
CHANGE
danke
萬劇場(東京都)
2021/08/11 (水) ~ 2021/08/15 (日)公演終了
映像鑑賞
「古事記」を配信で視聴。4つの勢力、色々な現代人、2つの時代とかなり入り組んだ設定だったので、全ての話を把握するには至らなかったが、色々な要素を詰め込んでいて挑戦的であった

アナと雪の女王
劇団四季
JR東日本四季劇場[春](東京都)
2021/06/26 (土) ~ 2024/10/31 (木)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★★
アニメーションなら氷も吹雪も自由自在だが、舞台でここまでやるとは。映像と美術、証明、音響とあいまって、氷の世界を目の前に作り出す。もちろん音楽もいい。「ありのままで」は一幕の最後にたっぷり聞かせて、拍手喝采だし、フィナーレも「ありのままに」のリプライズに近く、さらに深く、自分らしさと愛の両立を歌う。俳優の演技、ダンス、パフォーマンスもいい。衣装もいい。エルザの衣装が「雪の女王になってからも、ライトブルーのドレスから、パンツスタイルに変わる。とにかく飽きるところがない。アナとクリストフが吊り橋を渡りながら歌う「愛の何がわかる」は、歌いながら、心が近づく瞬間が見事。
ユーモラスな雪だるまのオラフが出て売ると、寒さも和む(実際、オラフの歌は「夏が好き」)、サウナに入った村人たちの裸(!)ダンス、トナカイノズベンは人間が入っているとは思えない、本物そっくり。
とにかく、おとなからこどもまでたのしめて、生きることを励ます熱いメッセージが伝わる傑作ミュージカル。現実を忘れて別世界に連れて行ってくれる2時間半。そして現実に帰ってきた時、前より心が明るく前向きになっている。エンターテインメントの大道をいく芝居である。

クロスフレンズ
LOGOTyPE
六行会ホール(東京都)
2021/05/27 (木) ~ 2021/05/30 (日)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★
持田千妃来さん出演。
全16曲のリストはネタバレに書きます。
90年代の邦楽でのミュージカル。有名な曲が多く、世代のひとにはぴったりのラインナップです。自分はあまり音楽に詳しくないのですが、半分くらいが知ってる曲、残りが聞いたことがある曲、でした。
主役は橋本愛奈さん。演技を拝見するのは初めて。お歌を拝聴したことはあまりなかったですが、とてもいい声。ミュージカルの主役にふさわしい方ですね。
持田さんはエル少年の役。意外にも少年役は初めてだったようですが、子供らしく可愛くも聡明な役、ぴったりだったと思います。この舞台の3か月後の「シーボルト父子伝」でも少年役でした。背が低いことを活かして、幅広い役をこなせそうですね。
デボラ役の仙葉由季さんは魔女と呼ぶににふさわしい、妖艶さを見事に表現されてました。
そのほかの皆さんも良かったです。歌の威力はすごいものだと、再認識しました。

SENSE
早稲田大学舞台美術研究会
早稲田大学学生会館(東京都)
2021/08/14 (土) ~ 2021/09/18 (土)公演終了
映像鑑賞
満足度★★★★
鑑賞日2021/09/05 (日) 18:00
2バージョンをアーカイブ配信で鑑賞しました。申し込んでおきながら初回の配信を見逃してしまっていたので、アーカイブ配信はありがたかったです。物語的にはロック色の強い「楽ステバージョン」のほうが好きでした。配信終了までにもう1回ずつは見たいと思います。
昨今のネット配信だと、マイクで収録した音はパソコンのスピーカーやイヤホンを通すと耳にやさしくない、疲れる音のことが多いのですが、今回の配信ではストレスなく聞ける音質でした。

星の王子さま【発表会中止】
SPAC・静岡県舞台芸術センター
舞台芸術公園 野外劇場「有度」(静岡県)
2021/08/21 (土) ~ 2021/08/22 (日)公演終了
映像鑑賞
満足度★★★★
演じるのは静岡県内の中学校1年生から高校3年生が20名。発表会は中止になったそうだが、野外劇場で行った最終稽古の記録映像配信を拝見。まだ暮れ始めで、後ろの空がうっすらと分るぐらいの時間からの収録。カメラのクオリティも高く、みなマスクをつけていることが途中から気にならなくなってしまうぐらい、瑞々しさに溢れたいい映像だった。

戒厳令
劇団俳優座
俳優座スタジオ(東京都)
2021/09/03 (金) ~ 2021/09/19 (日)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★
鑑賞日2021/09/05 (日)
価格5,000円
5日14時開演回(130分)を拝見。
かって欧州社会で猛威を振るったペスト禍を、支配者「ペスト」と、ヒトの死を司る「デスノート」持参の「秘書」とに擬人化し、彼らによって支配されたスペインの港町の人々の沈黙と葛藤を描いた作品。
原作は”ナチスドイツとその協力者に対するレジスタンス”の比喩として書かれたものらしいが、私たちは当然、現代のコロナ禍の世情をオーバラップさせて観る訳であり、権利の抑制や人間性の全否定といった様々な統制のやり方に、上演中、色々と考えさせられた130分だった。

25thSTAGE『千夜一夜物語 ~蒼き精霊の冒険譚~』(再演)【閉幕御礼】
劇団やぶさか
ラゾーナ川崎プラザソル(神奈川県)
2021/09/04 (土) ~ 2021/09/05 (日)公演終了
映像鑑賞
満足度★★★
フェリス女学院大学演劇部を母体とした劇団の20周年記念公演。当初予定していた新作から、2012年上演作の再演になったそうで、無観客公演のYoutube配信。アラビアンナイトをモチーフにしたマンガチックな舞台だが、たまたま公演情報を見つけて、何となく見始めたら、これが意外に(と言っては失礼だが)楽しい舞台。オープニングのクレジットも見やすくてポイント高し。5分休憩を挟んだ二幕構成で約100分。

近松心中物語【愛知公演中止】
KAAT神奈川芸術劇場
KAAT神奈川芸術劇場・ホール(神奈川県)
2021/09/04 (土) ~ 2021/09/20 (月)公演終了
実演鑑賞
#近松心中物語
#初日
二組の男女の心中。#松田龍平 さん演ずる気の弱い婿養子と、#石橋静河 さん演じる箱入り娘ながらヤンチャな嫁の夫婦がチャーミング。心中らしからぬ軽やかさで客席を沸かせる。石橋さんのコメディエンヌっぷりも新鮮。でも、彼女のドロドロした不幸を身に纏ったような役どころも観てみたかったというのが本音。
町の喧騒などは、#長塚圭史 さんらしさのよく出た演出。ただ、冒頭のそれは、鐘を鳴らす男のリズムが悪くモヤッとしたし、声質や滑舌の問題で台詞の聞き取りにくさもあって少し残念だった。
散る雪を含め、照明が美しい作品。

廃墟に乞う
Audio Photo Cinema「廃墟に乞う」製作委員会
シアターX(東京都)
2021/09/03 (金) ~ 2021/09/04 (土)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★
加藤雅也氏本人が撮影監督として撮影したモノクロ写真がスクリーンに流れる。今作のプロデューサーも兼ねる寿大聡( じゅだいさとし)氏は出所した殺人者役。未成年の頃と成年後の二度、ホテルに呼んだ風俗嬢を顔が潰れる程、鈍器で殴り殺した。声だけの出演だが木下ほうか氏が記者として寿大氏を質問攻めにして追う。長い長い駅の地下通路での追尾、加藤氏の画角は映画的でフレームには光と影と俳優しか写らない。録音技術が低く、台詞が聴き取れないのが残念。
佐々木譲氏の直木賞受賞作である連作短編集『廃墟に乞う』。 その表題作をAudio Photo Cinema(朗読劇+写真映画)化。(佐々木氏は寿大氏を当て書きして小説を書く程、親密な関係。)
舞台上では加藤氏と寿大氏による台本片手の朗読劇が行われる。
加藤氏はPTSDによる休職中の北海道警の敏腕刑事役。過去に担当した犯罪者から一本の電話が掛かってくる。出所した男はまた似た事件を起こしてしまったようだ。
財政破綻して巨大なゴーストタウンと化した北海道夕張市にある、廃墟と化した炭鉱町。そこで育った幼年時代に目撃した光景。刑事と犯人は廃ダムに二人だけで待ち合わせる。

『砂の女』
キューブ
シアタートラム(東京都)
2021/08/22 (日) ~ 2021/09/05 (日)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★
現代の古典とも言える原作だが、「古典とは有名だがあまり読まれないもの」と言われるように、私は未読(すいません)。勅使河原宏の映画化も見たことない。その目で見て、大変新鮮で、時代を超えた舞台だった。「砂の女」とは実存的(抽象的)で閉鎖的な話と思っていたが、違った。非常に合理的で社会的な話であった。
蟻地獄のような砂の底に、男を閉じ込めるのは、女ではなく、村=部落の男衆。女は同居人。この設定がまず目からウロコであった。しかも、穴の底で男と女が掻き出す砂を、運び出すモッコが上から降りてくるし、水や配給品も上から届けられる。
一緒に見た友人は「非条理じゃないね」といっていたが、そのとおり。非常に合理的な話である(そんな砂に埋れそうな土地になんで住み続けるのか、ということを除けば。実は人は生まれついた土地を、簡単には動かないものなのである。そのこともおしえられる)
友人は「人間の醜い面をクローズアップして、さんざん見せつける。自分本位や、みだらな欲望や。。人間の美しいところがどこにもない。ジェンダー的にも問題。エグい芝居だ。演出は素晴らしいが、好きな芝居ではない」と。これは好き嫌いの問題なので、それだけの嫌悪感を起こさせたのは芝居の訴求力の高さを示している。
(途中、穴の上の村人たちが、二人に交わっているところを見せたら、縄梯子をおろしてやる、と本気で言い出すのは確かにエグい。緒川たまきは、裸で寝ているシーンや、半裸の後ろ姿など、かなり際どいシーンもあった)
男(仲村トオル)がなんとか逃げ出そうと策を繰り出す。女を縛り付けたり、あきらめたふりをして手製のロープを作って実際に逃げ出すしたり(途中で捕まる)。「ミザリー」よりずっと社会的に広い話。江戸(東京)から来た男が、いなかでちやほやされて、村人たちの罠に落ちるというのは、井上ひさし「雨」ににている。まあ、影響関係はないだろうが。
男は、女に「生きるために砂をかくのか、砂をかくために生きるのか、わからないような暮らしが、人間的と言えるか。」「豚と同じだ」と責める。まっとうで合理的だが、労働者・農民をバカにした、上から目線のセリフではないか。多分、そんなふうに考える私が、庶民の味方ヅラをしているだけなのだろうが。
なぜこんなところ出ていかないと聞かれて、女は「ここは私のうちだもの!」と叫ぶ。その気持はわかる気がした。福島の原発事故で故郷を追われた人も、同じ気持ちだろう。
グレーの幕で舞台の上から下まで覆い、中央にあばら家がポツン。人形も使って、男の空虚さを示す。シンプルな砂の映像が、砂の谷を作る。あばら家がくるくる書いて飲して変化をつける。すだれに映る影絵と、出てくる人物のズレ(彼の女かと思うと男の同僚だったり)もうまい。警察や、男の中学の同僚たちの日常的なボケも、砂の中の生活と対比的効果で良かった。4人の黒子=村人や警官のステージングもスムーズ。そして音楽がすごい。私は知らない人だが、上野洋子が舞台の情報にずっといて、シンセ、打楽器、アコーディオンなどをつかいわけ、「ヒョー」「ワオー」といった声で、効果音的音楽をつける。面白かった。

「侠」 君、逃げたもうことなかれ
サンハロンシアター
「劇」小劇場(東京都)
2021/09/02 (木) ~ 2021/09/05 (日)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★
ちょっと意外な展開だったが、昭和の価値観の人間には納得出来るプロット
キャスティングの妙でいい味出ていた
シンプルなセットだが、照明と音響が実に効果的だった

チーチコフ
劇団俳小
萬劇場(東京都)
2021/08/27 (金) ~ 2021/09/05 (日)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★
ゴーゴリの未完の長編、『死せる魂』。完成していた第二部を作者自ら焼き捨て書き直したせいで不統一な作品に。更にその後、文学を棄てる事を決意し書き直した第二部を再び暖炉で焼き捨てる。そして十日後、自ら断食にて没す。後に残された原稿の断片から遺作として不完全な第二部が刊行された。全三部の作品だった為、ゴーゴリがどんな作品を構想していたのかは今や誰にも判らない。
舞台は十九世紀ロシア、当時の地主は次の国勢調査まで死亡した農奴(その土地の領主に保有された農民)の人頭税をも支払わなければならなかった。元小役人チーチコフは死んだ農奴の所有権をただ同然に譲り受け、名義上は大勢の農奴を抱えた地主に成り済ますことを企む。登記したその農奴を担保に銀行から大金を借り入れ、国外逃亡することが目的。面識を得たロシアの方方の地主に交渉に出向くのだが···。
チーチコフ役大川原直太氏が実にいい味。高橋幸宏と泉谷しげるを足したような風貌で知性と茶目っ気が同居している。現実感のある、地に足の付いた悪党が演れる逸材。人が変わったように老婆を非道い剣幕で脅しつけるシーンが印象的。
その敵役となるノズドリョフ役手塚耕一氏も負けてはいない。佐藤二朗とケンドーコバヤシを足したような雰囲気で破天荒型の嫌な毒舌キャラ。それなのにどこかしらユーモラスな存在に創出。出て来ると場が盛り上がる。
演出の意図なのか、後半から徐々に『マクベス』を連想させる断片が。
チーチコフに付き従う御者セリファン役左京翔也氏の獣じみたキャラは異界の荒れ野を馬車で疾走している気分にさせる。
チーチコフの転落の切っ掛けともなる老婆、コローボチカ役吉田恭子さんは欲深い弱者を好演。
コーラス・ガールの三人組、西本さおりさん、覚田すみれさん(美巨乳!)、小池のぞみさんがエロエロで観客を煽り続ける。時には馬車馬になり、チーチコフを乗せてロシアの湿原を駆け巡る。シルエットのみで演じられるセクシーなオープニングは『11PM』的で素晴らしい。この三人の魔女が「チーチコフ!」「チーチコフ?」と呼び掛け続けるのがリズムとなってずっと耳に残る。
ずっと袖で生ピアノを演奏し続ける音楽担当の上田亨氏。曲がキャッチーで活き活きとこの世界の住民を鼓舞し地獄巡りの寓話に鮮やかな色を着ける。

チーチコフ
劇団俳小
萬劇場(東京都)
2021/08/27 (金) ~ 2021/09/05 (日)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★★
休憩を挟んでの前半、後半。
前半 チーチコフ、人生どん底からの妙案。
とある田舎町をターゲットに、死亡した農奴の戸籍を訪問買取りにまわるチーチコフ。
彼の胡散臭い話に、手持ちの名義を売ろうとする面々もそれぞれに欲深そうでニヤニヤ。
生ピアノ、キャバレーのママや狂言回しでもあるコーラスガール達の歌声。
もし観客がお酒など嗜みながら舞台を楽しめる“ミュージカルバー”なるものがあったならピッタリの雰囲気。
後半 チーチコフの思惑違い、徐々に、やがて大きく状況が狂い出し・・・これは観ている者が思わず前のめりってヤツですね!
“悪党達”をエンターテイメントで楽しむ『ベガーズ・オペラ』『三文オペラ』と非常に似た感覚のする舞台だと思いました。
ただ女性にモテモテ、イケイケな『三文オペラ』の主人公メッキ―・メッサ―と違ってチーチコフは女性とは縁薄く、人生 尻に火が付いてるって感じ。
泥臭くって危なっかしくて、目が離せないのでした。

【会場が変更になります8.7】A-hoj!2021
プーク人形劇場
プーク人形劇場(東京都)
2021/08/10 (火) ~ 2021/08/14 (土)公演終了
映像鑑賞
満足度★★★★★
「快傑ゾロ」アルファ劇場
操り人形劇だが、ギター、太鼓等のパーカッション、サックスの生演奏が入り、演奏が実に上手い。人形劇は猫の顔を思わせる装置が用意され、ゾロの仮面を付けた部分が跳ね上がるとそこが人形達が活躍する舞台になる。主たる登場人物は、ゾロ、ドン親子、市長、将軍、犬のポポ、セニオリータ、その母、ワキに酒場の客、酒場のホステス、兵隊等。子供達が観て楽しい内容になっている。筋は単純で、市長は人々に重税を掛けて将軍や兵たちに徴収させ贅沢三昧をしているが、弱者は堪ったものではない。この市長や将軍・兵士ら弱者を痛めつけ収奪する者達に鉄槌を食らわすのが、ゾロの役目だ。覆面をしているのでゾロの正体は美しいセニオリ―タにもよく分からないが、ドンの子息には憧れており、子息の方でも美しいセニオリータに気が在るが、だからこそ彼女の前に出ると体が竦んで何もできない。それで彼は見捨てられてしまう。一方、将軍は美しいセニオリータにぞっこんで嫌われれば嫌われる程増々恋しくなり付きまとう。弱い者苛めの先頭に立って行動する将軍は何度かゾロと戦い総て負け、ゾロマークを剣で付けられる。
ラストは、セニオリータの懇請に負け、マスクを取ったゾロの正体を知った彼女と子息のメデタシ、メデタシ!
ところで、ワークショップで本物の人形を使って実習をさせて貰ったが、この人形が結構重い。遣いこなすのにかなりの体力が居ることが分かった。

フランドン農学校の豚/ピノッキオ
座・高円寺
座・高円寺1(東京都)
2021/09/02 (木) ~ 2021/10/07 (木)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★
鑑賞日2021/09/04 (土)
価格2,000円
『フランドン農学校の豚』、2019、2020年に続けて、今年も9月4日17時開演回を拝見(65分)。

【会場が変更になります8.7】A-hoj!2021
プーク人形劇場
プーク人形劇場(東京都)
2021/08/10 (火) ~ 2021/08/14 (土)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★★
「The Worthless」
ウクレレ、バンジョー、ギター、小型シンバル、鐘、ラッパ、小さな打楽器等を取り付けてあるウォッシュボードの他、時折小型マラカス等も用いられ軽めで楽しい楽曲が演じられる。板上には縦長のスクリーンが置かれ、マスコットキャラが踊ったりしている。このグループは様々な絵本を基に曲を創るという。可成りメジャーなグループのようだが、自分は初めて知った。

段差インザダーク
コメディアス
こまばアゴラ劇場(東京都)
2021/08/11 (水) ~ 2021/08/15 (日)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★
■約90分■
重い貴重品を載せた台車で、つぎつぎ段差を乗り越えていく――。これだけで90分もたせるのは大変だろうに、ほぼほぼ段差のくだりだけで時間を埋めているのは脚本力の賜物。笑いへの期待値が高まってハードルが上がるのを承知の上で「コメディアス」と名乗る潔さにも好感。一同が細かいことにこだわるあまり笑いが生まれる緻密な脚本がヨーロッパ企画を彷彿させる。次作にも期待。

<会場変更/追加公演有>山中さんと犬と中山くん
渡辺源四郎商店
こまばアゴラ劇場(東京都)
2021/09/02 (木) ~ 2021/09/07 (火)公演終了
実演鑑賞
満足度★★
■約80分■
俳優たちによる5つの掌編の朗読と、短編演劇2本、計3コンテンツの寄せ集め。全体を貫く格のようなものもなく、こんなご時世にわさわざ上演するほどのものか、と疑問が残った。

パレードを待ちながら
劇団民藝
紀伊國屋サザンシアター TAKASHIMAYA(東京都)
2021/09/04 (土) ~ 2021/09/13 (月)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★
鑑賞日2021/09/04 (土) 13:30
座席1階
カナダにも国防婦人会があるとは知らなかった。「銃後の守り」として夫や恋人を戦地に送り出した女性に愛国心を強いていた国は、日本だけではなかった。カナダでは何回も再演されているというこの演目は、国を、国民の心を滅ぼす形で作用する戦時の愛国心が、万国共通でいかに愚かしいものかを教えてくれる。
民藝の舞台には珍しい、五人の女性だけによる舞台だ。いずれも個性的な女優たちで、それぞれの銃後を時には美しく、時にはかなりの迫力をもって演じている。日本の銃後の女性たちも、おしゃべりや小さな楽しみを見つけて笑いあう日常があったというのは想像できるし、ドラマや映画でもそのように描いたものがある。だが、この5人、カナダの女性たちはおしゃべりに加え歌やダンスでとにかく明るい。ある時は密造酒でパーティーを開き、泥酔したりする。カナダでは、ちょっと派手な格好をしたり敵性語のレコードを聴いたりすると「非国民」だと憲兵に告げ口されるようなことがあったのだろうか。そんな息の詰まるような度合いは、「連帯責任」という言葉が今も生きている日本の方が強かったのだろうかと想像する。
さらに、この舞台が教えてくれるのは、軍人になって命を懸けて戦うという価値観、つまり戦争に行くという男としてのある種の「優越感」が実は独りよがりではないのか、ということだ。愛する者を守るために俺がやってやる、といういわばマッチョの思想が、守られる立場から見るとかなり空虚なものだということである。
男が一切出てこず、女性だけの視点で語られる舞台だからこそだろうが、それだけに、この「愚かしさ」を示唆するような空気が、舞台からガンガンと伝わってくる。
男たちは何のために、命を投げ出して戦ったのか。国を守るためか。愛する妻や子を守るためか。この舞台の5人の女性から見れば、そうした「男らしい」価値観がまったくかすんで見えるからおもしろい。例えば映画「永遠の0」を見れば、男である自分はそれなりに感動するのだが、その感覚と今回の舞台とは交差するところがまったくない。
「国を守る」だとか、「愛する人のため」だとか。政府がそんなことを言い始めたら、この舞台をもう一度上演してほしい。女たちがその誤りを見事にさばいてくれるだろう。

ルシオラ、来る塩田
桃尻犬
三鷹市芸術文化センター 星のホール(東京都)
2021/09/03 (金) ~ 2021/09/12 (日)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★
一筋縄ではいかない劇団。でもそこが面白いし、役者さんもみな良し。うー、何を書いてもネタバレになりそうだ。