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ウィーンの森の物語

ウィーンの森の物語

東京演劇アンサンブル

東京芸術劇場アトリエウエスト(東京都)

2021/03/06 (土) ~ 2021/03/14 (日)公演終了

満足度★★★★

鑑賞日2021/03/10 (水) 14:00

座席1階

ドイツの作家ホルバートの作品。ブレヒト劇をやり続けてきた劇団だが、ブレヒトと同世代を生きた作家を「生誕120年」として取り上げた。
演出家の公家義徳氏がパンフレットに記したところによると、革命家たちを描いたブレヒトとは対極にあるように小市民の生活を描いた作家だという。
父の決めた嫌な相手との結婚から逃れ、駆け落ちした相手の男はどうしようもない輩で、主人公の女性は乳飲み子を夫の実家に預けて懸命に働く。当時はドイツだけでなく欧州も米国も日本もそうだったと思うのだが、女性が夫の所有物のような扱いで自分の人生を生きられなかった、ラストは救いようもない悲劇である。究極の児童虐待が起きるのだから。主人公の叫びが、何とも言えない重さを突き付ける。
この劇が今日性を持つのは、女性の貧困、抑圧が今もあまり変わっていないところだからだ。時代は100年近く回転して主人公のような女性の悲劇がなくなったかというと、そうではない。日本でもDVがあちこちにある。結婚して仕事を辞めるのは当たり前のように女性であった。非正規労働による貧困に苦しむのも多くは女性である。シングルマザーの苦闘は日本でも欧州でも同じであろう。
途中、2回の「換気休憩」が入って約2時間半。前段は若干、緩いペースだと思うが、後半は引き締まってくる。特に、主人公のマリアンネを演じた仙石貴久江が光った。若手の劇団員が育っているということなのだろう。長年慣れ親しんだ武蔵関のブレヒトの芝居小屋を出た今、新しい劇団になっていくためにもこうした女優さんがいるのは明るい。
アフタートークでは背景にある戦争の話も出てきたが、この舞台には戯曲が書かれた直後に出てくるヒトラー政権の空気も感じさせない。男たちはどこまでも身勝手なやつばかりだが、それでも戦争で抑圧される空気はないのだ。戦争とは一応、切り離されているだけに、現代社会での今日性が舞台に浮き上がってくるのかもしれない。

ネタバレBOX

シアターウエスト。座席を取り払って一つおきでした。
ジュロコロランド 開園式

ジュロコロランド 開園式

Monogatalina

吉祥寺スターパインズカフェ(東京都)

2021/02/20 (土) ~ 2021/02/20 (土)公演終了

満足度★★★★★

久しぶりのひとり語りでとても楽しかったです。「ジュロコロ」のお話も絵本で見るのとはまた違って面白かったです。末原さんの想いがどんどん広がっていくといいですね。
楽しかったので配信も見ました。映像がとてもきれいです。マイクを使っているので音量によるストレスもなくてよかったです。
今回、再販売になってまた配信を見ることができるので楽しみです。

ジレンマジレンマ

ジレンマジレンマ

ワンツーワークス

赤坂RED/THEATER(東京都)

2021/03/04 (木) ~ 2021/03/14 (日)公演終了

満足度★★★★★

ライブ配信があるそうです。

字面みてて思い出した永田耕一さん。スーパーエキセントリックシアターの永田耕一さんだったんだ。すっかり好々爺になっちゃって、観てて気がつかなかった。初めて劇場に足運んで観たお芝居がスーパーエキセントリックシアターだったんだよなあ。あのころの2枚目役が今や好々爺かあ・・ふーん。

初めから気がついて観てたら見方が変わってたかもしれない。

水に棲むぼくたち・わたしたちのウタ

水に棲むぼくたち・わたしたちのウタ

salty rock

パフォーミングギャラリー&カフェ『絵空箱』(東京都)

2021/03/09 (火) ~ 2021/03/14 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

鑑賞日2021/03/09 (火)

価格2,800円

9日19時開演回「水棲のアリア s.v.」(85分)を拝見。

「サラサラ・キラキラ」な流麗感のイメージの初演時(2016.6)と異なり、今宵は唐突に湧き出る感情の熱さに驚かされた。初演は「流しそうめん」、対する今宵は「鍋焼きうどん」の趣きかなぁ?w
勿論、初演との演出の違いもあろうが、前回の川原翔さん、今回の今村貴登さんの持ち味の違いも影響しているのかもしれない。
そして、何よりも特筆すべきは(特に終盤における)松本真菜実さんの輝く表情がピカイチ!
役にかける気合といったものが上演中、ビシバシ伝わってきた上での大団円なので、余計に輝いて映ったのかもしれない。

ネタバレBOX

【配役】
女1:松本真菜実さん
男(女1の元カレ):今村貴登さん
女5(医師/アクアリウムショップの店員):野崎涼子さん
女2(女1の「水槽」の一つ):古川ゆかりさん
女3(女1の「水槽」の一つ):まついゆかさん
女4(女1の「水槽」の一つ):森宮ゆずさん
岸辺の亀とクラゲ-jellyfish-

岸辺の亀とクラゲ-jellyfish-

ウォーキング・スタッフ

シアター711(東京都)

2021/03/06 (土) ~ 2021/03/14 (日)公演終了

満足度★★★★

いかにも今どきありそうな話だが、面白く見ていてもどこか物足りない現代世相劇である。
物語の主人公は多摩川河口の下町あたりの中学校の女教師(南沢奈央)、ア・ラ・サーティで結婚前提でお泊りを重ねている男性(岡田地平)もいる。その一DKのアパートが舞台である。
物足りなさをひとつ上げて見ると、この物語、77年のテレビドラマ「岸辺のアルバム」を意識して作っている。前の年に起きた多摩川岸辺の洪水で、あこがれのマイホームを流された家族の物語である。この戯曲は2011年の初演。今回は手を入れての再演だが、五十年も前の世相劇を背景に持っていることが足かせになっている。
岸辺のアルバムの時代はテレビドラマが最も社会的な影響力もあった時代で、この作者の山田太一をはじめ、向田邦子、橋田寿賀子、倉本聰などのテレビ世相シリーズは家族の生活モラルも支配していた。そのモラルが崩れてしまって、変わりうる新しいモラルも見いだせていない現代では、モラル談義は一言で言うとウザイ、上から目線がうっとおしい。
現代は、この女教師のように一人生きる社会で、そこでは家族やパートナーですら縛られたくない。この主人公は、ちょっと面白い人物像なのだが、その物語を囲む人間たちが古い。考えて見れば、このカンパニーの主宰、演出の和田憲明も60歳を過ぎている。この演出家はかつて新宿にあったトップスで新鮮な小劇場社会劇を作っていて経験も豊富、演出は手堅い。今回もそこは遺憾なく発揮されているのだが、若い世代を扱うと、上から目線が見えてしまう。
人物では、一階上に住む年の離れた男女。主人公への絡みは面白いのだが次第にありきたりになっていく。大学時代のサークルの友達、ユニークな万引き女として登場する(この登場の部分はよく出来ていてリアリティがある)がこの折角の人物も今風に生かし切れていない。
2時間、飽きないで十分面白いのだが、どこか通俗に流れている、そこが丁寧な仕事の割には残念なところである。このカンパニーの再演戯曲の選択はなかなかのもので次回を大いに期待したい。

ジレンマジレンマ

ジレンマジレンマ

ワンツーワークス

赤坂RED/THEATER(東京都)

2021/03/04 (木) ~ 2021/03/14 (日)公演終了

満足度★★★★★

鑑賞日2021/03/09 (火) 19:00

105分。休憩なし。

三角で四角なマル

三角で四角なマル

Dotoo!

駅前劇場(東京都)

2021/03/05 (金) ~ 2021/03/09 (火)公演終了

満足度★★★

鑑賞日2021/03/09 (火) 14:00

115分。10分間の休憩含む。

マリー・アントワネット

マリー・アントワネット

東宝

梅田芸術劇場メインホール(大阪府)

2021/03/02 (火) ~ 2021/03/11 (木)公演終了

満足度★★★★★

すばらしかった!一人ひとりの思いがきっちり伝わってきました。
指揮者の塩田さんとマルグリットの昆さんが、力強くこぶし挙げてタッチ(触れてない)していたところは胸熱でした。ロン毛が腰までの上原理生さん、相変わらず良いお声、好きです。今回すてきだなと思ったのは、田代万里生さん。気品のある伯爵でした。

花樟の女

花樟の女

Pカンパニー

座・高円寺1(東京都)

2021/03/03 (水) ~ 2021/03/07 (日)公演終了

満足度★★★

評伝劇としては、真杉静枝がどのように生きたかはわかるが、なぜそのように生きたかを掘り下げるに至らなかった。松本紀保(松たか子の姉)は、静枝の喜怒哀楽と意地をよく演じて、さすがの貫禄を示した。しかし静枝が次々男を乗り換えたのはなぜか、逆に言えば男たちにモテたのはなぜか、戦後、慈善活動や被爆者乙女救済に力を注いだのは何故か、わからなかった。特に中山義秀が結婚後は静枝をじゃけんに扱うように変わってしまうが、何故なのだろう。
女だから、植民地台湾出身だからというのが後付けの理由のように見えた。
石原燃の新作に大変期待していたのだが、今回はあまりいい観客になれず、残念。

画狂人 北斎

画狂人 北斎

エヌオーフォー No.4

新国立劇場 小劇場 THE PIT(東京都)

2021/03/04 (木) ~ 2021/03/14 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★

晩年の北斎の困難な生活と現代の挫折した画家の日常が交互に描かれる。どちらも何か突出したものがあるわけではなく二つの話の関連性も薄い。まるで未完成の塗り絵でも渡されたような気分だ。絵心のない私の満足度は当然低い。

若手演出家コンクール2020最終審査会

若手演出家コンクール2020最終審査会

一般社団法人 日本演出者協会

「劇」小劇場(東京都)

2021/03/02 (火) ~ 2021/03/07 (日)公演終了

結果をご報告

https://twitter.com/j_d_a_1960/status/1369109141168349188


こんな配点でした

https://twitter.com/keikei_keita/status/1368577304394297355

2月の現状

2月の現状

The Stone Age

大阪市中央公会堂(大阪府)

2021/02/20 (土) ~ 2021/02/22 (月)公演終了

満足度★★★★

「もっともらしく押す」千秋楽観劇

失踪した母が飛行機事故に、空港で再会する3姉妹。
不妊の長女、不倫の次女、妊婦の三女、其々の想いと母の思い出がフラッシュバック。

ギスギスしても家族の慈愛が優しく包み、乾きに潤い、ピアノの音色と共にほっこりさせて頂きました。

BLACK SMITH【延期公演】

BLACK SMITH【延期公演】

壱劇屋

大阪ビジネスパーク円形ホール(大阪府)

2021/02/19 (金) ~ 2021/02/21 (日)公演終了

満足度★★★★

前回の酒天童子討伐は…

刀鍛冶·兼光が寝返り、天神は農具·鉄砲·大工·鋏·鍋·金銀·錻鍛冶を集め、酒天童子討伐へ。
兼光を信じる弟子·振は?

親子愛、恋愛、自己愛、そして師弟愛、愛に突き動かされ、人は人を助け、助けられ、前へと進む!

怒涛の130分ノンストップ殺陣芝居凄かった!

ネタバレBOX

今回、4面囲み舞台で、ダイナミックな殺陣を売り、ですが個人的には良いような…

確かに殺陣はダイナミックな動きになってましたが…
舞台中央の櫓と階段の為、櫓の反対や階段の死角で、演技は見ずらくなってました。

と言う事で個人的な見解ですが、
  ダイナミックスさ向上で迫力30%増
  反対側が見えずらいストレスで-40%減
と言う事で、満足度は1.3×0.6×100%=80%な感じでした。

因みに壱劇屋さんのSQUREの4面囲み舞台は、間近で個々の話が展開されるので、全然ストレスなく、別の角度から4回観劇すれば、4回楽しめる感じ。
ghost notes

ghost notes

空の驛舎

SPACE9(大阪府)

2021/02/19 (金) ~ 2021/02/21 (日)公演終了

満足度★★★

空の驛舎さんのいつもの公演とは異なり、意欲的な表現に…
この新型コロナの閉塞感から、17の物語·関係性として、COVID-19の断片を切り取り、75分に凝縮。
17の物語…情報量OVERで、私はまだ点と点が線として纏まらないが、感じる事は多々。
私の中でもっと昇華したいのだが、展開の早さに付いていけない所が…

追伸、COVIDによる死亡確率は現在1/2万[人/年]と少ないが、80歳以上の致死率15%。
もし自分が(娘達も)両親にうつしたら一生悔やむ…

第35回公演『私戯曲 りんごのうた』

第35回公演『私戯曲 りんごのうた』

無名劇団

SENRITO よみうりホール(大阪府)

2021/02/20 (土) ~ 2021/02/20 (土)公演終了

満足度★★★★

千秋楽観劇

何度目かの『りんごのうた』
感情たっぷりの島原さん、前回より少し可愛く見えた泉おばあ様、柊さんのダダ漏れ心の声も良かった。
逝去した祖母を思い出し、何も恩返しが…等と考えつつ観てた。
親から子、子から孫へ、

追伸、祖母の分まで娘達を(そして未だ見ぬ孫達を)見守り、守れるのだろうか…
頑張るぞ!

アユタヤ

アユタヤ

MONO

ABCホール (大阪府)

2021/02/17 (水) ~ 2021/02/21 (日)公演終了

満足度★★★★

日本を離れ、アユタヤの日本人町で暮らす人々。
ハーフ、アユタヤ育ち、士農工商、様々なわだかまりを乗り越え、ユートピアに辿り着けるか?

17世紀なのにとても進歩的で、現代に通じる、人と人との繋がりのお話。
3百年前なのに、女性が力強く、とても進歩的(現在のおじさま社会の方が遅れてる)!
そして、それを見守るお兄さんが優しい。

しっかり笑わせて貰って、ホロッってさせて貰って、暖かいものを頂けた。
拝見できて良かった。

ミュージカル GHOST

ミュージカル GHOST

東宝

シアタークリエ(東京都)

2021/03/05 (金) ~ 2021/03/23 (火)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

モリー:桜井玲香の回を観劇

1990年の映画『Ghost(邦題 ゴースト/ニューヨークの幻)』のミュージカル版である。当時さかんにTVCMが流れていたのを思い出す。てっきり純愛ものだと思っていたが今回観てみて霊媒師がさまよう魂との会話を可能にしたり、死の真相を巡るミステリー(?)の要素もあったりして、コメディを基本にした何でもありのエンターテインメントであることが分かった。そんなわけで最近涙もろくて会場を出るときに困ることが多い私だが、予想に反して顔を上げて悠々と外に出ることができた。

皆さんの演技も良く演劇としてはかなり満足したが、肝心の歌は期待外れであった。ソロはまだ許せるがデュエットになるとバラバラでまるで合わせようという意思が感じられない。コロナのせいで一緒になっての練習が足りないのだろうか。さらに3人になるとただの混乱である。その代わりに霊媒師役の森公美子さんの歌が最高に盛り上げてくれた。音楽については森公美子ワンマンショーである。映画でも同役のウーピー・ゴールドバーグがアカデミー助演女優賞を受賞しているのでそういう作りのものなのかもしれない。

最後はスタンディングオベーションに付き合ってしまったが私的には星3つというところ。しかし森さんの歌に痺れたので一つ増しにしておく。

ネタバレBOX

ネタバレではなく無駄話
・冒頭に出て来る重要な取引相手が映画では日本人なのだがこの舞台では中国人であった。30年の時の流れを感じる。
・日本語版Wikipediaによると「霊媒師の名のオダは織田無道からとったもの」だという。資料の提示はなく英語版にはそんな記述は見当たらずで検索しても本人の弁だけなので、さすがにこれは嘘だろう。しかし懐かしい名前だ。調べてみると彼は昨年の暮れに亡くなっていた。
たぬきと狸とタヌキ

たぬきと狸とタヌキ

トム・プロジェクト

シアターX(東京都)

2021/03/08 (月) ~ 2021/03/12 (金)公演終了

満足度★★★★

母だぬきの岡本麗が緩急自在の演技で見事。優しいヘルパーだぬきの榊原郁恵も明るい雰囲気で良かった。終始笑いが絶えないホームコメディだ。最後に思いがけない深刻なドラマがあり、どうなることかと思っていても、どこか安心して見ていられた。
節目節目にのどかなナレーションが入る。「優しいたぬきは…」「五匹の動物は狼のおかげで出会えたのかもしれないと思いました」などなど。
変だなーと思っていると、これが絵本作家の娘だぬき(小林美江)の書いた絵本とわかる。自分の家族の揉め事をほんわか絵本にしたのだと。そう言われて、もう一度ナレーションを聞き直したくなった。休憩なし100分

ネタバレBOX

この芝居、実は大きな企みが隠れている。歩けない老いた母と、喋れない(自閉症?)の中年息子(カゴシマジロー)思っていると、実は生活保護をもらうための芝居。もう何年もやっているらしい。不正受給はやめさせて、自分が面倒を見ようと娘が久々に帰ってきた。
さらに、死んだ父親の残した本の間からヘルパーさんの娘時代の写真が出てきてさあ大変。ヘルパーさんとその母をこの父親が捨てて、母ダヌキと世帯を持ったという過去が明らかに。
ただし、この件、展開が意外すぎてしばしついていけなかった。ご近所コメディのリアリティを逸脱しているのは考えもの。でなければ、きちんと伏線が欲しい。例えば、最後にボケた母だぬきとヘルパーダヌキが「同じ岡崎ですね」と挨拶するが、これが最初の方にあれば、違ったと思う。
最後にもう一つ、歩けないふりしていた母が、本当に歩けなくなる(と、思いこむ)。アルツハイマーが進行していたことを息子が言い出しかねていたというオチまで。
絵本作家の編集担当という生津徹がボケ役で、また別種の笑いを添えていた。
『幸福な家族のための十五楽章』(2021年・上演延期作品)

『幸福な家族のための十五楽章』(2021年・上演延期作品)

しあわせ学級崩壊

ウエストエンドスタジオ(東京都)

2021/02/26 (金) ~ 2021/02/28 (日)公演終了

満足度★★★★

鑑賞日2021/02/26 (金) 14:00

座席4列1番

価格3,500円

1年前に逃げ出した一員が突然帰ってきたことで13人の兄弟姉妹に広がる波紋……音楽なし台詞のみで始まり「おや?」と思うがやがて音楽が入り役者がマイクを使って語る「いつものスタイル(?)」に。
そして曲が変わることで内容も次のフェーズに入るような気がして(タイトルに「十五楽章」とあることもあり)まるで組曲のよう、あるいは章立てした小説のようと感じたりも。

一方、今まで何回か観たうちで音楽の音量が一番低かったように思えた。
会場の音響特性もあるかもしれないが「家族というものや自分のあり方についての疑念」というテーマから、台詞をより明確に伝えたかったからではないか?
そして、そのテーマゆえに、例えば写実的な日本家屋の一室とか洋風リビングルームとかの装置を使い音楽を流さない「純然たる会話劇」として上演したら「令和の三好十郎」ではなかろうかと感じた。その考えは戻って来た男に関して明かされる終盤で否定されたのだけれど。(笑)

なお、予約してから観劇翌日までの随時メールによる諸状況伝達と当日会場での感染症対策の丁寧さは特筆もの。

岸辺の亀とクラゲ-jellyfish-

岸辺の亀とクラゲ-jellyfish-

ウォーキング・スタッフ

シアター711(東京都)

2021/03/06 (土) ~ 2021/03/14 (日)公演終了

満足度★★★★★

鑑賞日2021/03/08 (月) 14:00

座席1階

2011年に初演の舞台だという。震災があった年だ。今年で10年目の再演。
中学校の女性教師のアパートの部屋が舞台。最初に出てくるのはこの女性教師と付き合っている彼氏で、洗濯物の女性下着を取り込んで、丁寧にたたんでいるという非常にシュールな場面から始まる。
最初に訪れる珍客は上階の部屋に住んでいるらしき中年男だ。泥酔して部屋を間違えるという設定だが、ここから果てしなく間違いが連続して起きていく。
その各々の間違いが微妙な糸でつながっていて、結局この部屋を訪れる人たちは、一見主人公と何の関係もない人たちであったはずなのに、結局何らかのかかわりが持たざるを得ないところまで追い込まれていく。何というか、これがまた微妙な「破局」につながっていく。
2時間余りの舞台だが、この舞台設定と物語を織りなす縦横の糸が非常にうまくできていて、目を離すことができない。要するに、この演劇は面白いのだ。
その面白さは、人間が誰しも持っている、他人のふるまいや出来事を「他人事」として話のネタにして楽しむような感覚だ。「眼鏡を掛けた地味なおばさんが万引きをしたところで目が合った。見つめられて気持ち悪かった」。いかにも、他愛のないエピソードなのだが、笑っているうちにこのエピソードに深くつながる災難に巻き込まれていく。都会の「他人事」の人間関係をシニカルに描いているのだが、実はドロドロの関係であったりする。

いろいろ書きたいが、書くものすべてtがネタバレになってしまうからこの辺で。残りは劇場で確かめよう。チケット代の2倍は楽しめます。

この舞台の教訓。アパートのドアを開けたら、ちゃんとカギをかけること。鍵さえかけていたらなあ(笑)

ネタバレBOX

舞台の途中で換気タイムがある。「トイレ休憩ではありません」と念押しされ、5分くらいの時間を過ごす。緊急事態宣言下、シモキタの小劇場で行う公演のお約束のようなものか。

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