんねw
そして先生側の斬り込み隊長的な存在が 鹿島ゆきこ さん
この存在、過去があるからこそ膨らむ世界観
そして美しさ増してます?
斉藤コータ さんの暴走気味の役もいいスパイスなんですよね
伊藤圭太 さんのかなり硬いんやけど、ちょつぴり乗せられやすい感じも効果的
矢吹ジャンプ さんは今回セリフはそこまで多くないんですが、やはりこの人しか出せない空気感を作られますよね
式次第を今回も書き続けるのが 前田友里子 さん
破られても、破られても書き続ける
破られてた瞬間の表情はほんと切なくなります
ほんと個性的な役者さん揃いの中でも独特な 淺越岳人 さん
今回もある意味同じセリフなのに引き込まれるいい空気感
しかし今回もしかしたら夕起ちゃんに1ヶ所救われました?
今回初見でしたが魅力的やったのが 雛形羽衣 さん
声がいいんですよね、そしてセリフのないところの表情もかなり魅力的
伊藤さんを手玉に取るあたりもほんと良かった
他の感じも観てみたいです
今回少し無理やりなスケジュールで弾丸で観させていただきましたが、両作品共に極上
やはり 冨坂友 さんの作る作品が好きなんだなって思わされた公演
そしてこのメンバーを揃えられ、そして観に行けたのはほんとに良かった
最&高でした

モダン・ガールはネコを探して

モダン・ガールはネコを探して

劇団レトルト内閣

HEP HALL(大阪府)

2020/01/24 (金) ~ 2020/01/26 (日)公演終了

満足度★★★

世界観のベースは大正、ハイカラさんって言葉が似合う感じ
そん中にミステリアスなテーストを加えた感じの作品
身上調査、ディテクティブ(探偵)って言葉が浮かんでくる様なお話
そこにはスパイものって感じのティストまで入って流れる様に引き込まれていく展開
レトルトさんらしい音楽やダンスを効果的に取り入れながらの演出が魅力的
完全な暗転てもしかしたら一回だけですかね?
演出見応え十分
青木道弘 さんが最初?ってなるインパクトの大きさ、さらに 石原正一 さんと…
たはらもえ さんの可愛らしく強気な感じ似合いますね
安東利香 さんの雰囲気の変化の多さは見応え十分、最初の好きですw
ほんと振り幅大きい
寺井竜哉 さんの渋さが光ってますね
相変わらずのかっこよさ
アフターイベントがあって、それが サラリーマン講座 出世した後輩編・ファーストサマーウイカの下剋上
ご出演は
ファーストサマーウイカ さん
こみたお さんと聞団員による、短い演技とトーク
劇団員さんとの関係性や最近のご出演を笑へって楽しい時間になりました

第5回 30GP

第5回 30GP

火曜日のゲキジョウ

in→dependent theatre 1st(大阪府)

2020/01/17 (金) ~ 2020/01/19 (日)公演終了

満足度★★★

三等フランソワーズ さんは決勝第1試合までは青い恋人たち
そして2試合目から演目を変えてきたんですよね
クリスマスの夜に起きる心温まる物語
30分にギュッと凝縮されたこの作品はやはり引き込まれて時間を忘れてしまいますね
そして後で発表がありましたが6分ほど超過w
結果的にはバラバラだった3つの人間関係が複雑に絡み合い、そしてそれぞれで結果に向かっていく様な作品
メインの一果の物語も素敵なんですが、それだけではないのが凄いんです
今回少し珍しくカテコ?終演後まで澤井さんの涙が止まらなかったのは役への思いかな
劇団乱れ桜 さんは夫婦未漫談
本日2回目のこの作品
やはり凄いのは変化さえ想定された脚本やってことですね
この作りを思いつき、そしてこなせる2人の役者のポテンシャルは高いなって印象
そしてこの回はゼクシィも見事にクリーンヒットやったんですが、ビンタが恐ろしいほどクリーンヒットやったんですよね
あまりに綺麗に入りすぎて『おっ!!マーク』って声が出そうになりました
そしてそれさえも笑に昇華するそんな事もnapomidoriさんの計算なのかもしれません
1勝ずつでむかえた決勝ラウンドの第3試合
総当たりではあるものの、結果的にはこの試合の勝者が王者になる展開
甲乙つけがたい2作品ではあったが、結果は2年連続で三等フランソワーズ さんの勝利
結果的に作品自体の超過分とカテコのトークで-8ポイントでの勝利は圧巻の一言

たちまちの流(ながれ)

たちまちの流(ながれ)

ソノノチ

京都芸術センター(京都府)

2020/01/16 (木) ~ 2020/01/19 (日)公演終了

満足度★★★

9のシーンから構成された、基本的にはセリフがない人の動きと表情だけで作り上げられていく世界観
観るものが感じるままに物語を想像していく感じの舞台
シンクロした動きもあれば、何かを起点にそれぞれの動きが始まったり
広い舞台をめいっぱい使った感じ、ほぼ音響もなしといった独特な演出で作り込まれてる
そこには空気の動き、川の流れなんかが浮かんでくるそんな舞台

「友達を、焼いた。」

「友達を、焼いた。」

無名劇団

浄土宗應典院 本堂(大阪府)

2020/01/16 (木) ~ 2020/01/19 (日)公演終了

満足度★★★

去年の中之島春の文化祭作品をブラッシュアップ
ペット、いやもう1人の家族
当然のことなんですが別れたくはない、少しでも長く…
しかしそれにはリスクも、そして別れの瞬間に自分の行動がその家族にとってほんとに幸せだったのかという葛藤に変わる
複雑な気持ちそんな感情に揺れ動きながらさらに成長していくのかもしれない
そんな感じが伝わってくる素敵な作品
基本的なお話の構図は全く変わってないんですが、ラストの感じは全く別物になってた印象
この感じにはさらにメッセージに込められたもの、考えさせられるものが強くなってた印象
照明がかなり良かったかも

成井豊と梅棒のマリアージュ

成井豊と梅棒のマリアージュ

NAPPOS UNITED/dynamize

サンシャイン劇場(東京都)

2020/12/17 (木) ~ 2020/12/27 (日)公演終了

【 plat d’ 梅棒】ほぼ台詞なしのいつものスタイルが中心でした。やっぱり梅棒は元気出る。
<BBW>15Minutes Madeで上演した演目の再演。見たとたんに「これこれ!」ってなる感じ健在。
<Y>演歌の世界観。Y役の櫻井竜彦さん、冒頭の煙草のシーンから凄く格好良くて、持っていかれました。ツボ。
<CROSSROADS>成井さんらしい「SF]「親子」がモチーフの作品。梅棒のがっつり台詞劇は貴重なのでは?
<End ofF Story>ひとりの男の人生を振り返る。面白いそしてしみじみ。

【plat de 成井豊】
15Minutes Madeで上演した『ラスト・フィフティーン・ミニッツ』から始まるその後の世界。
残された娘「雪ちゃん」の人生を、その他の短編を絡めて。
思った以上にキャラメルボックス。年末にキャラメルボックス、この感覚久しぶり。

マッチ売りの少女

マッチ売りの少女

劇団不労社

studio seedbox(京都府)

2020/01/10 (金) ~ 2020/01/13 (月)公演終了

満足度★★★

そんなに広くはない会場
そこに入った瞬間に目に止まるのが吊り下げられた枠
そして大きめのテーブルとそれぞれの辺に備えられた椅子
そんなに凝った感じではないが、気になる方配置から物語は始まっていく
初老の夫婦が夜のお茶会のセッティングをしている、そこに女が訪ねて来るんだが…
その女とのやり取りから混迷を極めていくんだが、進めば進むほどに謎は深まっていく感じ
ラストのシーンでほんとはこうなのかなって少し考えに変化があるかもしれない
映像、光を巧みに使ってかなり魅力的な演出が印象的
反転させる配置転換もあまり観ない展開でした
そしてこの作品には声の出演として幻灯劇場さんの藤井颯太郎さんがご出演されてるんですよね
これがなかなかにストーリーのポイントで入ってる感じで存在感がなかなかでした
かなり静かな感じが多いんですが、それだけではなく荒々しかったりの魅力的な舞台でした

死ヌ事典

死ヌ事典

壱人前企画

ザ・ポケット(東京都)

2020/11/10 (火) ~ 2020/11/15 (日)公演終了

5つ~ぐらい短めの劇の構成でしたが、どれも“死ぬ”事に関してのまざまざとした現実を表していたところは興味深かったです。

劇の劇

劇の劇

壱劇屋

in→dependent theatre 1st(大阪府)

2020/01/10 (金) ~ 2020/01/13 (月)公演終了

満足度★★★

3人で紡ぎだす10の劇で構成された物語
最初この10の劇からオムニバスっぽいものをイメージしてたんだが、観たらそれは全く別物
流れるように展開していくそれぞれの劇
流れがスムーズすぎて変化を意識させない展開
動きの美しさ、基本的にはマイムをベースにダンスを織り交ぜながら、四角を上手く利用し、時間と空間が歪んでいくような印象
セリフもキッチリときかせて、この少し不思議な世界観を膨らませていく印象の舞台
照明、音響がバツグンに良く、効果的に活かすのは流石の壱劇屋さんやなって印象
大熊隆太郎 さんの巧みな演出、そして動き、マイムなんかを根底に置きながら井立天さんを中心に作り上げられているこの作品
そこに高安智美さんというポテンシャルの高いスパイスを入れることによって驚くような化学反応が起きてる感じの印象の舞台
繰り返す様なズレてく感じ見事な展開
アフターイベントまで設定されてて、本日は壱劇屋新年会
スタッフさんとして入られてる壱劇屋さんのメンバーもご参加されてのトークイベント
今年の抱負なんかを話された後に少しドキドキの展開が、それは劇6のくっころを…
プレゼント抽選もあってありがたいことに小吉をいただきました

リバーシブル小父さんは~こう語った。~

リバーシブル小父さんは~こう語った。~

劇団第二黎明期

シアター西堀DOMO(新潟県)

2020/05/21 (木) ~ 2020/05/31 (日)公演終了

満足度★★★★

5月の公演は延期されたが、9月に無事上演された。直前のキャスト降板により、期せずしてファン待望のシダジュン・高橋景子二人芝居が誕生したことは、コロナ禍の新潟演劇にあって、うれしい出来事だった。
いつもながらの練られたセリフと言葉遊び。けむに巻かれつつも、シダジュン演じる小父さんの、ちょっと恥じらいながらも堂々とした立ち姿に目を奪われた。

ハロー、アイザック あるいは 雲母さん家の四姉妹【一部公演中止】

ハロー、アイザック あるいは 雲母さん家の四姉妹【一部公演中止】

劇団@nDANTE

新潟古町 えんとつシアター(新潟県)

2020/09/19 (土) ~ 2020/09/27 (日)公演終了

満足度★★★★

面白かった! 作者の実感であろう、犬のハチ(実際はホームレスの男性)のセリフ含め、キャストはみな等身大であり、それぞれの悩みをくっきりと体現していて、荒唐無稽な設定と裏腹のリアルが胸に迫った。

真夏の夜の夢

真夏の夜の夢

東京芸術劇場

りゅーとぴあ劇場(新潟市民芸術文化会館)(新潟県)

2020/11/07 (土) ~ 2020/11/08 (日)公演終了

満足度★★★★

驚くほどスピーディーなシェイクスピア。野田秀樹の潤色、意味深長な言葉遊びが楽しい。鈴木杏の溢れる情念に惹きつけられた。

JACROW#29「闇の将軍」シリーズ第3弾

JACROW#29「闇の将軍」シリーズ第3弾

JACROW

りゅーとぴあ能楽堂(新潟市民芸術文化会館)(新潟県)

2020/11/13 (金) ~ 2020/11/14 (土)公演終了

満足度★★★★★

3作とも本当に面白い! 政治の駆け引き、人と人との力関係、男女の機敏。大きな志と、昔ながらの方法、その効果。時代を駆け抜けるような疾走感。そして何より、俳優陣の素晴しさ! 堪能させていただきました。

・・・とまあ、現れては去って行くわけで

・・・とまあ、現れては去って行くわけで

劇団カタコンベ

新潟古町 えんとつシアター(新潟県)

2020/01/15 (水) ~ 2020/01/23 (木)公演終了

満足度★★★★

面白かった!
過ぎてゆく日々、1コマ1コマの大切さ、その輝きがヒリヒリと感じられた。言葉にならない、でもそこに発生した思い。   

カタコンベの舞台に流れる空気感が好きだ。戸中井作品に初期からある死のイメージは、かつてのように大上段ではないが、今もある。死もふくめ、前を向く人たち。だから観劇後感がいい。

『コントロールオフィサー』+『百メートル』二本立て公演

『コントロールオフィサー』+『百メートル』二本立て公演

青年団

アトリエ春風舎(東京都)

2020/12/31 (木) ~ 2021/01/10 (日)公演終了

満足度★★★

これは平田オリザの戯曲・舞台である、と感じる所以は、青年団俳優の存在もそうだが、無音楽、説明台詞無し、間、などがある。決して「理に適った」間合いとも思わないのだが、平田戯曲の世界、文学で言う所の文体である。そう、要は説明台詞が回避されているので、短編ではどうしてもリアルを担保する「説明」は追っつかない。「コントロール・・」など突っ込みどころ満載である(突っ込ませるコントの要素も、あると言えばある)。新作「百メートル」ともに30分程度。
「コントロール・・」では、「こんな時期だし」「ああそうか」等とコロナを反映した台詞もあり、配役も半分入れ替わって10人から8人と幾分変化はあるが、見た印象は初演の時と殆ど変わらずである。
オリンピック選考を兼ねた水泳大会の直後にドーピング検査をやる。採尿のために水を飲みながら選手は横に並んで雑談するが、各選手の後ろには担当のスタッフが緑のジャケットに巨大な蝶ネクタイを締めて立ち(まるで漫才師)、「重要な任務」を担う厳粛さを演じている。「勝利」だけが全ての選手らが横に並ばされている状況、その他、諸々リアリティ的には奇妙であるが、コントロールオフィサーと称する緑のスタッフの無言の演技がそこはかとおかしい(時々「今笑ったでしょ」と突っ込まれ表情を固める島田桃依、注意事項を暗誦できず隣から手帳を借りる永井秀樹など)。
まあでも日常切り取り型でローペース、盛り上がり禁止、無音楽の30分では「演劇濃度」が薄いのは当然、も一つの演目「百メートル」に期待したが、脱力度は前に同じくであった。

前者のエッセンスは、中堅選手が気負わない若手に五輪出場権も恋人も持ち去られる「勝負の世界の無慈悲さ」、だとすれば、出場権のかかる陸上競技前の控室が舞台の後者は、「勝つために手段を択ばず」か。いずれもネガティブな切り取り方であり、スポーツが美化される五輪礼賛に水を差す演劇、ではある。

ネタバレBOX

追記、より最近の作である「百メートル」ではコロナ状況をより取り入れている。開催が確定した五輪への参加を、内政切迫の米英が中止したとの報・・「そりゃ(日本人選手も)メダル意識するでしょ」「でもそれで一位取ったとしてどうなの?って話じゃん」「それでも、メダル取りたいでしょ、やっぱ」「そんなもんかな。」「そんなもんでしょ陸上って。そういうもんでしょ??」的な。
だがこの劇のメインは、レース前の控室で、あるコーチが喋る過去の日本陸上うんちくである(と思った)。自分の担当選手に熱心に喋りかけながら、室内に居るナイーブな選手をイラつかせている。そのコーチの退席中、選手らやもう一人のコーチが雑談「あの人そういう所あるらしいよ、勝つためには手段を択ばないというか・・」「コーチなのに?」・・。だが件の男は戻って来てまた喋りを始める。
空気を察知したかのコーチは「俺は〇〇の担当だけど日本チームの理事でもある」「緊張を和らげるために、この話をしてんだよ?」と大声で言い、まあ聴いてくれと話し始めるのは過去あった世界陸上の東京大会、割と最近あったらしい大阪大会の逸話だがこれがマニアックで、こりゃ平田オリザが喋りたい事だな、と思う(ちょっと意地悪か)。スポーツ蘊蓄を「うるさいコーチ」に喋らせる事で、試合前の緊張と駆け引きといったテーマを重ねている。
本番が近づくにつれ、場はコーチの「気遣い?」に反して重くなるが、ある一見物分かりのよさげな選手が去り際、ナイーブな選手のバッグを思いきり蹴り飛ばすことで空気が変わる。というより既に流れていた空気が決定づけられる。彼は理由を問われてただ蹴りたかっただけ、的な台詞を吐き捨てて出て行く。

この場面について深読みすれば、、相手にダメージを与えた者勝ちという、いま急速に蔓延しつつある風潮を切り取った図、とも見えなくない。既に今「空気」は作られており(コロナ情報は未だに「感染者数だけ」が報じられ続けている)、最も「効果的」言動で先手を取った者がマウンティングできる状況で、こういう時に英雄面して勇ましさを演じ、やんわりと「この問題(それを主に担う主犯)」の存在を匂わすなら眉唾である。空気を疑うリテラシーが未成熟だと、逆らえない言葉にこうべを垂れ、「自分は逆らっていない」と証明するために、ほのめかされたターゲットに対し敵対姿勢を取る、という事が起きる。人間は弱い存在だ。
・・そんな我々が渦中にある「今」を客体視させたい作家の衝動だとすれば、そこは肯定的に捉えたい。
(が如何せん容量的に「薄い」ので減☆)
石橋けいのあたしに触らないで!

石橋けいのあたしに触らないで!

城山羊の会

小劇場B1(東京都)

2020/12/17 (木) ~ 2020/12/27 (日)公演終了

満足度★★★★

年の瀬の予定から漏れ、配信で観た一つ(もう一つは印象「ケストナー」)。活動休止した城山羊の会が再開宣言せず<石橋けいの>などとあるので番外公演的なものかと思いきや、まるまる城山羊の世界であった。
配信は別撮り(無観客上演で撮影)との事で、生舞台とは別物になるかも、とは山内氏のコメント。元々映像の人というのも納得で、戯曲も映像要素があるのかもだが、明確に映像プランあっての撮影をやった模様で、とにかく世界に入りやすく見やすく痒い所に手が届く。エンドロールを見ると映像担当にムーチョ村松の名があった。
観たばかりの青年団公演で笑わせていた島田桃依が、オープニングどアップで語る。旦那が国家公務員の女性(石橋けい)と「お付き合いさせて頂いている」島田は、その後もしばしば語る。奇態なというか、身も蓋もない人間模様が、極点に達すると、正面を向いた島田の顔をカメラが捉え、語りで緩和する。が、破綻度=エロ度は増して行く。何気にやり過ごして来た「問題のタネ」をドラマは表面化しようとする。
映像版で照明を変えたのか、映像だからそう見えるのか、青く暗い明かりが妄想世界と現実との境界を溶かし、両者のブリッジが自然だ。(そう吐露する台詞もあるが)「現実味のない」コロナ以降の時間、それもセレブ層に元々棲息していた退廃が露出した「いい気味」な時間を味わった。

華よ咲け

華よ咲け

ステージタイガー

近鉄アート館(大阪府)

2020/02/01 (土) ~ 2020/02/02 (日)公演終了

満足度★★★★★

ステージタイガーの単独公演ならまず観られない作品だったように思います。
悲劇に引き裂かれて生まれ変わってもまた結ばれる愛し合う二人という輪廻転生ファンタジーもの。
比較的分かりやすく感動を生み出すテーマ。
そこに剛さんならではの人物の深みがプラスされ、さらに役者陣がみんなそれぞれに人物像を掘りに掘り下げ厚みが増し、見事に鮮やかに生きた魅力溢れる人物達に。
そこに確かに生きてる人物がいる、人生を感じられる、そこが魅力。
だから足しげく通ってしまうんです、毎度毎度。幸せな時間。

エブリ・ブリリアント・シング 【高知公演中止(2月29日(土)・3月 1日(日))】

エブリ・ブリリアント・シング 【高知公演中止(2月29日(土)・3月 1日(日))】

東京芸術劇場/新潟市民芸術文化会館

りゅーとぴあ劇場(新潟市民芸術文化会館)(新潟県)

2020/02/08 (土) ~ 2020/02/11 (火)公演終了

満足度★★★★★

世の中の荒廃が身近に感じられる今日この頃。「ステキなことやステキなもの」を思い出すのは、心の栄養剤だと思う。

谷さんの作品は社会的視点を持ちつつ教科書的ではなく、等身大の、いまそこにあるコトとしてヒリヒリと感じさせてくれる。
舞台としてむちゃくちゃ面白いのは言うまでもない。

常陸坊海尊

常陸坊海尊

KAAT神奈川芸術劇場

りゅーとぴあ劇場(新潟市民芸術文化会館)(新潟県)

2020/01/25 (土) ~ 2020/01/25 (土)公演終了

満足度★★★★

暗く救いのない話の繰り返しで、正直、すっごく好き!めっちゃ面白かった!というものではなかったけれど、相変わらず迫力満点の白石加代子さん、妖しく美しい中村ゆりさん、こういう役やらせたらピカイチの長谷川朝晴さん、大舞台で見る平原慎太郎さんのセリフ&演技の新鮮さ、などなど見所はたっぷりあった。

本作で平原さんは「ムーブメント」も担当とのこと。冒頭の、林のように人が立ち、揺れるシーン。子どもたちの並び方、海尊たちの登場シーン、観光客が立ってるシーンなどなど、「動き」や全体の構図が印象的な舞台ではあった。そもそも、人の生と死、思いの円環を描いた作品だ。そこに動きはある。

観劇後感は悦楽ではなく、深淵をのぞいた感じ。海尊とは何なのか…。改めて思い返してみると、深く面白い舞台だった。

このページのQRコードです。

拡大