バトルロイヤル公演第十三弾 公演情報 ThreeQuarter「バトルロイヤル公演第十三弾」の観てきた!クチコミとコメント

  • 実演鑑賞

    満足度★★★★


     つかの採った創作方法がアテガキだったため、様々なヴァージョンが存在する今作だが、流石人気の作品だけあって脚本では登場人物それぞれのキャラが見事に立っている。雛チームの演技を拝見した。華4つ☆

    ネタバレBOX

    惜しむらくは序盤から中盤までの流れがイマイチだったことだ。つか演劇を演じるのは難しい。圧倒的な熱量とハイテンションでいやが上にも観客を巻き込めなければ、観客はその作品を全身全霊で受け取ることができないタイプの作品だからである。機関銃の弾のような勢いで飛び出す台詞、台詞に込められた被差別の意味と無念! そして極端なはにかみ屋だったつかの本当の優しさを隠す為の差別用語の多用。被差別者の行動は一般的に、差別者の側へ必死に同化しようとする。この努力は並大抵のものではない。殆ど命懸けのトライなのであるが、今作にもそのことが良く顕れている。このような本質をキチンと理解している演者4人の総てが中盤から俄然良くなった。エンジンが掛かったということなのだろう。ということは中盤迄は役に入り切れなかったということのように思われる。出の前に充分な柔軟体操とウォーミングアップをし、体の隅々迄血流を十全に通わせておきたい。身体で間を取れる位になると理想的だと思われる。当然、呼吸法も大切だ。また、木村伝兵衛がファーストシーンでグラスを煽るシーンは、スピード感を以て煽る感じを強く出すか、動作を遅くするなら唇の方を持ち上げつつあるグラスに寄せるようにして飲むかした方が呑んべえらしさが良く出るように思う。音響・照明を用いても良いから、兎に角ファーストシーンでイキナリ観客を劇の時空に取り込みたい。つかの作品には、そういう演出が活きるように思う。

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    2021/06/13 18:03

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