ワクチンの夜 公演情報 城山羊の会「ワクチンの夜」の観てきた!クチコミとコメント

  • 実演鑑賞

    満足度★★★★

    ネタバレ

    ネタバレBOX

    城山羊の会の『ワクチンの夜』を観劇

    いやらしい演劇である。
    男根をムズムズさせる事に全力に取り組んでいるのがこの劇団の持ち味であるが、その微妙さのさじ加減が薄れてきていたので最近は観ていなかったが、今作は初期の頃を彷彿させる面白さである。
    ワクチンとタイトルは謳っているが、コロナ問題を取り上げているのではなくワクチン接種後の副反応という厄介な身体的な問題と男根が見事なまでの作劇によって作り上げられている。
    戯曲の完成度の高さ、演出力、俳優の絶妙な演技と間合い、台詞の強弱など全てが細かくコントロールされているのは良く分かる。だがいやらしいので、身体がそんな事に感心している場合ではないと合図さえ送ってくる。
    母役の岩本えりは「ポツドール」「ブス会」と女性の性を露にした芝居の上手さは群を抜いているが、常連女優の石橋けいとはまた別の女性を演じて、戯曲からでは決して読み取れないキャラクター作りの上手さはここ最近の俳優ではベストではないかと思う。
    今作は妄想という台詞が何度か発されるが、観客の妄想度のよりけりにより興奮の度合いが大きく変わってくるのは間違いない。
    一度は観ることを薦める劇団である。
    何度も言うが「いやらしい演劇」である。

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    2021/12/09 20:57

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