
残響に沈んでゆく
演劇プロデュース『螺旋階段』
スタジオ「HIKARI」(神奈川県)
2025/07/18 (金) ~ 2025/07/21 (月)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★★
鑑賞日2025/07/19 (土) 13:00
価格3,000円
7月19日〈土〉13時公演を鑑賞。
小田原の老舗うどん店。
家族経営のお店に、ある日突然、東京で暮らす長女が戻ってくる。
これをきっかけに、家族が抱えるさまざまな過去が明らかに…。
舞台セットが精巧でイイですね。
古き良き時代を思い出す茶の間。それに続く縁側。
長女は何故母親を○○したのか?
僕にとってはこれが最大の謎でした。
そのヒントが劇中にあったかもしれません。
が、僕は読み取れませんでした。
中原中也の詩に、骨をテーマにした詩があるのですね。
知りませんでした。
いま閃いたのですが、中也の詩にヒントがあるのかも知れません。
日常を描きながら、深いテーマの作品です。
いいお芝居を観させてもらいました。

ちはる塾〜「怖気2025」
制作「山口ちはる」プロデュース
下北沢 スターダスト(東京都)
2025/07/08 (火) ~ 2025/07/13 (日)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★
鑑賞日2025/07/10 (木) 14:00
女3男1の宅呑みで徐々に浮かび上がる「あれこれ」。コミカルで和やかな場面から始まるが次第に不穏になり「あんな結末」を迎えるのはジェットコースター感覚?
それにつけてもやはり「一番コワいのは人間」だよねぇ(真顔)。
また、途中から登場する人物の設定/見せ方/表現が絶妙で舌を巻く。終盤で明かされた時の「そうだったのかぁ、ヤラれたぁ!」感たるや♪
山崎洋平脚本、さすがだよなぁ。

みんな鳥になって
世田谷パブリックシアター
世田谷パブリックシアター(東京都)
2025/06/28 (土) ~ 2025/07/21 (月)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★
ワジディ・ムワワド作品の観劇は腰を据えて相応の覚悟で・・・というのも氏の戯曲は情報量が多く、長く、家族の物語だけに濃厚。情報的にも情緒的にも付いて行くのが大変なのでコンディションを整え、大きく息を吸って幕開きを待たねばである。
にも関わらず(午後は休みを取ったのだが)体調低下のタイミングに当ってしまい、前半何箇所か寝落ちした。が、それでも十分過ぎる情報と情緒とが終演時には自分を満たしていた。
過去目にしたムワワド作品「炎」「岸」「森」と若干趣きが異なったのは、(「家族」「民族」「他者」「人類の歴史と己の歴史(人生)」といった概念群についての壮大な問いかけである共通点はあるが)恋愛と性が「歴史」という大きな枠組みの中に組み込まれて叙述されていた過去(観た)作品に比べると、「恋愛と性の側から」歴史を規定しようとした事、である。即ちこれは男女の恋・愛の物語。作者はなぜそうしたのか・・
そんな事は判りはしないが、イスラエルを舞台にパレスチナ問題に触れる作品である事と当然無縁ではない。本作は2017年初演の作、とは後で知ったが、劇中時折伝えられる「自爆テロ」の報など、2023.10.7ハマスによるイスラエル攻撃以降すなわち現在をベースに語った物語かとも思いながら観た。(テルアビブからの脱出を話している家族の終盤の会話から少し時代が違うかな、とは思ったが、パレスチナ=イスラエルという「戦後」最も長く、最大にして最悪の紛争当事国をテーマに据え、作者が描こうとしているのは何か、凝視せざるを得なかった。)
作者ムワワドは「にも関わらず神は与えたもう」というのと同じ次元で、「にも関わらず二つの民族が壁を乗り越える時が来るだろう」と投げかけている。「今は離れざるを得なかった」二人を、いずれは再会せしめる事、又はその時の到来を約束すること(約束を真実たらしめるのは神であり人はそれを「信じる」しかないが、確信とは既にそれが(時を超えて)実現しているのと同義である)、執筆当時さえあまりに現実と乖離した「夢」だったろうその切望を終幕間際に作者は台詞に書き連ね、その筆致が生々しく痛々しい印象さえ残した。
恐らくそれは現在、地球上に存在する概念の内最も「悪」である名「悪魔」とでも呼ぶしかない某国の所行と、これを看過するしかない世界の絶望を前にすると、夢はあまりに儚く、それを語る意義も霞んでしまいそうで、痛々しいのだろう。
ただ私ら日本人の常識とかの国々の人々との違いも考える。悠久の時の中に己の(家族の)生を認知する宗教的な世界観と時間感覚は、引き裂かれた二人がなお結ばれようとする思いをリアルに受け止め得るのかも知れない。
ラストで見せたのは(過去作がそうであったような)世界という不動で深淵な摂理の中の二人、ではなく、この先の世界を見ようとする二人、であり、未来である限りにおいて希望が無いとは誰にも言わせない二人、である。

短篇集『四十五の事情』
中野劇団
大阪市立芸術創造館(大阪府)
2025/07/19 (土) ~ 2025/07/21 (月)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★★
とても面白かったです。3本ともとても良くできているお話の印象で、どれももっと長く拝見したい作品ですね。結婚の報告良いですね。これは今度長いものも上演されるとのこと楽しそうです。役者の皆さんのお芝居も、自然でコミカルで素晴らしかったです。
春に関西に異動になって何作か拝見していますが、関西押しの団体さんができました。次回作も機会があれば。

この暮らしにタイトルを付けようとした、日々
劇団 Rainbow Jam
シアター711(東京都)
2025/07/15 (火) ~ 2025/07/20 (日)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★
面白かったです。
心が痛くなる場面や台詞が多く、それに共感できる部分が多々ありました。
人として、女性としての悩みや葛藤がリアルでした。
痛いけど、自分の人生を生きればいい、と前向きになれる作品でした。
良い舞台でした!

一騎当千ノ語リ
劇団fool
武蔵野芸能劇場 小劇場(東京都)
2025/07/17 (木) ~ 2025/07/20 (日)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★★
舞台の上は役者の世界そのままに…演者全員の役柄が光っていて素晴らしかった
母を亡くした悲しみから強くなりたいと剣術を磨きピュアでポジティブでひたむきな少年ナギ、ナギの身を案じ見守る両親、ナギにそっと寄り添う清楚で控えめな少女ハナ、そんな二人を優しく見守るハートの熱い剣士シモン、強がっているが可愛らしいカレン、過去を秘めつつも懐の広い優しいゲン、父、ゲンを愛する凛々しい女剣士ラン、謎に包まれ一見クールだが激しく優しいトビ、怪演とアクションで目を引く姉妹ウーミンハイとウーミンシア、内なる正義を秘めながら苦悩しつつ徳川に従うカムクラ、狂気姫に溺れながらも情と正義はなくしていない徳川
そして、その美しさで徳川を取りこみエキセントリックで血を好み周りを恐怖で支配しながらも孤独と闇を抱える美しくも哀しいヒロイン狂気姫
ひとりひとりに目が話せない魅力的な演者と小気味いいストーリー展開に場面を盛り上げる音響効果も素晴らしい
迫力満点の殺陣のアクションシーンでの華麗な刀さばきは圧巻で映画などの特殊効果の一切ない生のピュアな舞台の良さを味合わせてくれた
本日千秋楽を迎える一騎当千ノ語リに足を運ばないのは勿体ない限りである

短篇集『四十五の事情』
中野劇団
大阪市立芸術創造館(大阪府)
2025/07/19 (土) ~ 2025/07/21 (月)公演終了

執着の泡
good morning N°5
ザ・スズナリ(東京都)
2025/07/17 (木) ~ 2025/07/30 (水)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★★
物語の繋ぎ部分を省いて場面場面を魅せる芝居でした
全員での全力アンサンブルや早口長セリフ
稽古から含めて毎日これをする疲労感と達成感は半端ないと思いました
ふんどし生尻や浮き乳首やらする女優さん達の汚れっぷりは生鑑賞ならではの特典かと♡
劇場にあまりに溶け込み過ぎてる階段の蜘蛛の巣は帰りに気が付きました
お時間ある方はぜひ
何回かついでにする?サワダラゲの全編は有料配信かDVDの特典にして欲しいです

宮沢賢治『フランドン農学校の豚』
シアターX(カイ)
シアターX(東京都)
2025/07/09 (水) ~ 2025/07/13 (日)公演終了
実演鑑賞
ルティ・カネルという女性演出家とシアターXとの仕事は10年スパンに及ぶらしく、今回私はこの演目だった事で注目し、発見に至った訳である。座高円寺の上演はかの佃典彦脚色という事もあり宮沢賢治の世界観を美味しく味わった気になったのだが、原作は読んでおらず、今回例のアフターミーティングで観客の感想等を聞けば、例えば「この作品は宮沢作品でも異色である」事や、その原作の色合いを「忠実に再現した舞台であった」事など、自分が想定しない意見が述べられていた。
まず芝居としては「役作り」的な面は詰められていない。演出意図や趣向を具現する要員として立ち働いていた印象。その演出だが主人公である豚を訓育するためにムチを使い、そこだけ暴力的な音が出る。舞台装置や小道具が象徴的なのに対し、このムチはその象徴的であるはずの物(台)を力任せに叩いてパチーン!という音を出し、音量が突出している事もあって生々しい。が、叩いているものは偽物だからエセである。エセなのに本域で(リアルな動作として)叩くので、はっきり言って引いてしまう。
正直言えば例によって睡魔とも格闘していたので細部をかなり見逃している。そこで先の他の観客の感想と考え合わせると、宮沢賢治風のどけさは封印した、動物を食らう屠りの現実を無慈悲に描いたシリアス路線として見えたものだろうと推察。豚の叫びを賢治は皮肉を込めて描いたのか、寄り添うべきものとして描いたのか。仏教的な背景を考えると「殺生」とはこういうものだ、という賢治なりの、やはりシリアスな(子ども向けではあっても)ドキュメントであったのかも?
まずは原作を読んでみよう。

かもめ
近代古典塾『芯劇』
バルスタジオ(東京都)
2025/07/18 (金) ~ 2025/07/21 (月)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★★
アフタートークでキャラメルボックスの畑中さんが「思ったより100倍よかった」とおっしゃっていましたが、私もそう思いました。全役者さんの台詞が明瞭で、とても聞きやすく素晴らしかったです。
若者の古典、とってもいいです。おすすめします。

815 君と、いつまでも
Voice Works TOKYO
アトリエファンファーレ東池袋(東京都)
2025/07/17 (木) ~ 2025/07/21 (月)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★★
朗読劇初めて鑑賞!!
みんな素晴らしくてビックリ
中野サトシ最高!
サラちゃん可愛いかった😍
#ボイスワークス東京

執着の泡
good morning N°5
ザ・スズナリ(東京都)
2025/07/17 (木) ~ 2025/07/30 (水)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★
(笑えた度)4(今感)4(完成度)5
エンターテイナー澤田育子ここにあり。
前説で祭り気分を盛り上げる、
ミュージカル+演劇+ショー。

〜女子会はじめました〜
劇団SUNNY
北池袋 新生館シアター(東京都)
2025/07/17 (木) ~ 2025/07/17 (木)公演終了

ミュージカル「サンダーバード」
劇団アカレンガ
クレオ大阪中央(大阪府)
2025/07/19 (土) ~ 2025/07/19 (土)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★
市民劇団のミュージカルチャレンジ
ミュージカル感が少なかった様な気がするが、フォープロットが上手く繋がり、まとまり感は有りました
衣装もゴージャスで、目の保養にもなりました
盛り上がり感が少し足りないかも

大塚ショートストーリー
萬劇場
萬劇場(東京都)
2025/07/17 (木) ~ 2025/07/21 (月)公演終了

或る阿呆ゥの終活
らむらどぅプロデュース shared with 怪奇月蝕キヲテラエ
インディペンデントシアターOji(東京都)
2025/07/17 (木) ~ 2025/07/21 (月)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★
鑑賞日2025/07/18 (金) 19:30
奇を衒わない劇団「キヲテラエ」のVRストーリー。バーチャルの裏の人生って何だ、みたいな話。(前説2分込み)93分。
VRが当たり前になってる近未来を舞台に、とあるVRのRPGゲームの中の人物と現実の人物がシンクロするようでいて…、の物語。VRの中なので、どんな出来事でも起こるが、現実とどう絡み合うのか、若干訳が分からずに終わった。達者な役者陣であることは間違いなく巧みな展開を見せてくれて、楽しめる1時間半。

役に立たない言葉が欲しい
GORE GORE GIRLS
駅前劇場(東京都)
2025/07/16 (水) ~ 2025/07/20 (日)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★
演劇とお笑いを足したような感じでしたねぇ。もっと笑いの要素を詰め込めば完璧かな~。次回作も期待しています。

消えていくなら朝
新国立劇場
新国立劇場 小劇場 THE PIT(東京都)
2025/07/10 (木) ~ 2025/07/27 (日)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★★
家族が集まってそこで過去がいぶり出されて葛藤が再燃しトラウマが露呈して・・・、という定番の舞台設定で、一日の中で全場面が展開するので「夜への長い旅路」などを連想させるが、この芝居の登場人物たちの感情の爆発はとても滑稽に表現され客席から笑いが起こる。劇作家を主人公にしている点も面白い。「この芝居がそれなのか」と思わせる。
俳優陣が素晴らしい。どの役も秀逸で違和感ないし、特に父親、母親役が出色。

この暮らしにタイトルを付けようとした、日々
劇団 Rainbow Jam
シアター711(東京都)
2025/07/15 (火) ~ 2025/07/20 (日)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★★
演劇人さんが観たら
自分より刺さるんじゃなかろうか
と思えた あっという間の
2時間の作品 全席自由
椅子箱自転車とシンプルな小道具のみの
舞台でしたが想像力膨らませて
楽しく観劇出来ました♫
ただ演出かと思えるくらいに
盛大に着信音無らした輩がいて
閉口しきりでした
マナーま守って欲しく強く思えたデス

いきなり本読み!the Musical
CoRich舞台芸術!プロデュース
三越劇場(東京都)
2025/07/14 (月) ~ 2025/07/14 (月)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★
俳優4名が初めて読む台本をもとにその場で芝居をする人気公演初のミュージカル版である。私は夜公演を鑑賞した。