
ミュージカル『スリル・ミー』【4月25日(日)~5月2日(日)公演中止、大阪公演中止】
ホリプロ
高崎芸術劇場スタジオシアター(群馬県)
2021/05/04 (火) ~ 2021/05/05 (水)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★★
鑑賞日2021/05/04 (火) 16:30
自分にとって初のスリル・ミー。
東京公演は予約した回が中止となり、この日も急遽のキャストチェンジになる、という波瀾万丈な(?)観劇だったが、期待に違わぬ圧巻の舞台に満足。
トリプルコールで客席がひとつの生き物みたいに一斉に立ち上がり、続いて4度目のコールが起きた。
53歳の「私」が語る34年前の犯罪の顛末は、ヒリヒリするような緊張感で2人の若者のあやうい関係性を描き出す。ピアノの響きと2人の歌声が会場を満たし、物語の進行を固唾を飲んで見守る客席の集中が心地よい、充実の約100分でした。

愛、あるいは哀、それは相。
TOKYOハンバーグ
座・高円寺1(東京都)
2021/06/13 (日) ~ 2021/06/20 (日)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★★
#TOKYOハンバーグ
#愛、あるいは哀、それは相
#清水直子 さん、#北澤小枝子 さん、#吉本穂果 さんの母娘が素晴らしい。この一家を迎え入れる妹夫婦の #甲津拓平 さんと #橘麦 さんも流石。
珈琲が好きな人は香りがたまらないだろう。
「HOTくれ」が「ほっといてくれ」に脳内変換されて、彼の地の声が木霊しているように思えた。
ネット社会に溢れる情報、何かに忖度し偏るメディア報道。
何がホントなんですか⁉️
叫びとも思える声。
その人たちが知りたいことは…いま⁉️未来⁉️それとも過去の事実⁉️
毎年やってくるその日も、安全な(と思い込んでいる)場所で生きてきた者には、思い起こし思いを巡らせる日なのかもしれないけれど、そこに住む人や住んでいた人たちには変わらぬ同じ1日、日常なはず。
人を思いやることについて考え、大切な人に思いを巡らせる時間がそこにある。
席の間隔を空けた劇場で、味わっていただきたい。

サンソン 【4月28日~5月9日 / 5月21日~5月24日 公演中止】
キョードー東京
久留米シティプラザ (ザ・グランドホール)(福岡県)
2021/06/11 (金) ~ 2021/06/13 (日)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★
上演時間2時間の中に要点を絞った中島さんの脚本、と白井さんの演出。稲垣さん演じるサンソンの葛藤にも見入ってしまいました。

虹む街
KAAT神奈川芸術劇場
KAAT神奈川芸術劇場・中スタジオ(神奈川県)
2021/06/06 (日) ~ 2021/06/20 (日)公演終了

外の道
イキウメ
シアタートラム(東京都)
2021/05/28 (金) ~ 2021/06/20 (日)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★
他の方もコメントしてるが、いつものイキウメではない
いつもなら、オカルティックながらも次につながるストーリーが残されるのだが、今回はスピリチュアルなカンジで、救いがない
過去、似た感触の作品を思い返してみたが、2007年のヒステリア(同じトラム)かなあ、と。
フロイトとは比較難しいけど、抱え込んだ内面的精神世界という観点で類似してる気がする
イキウメ。次回作、どうなるのかな

バトルロイヤル公演第十三弾
ThreeQuarter
JOY JOY THEATRE(東京都)
2021/06/12 (土) ~ 2021/06/13 (日)公演終了

ありがとうよありがとう 『リノリウム。』&『smile』
AMITIE THEATER
シアターグリーン BOX in BOX THEATER(東京都)
2021/06/10 (木) ~ 2021/06/13 (日)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★★
鑑賞日2021/06/13 (日) 13:00
座席B列13番
価格4,000円
舞台「smile」6/13 13:00の回を観劇
定時制高校を入学から卒業までの4年間を舞台としたアオハル作品で、観ていくうちに、お芝居の中に取り込まれ、溶け込んだ感じになり泣いたり、笑ったり、高校時代に舞い戻った感覚になり、素敵な舞台でした。また観たいな。
凛と灯のぶつかり、美紀と灯の盃の酌み交わしのシーンは泣けたなぁ

牛乳の唄
兎座
小劇場B1(東京都)
2021/06/02 (水) ~ 2021/06/06 (日)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★
6日、下北沢の小劇場B1で上演された兎座第3回公演『牛乳の歌』千穐楽を観た。これは、兎座のメンバーに知人の役者・古川奈苗がいた関係からであるが、同じメンバーでこの作品の作・演出を担当している藤原珠恵の他の作品も既に観た経験があり、親しみのある演劇ユニットという感じで劇場に出向いた。
舞台となっていたのは、かつて主宰者・姜京子(高乃麗)の娘・千賀子(松本みゆき)の人気もあって大所帯であったが、千賀子の喫煙発覚・退団で一気に人気がなくなり現在では団員数が5人になってしまった小劇場系の劇団・姜京子演劇研究所。タイトルの『牛乳の歌』と言うのは、この劇団の劇団歌のこと。
老い先長くない事を自覚した姜は、娘・千賀子に連絡を取り、千賀子の劇団復帰を兼ねた公演を計画する。しかも、その内容は千賀子が劇団を辞めるいきさつを描いた作品。その作品を通して、千賀子の良きライバルで今は劇団の看板女優である金本亜美(小林愛里)が実は千賀子の喫煙現場写真を撮ってマスコミに流したことをそれとなく描こうとしていたのであるが、実は千賀子はそのことを既に知った上で劇団を去っていたのであり(実は姜京子もそれに気づいていた)、一人亜美がそのことで心にわだかまりを感じていたのであった。結局、千賀子は劇団の説得に応じて復活を決意し練習に臨むのであるが、そこで亜美が事の真相を告白。千賀子は全て知っていたと逆に亜美をなぐさめ公演に向けて練習を進める。結果として、公演は姜京子が亡くなってからの上演となったけれど、劇団の後継者として千賀子は再び劇団の牽引者になり、みんなで『牛乳の歌』を歌っていく。
まぁ、粗筋はこんな感じだったかな。中心的な存在は上記の3人で、その周りを芸達者な役者達が劇団員や舞台監督などを演じて内容に膨らみを持たせていた。古川奈苗は前半では姜に怒られ泣いてばかり、後半では劇団員に演技を指導する立場になって怒ってばかりという正反対の面を見せ芸の広さを見せつけてくれたし、舞台監督役の剣持直明はひょうひょうとした役柄で劇全体に柔らかさを運んでいたのが印象的。
タイトルの『牛乳の歌』と劇本体の内容の関係性の付け方が希薄のように感じられたが、役者だけでなく、脚本・演出も回を重ねるごとに内容が深まってきていて、藤原珠恵の今後が期待された。
ちなみに、プログラムにある4コマ漫画は古川の作であろう。
次回公演も楽しみにしている。

だったらもう、どうにでもなれよ
知らない星
インディペンデントシアターOji(東京都)
2021/06/10 (木) ~ 2021/06/13 (日)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★★
とても面白かったです!当日パンフレットを見た時、登場人物の関係性を把握できるかな?と思いましたが、杞憂に終わりました。恋愛のもどかしさと、テンポの良いストーリーに、どんどん惹き込まれ、もやもやしながら(良い意味で)食い入るように見ていました。役者さん達は皆、それぞれの役柄を好演していて、非常に良かったです。恋をする須崎真緒さん(えりか役)の笑顔が可愛かったです!大満足の舞台でした!

バトルロイヤル公演第十三弾
ThreeQuarter
JOY JOY THEATRE(東京都)
2021/06/12 (土) ~ 2021/06/13 (日)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★
つかの採った創作方法がアテガキだったため、様々なヴァージョンが存在する今作だが、流石人気の作品だけあって脚本では登場人物それぞれのキャラが見事に立っている。雛チームの演技を拝見した。華4つ☆

2作品同時上演 「ずっ止まってる」/「ラブ・ストーリーは特戦隊」
room42
OFF OFFシアター(東京都)
2021/06/09 (水) ~ 2021/06/13 (日)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★
鑑賞日2021/06/13 (日)
価格2,000円
『ラブ・ストーリーは特戦隊』13日12時開演回を拝見。
ヒーローものではあるんだが、正義の他に、社内恋愛や不倫や恩讐やら、いろんな要素が盛り沢山で、タイトルやあらすじから「まぁ、こういうもんかなぁ」と予想していたレベルを、はるかに超える、S級クラスの面白さだった90分。
なお、出演者6名中4人の顔と名前が一致する役者陣の中では、目を閉じると、マジンガーZの兜甲児(CV・石丸博也氏)が喋っているように錯覚させられた、伊与勢我無さんがとりわけ印象に残った。

外の道
イキウメ
シアタートラム(東京都)
2021/05/28 (金) ~ 2021/06/20 (日)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★
海鳴りならぬ、空鳴りのする田舎町。UFOが接近したのではないかと思う程の異音、みんな反射的に空を見上げる。何十年振りに偶然再会した男女、安井順平氏と池谷のぶえさん。二人が語る近況と誰にも信じて貰えない本当の話。
本格的SFとして設定が面白い。ただ、後半池谷のぶえさんの話に移行してからが余り盛り上がらない。黒沢清の『回路』のように孤独に世界と戦っている哀川翔みたいな存在が欲しかった。

恋愛日記’86春
キノG-7
THEATRE E9 KYOTO(京都府)
2021/06/08 (火) ~ 2021/06/13 (日)公演終了

オイディプス/コロノスのオイディプス
隣屋
こまばアゴラ劇場(東京都)
2021/06/03 (木) ~ 2021/06/08 (火)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★
■『オイディプス』『コロノスのオイディプス』両作鑑賞/各約60分■
戯曲をストレートには上演せず、要所要所を抜粋して映像と実演で見せていく、いわばリミックス演劇。客は会場内を移動し、同時多発的に展開される映像を自ら選んで視聴、実演中は各映像から音が失せ、みんなが上演を観るという趣向。
この種のリミックス演劇は、来場者全員が話の筋を知っているという前提で企画されるのだろうが、この種の公演を観るたびに思うのは、客を買いかぶり過ぎだということ。演劇好きだから『オイディプス』の筋は知っていたものの、『コロノスのオイディプス』のストーリーは知らなかったし、若い客の中には『オイディプス』の筋を知らない人もいたに違いなく、当日パンフにあらすじは書いてあるものの、開演までの短時間では筋を把握できなかった客もいたはずで、上記2演目は元ネタがメジャーでないと成立しないリミックスには不向きだと感じた次第。リミックスの素材にしていいのは桃太郎とサザエさんだけだと主張したい。
それ以前に、なぜ今『オイディプス』なのか、という上演動機が見えてこないのも気になった。当日パンフの挨拶文では「選択」という語がキーワードとして頻用され、人生は選択の連続だと主張。選択の連続から成る『オイディプス』の物語を取り上げた理由の示唆にも思えたが、選択の連続から成るのはすべての物語について言えること。『オイディプス』を取り上げた理由としては弱いと感じた。
また、コロナ禍に突入してから、私たちは日々選択させられている、と感じることが増えた、とあるが、行動が制限されて選択の余地が狭まった、というのが実相であって、選択させられている、というのとはまた別なんじゃないかと、素朴にそう思った。
実演パートはしっかり演出されていた。この精度で頭からお尻までちゃんと上演すればいいのに、と、これまた素朴にそう感じた。

終わりよければすべてよし【6月12日~6月13日公演中止】
彩の国さいたま芸術劇場
梅田芸術劇場シアター・ドラマシティ(大阪府)
2021/06/10 (木) ~ 2021/06/13 (日)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★★
まさに「終わりよければすべてよし」。このシリーズに何度も出演されていた役者さんたちが今回の舞台にも立っておられ、最後に降りてきた蜷川さんの写真に胸がいっぱいになりました。石原さとみさんのオーラがすごくて、しばらく残像で生きていけそうなくらいです。一番最初に観たのが、20年前の唐沢寿明と大竹しのぶの「マクベス」、観劇にはまるきっかけになった作品の1つです。今後過去の作品もWOWOWなどで放送されたらいいなあと思います。

肉のマサオカ
動物電気
駅前劇場(東京都)
2021/06/05 (土) ~ 2021/06/13 (日)公演終了
実演鑑賞
鑑賞日2021/06/12 (土) 19:00
価格4,000円
団体初見。なんともクラシカルな今時珍しい芝居で、どちらかというとコント集に近い。オヤジ達の宴会芸といった趣で、楽しく演っているのが良い。そして昔のプロレスが好きだということはわかった

半月カフェの出来事
劇団大樹
Route Theater/ルートシアター(東京都)
2021/06/09 (水) ~ 2021/06/13 (日)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★★
森蔭アパートメントの方にも複線が張ってあったり、何でこんな人形使いが出てくるんだろう・・・が、こう言う事だったのかと・・・♪
そう、世界は偶然に満ちている・・・♪

電話
劇団普通
ワークピア日高(兵庫県)
2020/09/18 (金) ~ 2020/09/20 (日)公演終了
映像鑑賞
満足度★★★★
鑑賞日2020/09/20 (日)
価格1,500円
昨年9月、「豊岡演劇祭2020 フリンジ」で上演された作品を、2021年6月12日、動画配信で視聴(CoRichのシステム上の都合で、「鑑賞した日」を2020年9月20日で登録)。
田舎の長男(演・澤唯さん)が、都会に暮らす次男(用松亮さん)と末の妹(小林未歩さん)との間で交わす、通話のスケッチ。
「話がくどい」「すぐ説教になる」「ヒトの生き方に口をはさみたがる」「老親の面倒や親戚付き合いについて自分の意見を押し付けがち」などなど、ついつい自身の経験のあれやこれやに引き寄せてしまいがちな、苦笑いの37’42”。
それにしても、「松茸ご飯」でも・「パエリア」でも・「ビリヤニ」でもなく、目立つかやく(具材)は皆無な「白いご飯」を、ここまで美味しく炊いて、目の前に供してくれるんだから、石黒麻衣さんの技量は大したもんだ!と改めて感服。

キネマの天地
新国立劇場
新国立劇場 小劇場 THE PIT(東京都)
2021/06/05 (土) ~ 2021/06/27 (日)公演終了

キネマの天地
新国立劇場
新国立劇場 小劇場 THE PIT(東京都)
2021/06/05 (土) ~ 2021/06/27 (日)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★
井上ひさしもあれだけの作品数を書けば、全部が傑作と言うわけにはいかないのは承知だが、何でよりによってこの作品を再演するのかわからない。新国再演なら、作者も力を入れて書いた「紙屋町さくらホテル」や「夢三部作」のような、井上ひさしらしいいい作品があるではないか。今やる意味も分かりやすい。確かに「キネマの天地」は商業劇場で初演されて以来ほとんど再演されていないと思うが、それは、初演の松竹への忖度、というより、この作品の器量が小さかったからだ。個性のある女優を四人並べて、その一人が犯人に違いないと殺人事件を解明していくのがあらすじだが、推理劇にするか、ドタバタ笑劇にするか、バックステージものにするか最後まで腰が決まっていない。セリフの中身には、映画界の女優のさや当てや、舞台となった東劇の芝居への思いもあるが、通り一遍で、深くない。それではならじと、屋上に屋を重ねてどんでん返しのつるべ打ちになるが、なんぼなんでもそれはないだろうというような結末になる。役者も棒立ち芝居が多くて締まりがない。このシーズンの主演公演三作を見たが、なぜ、この公演をするのか意図不明の上演が多くて残念だった。ことに「東京ゴッドファーザーズ」とこの「キネマの天地」。客もよく知っているのか、今日が三作の内では一番よくてようやくすれすれ5分の入り。ジャニーズを動員していないところは健気だが、これは正直な客の評価である。井上作品が出たから言うのではないが、栗山民也が芸術監督の時は意図が明確だった。今はただただ訳が分からない。困ったものだ。