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ふくわらい うたとコントのたのしいおまつり

ふくわらい うたとコントのたのしいおまつり

(公財)北区文化振興財団

北とぴあ つつじホール(東京都)

2022/02/11 (金) ~ 2022/02/11 (金)公演終了

実演鑑賞

鑑賞日2022/02/11 (金)

なかなか斬新なコントもあり 笑 OHPを使った映像も面白かった。

ある王妃の死

ある王妃の死

劇団青年座

東京芸術劇場 シアターウエスト(東京都)

2022/01/21 (金) ~ 2022/01/30 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

鑑賞日2022/01/26 (水)

この話知ってる…。と思いながら見ました。生演奏が作品に色を添え感情を揺さぶられました。

だからビリーは東京で

だからビリーは東京で

モダンスイマーズ

東京芸術劇場 シアターイースト(東京都)

2022/01/08 (土) ~ 2022/01/30 (日)公演終了

実演鑑賞

鑑賞日2022/01/14 (金)

すごくわかる。わかるだけに…。皆さんの評判も良く料金もリーズナブルなので今年の観劇初めに。

売春捜査官

売春捜査官

KURAGE PROJECT

高田馬場ラビネスト(東京都)

2022/03/16 (水) ~ 2022/03/21 (月)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

観応え十分。お薦め。
脚本は同じでも、演出や役者(演技)によって面白さが違って観える。KURAGE PROJECY「売春捜査官」は、今まで観てきた公演と異なり新鮮であった。木村伝兵衛部長刑事(月海舞由サン)の演技ー圧倒的存在感は言うまでもなく、彼女を支える男優陣ー井上賢嗣サン、塚原大助サン、鹿野祐介サンの熱演が素晴らしく、その熱量の相乗効果が本公演の魅力であろう。そして舞台技術の照明や音楽が実に効果的に使われ、印象深く観(魅)せる。

何度も「売春捜査官」を観たが、それだけに観慣れたといった先入観を持っていたが、表現しにくい新鮮さ斬新さがあった。この公演は、既視感のようなものを敢えて払拭し再構築した「売春捜査官」を観せるんだという気概を思わせる。そして初めて観る人物が…。
(上演時間1時間45分 途中休憩なし)

ネタバレBOX

舞台セットは、お馴染みの古びた机、その上に黒電話、捜査資料、そして洋酒瓶が雑然と置かれている。音楽は冒頭の「白鳥の湖」は定番であるが、それ以降の劇中音楽は情景場面に応じて流すが、その選曲が実に良い。

物語は、警視庁の木村伝兵衛部長刑事の取調べを中心に熱海の殺人事件の概要をなぞりながら、その過程で事件の底流にある問題を抉るもの。
つかこうへい のペンネームの由来と言われている”い つか公平 に”を強く意識した公演のように思う。人間を鋭く観察し、心理描写と情況表現が中心であることは間違いないが、本公演は故郷という心の拠り所も強調している。人間、社会そして自然といった世界観の広がりを思わせる。

在日への人種差別への思い(代弁)を独白・激白、その故郷を追われた慟哭が胸をしめつける。また同性愛者を登場させ、その性への偏見差別、職業・職場、さらには社会進出における男女差別、権力至上への揶揄など、色々な問題・課題を浮き彫りにしてくる。一方、人が感じ持つ優しさ、哀しさ、孤独、気概などの人間讃歌とも受け取れるシーンの数々。大山金太郎(容疑者)を一流に仕立て上げることが、事件の底流にある本質を炙り出す。この硬質で骨太い描きの中に、女性ならではの純粋と情念の心情を垣間見せる。またちょっぴりあるお色気シーン、この緊張・弛緩のほど良い刺激が1時間45分という時間を飽きさせない。

つかこうへい の思いは、やはり役者の演技力という体現なしでは伝わらない。特に主人公を演じた月海舞由さんの力強く凛とした姿と愛嬌ある仕草、また山口アイ子の切なくも強かな女、その異なる女性像を自在に演じ分ける。またアクションもキレがあり身体の強靭性に驚かされる。男優陣は、熊田留吉刑事(井上賢嗣サン)、万平刑事(塚原大助サン)、大山金太郎(鹿野祐介サン)との絶妙な遣り取りに人間味が…そんな滋味溢れるものがしっかりと観てとれる。今まで観てきた公演の男性陣も熱演であったが、それは主人公・木村伝兵衛を引き立てるといった印象。本公演も基本的には同じであるが、単に月海さんの盛り立て役に止まらず、一人ひとりの人間性を立ち上げている。体躯のよい井上さんは、厳つい風貌と剛腕を見せつつ純情な面を併せ持つ熊田刑事、塚原さんは顔付こそ野性味あるが、やはりホモらしい繊細さを見せる万平刑事、鹿野さんは2人に比べると体は細いが、強情で熱い男-大山金太郎。最後に中島勝利さんが演じる役は、初めて観るが笑える。相乗効果を発揮した役者たちの演技は絶賛もの。

原作の意を表した脚本、それに魅力付けした演出(髙橋広大サン)、そして充実した演技、さらには舞台美術(音響・照明)など全体が調和した公演は観応えがあった。
次回公演も楽しみにしております。
リムーバリスト―引っ越し屋―

リムーバリスト―引っ越し屋―

劇団俳小

萬劇場(東京都)

2022/03/12 (土) ~ 2022/03/20 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

ハラスメントに、バイオレンスに、最後はマーダーだ。いやはや無茶苦茶な話ですが、実にリアルで、大いに楽しめました。

悪いのは私じゃない

悪いのは私じゃない

MONO

吉祥寺シアター(東京都)

2022/03/11 (金) ~ 2022/03/20 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

珍しく企業を舞台にした世相劇だが、芝居上手の土田英生も会社の経験はないだろうから勝手が違う。製品には自信のある中企業が、今盛んに言われているハラスメント騒動でどうしたか、と言う話なのだが、連綿と続く東宝映画サラリーマン物から現在の中村ノブアキに至る企業舞台の作品が逃れられない会社モノのつくりから抜け出せていない。
東には鈴木聰と言う大企業勤務経験者のサラリーマン新劇があるが、やはり構造は『会社もの』をなかなか抜け出せない。経済と演劇は違うと言ってしまえば終わりなのだが、どちらのリアリティを突き詰めていくとお互いが成立しなくなってしまう。むつかしい素材だが、現在の社会の中枢をなす生活の場だから面白くかつ真実を衝く作品が出てくるのを期待している。

ネタバレBOX

いくらなんでも、このラストはないと思う。ジェンダー告白じゃあるまいし、言えばさっぱりするでは済まないのが会社なのだから。難しく考えなければこれはこれでエンタティメントとして楽しめるが、折角の土田英生、もっと何か工夫があると思っていた。
リムーバリスト―引っ越し屋―

リムーバリスト―引っ越し屋―

劇団俳小

萬劇場(東京都)

2022/03/12 (土) ~ 2022/03/20 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

ストーリーの面白さに、役者さん達の演技力も加わり、どんどん惹き込まれました。
そして、パワハラ、セクハラ、DVなど、今も変わらぬ問題について考えさせられました。
役者さんの迫力、表情、すごく良かったです。面白かったです!

一枚のハガキ

一枚のハガキ

劇団昴

こくみん共済 coop ホール/スペース・ゼロ(東京都)

2022/03/16 (水) ~ 2022/03/20 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★

第一幕75分休憩15分第二幕60分。
新藤兼人は殆ど観た記憶がない。多分何本か観ている筈。この遺作も知らなかったが観劇後やたら観てみたくなった。

昭和19年、奈良県天理教本部、召集された100名の部隊は上官のくじ引きにより次の赴任先が振り分けられた。松山啓太(中西陽介氏)は二段ベッドで一緒だった森川定造(田德真尚〈まなぶ〉氏)から一枚のハガキを渡される。それは愛する妻からのハガキ。フィリピンに派遣される定造は戦死を覚悟し、自分の代わりに妻へのメッセージを託す。

ヒロインの服部幸子(ゆきこ)さんが魅力に溢れている。観客全員、戦争未亡人の彼女に深く恋する筈。彼女の掴めそうで掴めないキャラクターが今作の核。クライマックス、主人公との軽妙な遣り取りが向かう先に絶句することだろう。誰にも予想がつかない。彼女のリアルな手触りの人生が全てで、反戦思想とかの押し付けがましい説教ものではない。後半のノリに何となく木下恵介の『お嬢さん乾杯!』を連想したが、実はその脚本も新藤兼人だった。

有田神楽団の和太鼓のパフォーマンスと八岐大蛇(ヤマタノオロチ)の神楽は必見。本当に吃驚する程、見応えがある。宮島岳史(たけし)氏の奮闘にリスペクト。

ネタバレBOX

音響が残念。特に下手。台詞が所々聴き取れない。
演出と脚本が噛み合っていない感じ。シーン間のテンポが悪くリズミカルに転がっていかない。

喧嘩のシーンは無声映画っぽいおおらかなもので、こっちの線で組み立てた方が良かったのでは。木下恵介調の人情喜劇として纏めた方が観客ものれた。

服部幸子さんの甲斐甲斐しい生活の動作が一番印象に残った。
「悠久に遊ぶ」

「悠久に遊ぶ」

ARTE Y SOLERA 鍵田真由美・佐藤浩希フラメンコ舞踊団

渋谷区文化総合センター大和田・伝承ホール(東京都)

2022/03/15 (火) ~ 2022/03/17 (木)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

邦楽器とのコラボレーションだがなかなか良く出来た構成
津軽三味線は合うだろうなとは思っていたが、筝などもピッタリ
途中の「口上」で「やたらめたら」の「やたら」の語源と言われる雅楽の「八多羅拍子」が2拍子と3拍子を交互に繰り返す5拍子から成るリズムの一種であり、やはり2拍子と3拍子を交互に繰り返す12拍子のフラメンコに通じると言われ納得
コンテンポラリー、さらには能のような部分もあって楽しめた
ずっと祭り、祀り、祈りといったワードが頭をよぎっていた

「悠久に遊ぶ」

「悠久に遊ぶ」

ARTE Y SOLERA 鍵田真由美・佐藤浩希フラメンコ舞踊団

渋谷区文化総合センター大和田・伝承ホール(東京都)

2022/03/15 (火) ~ 2022/03/17 (木)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

生演奏が和楽器で舞台後方に配されて
紗幕に控えつつも演目では幕も上げての表現をなされてましてー
特に大きな太鼓の振動が腹とかに強く響きました~♪

床一面に広げられたタップダンス用の床材に
演者さん達の靴音が軽快に響いて
舞踊・音楽と合わせて元気をもらえる舞台表現でありました(^-^)

90分予定ながら1時間40分近くになり
熱演というか熱量が伝わる舞台でありました


ただねぇ
客席からフラッシュ乱射して舞台撮影してる
ジーさんがいたのには閉口っす
まー主催側が何も言わんからOKなんだろが
でもフラッシュは無いわ―と言いたいっす

サヨナフーピストル連続射殺魔ノリオの青春

サヨナフーピストル連続射殺魔ノリオの青春

オフィスコットーネ

シアター711(東京都)

2022/03/11 (金) ~ 2022/03/21 (月)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

鑑賞日2022/03/11 (金) 19:00

 始まってすぐ、主人公の永山則夫の東北にある実家の家に、面識のないはずの、ある招待状が送られてきたことが共通していて、何か勘違いしている4人の男性とのやり取りになるので、これはてっきり不条理劇かと思いきや、劇の途中からだんだんと分かってくるのだが、実はこの4人の男性、主人公の永山が射殺して殺された人物たちで、毎年事件当日になると、永山の前に現れ続ける、永山の後悔や自責の念との葛藤、不安や怖れから生み出した幻影だということが分かってくるという、劇のどんでん返しに目を見張る思いがした。
 そのかつて射殺した4人の幻たちとの対話を通じて事件を起こすに至る経緯や動機などが語られていき、少年から青年時代の永山則夫がいかに網走で生まれたことで、戸籍差別を受け、職場でも東北弁の訛りがないことで、先輩から目を付けられといったように苦労の連続であったというようなことから、もし、私自身が永山則夫の立場だったらどうしていただろうと思うと、居たたまれなくなった。このような事件は他人事ではなく、誰にでも似たような状況は起こりえるのではないかと考えると、深く考えさせられてしまった。
 しかも、4人の男性を射殺したあと、大一審は逮捕から10年に渡り1979年7月に死刑判決が言い渡されるが、弁護団が控訴したことで1981年8月に一旦は死刑判決は破棄され、無期懲役判決となったが、その後1982年に小説を書いて文学賞を受賞したりもするが、しかし安心するのも束の間で、1987年3月に再び死刑判決となり、本人が上告するも、棄却され、1990年5月に死刑が確定、1997年8月1日に東京拘置所で死刑が執行されるという、その間、永山則夫は、喜んだり、希望に燃えたり、ほっとしたり、不安になったり、後悔したり、自責の念に駆られたり、といったように運命にイタズラに翻弄されていく一人の無力な人間として描かれていて、共感する部分も多くあった。
確かに4人殺すのは良くないというのは分かるものの、そうは言っても、30年弱も牢屋に入れておいて、勉学の機会まで与えておいて、でもやはり最終的に死刑という在り方自体に疑問を禁じ得ないし、日本の死刑制度の必要性に疑問が残った。

また、劇のあとに姉の回というのがあって、それでは、永山則夫の長女にフォーカスが当てられた一人芝居だったが、彼氏らしき検事志望の学生に勉強を教えてもらっているところから始まるが、最後には、長女セツは、その学生にとって遊び程度の関係としか思われていないことを知り、発狂して狂うまでが丹念に描かれ、長女役の俳優が、健気で明るく元気でしっかりしていて、純情なところから、終盤で狂気に取り憑かれていくまでをしっかりと表情豊かに、声にも波長をつけ、肉体も駆使しながら、身体全体を使って表現していて、何か迫ってくるものがあり、思わず魅入ってしまった。

一枚のハガキ

一枚のハガキ

劇団昴

こくみん共済 coop ホール/スペース・ゼロ(東京都)

2022/03/16 (水) ~ 2022/03/20 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

鑑賞日2022/03/16 (水) 19:00

座席1階

本物の戦争が続いている中での戦争がテーマの舞台。役者にも客席にもある種の緊張感が流れていた。

戦地からの手紙は当然、検閲される。書いても無駄だろうと出さない兵士。どうせ死ぬのだからと出さない兵士。それぞれに待っている妻がいる。この舞台は、そんな二組の夫婦が戦争に引き裂かれる中で、一枚の葉書が大きく人生を変えていくという物語だ。

キャパが大きい本格的な劇場での上演。バックの幕に場の風景を映し出すなどの演出もあったが、せっかくの大きな舞台を生かしきれていない感じ。さらに言えば、舞台転換が頻繁で、細切れ感が強かったのは緊張感か途切れて残念だった。途中15分の休憩もいれる必要はないのでは。客席は明らかに戸惑っていた。

物語は印象深いし、演じる役者たちも熱演だったが、舞台セットや演出が残念だったと思う。だが、戦争のリアルが頻繁にニュース映像で流れている今だからこそ観る価値のある舞台であることには変わりはない。

横濱短篇ホテル

横濱短篇ホテル

劇団青年座

紀伊國屋ホール(東京都)

2022/03/09 (水) ~ 2022/03/13 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

ひとつのホテルを舞台にしたいくつかの短編物語が、ラストに繋がっていく作品。こういう作りの作品、小説とかでも好きなんどけど、舞台でもやっぱり良かった。
劇場を出る帰り道、お客さんたちがみんな面白かったと呟きながら、笑顔で話しているのが印象的だった。

悪いのは私じゃない

悪いのは私じゃない

MONO

吉祥寺シアター(東京都)

2022/03/11 (金) ~ 2022/03/20 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

誰もが身に覚えのあるような、思ってるけど言わないこと、言えないことがたくさん登場してきて、共感しつつも、バカバカしくも見えて、面白かった。自然と自分を振り返ってしまう。

ネタバレBOX

物語の最後の落とし方が、最高に好きだった。
社長が無言で謝る姿に、グッときた。
ああいう心の描き方、好き。
是でいいのだ

是でいいのだ

小田尚稔の演劇

SCOOL(東京都)

2022/03/11 (金) ~ 2022/03/13 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★

ネタばれ

ネタバレBOX

小田尚稔の『是でいいのだ』を観劇。

昨年の岸田戯曲賞候補の劇団。

就職活動中のある女は新宿で震災に遭い帰宅難民になってしまう。
彼女の両親は震源地のそばに住んでいて、連絡が全く着かないようだ。
自宅は遥か遠い国分寺だが、徒歩で帰宅する決意をする。
他にも都内で離婚協議中の夫婦、引きこもりの少年、仕事に疑問を持っているOLなど、震災時のその瞬間と数年後の話しを描いている。

今作の興味深いところは、ある女が震災の瞬間から国分寺の家に着くまでの時間を描いているのに対して、他の人たちは震災時から数年後までを描いている。
ある女の時間と他の人たちの時間を対比として描き分けているのが狙いで、観劇中に「それは何故?」と思い続けなければ意図は掴み取れない。それは震災の被害をまともに受けた家族、親族、友人などは、あの瞬間から時間が未だに進んでいないという表れで、他の人たちは過ぎ去った時間として描いている点だ。
人によって時間の進み具合はそれぞれだが、不幸が訪れてきた人は時間の感覚までが変わってしまうという事を教えてくれる。
この時期に合わせての公演だが、新たなる表現方法で震災を思い起こされる戯曲は抜群だが、演劇を観に来ているのに朗読劇のような見せ方では、観客にテーマの深さを呼び起こさせるにはやや難しいような気がする。ちょっと残念であった。
柏進のキャLIVE!!『50祭』~50年迷った一人芝居~

柏進のキャLIVE!!『50祭』~50年迷った一人芝居~

WATARoom

MsmileBOX 渋谷(東京都)

2022/03/15 (火) ~ 2022/03/16 (水)公演終了

実演鑑賞

面白かったです。

「悠久に遊ぶ」

「悠久に遊ぶ」

ARTE Y SOLERA 鍵田真由美・佐藤浩希フラメンコ舞踊団

渋谷区文化総合センター大和田・伝承ホール(東京都)

2022/03/15 (火) ~ 2022/03/17 (木)公演終了

実演鑑賞

良い舞台だったと思います。

サヨナフーピストル連続射殺魔ノリオの青春

サヨナフーピストル連続射殺魔ノリオの青春

オフィスコットーネ

シアター711(東京都)

2022/03/11 (金) ~ 2022/03/21 (月)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

文句の付けようがない傑作。永山則夫を知っている人も唸らされ、知らない人にもゾクゾクくる筈。とにかくキャスティングが凄まじい。この人以外有り得ない役者の勢揃い。一人ひとり主演レベルの実力派俳優陣が連なる人間山脈。超満員の観客は観劇の玄人ばかりに思えた。
永山則夫には個人的に思い入れがあるので、何かこの手の作品を観ることに躊躇していた。「いや、そうじゃねえだろう」「何でそう纏めるか」のイライラ感が嫌だった。けれど今作には素直にひれ伏す。永山則夫に観せてやりたかった。(「こんな矮小な物語にしやがって」と怒り狂うと思うが)。今村昌平の『復讐するは我にあり』が大好きな人にお薦め。今平や熊井啓の匂いがぷんぷんする。大竹野正典の作品は追悼される価値がある。

別役実っぽい空気感を感じたが、劇中で何度も歌われる小室等と六文銭の『雨が空から降れば』の作詞がまさに別役実。「しょうがない、雨の日はしょうがない。しょうがない、雨の日はしょうがない」。
主演の永山則夫役は池下重大氏、たま出版社長の韮澤潤一郎を思わせるリアルな生活臭の佇まい。ああ永山則夫だなと腑に落ちる。若き日の永山則夫役は深澤嵐氏、その切羽詰まった純情に泣かされる。4人の来訪者、本間剛(つよし)氏、吉田テツタ氏、小野健太郎氏、辻親八氏。いずれも甲乙付け難い演技合戦、プロの味を堪能。
個人的MVPは母役水野あやさんと姉役清水直子さん。登場しただけで圧倒される。水野あやさんの鍋から干しうどんを装うシーンは映画だ。
優しい姉役、清水直子さんはヤバい。石田ひかりっぽい愛想の良いにこやかな女性に見せかけて、実は天才女優左幸子の持つ底無しのカルマをゾクゾク感じさせる。放射能のような危険なオーラがムンムン立ち込めていて観客もピリピリピリピリ殺気立つ。いつかこの人で『飢餓海峡』を観てみたい。

本編終了後、ボーナス・トラックとしてアナザーストーリーの一人芝居が付いてくる。母編(水野あやさん)か姉編(清水直子さん)。自分の時は姉編だった。
気の狂った神が采配する病んだ残酷な世界、死にたくなる程うんざりする一人芝居を徹底的に叩き付けられる。「もう勘弁してくれ」と泣きたくなる程、鬱な気分にされた。必見。これを観ると母編も観たくて堪らなくなる。凄まじいサービス、参りました。

19歳の永山則夫は1968年10月、米軍基地内の住宅に侵入し拳銃と銃弾を盗む。東京京都北海道愛知で4人の男を衝動的に射殺して翌年逮捕。獄中で書いた手記は『無知の涙』として出版され36万部のベストセラーに。社会主義に傾倒し、ルンプロ(ルンペンプロレタリアート)を自称した。1979年死刑判決。1983年小説『木橋』で新日本文学賞を受賞、日本文藝家協会への入会を申請するも拒否される。それに反発した中上健次、筒井康隆、柄谷行人、井口時男が日本文藝家協会から脱会する騒動に。筒井康隆の『天の一角』はそれを小説にしたもので必読。1997年酒鬼薔薇聖斗(14歳)による事件が少年法改正を促し、その為突然死刑が執行されたと言われる。

ネタバレBOX

小野健太郎氏の射殺シーンのアクションが絶品。凄い反射神経。

筒井康隆が日本文藝家協会を脱会した理由は、“世間の常識”に“文学”がおもねったことが許せなかった為。そんな下らないものとは一線を画して“文学”は君臨し続けなければならない。そうでないと“文学”なんてものに何の価値も意味も無い。

永山則夫の詩、『無知の涙』とは、自分が本当に無知であったと気付いた時に流れる涙のこと。いつかそれが流れた時、その人はもう無知ではないのだ、と。

真冬の網走の海岸、姉と幼き永山則夫が流氷を眺めている。流氷は北へ北へ、暗く寒い更に北へと流れていく。遠くその上で遊ぶ一人の子供の姿が見える。
「何であの子はあんな所で遊んでいるの?」と訊く永山。
「岸に流れ着いた流氷の上で遊んでいたら、いつの間にか船のように流されていってしまったのね。」と姉。
何処までも流れていくそれを眺める二人。

内田吐夢作品のような“何か”を求めてしまう。まだ永山則夫のことを忘れる訳にはいかない。
リムーバリスト―引っ越し屋―

リムーバリスト―引っ越し屋―

劇団俳小

萬劇場(東京都)

2022/03/12 (土) ~ 2022/03/20 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

面白い!!
前作もそうだったが、人間の持つ暴力への衝動。理性的であろうとしても、どうしても抑えることができない、どうしようもなさ。。。
それを役者陣の熱演で観客席まで伝わってきました。
暴力の理不尽さ、カオス、今ウクライナで行われている殺戮を思い起こしていろいろと考えさせられる舞台でした。
万全のコロナ対策にも劇団の姿勢を感じました。
これからも頑張ってください。

「悠久に遊ぶ」

「悠久に遊ぶ」

ARTE Y SOLERA 鍵田真由美・佐藤浩希フラメンコ舞踊団

渋谷区文化総合センター大和田・伝承ホール(東京都)

2022/03/15 (火) ~ 2022/03/17 (木)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

和楽器とフラメンゴの組み合わせ。とても新鮮でした。初めて拝見しましたが、とても迫力もあり、約90分躍り続けてのあっという間の時間でした。素晴らしかったです。また機会があれば、観たいと思いました。

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