miss_youの観てきた!クチコミ一覧

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被告人~裁判記録より~

被告人~裁判記録より~

アロッタファジャイナ

ギャラリーLE DECO(東京都)

2013/08/27 (火) ~ 2013/09/01 (日)公演終了

無題807(13-236)
14:00の回(晴、暑い)。13:10会場着、受付(チケットに整理番号あり)、13:30開場と聞いたのでその時間に戻ったらすでに開場していました。4面客席、パイプ椅子といつもの後方パイプ段席、この会場で一番の大人数だったかも。13:56前説(120分)、松枝さんの解説、14:08開演〜16:00終演。5演目(現行刑法3、旧刑法1、海外1)。上告中、控訴中、被疑者自殺、軍法会議、異端審問。異色の取組でしたが、すみません、個人的にはもうひとつでした。先月みた、同じように実際の事件を題材とした法廷ものもダメでしたので、あわないのかもしれません。

ネタバレBOX

ずっと昔、学生の頃、「判例百選」、「模範六法(…全く安直)」あたりからネタを拾っていました…。講義で使う専門書にはそれこそ諸説あり、試験に合格するには担当教授の説に従うこと…と思っていました。今は、加害者、被害者(それぞれの家族を含む)に関する本を借りて読むくらい。で、裁判記録は材料としてはいいとして(そういうノンフィクションも多い)、それを短い時間で(部分を)リーディング的に聴いても何だかなぁ〜という感じでした。加害者(被告人)の人生の一部を切り取って提示するならば、同じレベルで被害者のことを描かなければ、とか余計なことを思ってしまいました。もっと情報量(現場の映(画)像を含む)のあるものが容易に手に入るので、この公演でなければ…というものが見つけられませんでした。実際に人を多数殺した人物とこの近さで接したら何を感じただろう…それがあれば…など。

ここ何作か対面式の芝居が続きました。結局、舞台の密度(濃度、深度)次第。役者がお客様の隣に座ること、ある劇団ではふつうのことで、たまに台本を読まされる…にどのような企図があったのかわかりませんでした。至近距離囲い込み型客席も、以前経験していて(その時は「円形」で直径2メートル位)、ピンときませんでした。

ジャンヌのとき空調を切っていたのはなぜかなと考えていましたが不明。

「裁判記録維持度」が低いほどお芝居らしかったです。
板橋ビューネ

板橋ビューネ

サブテレニアン

サブテレニアン(東京都)

2013/08/27 (火) ~ 2013/09/04 (水)公演終了

満足度★★★★★

無題806(13-235)
20:00の回(曇)。19:30受付、開場。チラシはよく手にしていたのですが、「フェスティバル物」はほとんどみないので..と思っていたところ、先日みた「風蝕異人街」から公演案内のメールをいただき改めてチラシをよ~くみると、「フランケンシュタイン」の文字、面白そうなのでもう一組を確認すると...豊田さんのお名前が...でみに来ました。対面式の舞台、暗く闇の一歩手前といった雰囲気、入ってみると正方形の大きな(四畳半位?)布が敷かれていて意味深。BGMなしで、19:54前説、20:04~20:45「ヒュブリス」、休憩、20:50~21:19「カラマーゾフの兄弟」。どちらの劇団も始めて。巨大な惑星の重力の影響を受け、空間と時間が歪み、強烈な個性をもった物語が出現したような感覚でした。

ネタバレBOX

⬛劇団ドクトペッパズ:当パンのキャストをみると「男+死体」、うっすらと明かりがつけば布が捩れ何かがある…死体だな?。入口から男がひとり、何か引きずっている…死体だな?。3体を並べる。すると、しばらくして息づかいが聞こえはじめる…布が上下に動く、だんだん大きく、鼓動のように。布しか見えないがその中のグロテスクな屍肉のかたまりは容易に想像できる。死者のカラダがうごめく、どんどん不気味に大きく、立ち上がる…いよいよ化物の登場。

と、ジッパーの音、ひょっこり、首が飛び出る、ひとつ、ふたつ、みっつ。3つの頭がキョロキョロ。顔を白く塗った3人はカラダが勝手に動いてしまうようだが目は笑ってなどなく…それは死んだ眼だ。無言のまま死者のパフォーマンスが繰り広げられる。赤いゴム(太い血管にもみえる)、紐、リンゴなど小道具の使い方が面白い。

かなり体力を必要とするのではないかと思うが、死体のどこにそんなエネルギー源があるのか。3体ともたっぷり汗(?)をかいているので何かあるはず。

コミカルな動き、死体版二人羽織、長いゴムを使った攻め、リンゴの奪い合い、あや取りと縛られた死体とのシンクロ…。

こんな表現もあるのですね、びっくりしました。

⬛M.M.S.T:もちろん原作は未読。男1と女3(召使いと3兄弟)。床にレンガが4つ、細長い木棒をくくっただけの十字架、黒い紐。わずかな明かり、途中から奥の壁にあたる照明、ぼんやりした点、木漏れ日、格子模様、女3人は黒い衣装なので照明が当たると顔に冷たい陰影ができる。

BGMに歌…と思ったらホントに歌っている。登場人物は輪になっている黒い紐でカラダを支え、レンガの上に立っている。低いしわがれた声(豊田さん)、顔の光と影の縞模様(照明)が表情に深みを与えている。一人は文庫本を読んでいる(タイトル不明)。

一歩踏み出すごとに苦痛が増すような動き、問いかけられる言葉が黒い空間を埋めつくすように感じました。




ダンスがみたい!15

ダンスがみたい!15

「ダンスがみたい!」実行委員会

d-倉庫(東京都)

2013/08/21 (水) ~ 2013/08/28 (水)公演終了

無題805(13-234)
19:30の回(曇)。18:57会場着、受付、19:01開場。すみません、単調でバラついたパターンの繰り返し(苦手…)が多くてダメでした。開始時の闇とフラッシュ、これが残像か…とは思いましたが、とにかく長い…。客席手前で横一線に並ばれると、壁の向こうの…ソロの様子がみえません、どうして左右、奥ではないのでしょう。隣の方、みえそうな方に大きく体を寄せてみていました。19:30前説(60分)、19:35開演~20:30終演。終演後の挨拶なし。

ネタバレBOX

逆立ち、衣装に穴を開けそこから顔を出して、衣装を脱いで、ヘンな顔…静止画ならいいとして、舞台の上で佇んで…だから何だろう(振付??)と思ってしまうほど集中できませんでした、あわないときはどうしようもありません。
廻天遊魚

廻天遊魚

アムリタ

新宿眼科画廊(東京都)

2013/08/23 (金) ~ 2013/08/28 (水)公演終了

満足度★★★★★

無題804(13-233)
20:00の回(曇)。2回目、19:20受付(整理番号カード)。19:31開場、昨晩と同じ奥側、やや左に座ります。今夜は大人数のグループの方など、役者さんと同年代の方が多い。こちらの劇団、スタッフのみなさん対応がよく、開演待ちのとき客入れ、どれも丁寧。座って入口側をみるとビデオカメラ…昨夜もあったのか。空調の音に紛れて一定のパターンを繰り返すBGM。19:58前説、20:03開演〜21:30終演。学生5人+社会人2人とお聞きしました。演出と役者さんの個性が惹きあいながら何度でもみたくなるような時間でした。

永渕さんは「人魚の薬」をみていました。当パンでみなさんの今後の予定をみると、「鬼フェス」はみたいけど日程的に無理そう、酒井さんの「呼吸(白米少女)」はみに行きます(白米少女は「riverbed〜」以降ずっとみているので)。

ネタバレBOX

正直なところ、「八尾比丘尼」と3組みの男女の関係はよくわからず(すみません)、この物語、実は八尾比丘尼の800年の一部だったのかとか…どうして男はみな独りよがりなんだろう、いまどき男社会だからではなさそうだし、溺愛(一目惚れ含む)というより底なしの自己愛か?など…。

お話はよくわかないけど、いつもみに行く劇団がいくつかあります。そのもっと先にはダンス公演もあるのですが、その時間、そこにいて感覚を解放しながら受容する…時間ですね。

照明が色合いを巧く変える、シーンの切り替えがさりげなく、でも、効果的に感じることができました。

この時期、空調の調整が難しいのでしょう、時々、寒く感じることがありました。
廻天遊魚

廻天遊魚

アムリタ

新宿眼科画廊(東京都)

2013/08/23 (金) ~ 2013/08/28 (水)公演終了

満足度★★★★★

無題803(13-232)
20:00の回(曇)。19:20受付(整理券あり)、19:30開場。対面式の舞台で奥へと促される。真ん中にひし形の白線、客席と同じ丸椅子が4脚とひとり女性が座っているのが1脚。入って左の壁は鏡がオープンになっていて反対側は反射板のようなものが貼り付けてあり、なので少し広くみえます。。19:59前説(80分)、20:03開演~21:29終演。前半と後半とでは印象が違っていましたがとても面白いものでした(なのでまたみに行くことにしました)。脚本/演出の萩原さん、2011年6月に演習3「第七官界彷徨@早稲田」をみてました(藤原さん出演)。

ネタバレBOX

男が3人…最後まで頼りない存在、その男に振り回される女が3人、あと一人(最初からいる)不老不死の女。恋人、兄妹、父娘…それぞれの男女の間柄。ひし形の白線、その内側は物語の世界なのか。白い紙(便箋、メール)と白系の衣装。鏡に映るのは反転した像、こちら側(表)と向こう側(裏)が同時にみえる。
癒し刑

癒し刑

ガラス玉遊戯

王子小劇場(東京都)

2013/08/21 (水) ~ 2013/08/25 (日)公演終了

満足度★★★★★

無題802(13-231)
18:00の回(曇)、表に17:15受付、17:30開場と貼り紙あり、珍しくドアが開いているので下におりて聞いてみてとりあえず階段途中で待ちます、時間になり受付(整理券あり)、しばらくして開場、今回も対面式で手前側に座ります。パイプ椅子席、奥3列、こちら4列。横長の床面が高い「濃い青色」の舞台、左右の壁に大きなパネルがあり同じ青、床とそこに白い書きなぐったような筆跡(ペンキ?が盛り上がっている)。パネルの下にはミニ椅子、各6脚(役者さんはここに控える)、舞台上、大きなクッションが6つ、白い椅子が両端に各2脚(足を固定してあるのでしょうか、ちょっと動いたら後ろに落ちるギリギリの位置)。BGMにはせせらぎ、鳥のさえずり…お話とつながっているようです。18:02役者さん登場、まだ本番前ですよといってお客さんに話しかける…95分という説明、他の役者さんも次々に。グレーのお揃いのスリッパ、18:05前説(与古田さん)〜19:39終演。いろいろ考えることができるお話でした。「わたしのゆめ(2011/5)」からで4作目。

ネタバレBOX

(精神的な)痛みを和らげるもの…麻薬、鎮痛剤、リフレッシュ、気分転換、適度な運動などではなく、外科的な力を借りて、化学的、精神的な効果を得る。「メンタルペース」はどうやら新しい治療法。みていると基本的になんでも受け入れてしまうようで、ファイルで頭を叩かれても、避けない、怒らない…(ここはよく書いてあったと思いました)。それが副作用なのでしょう。外部の刺激をキャンセル=ノイズキャンセラーみたいですかね。確か、患者(でいいのかな…マイナスの)自身の精神状態の根源をパワー源として機能すると言っていたような。考えてみると、この類の「よく効く」ものは海外のメーカーが技術も特許も独占し、金儲けにはしる..というのがセオリーで、社内の良識的な意見はドラマでしか出てこない。

「(かなり濃い)青」には何かセラピー的な特性があるのでしょうか…

レムという作家の「星からの帰還」。ある未来のこと、人々は「ベトリゼーション」という医学的な処置(手術)を受けているため「攻撃性」がなくなっている。闘争心がないので争いがない、平和で安定した社会になっている未来。本作は違って、治療を受けると、俄然、やる気になる。結構なことではないか…「装置」を埋め込まれても他人にはわからないのであればなぜ拒む必要があろう…自分を喪ってしまうから?とある国で整形がよく行われているといいますが…それとこれとの違いは…肉体と精神のように単純なことではないでしょう。

菊地(未)さんは7月のJACROW、松下さんも7月の「幸せは…」、林さんは3月の「コーヒーが…」、園田さんは2月の「朝日一家…」などをみていました。
サークル

サークル

劇団光希

シアターKASSAI【閉館】(東京都)

2013/08/21 (水) ~ 2013/08/25 (日)公演終了

満足度★★★★★

無題801(13-230)
13:30の回(曇、でも降りそう)。13:58受付、開場、ここで冷たい飲み物をいただきました。最前列はミニ椅子、2列目から普通の椅子。薄暗いのは照明のせいだけではないようで、遠くなってしまった「昭和36年」、「炭鉱の街」が静かに記憶の底で眠りについているようにみえました。

先日、「高度成長 昭和が燃えたもう一つの戦争(保阪正康著)」という新書を借りました(完読できず返却…)。満州事変(昭和6年)〜終戦(昭和20年)までの14年と所得倍増計画(昭和35年)〜石油危機(昭和48年)までの14年。「戦争」と「経済戦争」を比較した内容で、本作はちょうど後者、豊かな社会の実現に向かって突き進み始めた時期にあたります。

13:30前説(某TV局から駆けつけたアイドルだと言ってたが、怪しい…130分)、13:36開演〜2名にTシャツが当たる大抽選会〜15:51終演。

今から遡ること半世紀強、サークル…熱いものを持った男たち、女たちの物語でした。「べじたぶるーす(2011/8@BOX)」からで4作目、森下さんは他に客演2作。

ネタバレBOX

素直に…泣けました。役者さんが役を演じているのではなく、衝き動かされているとしかみえませんでした。相手の胸ぐらをつかむ時の腕、握り締めた拳、かと思えばふと見せる温かい眼差し、みんなどうしようもなく不器用な男たちっ!!女たちは揺れ動きながらもそんな男たちをずっと見守る。みなさん好演。

開演前にかかった曲(1960年代あたりでしたでしょうか)の中には今でも聴くものがありました。

「道り寄」。「全品参拾圓」、枝豆、らっきょ、焼き鳥、鯵の塩焼き、冷奴、肉じゃが、玉子焼き、おにぎり、お茶漬け、ビール(確かにどのメーカーか…ですね)、熱燗…、カウンター左、大鍋の中は何だったんでしょう。三種の神器のひとつ、冷蔵庫も高度成長期に普及。
WANTED

WANTED

TEAM空想笑年

ザ・ポケット(東京都)

2013/08/22 (木) ~ 2013/08/25 (日)公演終了

満足度★★★★★

無題800(13-229)
18:30の回(曇)。17:46会場着、受付は17:45から(整理番号券あり)、会場の外に時間の案内あり。18:00開場、座ってすぐ大量のスモーク、会場内が霞む。工事現場で組まれているような足場、大きなスピーカーとMarshallアンプ。ルパンの世界がここにありました。

18:20前説(アナウンス、140分)、18:32開演~「炎のたからもの」~」21:04終演。ルパン3世は初代(大隅、高畑、宮崎、大塚)を放送時にみていて、実のところ、随分キャラクターが変わったこと、五ェ門と不二子の声が変わったこともありその後のシリーズはあまり好きではありませんでした。1979年の「カリオストロの城」、1980「死の翼アルバトロス」「さらば愛しきルパンよ」ここらまでです。とはいえ、「説明」にルパン、次元、五右衛門の名前(なぜ不二子がいない?)がありましたので、どうかな、という思いでみにきました。

ネタバレBOX

緑と赤の新旧2パターン、ほとんど目のあたりが見えない次元、どうもメイドにしては立派なボディだと思っていたら不二子。それに銭形と、よく描かれているし、アクション、殺陣もスピード感溢れ、2階建て舞台の高さをものともしない運動量でした。

特に次元の仕草はアニメそのもの、ルパンのおちゃらけさと純なハート、五右衛門は10倍くらいパワーアップ、こんな舞台になるのかと驚愕。

ギター演奏(短いけど)もあり。ちゃんとMarshallから音を出していました。ギターのメーカーはわかりませんが「4:2のペグ」は初めてみました。
メロスを待ちながら

メロスを待ちながら

unit-IF

d-倉庫(東京都)

2013/08/23 (金) ~ 2013/08/25 (日)公演終了

満足度★★★★

無題799(13-228)
14:00の回(曇)。13:02会場着、受付(チケットレス)。13:30開場。奥のテーブルに座っているとスタッフの方があらすじを書いたもの(A4、1枚)を持ってきて下さいました。題して「2分で分かる! 走れ!メロス」。「メロス」をきちんと読んだことはなく、型破りな芝居を幾つかみただけ。舞台には何もない…ことはなく、何かの暗示か、魔除けか、小さな象がいる(置いてある)、最初、なにかの装置かと思いましたが、指で摘むことができるくらいの大きさ…象。奥の左右には天井から白いカーテン。開演時間を5分過ぎてもコメントなし、14:08ヴァイオリンが聴こえ、座席後方から役者さん登場、14:09前説(ロンリー小山さん)、そのまま開演〜15:54終演。ラスト、意表を突かれました。

ネタバレBOX

作品に近い部分については、やはりよく(その面白さんが)わかりませんでした。検索してみると、信頼することの大切さを描いた作品、というコメントがありましたが、いかにもという作風はあわないのでした。

だからといって役者さんたちが見せてくれる舞台も同じこと、ではありません。椅子(玉座)、ドア、家具になったり、歌とダンスを交えた独自の世界。

「メロスは激怒した」で始まらない、そして「赤面」することがなかったメロス、これも型破り。
木

ろりえ

サンモールスタジオ(東京都)

2013/08/22 (木) ~ 2013/09/01 (日)公演終了

満足度★★★★★

無題798(13-227)
19:30の回(曇~雨)。18:45受付(整理券あり)、19:02開場。会場入り口に時間の貼り紙あり。「三鷹の化け物」からで4作目になりました。チラシそのままの舞台、円形の台に長い時が刻まれた皺のような樹皮、よくみると瞼、唇、耳らしきもの...そのくせ頭上を覆う葉は鮮やかな緑...鼾が聴こえる...のは、この木から?最前列はミニ椅子4脚、2列目(一部指定席)からパイプ椅子。森の奥のようで、いろいろな鳥の鳴き声。19:27前説(アナウンス)、19:28前説2(会沢さん、喫煙シーンあり)、19:32強い風の音で開演~二部(って言ってた)構成のようですが休憩はありません、~21:41終演。金髪の少年が辿る「木」を軸にした不思議な人生。裸体(二体)や実物大の「**」とかが出てきて、舞台は狭いくらい。場転はそうくるのか、と開演前にぼんやりしていたので気づかなかった。「かもめマシーン」でみていた松原さんが出ていらしたのでおっ!と思いました。

ネタバレBOX

期待通り、眼や唇は動きました。巨大な目玉はボーリングのボールくらいあるでしょうか、で、円形の舞台はお約束通り回りました。続けて回る舞台をみていたときは意識していたのですが、最近は回らないものばかりだったので気づきませんでした。しょっちゅう回ります、ぐるぐると。動き出すとき、ちからがかかるので、電車発車時のように役者さんはちょっとフラつきます。停車位置を調整するため戻ったりもします。木の裏はからっぽで何もなく、上部から暗幕がかかっていたのは、その中に操者がいたからではと推察。表と裏、ここで芝居は展開、この木がある火山の島から出てゆき、戻ってきた金髪の美少年(以後、生長してむさくなる)の物語、馬と熊(大きい)、裸体の入浴シーン(但し、オトコ)、ラストの木の胎内から現れる少年、星の輝きを背景にシルエットとなり立ち上がる姿はとてもきれい。
ニールサイモン・作 「カルフォルニア スィート」

ニールサイモン・作 「カルフォルニア スィート」

有機事務所 / 劇団有機座

萬劇場(東京都)

2013/08/20 (火) ~ 2013/08/23 (金)公演終了

無題797(13-226)
19:00の回(曇)。18:35会場着、受付(一部、指定席)。前2列が椅子席(平地)、3列目から劇場の椅子(ひな壇)。舞台向かって左のブロックに座りましたが、上演中、かなり寒い。ニール・サイモンの作品は初めて。娘が「おかしな二人(但し、宝塚版…)」をみに行っていたので、どんなものかと。海外の作品、となると当然名前も、しかし見える姿は和風、ここが難所で、今夜もここを越えることはできませんでした。下手:入口、リビング、テーブルと椅子、金色の装飾…電話。上手:ベッドルーム、トイレ、ベッド横に小さなテーブル、赤い電話。舞台奥のドアから行き来。中央に家具を配置。両室とも奥の壁に絵(黄色い額縁、青い…何かが描かれて)がかけてあると思ったら、窓でした。みていて翻訳ものらしさが出ている感じがするのに、やはり、違和感が残ってしまったのでした(翻案して旅館だったら…)。

毎話、テーブルクロスが替わりました(青→緑→赤→黄)

下手のテーブル上に色鮮やかな花があるのですが、役者さんが椅子に座るとまるっきり被ってしまうのと、その後方のソファーにもう一人が座るとダブルで見えませんでした。

18:58前説(団体さんが遅れているので5分押し)。19:05開演〜21:44終演。

ネタバレBOX

二人は知っているのに私は知らない...場所のことや習わしのこと...これは映画をみていても、昔、外国のTV番組を見ていても条件は同じはず...でも、なんで芝居だとだめなんでしょう。

お話の内容は置いて、仕草はよく現れていたように思いました..濃いというかオーバーなところとか。
蝶を夢む

蝶を夢む

風雷紡

シアター711(東京都)

2013/08/11 (日) ~ 2013/08/18 (日)公演終了

満足度★★★★★

無題796(13-225)
14:00の回(晴)。2回目になります、1列後ろでみました。冒頭で「事件」がおこり、その理由を求めてお話が進む。説明に「帝銀事件」「甘酸っぱい香り」「血反吐」…凄惨な場面を連想させますが、舞台では苦しむシーンで終わる。死んだのは4人、捜査側の人物として4名、残るのは4人…うち1名は少女であり除くとすると…3人、単独か共謀か…それと「動機」。怨恨か、金の恨みか、色恋か。1回みているのに、これが結構考えながらみていました。

ネタバレBOX

奥様に葡萄を勧められた時の狼狽、苦いものを飲み下すかのような食べ方、互いに交わす視線…何に怯えているのか、怪しい!!ここでグラスは4つ、死んだのも4人、で奥様も体調がすぐれなかったというのはウソかマコトか。グラスはそのまま「現場」に残されていたので分析できたはず。

谷仲さん、JACROWに出ていらしゃるときも感じるのですが、変幻自在「不思議な衣」を身につけているかのように、どんなシーンであっても、ピッタリ、その場に一番相応しいもので登場、一声発すれば暗転中でもわかるのでした。

Satokoさんは青果鹿でみる少年役とまるっきり印象が違います。青果鹿を初めてみたのは2011/12で一人芝居。昨年12月、この劇場で「ZeroPlus0+」(吉水さんも出演)をみたとき、1年も空いたのでホントにご本人か?と思ってしまいました。さすがに、今回は、3月に公演を(2回)みているので大丈夫。それでも同一人物とはみえない変わりっぷり。

吉水さんのお芝居は久しぶり、着物姿は初めて。
ダンスがみたい!15

ダンスがみたい!15

「ダンスがみたい!」実行委員会

d-倉庫(東京都)

2013/08/21 (水) ~ 2013/08/28 (水)公演終了

満足度★★★★★

無題795(13-224)
19:30の回(曇)。18:30受付、ロビー開場、19:00開場。今夜は予約完売。当日券はキャンセル待ちで19:00から。この時間で舞台上には男性ダンサーが仰向けに横たわっています。もっとも上半身は暗幕に隠れて見えません。井田亜彩実さん、振付・構成・演出の初日。7名のダンサーによる刺激的なパフォーマンスでした。19:00前説(60分)、19:37開演~20:35終演。絞った照明に浮かび上がる肉体の明と暗、直線と曲線が美しい群舞、BGMもよくあっていました。客席後方から登場、舞台と客席との間も使った展開。力強く、新鮮でした。

ネタバレBOX

何に似ているかなと思いながら..細胞分裂みたいだし、小刻みな運動があり、突然、分かれる。すぐにはひとりでは動けずフラつく。ペアまたは数人の流れるような組み合わせにはスピードがありました。客席の間、階段を転げ落ちたのには少々驚く。
わたし、▽、festival

わたし、▽、festival

mimimal

新宿眼科画廊(東京都)

2013/08/10 (土) ~ 2013/08/20 (火)公演終了

満足度★★★★

無題794(13-223)
19:30の回(曇)。受付前に着いてしまい階段下で少し待つ...蒸し暑い。19:00受付、入り口側が客席、桟敷、マル椅子、パイプ椅子。舞台には水色模様の布(天ぷら銀河用)が吊らされています。mimimalは4作目になりますが、いつも不思議な感覚に陥ります。ストーリーよりも雰囲気を味わいに来ているようです。ケッタイな道具と動き、大きな器にみえてしまうセリフ(中に何を詰めるのかは観客任せ)、結構、じっとしている(固まっている)役者さん、今夜も健在。

天ぷら銀河は初めてで、こちらもなかなか好みでした。ゴダイゴ(1979..この映画は劇場でみました)とビートルズは世代的にかなりずれているように思うのですが、選曲の基準はどうだったのでしょう。「なぜ未来人」という問いにハッタリでも思い込みでもいいのできちんと意見が欲しかった。お客さんは懸命に考えながらみている(当たり/外れは関係なく)はずなので...

19:23開演前のトーク、5分押し、19:34開演~20:01(天ぷら銀河)~20:34(mimimal)~20:50(アフタートーク)。

すでに、私には好き嫌いを超えた時間になっているようです。

PADMA vol.5 「戦国BARASHI」

PADMA vol.5 「戦国BARASHI」

Performance team PADMA

スクエア荏原・ひらつかホール(東京都)

2013/08/16 (金) ~ 2013/08/18 (日)公演終了

満足度★★★★★

無題793(13-222)
18:00の回(やや雲)、17:20会場着(全席指定)、17:30開場。こちらのほうには来ることがなく此処は初めて、後で調べると「平塚小学校跡地に4月1日」オープンとありました。公共のホールですので、舞台と客席が分かれていて「赤坂GENKI」のような臨場感はどうかなと思っていましたが...ちゃんときましたよ来ました。

あろうことか客席後方からマウンテンバイクが突進してくる...と思う間もなく眼前に太い車輪...ピタリ。そのまま何事もなかったかのように客席を煽りながらステージに(文字通り)躍り上がる。これがPADMA。めまぐるしく、力強く、より高く、より速く、他ではみることはできないパフォーマンス。

クロスワールド

クロスワールド

夏色プリズム

北池袋 新生館シアター(東京都)

2013/08/14 (水) ~ 2013/08/18 (日)公演終了

無題792(13-221)
19:30の回(曇)。18:45受付(整理券あり)、19:00開場。入ると対面式の座席で奥(いつもは舞台)に誘導されました。パイプ椅子が3列で、かなり高い位置。上がるために階段が用意されていますが、つまづく方も多い。正方形の舞台は周囲に1メートル幅ほどの通路(10センチくらいの高さ)、その内側、(客席から見て)下手に2人掛ソファー。入り口側ではない3か所の角にはデスクと椅子がありそれは普通のカタチではなく木枠を立てたようなデスク、大きさが異なる三角形の底辺をあわせズレを残したままの椅子。デスクの上にファイル(履歴書っぽい)。座席の位置が高く、座ると役者さんを見下ろすことになります。

19:25(前説)、19:31開演~20:56終演。こちらは初めてですが川島さんはジ~パンズでみていました。SFというのであればどうしてもセンス・オブ・ワンダーを期待するのでした。

本作品と逆の物語、ある「実験」から逃れる二人を、会話だけでSFマインドあふれた物語としてまとめあげたものとして「花束を渡すのは誰だ?(2013/3)」がありました。

ネタバレBOX

クローンという素材はすでにSFの世界から日常に降りてきているテーマ。天上の采配と地上の新しい(とはいえないけど)生命とのせめぎあい..のようですが、なぜそうなるのかがよくわかりませんでした。iPS細胞、出生前診断、遺伝子操作など今日でもすでに技術的にできることはあり、それを超えてあえてお話としてまとめてみせる理由が舞台の上にあったかというと「?」な部分が多かったように思います。

クローン人間が20歳になるには20年が必要ですし、そこまで成長するには多くの実験が行われ...成功/失敗があるはず。なぜこの2体なのか、女性である理由は何か(男性では成功しないのか?)、その組織を社会的、経済的に支えているものは何か、それが天上の怒り(倫理)に触れるほどの悪であるのはなぜか、抹殺する役目の「黒い男」は誰?.など。

射殺して放置してちゃダメでしょ...ね?実験の証拠なんだし。

また、結局すべては「運命」なのであればクローンの誕生も「運命」なのではないでしょうか。

いや、そうではなく(単純なクローンではなく)他に生命維持の方法を備えた人造物、そうでもなく人造物に疑似意識(AIとか)をもたせたもの...あたりになるとSFらしさが出てきたのではないかと思います。

赤ずきんちゃんの森の狼たちのクリスマス

赤ずきんちゃんの森の狼たちのクリスマス

演劇ユニット パラレロニズム

シアターシャイン(東京都)

2013/08/13 (火) ~ 2013/08/18 (日)公演終了

無題791(13-220)
19:00の回(曇)。18:43会場着、受付、会場入口でスタッフの方から足下に気をつけるように…床一面に小さく千切った新聞紙、舞台(此処は奥行きがない)上、左右に四角い盛り上がり、やや下手、木のベンチ、中央に緑の木(人の背丈ほど)、床面見えず。椅子席4列。こちらの劇団は初めて。鳥の声、ピーチク、ピーピー、ホーホー、カァ、虫の声、どうやら森の中、よくみると床に赤、黄、緑、茶の葉っぱがちらほら。18:55前説、19:03開演、客席後方から男登場〜20:40終演。他になさそうな雰囲気のお話でした。説明通りの内容。

ネタバレBOX

役者の動きが全体として少ないのは舞台の広さだけではないように思えます。(演出)意図的なのでしょう…会話に一般的なテンポが(あまり)ないし…盛り上がるはず(?)の物語性はどこに...時々、絶叫調になりますがちょっと唐突でした。オオカミ、ウサギの役回りがよくわからない。

他の別役作品は、てがみ座の企画公演で『眠っちゃいけない子守歌(2012/8)』をみただけです。確かに、そのときの作品もなんてこともないお話だったのですが、みている間ずっと引き込まれていました。贔屓の劇団であることを差し引いても今夜との違いはなんだったのでしょう。

たぶん、別の作品をどう演じるかをみてみないと..と思いました。
ヒーローズ

ヒーローズ

少年社中

劇場MOMO(東京都)

2013/08/08 (木) ~ 2013/08/18 (日)公演終了

満足度★★★★★

無題790(13-219)
19:00の回(曇)。18:40会場着、受付(全席指定)、中へ。積木細工を組み合わせたような舞台、下手にテーブルと椅子。幾何学模様の創り。こちらは「天守物語(2011/6)」以来で2作目(加えて「15 Minutes Made(2010/12)」あり)。18:55前説(客席後方から)、19:01開演~20:41終演。

とても面白かった。ヒーローが9人というと「ゼロゼロナンバー」の9人のようでしたし、オープニングのヒーロー紹介もTV旧作のイメージに似ているような気がしました。今夜は加藤さんのプロローグで、ぬいぐるみの相棒がひとりで動いて芝居をしたのには笑いました。

SFマンガちっくなストーリーと弱そうなヒーローたち、そして怪しい男。ほとんど全員がずっと舞台上にいるわけですが、キャラクターの違いがよくできていて、ヒーローとしてのパワーのことや、やはり不思議な男などお話も好みでした。

ネタバレBOX

「基地(コンピュータ)」は、「月は無慈悲な夜の女王」のマイクにも似た親しみを感じました。自らの意思で動くことがよいのかは別として、ダウンロードできるという設定も今風(そこでピンとこなかったのはしかたがない...)。

決してあきらめない我らがヒーローたちでした。

但し...9人もいて(男女混成)トイレはひとつしかないのだろうか??
読書劇 二十歳の原点

読書劇 二十歳の原点

オフィス再生

秋葉原アトリエ「ACT&B」(東京都)

2013/07/19 (金) ~ 2013/07/21 (日)公演終了

満足度★★★★★

無題789(13-218)
16:00の回(晴)。15:50会場着、受付、そのまま中へ、此処は2回目。原作は文庫を持っているもののやはり未読。もともと「四人囃子」のアルバムに本作のサントラ盤があって、でも「一触即発」は買ったのに本作は未購入。ならば原作くらいは手元に…と相変わらずいい加減な動機、それが芝居になって見ないわけには…。開演に間に合わないかもと思いましたが何とか。空いている席へ、やや上手側。息を整え舞台をみると二人横たわっています。それぞれ何本もの「赤い糸」に繋がれ、その先は舞台角にある「指に」。もう一つの対角線上には机と椅子、ノートやペン、ウイスキーのボトル…本が乱雑に、ヒトラー伝記、政治学、テロ日記、ロシア革命、文化人類学の考え方…など。17:40終演。ウィキペディアに「自殺…した日本の著名人物一覧」というのがあります。作品に触れたことがあるのは、金子みすゞ(1930年26歳)、久坂葉子(1952年21歳)、高野(1969年20歳)、鈴木いづみ(1986年36歳)…。

蜘蛛の糸のように真っ赤な糸は二人の男によって生き物のように操られる(舞台「写真あり」)。

ネタバレBOX

赤い糸は血管のようにも剥き出しの神経のようにもみえます。
女の作るものなんてダメだね

女の作るものなんてダメだね

みどり人

パフォーミングギャラリー&カフェ『絵空箱』(東京都)

2013/07/25 (木) ~ 2013/07/30 (火)公演終了

満足度★★★★★

無題788(13-217)
18:30の回(小雨)。17:55会場着、受付、そのまま中へ。カウンター側に椅子席3列。周囲が暗幕で覆われた舞台、客席ギリギリにテーブルと椅子が一組。四角い底浅の皿と空のグラス、ナイフ&フォーク。18:30前説(さいじょうさん、97分、ブランケットの用意あり)、18:33開演〜20:11終演。みどり人は3作目。姉妹の部屋、スーパーのバックヤード、新宿のおしゃれなブティック、とある喫茶店。どれも小さなお話ですが表と裏、登場人物の姿を各話で上手につなげて現し、「いやいやこれは確かにある」と思わせる仕上がりで面白かったです。

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