
さいごのきゅうか
キノG-7
THEATRE E9 KYOTO(京都府)
2021/01/28 (木) ~ 2021/01/31 (日)公演終了
満足度★★★
うーん😔難しい。リゾバが、何故最後の休暇で、その後みんなはどうするのか…言いたいことがよく分からなかった。舞台も内容とは違和感あり、改めて京都の演劇の深さを感じた。

韓国現代戯曲ドラマリーディングX
日韓演劇交流センター
座・高円寺1(東京都)
2021/01/27 (水) ~ 2021/01/31 (日)公演終了

モンテンルパ
トム・プロジェクト
東京芸術劇場 シアターウエスト(東京都)
2021/01/23 (土) ~ 2021/01/30 (土)公演終了

シェアの法則
劇団青年座
ザ・ポケット(東京都)
2021/01/22 (金) ~ 2021/01/31 (日)公演終了

シェアの法則
劇団青年座
ザ・ポケット(東京都)
2021/01/22 (金) ~ 2021/01/31 (日)公演終了
満足度★★★★★
文句なしに素晴らしい舞台だった。今年の(始まったばかりだが)最大の収穫。シェアハウスの日常のあるあるから始めて(例えば、若い女性が部屋に男を連れ込む)、意外な展開(男が実は息子!!だった)で、背後の個人的社会的問題を示していく。サラ金・闇金、外国人技能実習制度、東日本大震災のトラウマ、家と個人。戯曲の展開と伏線の回収が見事。中年引きこもりの小池一男(若林久弥)の事情も意外で、楽しめた。しかも演劇(小説)が人間の背中を押し、力になるという演劇論、芸術論も大事な内容になっている。
役者陣も自然体で熱演。おっかない大家の夫の噂話を聞きながら、怖いといえば青年座ならあの人だよな、と思っていると、その通りの山本達二が出てきた。予想通りと笑ってしまった。山本龍二の父と子(嶋田翔平=頼り無さそうな感じがそのまま)の最後の和解は、期待通りなのに、その期待の実現に、ホント涙が抑えられなかった。涙腺の刺激の仕方をよくわかっている。(この和解に、小池一男の存在が深い意味を持つ)

正義の人びと
劇団俳優座
俳優座劇場(東京都)
2021/01/22 (金) ~ 2021/01/31 (日)公演終了
満足度★★★★
「正義」を実現するための「暴力・殺人」は許されるのか。革命組織内の「恋愛」は、組織を離れても続くのか。革命を支えるのは愛か憎しみか。こうした問題を正面から激しく論じ合い、ぶつかり合う。思想劇であり、絵に描いたような葛藤のドラマである。「大公」は殺せても、その甥・姪の子供は殺せないというのは、ドストエフスキーを思い出した。状況は全く違うが、文豪も子供の命が踏みにじられることに耐えられないさまを「カラマーゾフ」に描いた。「子ども」は無垢、イノセンスの化身であり、特別な意味を持たせうる。
テロ実行犯のヤネクを演じた斎藤隆介が知性と感情を兼ね備えた、抑えがたい悩みと葛藤が非常にリアルで、素晴らしかった。その存在感によって、観念的な議論に血が通った。
でも「子どもを殺すより、失敗を選ぶ」と、一人の冷徹な年長者の革命家以外はみんな一致するところは優等生的、穏健的である。革命組織内で、テロのために皆が集中すればするほど、そうしたヒューマニズムは置き去られてしまうのが現実である。それは歴史とイスラム過激派等の現状が示している。カミュはアルジェリア戦争で「一般人へのテロの停止」を提唱したが、全く容れられず孤立したそうだ。
後半(4幕)の独房での大公妃との対話は、キリスト教をテロ行為に対置してやりあったようだが、よくわからなかった。この芝居の中心は正義と子供の命を天秤にかける2幕と、革命と恋がぶつかる3幕にあるだろう。
休憩15分込み2時間半

『f f f -フォルティッシッシモ-』 ~歓喜に歌え!~ / 『シルクロード~盗賊と宝石~』
宝塚歌劇団
宝塚大劇場(兵庫県)
2021/01/01 (金) ~ 2021/02/08 (月)公演終了
満足度★★★★★
雪組トップ退団公演、行ってまいりました。トップのお二人の歌はずば抜けてがすばらしいです。前半のお芝居もよかったのですが、後半のレビューが魅力的でした。レビューはおまけのように思っていたのが、最近、宝塚好き、レビュー好きが理解できるようになってきました。

ロボット・イン・ザ・ガーデン
劇団四季
自由劇場(東京都)
2020/10/03 (土) ~ 2021/03/21 (日)公演終了
満足度★★★★★
賑やかでエネルギッシュなダンスシーンと、しんみり聴かせるバラードと、メリハリの効いた楽しくてジンと来る舞台だった。ダメ男のベンがロボットのタングと次第に心通わせていく「バディもの」であり、かつベンとエイミーの若い夫婦が、離婚の危機から愛を取り戻すまでの恋の物語でもある。さらに、ロボット科学は人間を幸福にするのか、人間を貶めるのかという科学倫理の問題も背景にあり、意外と重層的な深みのある舞台だった。
ロボットのタングがかわいい。ふたりの俳優が後ろに付いて操り、セリフを言い、歌うわけだが、俳優と一体になりつつ、タングとしての仕草(眉毛、まぶたもうごく)がよく、存在感が素晴らしかった。犬のロボットも、チョイ役ながら、やはり人間がつきっきりで動かしているのに、動きが犬らしくて、これも良かった。「ライオンキング」「キャッツ」など人間以外の登場生物で舞台作りを成功させてきた劇団四季ならではだろうか。
美術、衣装、照明、ダンスも非常に洗練されていて、視覚的にも楽しめる。カリフォルニアの場末のホテルのセクシーなパーティーシーンなど、ウエストサイドストーリーのようにスタイリッシュ。マッドサイエンティストの島での最新式アンドロイドの女性たちが銀色の近未来的スーツとヘルメットで整列したシーンはSF的で「クーッ! かっこいい!」とうなった。

足掻き(あしかき)
演劇創造ユニット[フキョウワ]
ウイングフィールド(大阪府)
2021/01/30 (土) ~ 2021/01/31 (日)公演終了
満足度★★★★
面白かったです☆男と女どっちが本物の小説家?どちらが現実でどっちが小説の世界?母親はどっちの親?答えは明確に提示されるけど僕は「どっちの世界も現実に見える」お芝居でそこが魅力の作品と感じました☆それだけ全ての場面がリアルに語りかけてくる物凄い世界でした!

ザ・空気 ver. 3
ニ兎社
東京芸術劇場 シアターイースト(東京都)
2021/01/08 (金) ~ 2021/01/31 (日)公演終了
満足度★★★★★
「ザ・空気」第一弾の風景が戻った。放送局内のある会議室、ロビー等に使い回される空間はアルミと白いボードの清潔感ある建築部材で簡素に設えられ、絵のキャンバスのように舞台上の芝居をクリアに縁どって見せる。その中で実力ある役者がドラマ世界を立ち上げる。
喜劇の語りで進む芝居。報道現場の通念を一応尊重しつつ軽くいなしつつの日常を象っていくタッチが喜劇調なだけに飲み込みやすく、言うまでもない永井氏の喜劇の作劇の巧さで事態の推移がはっきり見える。そして事態は討論番組出演者の発熱によるコロナ疑惑をもとに「降板かリモート参加か」の条件争い、そこからさらに進んで放送コードへの接近と目が離せない。面白いことこの上ないが、それ以上に「よう言うてくれたわい」と心で手を合わせる台詞。
思えば彼らは皆自分を代弁する者。英雄気取りをしたがり、保身に走りたがり、能天気にふるまって失敗し後始末も愚か、無能の自分に嫌気がさし、出世のチャンスには心踊るが心暗くもなり、魂を売った記憶は埋もれて「蓋をする」技だけは上達するが「本当」らしく生きてるつもりの日常は根から蝕まれている・・。
だが人は敗北するが終わりではないと、第一作でも(別の言葉で)語られたメッセージが残った。人間的に考え抜かなければ書けない戯曲である。

眠れない夜なんてない
青年団
吉祥寺シアター(東京都)
2021/01/15 (金) ~ 2021/02/01 (月)公演終了
満足度★★★★
たまたま時を昭和天皇崩御後に設定し直して改稿中、コロナとなり「自粛」というキーワードが重なったとの事。だが当初の設定のまま「これはあの頃書かれた戯曲」として上演するのも有りだった気がする。時代設定変更が徹底できてないのか、どことは指定できないがどこか部分的にそぐわなさがあった。(そのため時代設定そのものの意味があまり感じられない。)
1989年が日本での(まあ海外でもだが)エポックメイキングな年だったとしても、風景がピタッと来ないのは作家の「この時代を描きたい」という欲求・執念が足らないのでは、と思ったり。
本国を離れたマレーシアの日本人向け別荘では、天皇云々の話題がどの程度「身につまされる」ものだろうか。「本土事情などどこ吹く風」が標準である方が、戦後日本人的であるし、「どこ吹く風」であるならもっとそちらに振り切って帰属国への無責任ぶりを暴走させた方が日本人(論)的ではなかろうか・・と思う所も。。
先進国と発展途上国という当時の国同士の関係が「ソウル市民」に重なるようにも思うが、平田氏がありきたりを嫌うのか、成金根性を具現したような人物はいなかった。
だが代わりにナイーブでむしろ今の日本人の(慎ましさというより卑下した)物腰に傾いている感があったのは「今の日本人」が演じているからか、それとも私が今の気分を投影したものか。
そんな具合で、平田氏の宣言通り「伝えたいもの」は何も感じなかったが、「表現したいもの」は理解でき(人物の人物らしさ、滑稽さ、引いては人間の滑稽さ)、楽しめた。
アフタートークでは平田氏が質問に答えて「歌を入れるのは(それが無いと)終われないから」「そろそろかな、という感じで入れる」という身もふたもない回答。
へえ・・・「終われない」と感じる感覚はあるんだ、と言質を取った気分。
「劇的」なんぞ要らぬとうそぶく平田氏もまんざら冷酷な心の持ち主でもなく、実は最後くらいは幾許かでも「劇的」にしたいと願う好々爺であったのだなあ(はっきり皮肉を言ってるがまあご愛敬)。
いや、「歌で劇的を演出したい訳ではなく、台詞を止める機能を活用しているだけ」と天界にあると言う演劇法廷できっと平田氏は弁解してみせるだろうがもう逃さんぞ(まあご愛敬)。

舞台「パタリロ!」~霧のロンドンエアポート~
舞台「パタリロ!」製作委員会
天王洲 銀河劇場(東京都)
2021/01/21 (木) ~ 2021/01/31 (日)公演終了
満足度★★★★★
鑑賞日2021/01/28 (木) 13:00
今回も傑作。中盤でイケメン軍団に換気を手伝わせるなど、サービス精神が旺盛。年1作のペースで上演を続けてもらいたい。

ワンマン・ショー
八角家
シアターKASSAI【閉館】(東京都)
2021/01/28 (木) ~ 2021/01/31 (日)公演終了
満足度★★★
劇場で観劇しました。
重層的な筋立てで難解な芝居。
役者さんの演技はよいと思います。
ただ、どっちかと言えば映像であっちこっち見返しながら、見たいかも。

少女都市からの呼び声
劇団唐組
駅前劇場(東京都)
2021/01/20 (水) ~ 2021/01/24 (日)公演終了
満足度★★★★
公演を知ったのは公演中日の事であったが、唐組初?の劇場公演(駅前)にして僅か5日間という「らしくない」公演はやはり見ておきたく、千秋楽当日キャンセル待ちで滑り込んだ。
「少女都市」は20年以上前の新宿梁山泊公演と、数年前唐ゼミ又は梁山泊で観ていたが、今回はコロナ対応で圧縮したのか「あれ?こんな短かったっけ?」休憩無し1時間半弱で終わった。
「普通に見れた」芝居であったが、恐らく多くの観客の期待する解放感(屋台崩しがその頂点)「町に接している」緊張感が無い中での上演という「チャレンジ」は、コロナ禍下のイレギュラーなのか今後への一歩なのか・・(当然私は前者であって欲しいが)。
評としては、劇場向け芝居の「細やかさ」が、野外の醍醐味(雑駁さ)を埋め合わせたかは微妙である(観劇料をやや安に設定した所に劇団の自意識がしのばれる)。が、劇団の健在を確認できたのは嬉しい。
他には、出演数も少なめ。コロス的俳優4,5名は見たところ新顔であった。
今回は特徴ある風貌の大鶴美仁音が主役を務めた。天然ぽさが武器だが細やかな陰影を持つ表現者への脱皮のこれが一歩となるだろうか。

正義の人びと
劇団俳優座
俳優座劇場(東京都)
2021/01/22 (金) ~ 2021/01/31 (日)公演終了
満足度★★★★
鑑賞日2021/01/29 (金) 14:00
座席B列18番
オフィス再生の上演を観てから3年後、俳優座上演を観る。
オフィス再生での上演では、主人公ヤネクが、最初の大公暗殺の失敗から、自らの正義と倫理との狭間で苦しむ中、「正義」の議論は、彼を取り巻くレジスタンス達の応酬として展開する。渦中のヤネクは苦悩こそすれ、ただただ無力で、懊悩するばかりだ。そして、自我を打ち消す棟に無機化して、大公暗殺に出向く。そこに誕生したのは、新たな英雄であり、もはや無垢に帰した屍のような人物だ。彼は思考を停止したかが故に無謬であり、何者にも咎められることはない。レジスタンスの同志たちは、彼の英雄性をいかに賞揚するかに専心し始める。「正義の人」とは何か?倫理の立脚点としての存在を問い詰めるような演出だった。
それに比して、俳優座の演出は、「正義」とは何か、むしろ意味論、価値論的に徹底して突き詰めようとする。ただ、いうまでもなく「正義」は相対的な思考軸の在り様でしかない。
レジスタンス達には、大公暗殺は「正義」だが、同行した甥姪を巻き添えにすることは「正義」ではないとする者。否、甥姪をも犠牲にして大公暗殺を優先するのが「正義」だという者。そして各自の「正義」たる主張は、みるみるうちに多種多様化し混とんとしてくる。
そう、レジスタンス各々の御旗になる「正義」の主張は、愛、憎悪、期待、同情、信頼、
失望、欲求などなど、あらゆる感情に還元され溶解されていく。
大公妃においては、夫大公にこそ正義はあるが、甥姪の道徳観・人民観に「正義」はないという。「正義」とは
どちらも妥協なきがゆえに、ただただ感嘆すべきドラマ性と演出。

モンテンルパ
トム・プロジェクト
東京芸術劇場 シアターウエスト(東京都)
2021/01/23 (土) ~ 2021/01/30 (土)公演終了
満足度★★★★
鑑賞日2021/01/29 (金)
温泉ドラゴンのシライケイタがトム・プロジェクトに書き下ろした新作で、実話ベースの作品だが、私は知らなかった物語で面白い。観るべし!
戦前から終戦後に活躍した渡辺はま子(島田歌穂)が1999年の大晦日に横浜の公園で少女と話しているシーンから始まり、人生を回想して最も印象に残ったこととして語るモンテンルパへの関わり、という話を始める。モンテンルパとは、フィリピンのマニラ近郊の都市で、戦後、日本人の戦犯が100名以上入れられた刑務所があるという。教悔師としてモンテンルパにいた多賀尾(大和田獏)が戦犯に寄り添う。そこでの戦犯の生活や冤罪疑惑を聞いた渡辺が、減刑や帰還に向けて努力する。この2人を軸にして、さまざまな人々の努力と苦難を一定程度史実に基いて展開されるのだが、シライは物語に普遍性を持たせることも忘れていないあたりが見事だ。淡々と事実を積み上げる形の芝居だが、終盤の展開は見事でエンディングは美しい。後でいろいろと調べて分かったことがいろいろあり、興味深い作品だと思った。

お伽草子
アートプロジェクト集団「鞦韆舘」
藝術工場◉カナリヤ条約(大阪府)
2021/01/16 (土) ~ 2021/01/31 (日)公演終了
満足度★★★★
小屋内はとても寒く、アクターの息も白くなっていて可哀想でした。寒さのせいか、途中退出者もいました。今後観劇する人は寒さ対策必須。内容は満足🍴🈵😆。環境も大切だと思いました❗

シェアの法則
劇団青年座
ザ・ポケット(東京都)
2021/01/22 (金) ~ 2021/01/31 (日)公演終了
満足度★★★★★
鑑賞日2021/01/28 (木) 18:00
シェアハウスを舞台にした「いい話」だった。観るべし!
劇団「日穏」の主宰である岩瀬晶子が青年座に書き下ろした新作。日穏は私のお気に入り劇団の一つだが、岩瀬の書く脚本は緻密で無駄がない良さがあると思っている。本作もその特徴が発揮されている。
とある町にあるシェアハウス「トゥルペンハウス」は、大家のキヨコ(登場しない)の意向で周辺の同業よりかなり安い家賃で、ワケアリ系の入居者が多い感じ。今日も朝から住人たちが細かい「あるある」事件を起こすが、実はそのキヨコが骨折し入院し、夫の秀夫が乗り込んで来たため、会計士の秀夫(山本龍二)は儲けにならないシェアハウスを儲かる状況にするために家賃の値上げを言い出す…、というような展開。序盤で細かいエピソードを提示し、家賃の値上げという事件を通して、さまざまな展開を経て、伏線を回収してエンディング、という岩瀬の脚本がまず良い。加えて、青年座のような伝統のある劇団の特徴として幅広い年齢の役者が出演できるという利点も活きて山本・岩井富子らのベテランから高校生役まで、役に見合った役者が生き生きと演じる様子は観ていて安心できる。
おそらく観ている観客のほとんどが、こうなってほしい、と思うエンディングにほぼなるというあたり、ベタと言えばベタである。だが、ベタであることで安心できる舞台というものもあるということを改めて確認できる芝居もあるのだと思う。ベタにはベタなりの良さがあるのである。また、カーテンコールでの岩井の喜びようを観ていて、演じる側も嬉しい舞台がある、という当たり前のことにも気づかされたのも収穫だった。

シェアの法則
劇団青年座
ザ・ポケット(東京都)
2021/01/22 (金) ~ 2021/01/31 (日)公演終了
満足度★★★★★
予約フォームから当日精算で予約した時に、希望の席があればということで記入したのでしたが、わざわざ電話での確認をいただきまして助かりました。
一見、相場よりだいぶ安いシェアハウスで楽しく暮らしている人々でしたが・・・。
チラシの写真に並ぶ様々なカップがいろんな人がいることを象徴しているようでした。
パンフレットにあった岩瀬晶子さんの「地球は大きなシェアハウス」という言葉にうなづきました。

トスカ
新国立劇場
新国立劇場 オペラ劇場(東京都)
2021/01/23 (土) ~ 2021/02/03 (水)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★
METライブビューイングも含めて4回目のトスカ。4年前の新国立は、これが生のオペラ初体験だったせいか、何かなじめなかったが、今やほれ込んだ。非常によくできているオペラ。主役のトスカが1幕では嫉妬深い、面倒くさくて、うまく警察に泳がされるコマッタ女なのに、2幕で強い女に変貌し、3幕で悲劇的な死を迎える。悪役スカルピアがトスカを追い詰めた結果、彼女を変化させるわけだが、スカルピアが光る。色男カヴァラドッシは、正義感なんだけれど、この二人の間では少々影が薄い。
今回はテノールがよかった。ソプラノ、バスはもちろん。
ただ、急に仕事が入って、2幕までしか見られず。でも、その分、3幕の映像を家で見たり、モチーフを後で復習したり、全部見られなかった不全感にはメリットもあった。