最新の観てきた!クチコミ一覧

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莫逆の犬

莫逆の犬

Nana Produce

新宿シアタートップス(東京都)

2021/12/08 (水) ~ 2021/12/12 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

鑑賞日2021/12/09 (木) 14:00

125分。休憩なし。

『Hôtel Ushiyama 〜サイゴンの夜〜』

『Hôtel Ushiyama 〜サイゴンの夜〜』

スカレッティーナ演劇研究所

APOCシアター(東京都)

2021/12/07 (火) ~ 2021/12/12 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

鑑賞日2021/12/08 (水) 14:30

100分。休憩なし。

闇鍋音楽会vol.2 『The leg line』

闇鍋音楽会vol.2 『The leg line』

仮想定規

中野スタジオあくとれ(東京都)

2021/12/09 (木) ~ 2021/12/12 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

楽しい作品でした。

あーぶくたった、にいたった

あーぶくたった、にいたった

新国立劇場

新国立劇場 小劇場 THE PIT(東京都)

2021/12/07 (火) ~ 2021/12/19 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★

鑑賞日2021/12/07 (火) 19:00

別役実の戯曲で、例によって、わからないけど面白い(笑)。100分強。
10分前後の10場で構成され、とある夫婦の話が展開される。

ぶっかぶか

ぶっかぶか

ここ風

シアター711(東京都)

2021/12/08 (水) ~ 2021/12/12 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

この劇団さんの一番いいところ、個人的にはこの点かな?
無理して笑いをとろうとしていない、と感じたのは私だけかな?
とても自然なのに、思わず笑顔になれる、クスッと笑える。
ひとりひとり、個性のあるキャラがとても好感が持てて、温かい。
でもそれだけで終わらない。
シリアスな問題も提起していて考えさせられる。
温かい、暖かい!!!
本当にほっこりして、いいお芝居でした。


ぶっかぶか

ぶっかぶか

ここ風

シアター711(東京都)

2021/12/08 (水) ~ 2021/12/12 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

鑑賞日2021/12/09 (木) 18:30

登場人物がそれぞれとても魅力的で素敵な作品でした。
とてもお薦めで、私もリピート予定(予約済み)です。

ルナナナ

ルナナナ

To-Riders

中板橋 新生館スタジオ(東京都)

2021/12/08 (水) ~ 2021/12/12 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

めちゃめちゃおもしろかったです。殺陣シーンがタップリ観れて最高!!!
刀も種類がいろいろあり、楽しめる。
映画化したらいいような作品だった。
(かぐやさまをコクらせたい)という映画があったが、このお芝居とはストーリーが全然違うが、雰囲気が少し似ていて、個人的にはこのルナナナ、とても好きです。
魔神側のリーダーの超イケメン役者さん、惚れ惚れするくらい、カッコいい!!!
目の前で見れて幸せ!!!
人間側のリーダーの男性役者さんも、素敵!!!

ストーリーもよくて、夢中になれる!!!
もう、土日は、時間帯により、満席でキャンセル待ちらしい。
確かにいい作品なので、当然かな!!!

ルナナナって何かな?ってずーっと考えていた。やっとわかった!!!


ミュージカル「サイト」

ミュージカル「サイト」

ミュージカル座

光が丘IMAホール(東京都)

2021/12/08 (水) ~ 2021/12/11 (土)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

難しいテーマだと思いますが、うまくまとめていてよかったと思います。歌もよかったです。2時間超でしたが、時間を気にせずとても楽しめました。

闇鍋音楽会vol.2 『The leg line』

闇鍋音楽会vol.2 『The leg line』

仮想定規

中野スタジオあくとれ(東京都)

2021/12/09 (木) ~ 2021/12/12 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

感情のツボを擽るように刺激し、クスッと笑わす絶妙な面白さ。未見の劇団だったが、よい出会いが出来てラッキー。公演はショー的に魅せるといった印象が強く、その中にドラマを展開させる、という凝らし方。そこには観客を楽しませる、といったサービスが観て取れる。実際、途中で換気休憩を入れるが、その間も役者の1人が観客参加型のゲームを行い、正解者?にプレゼントを進呈。もちろん換気の必要もあるが、場面転換や着替えに要する時間でもあり、効率よく舞台運営をしている。上手い!
(上演時間1時間30分 途中休憩約10分) 

ネタバレBOX

舞台美術は、ぶら下がり健康器具の枠(キャスター付)のようなものが、客席側に3台、その後ろに2台置かれる。また客席と舞台の間に一㍍四方の板、その横にマイクが固定されている。これは劇中で2回タップダンスを踊るための仕掛けで、これがまた観(魅)せる。なお、タップダンスのテクニックは素晴らしいと思うが、少年・少女による演技は少し長いような(音楽の一曲と同様、ダンスにも仕舞があるのだろうか)。公演全体の流れが、一瞬止まり物語の世界観へ戻すには 力 が要ったのが少し残念。

梗概…突然の悪天候、そんな中で公演を行うために準備する楽屋が舞台。果たしてこんな荒天候の中、観客が来るのか。そもそも出演者も色々な事情で全員が集まっていない。もう直ぐ幕が上がるが…。ちなみに器具枠は鏡であり、衣装掛けを表す。さらに落雷で停電し、蓄電源とペンライト等で段取りを話し合う中、僧侶・電気工事人・デリバリー配達人など、公演に関係のない人々が次々に現れる。出演者は往年の歌手:サラ、地下アイドル:ジル、歌手niceの姉:米田、いつの間にかデリバリー配達人:bridgeがラッパーになっている。そして劇場支配人:和也という異色な取り合わせ。個性豊かな人々が何とか公演を実現しようと、その姿に電気工事人や住職がそれぞれの専門ー電源確保という専門技術、木魚等による音響ーという協力をし、何とか公演を行う。当日の観客がリアル観客としてライヴ公演を聴いた、ということ。出来れば、上演開始迄の切羽詰まった緊張感をもっと漂わせれば、緩急ある展開になり観客の集中力・・ハラハラドキドキ感が増したと思う。

器具枠に銀ラメ、リバーシブルで色鮮やかな5色の幕を掛け、可動し華やかな舞台を演出する。専門の楽器を利用することなく、歌はアカペラ「青い星」、音響は木魚や玩具、ダンボール箱への打突で味わいと特徴ある効果音で奏でる?という荒業。それが何とも可笑しみがあり印象深い。窮地にあっても演じる者の矜持といったものを表す。劇場支配人の小学生時代の思い出話は、例え観客1人(それが子供)であっても、役者は真剣に演ずる。また劇場は災害等が起きた時の避難場所でもあり、その意味では寺と同様だは蘊蓄話。

まさしく停電という闇設定の中での疑似公演ー闇鍋音楽会vol.2はleg lineを超えて踏み出す一歩になったように思う。次回公演も楽しみにしております。
普通の人生

普通の人生

lovepunk

劇場MOMO(東京都)

2021/12/07 (火) ~ 2021/12/12 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

鑑賞日2021/12/09 (木) 19:00

生前葬のような作品でした。メンバーに孫が誕生という嬉しいニュースもあれば、音楽担当が亡くなったり、ガンになったメンバーがいたりと、いつまでも同じではいられない、変化は必須という宇宙の摂理には抗えないという点でブルースを感じました。もうあの女子プロレスのお芝居は出来ないかもしれないけど、この劇団の本当の面白さ、奥深さはこれからかも。

闇鍋音楽会vol.2 『The leg line』

闇鍋音楽会vol.2 『The leg line』

仮想定規

中野スタジオあくとれ(東京都)

2021/12/09 (木) ~ 2021/12/12 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

とてもおもしろかった。ショーは最高でした。

ネタバレBOX

賞品、ありがとうございました。
おいてきぼりの桜の園

おいてきぼりの桜の園

gekidanU

アトリエ5-25-6(東京都)

2021/12/09 (木) ~ 2021/12/12 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

鑑賞日2021/12/09 (木)

価格3,000円

9日19時半開演の初日舞台を拝見(110分)。

「光の祭典」(2019)ぶりの葭本未織さんのホン。
以前よりも、作家の主張が前面に押し出されている反面、(あくまでも個人の印象だが)挑戦的な作風が影を潜め、観客のみならず演じ手までをも、作品の世界観に包み込むように感じられた。

【追記】
舞台となるアトリエ5-25-6の室内を活かしたセット、現実と作品世界との程よい融合に感心しました。

ネタバレBOX

【配役】
城ゆきこ(オンラインサロンの主催者。この家の”お嬢様”のはずが…?)
…花奏和音(かなで・わおん)さん(”カリスマ”と”生身の姿”とのギャップの大きさを熱演)
安西はるこ(ゆきこの助手。複雑な思いを抱く母への気持ちを、ゆきこに重ね…)
…持田千妃来(もちだ・ちひら)さん(揺らぎ続ける心情を熱演)
池田るりこ(サロンの会員。初対面の「大場かなこ」、ネットで馴染みの彼女とは…)
…池内明世さん(役柄もあってか、直線的な演技をされておられた)
臼井さきこ(サロンの会員。後に未成年のはるこの身を案じる)
…麻生実希さん(今回、唯一、存じ上げている役者さん。安心して観ていられた)
大場かなこ(「サロンの会員・大場かなこ」として参加するも…)
…鈴木明日歌さん
小林あやこ(永方輔のストーカー。まゆこの気持ちには気づいていない)
…森下凜央さん
鈴木まゆこ(サロンの会員。親友のあやこに友情以上の感情を抱いている)
…弥上零さん
永方輔(あやこにストーカーされている。実は以前、この建物に…)
…ヒガシナオキさん
呂仁志(不動産屋。実はネットでは…)
…市原ユウイチさん
クリスマス・キャロル

クリスマス・キャロル

劇団昴

座・高円寺1(東京都)

2021/12/02 (木) ~ 2021/12/12 (日)公演終了

実演鑑賞

良かった。
けど池袋で見た金子さん主演の無料公演の方が良かったなあ。好みです。
これだから演劇はわからないですよねえ。

ネタバレBOX

フェジウィグさんのシーンはジーンとくるなあ。このシーンが好きなんです。
『Hôtel Ushiyama 〜サイゴンの夜〜』

『Hôtel Ushiyama 〜サイゴンの夜〜』

スカレッティーナ演劇研究所

APOCシアター(東京都)

2021/12/07 (火) ~ 2021/12/12 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

初演劇鑑賞でしたが、凄く引き込まれ、あっという間に時間が過ぎていました。出演者皆さん素晴らしかったです。まだ公演期間中なので必見です☀️

イニクイティワールド

イニクイティワールド

RTC project

一心寺シアター倶楽(大阪府)

2021/12/09 (木) ~ 2021/12/12 (日)公演終了

満足度★★★★★

殺陣は上手かった‼️音響とも見事にあっていた。練習を重ねたに違いない。絆、繋がりを伝えたかったと思うが、私にはとても良く伝わり充実した時間を過ごせました❗
但し、私の席の後ろの夫婦?のモラルが欠如していたのが残念😢観劇中にビニール袋をガサガサさせたり、夫婦で話をしたりと、私の隣の人も文句を言っていたが、無視…😓最低な観客以外は、とても満足。

ワクチンの夜

ワクチンの夜

城山羊の会

三鷹市芸術文化センター 星のホール(東京都)

2021/12/03 (金) ~ 2021/12/12 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

ネタバレ

ネタバレBOX

城山羊の会の『ワクチンの夜』を観劇

いやらしい演劇である。
男根をムズムズさせる事に全力に取り組んでいるのがこの劇団の持ち味であるが、その微妙さのさじ加減が薄れてきていたので最近は観ていなかったが、今作は初期の頃を彷彿させる面白さである。
ワクチンとタイトルは謳っているが、コロナ問題を取り上げているのではなくワクチン接種後の副反応という厄介な身体的な問題と男根が見事なまでの作劇によって作り上げられている。
戯曲の完成度の高さ、演出力、俳優の絶妙な演技と間合い、台詞の強弱など全てが細かくコントロールされているのは良く分かる。だがいやらしいので、身体がそんな事に感心している場合ではないと合図さえ送ってくる。
母役の岩本えりは「ポツドール」「ブス会」と女性の性を露にした芝居の上手さは群を抜いているが、常連女優の石橋けいとはまた別の女性を演じて、戯曲からでは決して読み取れないキャラクター作りの上手さはここ最近の俳優ではベストではないかと思う。
今作は妄想という台詞が何度か発されるが、観客の妄想度のよりけりにより興奮の度合いが大きく変わってくるのは間違いない。
一度は観ることを薦める劇団である。
何度も言うが「いやらしい演劇」である。
時代絵巻AsH 特別公演 其ノ四『草乱~そうらん~』

時代絵巻AsH 特別公演 其ノ四『草乱~そうらん~』

時代絵巻 AsH

シアターグリーン BOX in BOX THEATER(東京都)

2021/12/08 (水) ~ 2021/12/12 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

最高!満足感MAX!一人で観て、後悔。天草四郎好きの家族みんなで観ればよかった。

真田幸村や天草四郎の人物設定、徳川家光の人となり、独特の描かれかたをされていて、最後にちゃんと話が収まっていて、すごいの一言。
はじめて時代劇を観劇したのですが、役者の皆さんの立ち振る舞いの美しさに関心・うっとりしました。
壮大なお話なのに、自分で小説を夢中で読んでいるかのように、次々と話が展開していき、一気に1冊を読み切ったような達成感を感じました。
権力者の思惑に振り回されてしまった、この時代に生きた人々の純粋な意思と生きる気持ちがひしひしと伝わってきてぐっときました。

日程的に再度観劇するこはできないけれど、次の舞台にチャンスがあればぜひ見に行きたいと思います。

ぶっかぶか

ぶっかぶか

ここ風

シアター711(東京都)

2021/12/08 (水) ~ 2021/12/12 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

なんというか“人の心の澱を救い上げてくれるようなストーリー”でした。ちょっとあり得ないが、意外にありそうに思えたりして・・・。登場人物の大半が変わり者だけど、ちょっと温かい人の心が溢れてました!観ていて居心地の良い舞台でした。
(ちょいと気になったのは電話のコール音と受けた人の声のずれ、少々電話の方が低すぎたのでは?)

叔母との旅

叔母との旅

加藤健一事務所

京都府立府民ホールアルティ(京都府)

2021/12/04 (土) ~ 2021/12/04 (土)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★

鑑賞日2021/12/03 (金) 13:00

今年3回目の加藤健一事務所の京都公演。ずっと京都で続けてくださるのがとても嬉しい。1時開演と6時開演の2公演のマチネを鑑賞。

基になっているのはイギリスを代表するストーリーテラーのグレアム・グリーン(Henry Graham Greene)が1969年に発表した小説。グリーンは1904年にロンドン郊外に生まれ、オクスフォード大学(University of Oxford)を卒業後、タイムズ(The Times)紙でジャーナリストとして活躍したのち、1929年の処女長編作「内なる私(The Man Within)」で小説家デビュー。その後、多くの作品を発表。

1949年発表の「第三の男(The Third Man)」はキャロル・リード(Carol Reed)監督による映画化を前提とした作品で、グリーンは脚本も担当し、1950年公開の映画は大ヒットした。1950年にはノーベル文学賞にノミネートされたが、結局最後まで受賞できなかった。1991年にスイスで亡くなった。享年86歳。

この作品を1989年に4人の男優だけで表現する戯曲にしたのが、イギリス人の劇作家であり俳優や演出家のジャイルズ・ハヴァガル(Giles Havergal)。初演の際には自身がその1人として参加した(今回の公演のカトケンさんと同じ役)。

彼は1938年スコットランドのエジンバラ(Edinburgh)生まれ。1969年から2003年までグラスゴー(Glasgow)の市民劇場(Citizens Theatre)のディレクターを務め、劇場運営に大きな革命を起こし、英国を代表する劇場のひとつとしての地位を築き上げた。

現在(2021年)83歳だが、スコットランド王立スコットランド音楽院(Royal Conservatoire of Scotland)やサンフランシスコ(San Francisco)のアメリカ音楽院(American Conservatory Theater)で教鞭を取っている。

翻訳は英文学者、翻訳家で現在は早稲田大学文化構想学部教授の小田島恒志。1962年生まれで早大大学院博士課程単位取得満期退学、ロンドン大学大学院修士課程修了。妻の小田島則子との共訳による翻訳が多い。

この作品の初演は1989年11月10日で、グラスゴーの市民劇場。その後、ロンドン(London)のウエストエンド劇場(West End theatres)、ニューヨーク(New York)のオフブロードウェイ、サンフランシスコでも上演された。1993年度にイギリス版のトニー賞とも云えるローレンス・オリヴィエ賞(Laurence Olivier Award)の最優秀エンタテイメント賞(Best Entertainment)を受賞している。

1972年にジョージ・キューカー(George Cukor)監督、マギー・スミス(Maggie Smith)主演で映画化されているが、これは戯曲化以前であり、小説を脚色したもの。この映画は第45回アカデミー賞(45th Academy Awards)の主演女優賞(Best Actress)など4部門にノミネートされ、衣裳デザイン賞(Best Costume Design)を受賞している。ちなみにこの年の作品賞(Best Picture)は「ゴッドファーザー(The Godfather)」で、主演女優賞は「キャバレー(Cabaret)」のライザ・ミネリ(Liza Minnelli)。

日本でも演劇ファンに人気の高い作品で、日本初演は1995年。演劇集団円で、橋爪功、有川博、勝部演之、吉見一豊のベテラン俳優が演じ、好評を博した。今回の加藤健一事務所公演は先月(2021年11月)に池袋のサンシャイン劇場で行われ、この日の京都公演の後は、翌週に所沢の市民文化センター ミューズのマーキーホールで行われる。

24人の老若男女の登場人物をたった4人の男優で演じ分ける、奇妙で幻想的で笑いの冒険、ロードムービー的躍動感の風刺劇。1人が単に何役も演じ分けるだけでなく、語り手でもあり、主人公でもあるヘンリー(Henry Pulling)すら複数の男優が演じる。それも会話の途中で人が変わる。最初は「これ、何?、何してるの?」って思ってしまった。

また、作品の舞台も、ロンドンからフランス、オリエント急行、そして南米のアルゼンチンからパラグアイと変わる波乱万丈のストーリー。でも、本を読んでいるかのような芝居なんだよね、これが。時代設定は特に明確にされないが、小説が書かれた1960年代後半と思われる。あまり、時代感はない。最後の舞台となるパラグアイの首都アスンシオンには何年か前に滞在したことがあるので懐かしかったな。

演じる4人はカトケンさんの他、天宮良さん、清水明彦さん、加藤義宗さん。天宮さんは1962年4月生まれ。東京都三鷹市出身。1984年に日テレ系のドラマ「昨日、悲別で」の主演で俳優デビュー。NHK大河にも3回出演している。現在も多くのドラマで脇役を務めている。

清水さんは天宮さんより少し早い1962年1月生まれで千葉県出身。文学座所属。舞台、映画、テレビドラマだけでなく吹替やアニメの声優も多く務めている。清水さんもNHK大河に2回出演している。

加藤義宗さんはカトケンさんの息子。1980年1月生まれ。1996年の加藤健一事務所の「私はラッパポートじゃないよ」が初舞台。自身のプロデュースユニット「義庵」も2020年に立ち上げている。

演出の鵜山仁さんは1953年3月奈良県大和高田市生まれで、奈良女子大学文学部附属高等学校、慶應義塾大学文学部フランス文学科卒業。文学座に所属し、劇団の内外で精力的に活動を続け、多くの賞を受賞している。2007年から2010年までは、新国立劇場の演劇部門の第4代芸術監督を務めた。現在は日本演出者協会理事。舞台芸術学院学長。

上演時間は前半が1時間15分で、15分休憩の後、後半1時間の合計2時間半。今回の芝居は、もちろんカトケンさんらしい笑いの要素も多いのではあるが、コメディーと云うよりもやはりドラマって感じ。正直話に付いて行けないようなところもあった。個人的にはあまり好みではない。カトケンさんらしいコメディーが好きだな、私は。

終演後10分ほど時間を空けて京都公演恒例のアフタートーク。今回もアルティ館長の雨宮章さんの司会で、カトケンさんと息子の義宗さんのお話を30分足らず聞かせて戴く。4時10分頃終了。

加藤さんの京都公演、次回は来年(2022年)5月初めに「サンシャイン・ボーイズ(The Sunshine Boys)」。2020年の5月に公演予定だったのがコロナ禍で中止となったもので、佐藤B作さんらと演じる。ニール・サイモン(Neil Simon)の作品と云うことでこれは笑いを期待できそう!

以上

時代絵巻AsH 特別公演 其ノ四『草乱~そうらん~』

時代絵巻AsH 特別公演 其ノ四『草乱~そうらん~』

時代絵巻 AsH

シアターグリーン BOX in BOX THEATER(東京都)

2021/12/08 (水) ~ 2021/12/12 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

観応え十分。
日本史的にも重要な意味合いを持つ「島原の乱」を時代絵巻AsHらしい、というか大胆で独創的な解釈によって紡ぐ壮大な物語。何を書いても すぐネタバレしてしまいそう。ただ、”戦うことは勝つことではなく、大切なものを守るため”という思いが強く伝わる内容だ。
緩急ある展開、抒情的な観せ方など、その丁寧な作劇は期待通り。そして過去公演以上に感情の揺さぶりが大きく、嗚咽する観客の多いこと。
もちろん創作劇だから史実と違うだろうが、一揆が起きた背景(概要)、用語集、人物相関図を掲載したパンフレット(他劇団であれば販売するような豪華版)が配付されるので、上演前に一読すれば一層理解が深まる。
(上演時間2時間30分 途中休憩15分含む)

ネタバレBOX

舞台美術は、時代絵巻AsHらしく正面に両開き襖、廊下や縁側・沓脱石がある典型的な日本家屋作り。下手に一段高くした別スペースを設え、外観は土塀や板塀など当時の雰囲気を漂わす。
物語の概要は、歴史の教科書のようであるが、登場人物の設定が大胆。冒頭は大阪城落城のおり、真田幸村が嫡男・大助に豊臣秀頼の子を託し落ち延ばす場面から始まる。この子が後の天草四郎として島原の乱の指導者になるという設定である。中心的な人物はこの四郎と幼馴染の子供たち、特に大助の息子・源次郎。公演は語り物を装うようだ。

厳しい年貢の取り立てに反発した蜂起であったが、島原藩、唐津藩(大名)は、幕府から統治能力を疑われることから、キリシタン弾圧と絡め農民一揆を宗教的な反乱へすり替えようとする思惑。クルスへの唾棄、踏絵といった試金石場面が痛ましい。同時に戦国浪人の不平不満を取り込んだ、別次元の思惑も絡ませるという大胆な発想。幕閣・農民という両観点を通して、不安定な世情という社会状況をそれとなく窺わせる。

元々はキリシタン大名の領地であった事情、両藩において先代が石高を水増して幕府に届け出ており、本来の年貢では納め切れない事情。物語は、その背景や悪政を点描し、一方 その地で暮らす農民の純朴な人柄を対比させることで、勧善懲悪といった分り易い構図を描く。歴史的にも色々な解釈がされている内容=島原の乱を演劇として面白く観せるところが見事!もっと言えば、幕藩体制が完全ではない3代将軍・家光やその側近を、あえて軽佻浮薄に描くことで武家社会の無責任を糾弾している。が、同じ幕臣でも老中・松平信綱を謹厳実直に描き、幕府内での人物像を固定化させない上手さ。立ち位置の異なる個々人の心情描写をきめ細やかに描く。

物語の雰囲気作りは、いつもながら見事。上演前は笛・太鼓といった和楽器。物語の場面に応じて、お囃子、ピアノ旋律といった和洋の音響の使い分けで緩急ある効果を演出。照明は明暗の諧調はもちろん、葉影やクルスに模った余韻。公演全体の調和が実に上手く、そして美しいといった印象だ。
次回公演も楽しみにしております。

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