Mary Said What She Said 公演情報 Théâtre de la ville de Paris「Mary Said What She Said」の観てきた!クチコミとコメント

  • 実演鑑賞

    今年7月に亡くなられたロバート・ウィルソン演出による今作。16世紀のスコットランド女王、メアリー・スチュアートの処刑前夜を描いている。出演はフランスのイザベル・ユペール。不勉強ながらあまり知識のない私ですら、直感的に「…すごい上演を観た」と感じる公演でした。

    ネタバレBOX

    舞台セットは極めてシンプル。ほぼ何もありません。光の照射のようなシンプルな照明を巧みに使い、広い舞台に一人で立つイザベル・ユペールに影や光を纏わせます。上演中の大きな特徴は、イザベル・ユペールによる台詞まわし(モノローグ)。音として詩的な響きでありながら、そのシーンでの状況、女王の感情、そして上演中の臨場感などを含んだ表現として、観客の心を惹きつけます。私のイメージでは、落語などの「啖呵」を連想しました。言葉が矢継ぎ早に、かつ流れるように飛び出し、連なり、ひとつの物体のように大きな存在感を示す。そんなイメージを受けました。舞台上の「演劇の構成要素」は最小に絞り、そこから生まれる表現は特異なものとして強く放射される。とても直感的な観劇体験ができたと思います。

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    2025/10/13 16:28

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