unicornの観てきた!クチコミ一覧

41-60件 / 1402件中
『ソウル市民』『ソウル市民1919』

『ソウル市民』『ソウル市民1919』

青年団

こまばアゴラ劇場(東京都)

2018/10/14 (日) ~ 2018/11/11 (日)公演終了

満足度★★★★

ソウル市民。110分。

ネタバレBOX

1909年の漢城のとある文房具店。韓国人の女中を抱えた日本人とそこを訪れるいろんな人々の話。

作中よりも、その外側の支配ってものに焦点当てた作品。いわゆる静かな演劇で2度見れたらよかったかな。
財産没収

財産没収

サファリ・P

こまばアゴラ劇場(東京都)

2018/12/20 (木) ~ 2018/12/23 (日)公演終了

満足度★★★

45分。

ネタバレBOX

当日パンフ読まずにみた。元の作品?(というのも変だけど)も観てない。
正直よくわかならなかった。45分、集中して見れたけど。
氷の中のミント

氷の中のミント

穐山企画

アトリエ春風舎(東京都)

2018/12/13 (木) ~ 2018/12/16 (日)公演終了

満足度★★★

85分。

ネタバレBOX

リサ(坂倉花奈)…ボーカルの夢をあきらめ弟の面倒をみて彼氏との距離もでき実家も消失しという状況に陥るも結果オーライな女の子。長女気質。
タカシ(中藤奨)…リサの彼氏。タナベの策略にハマり、リサの浮気を疑う。リサにプロポーズした。
マイ(岩井由紀子)…リサの友人。ダンスを夢にするも、事務所からはユーチューバー的な仕事ばかりさせられる現状に不満。リサともケンカしたが友人だと言い切る。
タナベ(北村汐里)…ひきこもりとか精神疾患な人らの精神的よりどころな組織に勤める。仕事がイヤでたまらない。偽造写真をショウに作らせ、リサとタカシの仲たがいをもくろむ。があっけなくショウにバラされる。
ショウ(佐藤岳)…リサの弟。親とケンカし上京。引きこもりっぽい。タナベの組織で働き始める。

役者の腕につけた筒から発声すると心の声、という演出で表向きの声と心の声の両面を提示していく会話劇。せわしない感じもするけど、色々感じるとこはある。
結局、心の声をもし発声してたとしても、いい方向に行くかなんてわかんないし(当日パンフでも考えてもキリないって書いてあるし)、まああんまり神経質にならないほうがいいよ、くらいに捉えてよいのかな。

仕事も不満で、恋仲を破綻させようとするタナベが一番魅力的かも。ダメな部分もあるし、けど変な方向に行動的だし、舞台を通してみるなら魅力的かな。一番何がしたいが明確だし、コミカルでもあるし。
ただいま

ただいま

劇団こふく劇場

こまばアゴラ劇場(東京都)

2018/12/12 (水) ~ 2018/12/16 (日)公演終了

満足度★★★

120分。

ネタバレBOX

前回の舞台も観たけど、今回はどうにもピンとこなかった。前回同様、おばあちゃんの「誰と結婚しても同じ!」はズン‼とキタけど。
埋める女

埋める女

城山羊の会

ザ・スズナリ(東京都)

2018/12/06 (木) ~ 2018/12/16 (日)公演終了

満足度★★★

95分。

ネタバレBOX

ゆたか(岩谷健司)…トラック運転手。たびたびモノローグする語り手。たすくにスコップで殺された。
ミルク(福井夏)…家出したとこをトラックに拾われる。ゆたかとひとみの子。やや頭悪そう。多分死んだ。
増淵(岡部たかし)…タバコ屋。親は神父。ゆたかとは顔見知り。アキヨに刺し殺され埋められた。
アキヨ(金谷真由美)…増淵の内縁妻。ゆたかの元妻。増淵に愛想尽かしゆかたとヨリを戻そうとエロり出す。
たすく(伊島空)…ミルクの家庭教師? ミルクを想ってかゆたかを撲殺し埋める。
奥田(奥田洋平)…電通社員。東京オリンピック案件で忙しい。ミルクを連れ戻しにくる。
ひとみ(坂倉奈津子)…奥田妻。18年前にゆたあの子を宿し堕胎したとウソをついて奥田と婚姻する。

とある寂寞としたヒトケのない荒野で偶然か必然か出会った人々の不条理っぽい劇。
嘘っぽくてホントっぽさもある会話が延々続き、ゆたかが49歳の生涯を閉じ、増淵やミルクもやってきて、ミルクとゆたかがトラックシーン演じている姿をタバコをのむ増淵見守るとこで幕。スローボール的な感じの作品でストンと落ちないとこが魅力かな。好みとは言わないが、多分親子であるゆたかとミルクのハートウォーミングな調子も手伝って、後味は悪くない。
キャラはそれぞれ魅力的だった。アキヨにしろひとみにしろエロでゆたかを攻め落とす感がうまい。奥田の不安になる表情がまた良い(チラシ裏の表情も良い)。
笑いはいつもより少な目かも、電通ネタは大いにウケたが。
SHIP

SHIP

浮世企画

APOCシアター(東京都)

2018/12/04 (火) ~ 2018/12/09 (日)公演終了

満足度★★★★

130分。本編85+休憩10+アフターイベント35。

ネタバレBOX

松井(山脇唯)…もめこと同じ会社でやってたが上手くいかず結婚するも不倫され、アルバイトに身をやつす。実母も不倫された経験あり。しなのに対して攻撃的。
ミー(四浦麻希)…松井の高校からの友人。家庭環境が荒れてた。ヤンキー気質。デキ婚して育児に追われる。3人の輪の中にしなのを誘う。
しなの(西岡未央)…会社の社長と不倫中&脱税の片棒担がされてるダメンズ好き。地元ではサセ子だった。色々気遣いしちゃうとこが不倫相手と似てるとあって松井からせめら責められる。
もめこ(今城文恵)…細々とやってる写真家。編集会社時代は有望視されてた。人殺しのような目つきとイジられる。堕胎経験あり。

ミーの子のバザー出品のため集まった30代女子の会話劇。しなの不倫話からギクシャクした空気になり、仕事や恋愛や結婚出産、親との関係に話が飛んでいく。そんな人生の過渡期を生きる女性を描く。
途中に過去回想やマツイの心情表現もありつつ進む舞台。なんだかんだ色々あって傷ついて喜んでって人生歩んでる4人。突飛なような気もするし等身大な気もするし、いい線ついてるのかな。良くも悪くも行動してきた彼女らは、タフだなと。あとはそれを受け入れられるかということか。

笑いもちょこちょこあって楽しめた。しなののサセ子な過去とか脱税とか、なかなか吹っ飛んだ経歴と見た目のギャップがよい。マツイのネガティブ加減がもっとあってもよかった気もする。女性会話劇にありがちな「女性は怖い」的な話と一線を画すような作風なのもよかった。
いっぱいいっぱい讃歌

いっぱいいっぱい讃歌

無隣館若手自主企画 vol.25 木村和博企画

アトリエ春風舎(東京都)

2018/12/05 (水) ~ 2018/12/09 (日)公演終了

満足度★★★

60分。

ネタバレBOX

タナカマコト…死んだ人。ケンタとカズキの父。
ケンタ(串尾一輝)…サクラバの彼氏。経済的に困窮しリボ払いで資金工面している。父の葬儀費用のためコンビニ強盗を主導する。
カズキ(外桂士朗)…ヤマグチから仙人指摘される。ダンスについて指摘されキレる。
ヤマグチ(坊薗初菜)…マコトの友人。線香あげに来た。ちょい変人。
サクラバ(堀紗織)…ヤマグチのにおいが気になるのか、ヤマグチの湯飲みに消臭スプレーふっかける。

冒頭の雰囲気とかけっこうおもしろかった。後半は退屈だったかな。
空想科学II

空想科学II

うさぎストライプ

こまばアゴラ劇場(東京都)

2018/11/29 (木) ~ 2018/12/09 (日)公演終了

満足度★★★★

90分。

ネタバレBOX

タカハシ(斎藤マッチュ)…ラブホで起きたら死んでた男。けっこう嘘つき。サメに喰われた男や女総長と友人。女と奇妙な一生を遂げる。
女(江花明里)…家とかに居場所なくタカハシと寝て彼女になる。天涯孤独。そこそこ生きて死亡した。
慎之介(高橋義和)…のぞみとかずみの従兄弟。保険会社サラリーマン。部下がボコられるのを見捨てた。
のぞみ(松田文香)…女の姪。龍太郎の妻。結婚前にタカハシと遊ぶなど派手な生活してた。結果未亡人となる。
かずみ(松村珠子)…女の姪。のぞみの妹。図書館勤務のメガネ。地味。
龍太郎(芝博文)…葬儀屋。斧で人を殺す夢をみて、過労からか夢から覚めず死亡。
サラリーマン(木村俊太朗)…慎之介の部下。スカジャン女にボコられたおかげで契約とれた。
スカジャン(野村美優)…背の低いヤンキー。真夜中のポルターガイストのリスナーでドラゴン太郎のファン。高校デビューし唯一の友人ショウコと距離ができた。
死んだ男(亀山浩史)…サメに喰われて死んだ。
死んだ女(小瀧万梨子)…道路標識の柱に貫かれて死んだ。
ラジオの男(金澤昭)…ラジオパーソナリティ。

初演も観たけど面白さは増してた。再演ではなくあくまでⅡなんだが。
斧が頭蓋に刺さったままの男と若いがどこか闇ありそうな女がメインで立ち上がり、のぞみとかずみのいう通夜が女のものとわかっていき、夢の中の龍太郎や死んだ男女たちが舞い込んできて、舞台全体がエネルギッシュになっていく。シドと白昼夢をバックにした演出はなじみのある感じで、陽気なような陰気なような空気を感じてしまう。

キャラクターが妙にイキイキしてて、変にシケた感じでないのが良い。終盤の男が女の通夜に迷い込むサマが、舞台的な安定感をもたらしているのか。しっちゃかめっちゃかに見えて地盤は固い感じ。
のぞみ役の女優の声(と表情)が、気に入った。スカジャンの子の高校デビューのエピソードも好き。てか長身なサメ男と総長女に囲まれる、どこか健気でかわいらしいスカジャン子が気に入った。
青いプロペラ

青いプロペラ

らまのだ

シアタートラム(東京都)

2018/11/29 (木) ~ 2018/12/02 (日)公演終了

満足度★★★★

110分。

ネタバレBOX

小柳(富川一人)…スーパーマルエイ店長。赴任1年ほどだがマルエイ存続のため頑張る。が閉店を余儀なくされる。猪原と恋仲。
猪原(田中里衣)…惣菜チーフ。バツイチ子持ち。元夫との交流もある。
増田(林田航平)…精肉サブチーフ。高学歴だが女に手を出してばかり。
八木(福永マリカ)…惣菜サブチーフ。優秀かつヤル気もあるマルエイのホープ。
絹川(今泉舞)…レジ打ち。レジ打ちが早い。祖父の介護もあってマルエイの存続は重要だがその空気から距離をとっている。
久保(斎藤麻衣子)…惣菜係。古株だが大型スーパーの引き抜きを受け入れた。
坪井(猪股俊明)…精肉チーフ。マルエイ出店にて坪井精肉店がつぶれた。数字は苦手。
佐野(井上幸太郎)…マルエイをお得意先とする配送業従業員。久保の元彼。


逢いにいくの、雨だけど

逢いにいくの、雨だけど

iaku

三鷹市芸術文化センター 星のホール(東京都)

2018/11/29 (木) ~ 2018/12/09 (日)公演終了

満足度★★★★★

115分。

ネタバレBOX

1991年
小出舞子(橋爪未萌里)…悠太郎の亡妻の妹。亡妻と悠太郎の子・君子の母代わりとして二十代を捧げ、事故後も面倒を看る。事故後悠太郎へ告白するも拒否されてしまう。
悠太郎(近藤フク)…妻死亡後、舞子と君子の仲に入れず、距離を感じたまま生き、父としての存在意義に疑問を感じる。事故後職場近くのアパートにて独り暮らしをする。
秀典(猪俣三四郎)…潤の父。事故にかこつけて和子と悠太郎の仲のストレスをぶちまける。事故で潤の商品価値が下がったという認識で和子とも距離ができ離婚した。
和子(川村紗也)…潤の母。悠太郎とは大学からの親友で二人っきりで会うこともしばしばだが、恋愛感情はない。単純に加害者の君子を疎んでる。
2018年
君子(異儀田夏葉)…悠太郎の子。潤の失明の加害者。絵画教室キャンプでの事故後も絵を描き続け焼肉バイトしつつも絵本作家として新人賞を受賞。受賞作のキャラは当時の潤の描いたキャラを無意識的に使用したものだった。
智(納葉)…君子の後輩。父との距離があった君子の居場所として自分の家の部屋を貸すなど、君子を支えた縁の下の力持ち。性格は明るい。
潤(尾方宣久)…君子と同じ絵画教室に通ってた。君子とガラスの筆をとりあってそのはずみで失明した。本人は君子を恨むでもなく、不幸とも思わず、母・和子と暮らしているのが良いと思っている。自販機の営業職。
風見(松本亮)…高校の野球部時代のノックでイレギュラーしたボールが目にあたり失明した。片眼義眼が障害認定されていないため国に働きかける活動に参加。潤が君子に穏やかに接しているのを見てヤキモキする。妻子持ち。

客席からみると円形な階段が舞台。序盤、階段のためか役者の演技が遠いななんて思ってたけど、中盤から強烈に引き込まれた。面白かった。
1991年シーンは親同士の子を想う気持ちとそれは全く別の感情が入り混じって加害者被害者って二元的な話にならず苦悩し乖離していくサマが描かれる。特に男の方は(他のiaku作品でもそうかもしれない)どこか一本調子になれない、女から見たら煮え切らない感のある様子で、なんか親近感のようなモノを感じてしまう。女性はガンガン前に進むといったテイでそんなトコも楽しめた。
2018年シーンは当事者の二人と二人の関係者を交えた4者の会話となるが、当の二人の間に恨みつらみというネガティブ空気は薄い。ここらへんの1991年との違いも面白い。客としては失明の経緯を知っているし、これは二人も知っているし、結果しか見てない親とは明確に違う。それに親と違ってそれ以外のネガティブな感情が二人の間になかったからかななんて思う。事故も一回も顔を合わせず30年ぶりに合った二人は、10歳の感覚のままの純な関係でいられたのかななんて。
そう考えると、1991年でも2018年でも人間関係における「距離をとる」という行為は、生きていく上で必要なんだなって思う。逆にずっとそばにいてくれる人(そばにいても大丈夫な人)がいるってことは不幸を遠ざけるんだななんて思った。

再終盤で潤が和子に、君子にあったことを報告し、(俺のこと)不幸だと思ってんのかな、って言った際の和子はどんな思いだったろうか。単純に和子を想っての発言だとしたら、(君子を恨まず自分の人生を呪わない)潤はどんだけ人間できてるんだと頭が下がる思いだった(頭が上がらない?)。
そこまで言わんでモリエール

そこまで言わんでモリエール

笑の内閣

こまばアゴラ劇場(東京都)

2018/11/21 (水) ~ 2018/11/25 (日)公演終了

満足度★★★★★

110分。

ネタバレBOX

モリ(髭だるマン)…女癖悪いけど根っこは良い人。モリの死後バロンやラシーヌへ伝奇作家がインタビューするとこから舞台は始まる。
マドレーヌ(高瀬川すてら)…モリの恋人。アルマンドの姉というテイだが実際はアルの母。
アルマンド(アパ太郎)…モリの妻。女癖の悪いモリに嫉妬したりするも、いざとなると夫をたてる女。
マルキーズ(熊谷みずほ)…看板女優。ラシーヌ側へ寝返ろうとし退団した。ラシーヌの子は結果堕胎した。
カトリーヌ(しらとりまな)…モリの愛人。愚痴と性欲担当。
エドム(上原日呂)…カトリーヌの夫。役者としてもダメで妻も取られるも、それを甘んじて受け入れバカなフリする苦労人。
バロン(土肥希理子)…子役。モリに拾われ寵愛されるも、モリに見切りをつけようとするが結果モリの元にいた。
グランシュ(由良真介)…役者。マリーを慰めてた。出番は少なめ。
マリー(BANRI)…カトリーヌの小間使い。役者に憧れている。
トトリエール(岡本昇也)…役者、契約担当。契約事にうるさい。
リュリ(山下ダニエル弘之)…音楽家。結構まっとうなことを言う人。作品は自分の子。
ラシーヌ(亮介)…若手劇作家。無名な自分の作品をモリエールが取り上げることで名前が広まった。
その他(澤田誠)…色々。

モリエールがラシーヌの戯曲で公演している中、ラシーヌは別劇団に戯曲を提供してという話から、登場人物の思惑とかが絡んでいって…。

とにかく笑えた秀作。作品を作ることの意義的な話のくだりからドンドン調子が上がって、終盤のタカマ登場で別のステージに飛ぶ構成は、良い悪いでなくパワフルだった。自己をも批判の対象とするスタイルもまた良い悪いでなくインパクトのあるシーンであった。
遅筆とかの74%のくだりとか観劇おじさんを批判するウチワなネタが控えめだったのは良かった。

作品をつくる側の想いみたいなのを熱く語られるだけだと興ざめだけど、そこをシニカルとな目線で舞台で料理したトコが好き。妙な人間とか人間関係の舞台だけど、その下地に等身大の人間性が見え隠れしてたトコとかも。
鱗の宿

鱗の宿

演劇集団非常口

こまばアゴラ劇場(東京都)

2018/11/15 (木) ~ 2018/11/18 (日)公演終了

満足度★★★

110分。

ネタバレBOX

人魚を見世物にした怒りを鎮めるため人魚の鱗が祭られている鱗島を舞台にしたひきごもごも。

意外と魅せてくれたがやや長いかな。もっと雰囲気とか情感を感じられると良かったけど、伝奇な感じは好き。沈んじゃう(実際は知らんが)島とか、なんかロマン。演技は良い悪いでなく味がある気がする。
ところどころで内心ウケてた(長いチャイムとか)。
モンテヴェルディ作曲 オペラ『ウリッセの帰還』

モンテヴェルディ作曲 オペラ『ウリッセの帰還』

北区文化振興財団 北とぴあ

北とぴあ さくらホール(東京都)

2018/11/23 (金) ~ 2018/11/25 (日)公演終了

満足度★★★★

250分(休憩2回込)

ネタバレBOX

1幕目は、やや眠く、ややダレた。オペラの心情を歌い上げるのがあまり肌に合わないせいかもしれないが。
2幕目は、演出がばっちり入ってたのと、ストーリーなシーンが多いからか、とても楽しめた。
ダンスにミニバイクに影の弓を射るとか。ウリッセが弓を引くと小型の弓が自動で動くハズだったようだけど、上手く起動しなかったみたい。残念だけどしょうがない。3人の求婚者のいやらしさとかがっくりくる演技とか、見ごたえあったし。3人の内の一人小笠原がみのもんたに見えてしょうがなかった。
3幕目は、とがった演出もないが、メイン2人の演技と声で魅了された感がある。

ダンスとか転換でダンサー2名が起用されてたが、結構色々やってた。転換時のスライディング演出は好き。
長いが、普通のオペラでない感じが気に入った。音楽は安定の品質という感じ。
さらばコスモス

さらばコスモス

世界劇団

こまばアゴラ劇場(東京都)

2018/09/22 (土) ~ 2018/09/24 (月)公演終了

満足度★★★

75分。

ネタバレBOX

とある住宅で夫が頭蓋勝ち割られて死亡し妻がやったのではとマスコミは騒ぎ立てる、という話とギリシャ神話を交錯させてつづっていく。

展開は早いのは良いが、掴みがどころがしっかりしてるとなお良いと思った。娘(ヒトミ)の寂しさとヘラから愛されないヘパイトスの寂寞とした感じがクロスするシーンが印象的だと良かった。
上空に光る

上空に光る

やしゃご

アトリエ春風舎(東京都)

2018/09/13 (木) ~ 2018/09/24 (月)公演終了

満足度★★★★★

115分。

ネタバレBOX

汐里(坂倉奈津子)…民宿マスオカのおかみ。夫を津波で亡くし継いだが、恋人の小池との結婚を考えている。
洋一(尾崎宇内)…汐里の弟。ニートだけど汐里の危機には積極的に行動してた。
千洋(村井まどか)…汐里の妹。津波とかの語り部で収入を得る。義兄の暴走に喰ってかかる。
臼澤(緑川史絵)…マスオカの従業員。認知症の母と仮説に住むが、ついつい手をだしてしまう。仮設からの移転を受け入れ皆に助けを求めた。
津島(海老根理)…宿泊客。住宅建設作業員。家城を助けるため怪我したらしい。母?が行方不明。
家城(串尾一輝)…宿泊客。津島の後輩。酒に酔って風の電話を盗んできた。
吉田(木崎友紀子)…宿泊している画家。津波で夫を亡くす。再婚しようとする汐里にいつまでも待てばよいと言い放った。
祝田(新田佑梨)…宿泊客。津波のせいで東京に越すも誰とも会話せず過ごす。今は店長と不倫中。
松下(小瀧万梨子)…宿泊客。風の電話で6歳で死んだフェレットと会話する。
義兄(代田正彦)…汐里の夫の兄。汐里に弟に結婚を報告するよう電話を突きつける。
小池(岡野康弘)…役所勤務。汐里との結婚を義兄に告げボコされ、汐里にヒエピタで看護される。
綿引(中藤奨)…宿泊客。東京で劇作している。

津波被害にあった宿を舞台に喪失した人々の想いを描く。
皆で飲んでいるとこにボコした小池を連れて義兄がやってきて、汐里にどういうことかと詰め寄るシーンが熱い。裏で祝田や松下がギャアギャア言い合ってるカオスな感じとかもね。失った部分をどう埋めるのかって人それぞれだけど、本作品は水面下でその考えがぶつかりあっているようで面白かった。
結果、汐里と小池は結婚に進むだろうし、臼澤さんは皆の協力も得つつ認知症の母と新興住宅で生活するだろうし、祝田と松下は結局関係が戻る気がしないでもないし、吉田は絵を描いて夫を待つだろうし、義兄も弟の死を抱えたまま生きていくんだろうなと。

2011から7年過ぎたけど震災系の話で骨太な作品だなと思う。震災でなくても通用する話でもあるからかもしれない。風の電話BOXっていうアクセントもあり、多人数芝居ながらまとまりがあった。ところどころのユーモラスなシーンも味わいぶかいし、佳作と思う。終盤はもう少しすんなりと終幕してよい気もするけど。

演技はみな安定してた。祝田のきゃぴきゃぴ具合と女に飢えてる津島と家城のリアクションがなんかナチュラルでほっこりした。小瀧万梨子の色っぽさと津島の二枚目半な感じもまた好き。坂倉奈津子の内になんか秘めてる系の表情に惹かれた。
笑う茶化師と事情女子

笑う茶化師と事情女子

匿名劇壇

こまばアゴラ劇場(東京都)

2018/08/31 (金) ~ 2018/09/03 (月)公演終了

満足度★★★

90分。

ネタバレBOX

盗作で劇作から離れていて自殺を考えている高尾(福谷圭祐)が自殺の方法をようつべで検索していると、とある役者の自殺防止動画を見てしまい、イラついた高尾はその女に会いに行く…。
という話を主軸に複数の男女の話が絡み合っていく舞台。けっこうおもしろい。
ロマン

ロマン

水素74%

こまばアゴラ劇場(東京都)

2018/09/06 (木) ~ 2018/09/10 (月)公演終了

満足度★★★

100分。

ネタバレBOX

30超えてもニートで童貞な雅功(前原瑞樹)とそれを溺愛し近親愛する母・愛子(兵藤公美)を主軸とする話。
キテレツな良子(島田桃依)、その彼氏の馬場(折原アキラ)、愛子の財産目当てで付き合う山田(浅井浩介)とその彼女のアヤ(安川まり)、雅功にすり寄りダマくらかして失踪するユカ(日高ボブ美)、ホモっぽさに目覚めなぜか馬場の介護をする田中(用松亮)という、キャラだちした面々が脇を固める。
ストレートな面白さが、妙にウケた。
ふくしゅうげき <東京>

ふくしゅうげき <東京>

ブルーエゴナク

こまばアゴラ劇場(東京都)

2018/09/13 (木) ~ 2018/09/17 (月)公演終了

満足度★★★★

90分。

ネタバレBOX

中華料理屋「半月」とそこが放火にあった後の定食屋が舞台。半月で働く従業員やバイト、店長、オーナー
、常連客たちの恨みや妬みやイライラが絡み重なりマイナスに突き進む…。

序盤~中盤がやや退屈に感じられたけど、中盤以降は引き込まれた。舞台としての勢いと役の感情とかが一体的になってる感覚が上手い。
粉と浸水のある店と、皆で楽しんだ砂浜が一体となる最終盤。マイナスな人の感情とか思い出とか、全部海みたいなもので飲み込んでくれるといいななんて、一旦ゼロになるとちょっとラクだななんて、思った。
ステイ・ヤングとか言われても

ステイ・ヤングとか言われても

GORE GORE GIRLS

シアター711(東京都)

2018/09/11 (火) ~ 2018/09/17 (月)公演終了

満足度★★★

85分。

ネタバレBOX

平成のトキワ荘である平和荘は川柳家の森岡(柴田順平)を慕う青年らが住まうアパート。管理人であるまどか(ニシハラフミコ)が、色々面倒見ている。そこに新人の梅津(岡山昌義)が入居してきて皆で歓迎しているところへ、森岡が文房具店でノートが買えなかった(=川柳が575でハケなくなった)と、引退を皆に告げるが、弟子たちはそれを良しとしない。そうこうしている内に森岡のライバルで下ネタや暴力的な川柳で追放された美咲(宇佐美未奈)が戻ってきて…。

あんまなじみない要素を、大仰にこじんまりと描くいつものゴアゴア風味。美咲もよいけど日野(木立雄大)のポジションがウケた。
スマートコミュニティアンドメンタルヘルスケア

スマートコミュニティアンドメンタルヘルスケア

ホエイ

こまばアゴラ劇場(東京都)

2018/08/18 (土) ~ 2018/08/27 (月)公演終了

満足度★★★

本編90分+休憩10分+ずんだクエスト30分。

ネタバレBOX

とある北海道?の過疎地域中学校。1~3年合わせて7名で、もうそろそろ3年3人が卒業という頃、国旗国歌の件で?校長が失踪してしまったらしく、新任の教師・真奈美先生(永宝千晶)は欲求不満でイライラしっぱなしで授業も自習ばかり。そんな中、3年守康(大竹直)が他校の生徒の影響で目に見えない守護メン等の話を吹聴しだし、本当にいろんな現象が起こりだす…。
宗教的な盲目的な集団意識から心を亡くす面々と、それに対抗する山田(山田百次)という構図で終幕する。赤ブラウスな真奈美先生の共産主義万歳な感じはギャクでもあるしシリアスでもあるのか。生徒たちが次第に日本赤軍な状態になっていくサマもギャクでもあるしシリアスでもある。素直に面白かったと言い切れないもどかしさがある。なぜだろうか。真奈美先生の濃い目なキャラクター性は好き。~~sayとか好き。

ずんだクエスト
ずんだ姫子が兄を肩に乗せ、宮城を侵略しにきた(特産品を奪いにきた?)なまはげと戦う話。
おまけ作品ではあるけど、やや長い。序盤のアイドル的なのはアリだけど、中盤ややごちゃごちゃしてて。なまはげとの闘いとかの方がシンプルな構図で好み。

このページのQRコードです。

拡大