Ulster American
本多劇場グループ
「劇」小劇場(東京都)
2024/04/17 (水) ~ 2024/04/21 (日)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★
出演者が3人でセリフが膨大な海外の現代口語劇(原作:デイヴィッド・アイルランド、翻訳:小田島創志、演出:大澤遊)。
劇場主でもある男性演出家(前田一世)の手配で、新進の若手女性劇作家(椙山さと美)が人気男性俳優(池田努)と初顔合わせ。彼は彼女の芝居に主演するのだ。明らかに男性2人が優位にある関係性だが女性は全く尻込みせず、全員が正面からぶつかり合う。
役人物の思惑を細やかに踏まえつつ戯曲の要請(明確な意図)にも応える必要があり、臨機応変に柔軟に、でも結果的には緻密に組み立てる演技が求められるのではないか。俳優は大変だったろうと思う。
胸襟を開き本音で語り合うことは美化されがちだが、他者を尊重し思いやる姿勢が不可欠なのだと改めて確認。誰かを傷つけるぐらいなら黙るべきだ。
男性2人は「(戯曲には)歴史が大事」等とたびたび口にする。人間(の歴史)を軽々しくネタにして作品にし、食いぶちを稼いだり名声を得たりするクリエイターのなんと多いことか。私自身、このことには敏感でいたい。
※車椅子で伺い(私は自力で階段の上り下りができます)、劇場の方々に心尽くしの対応をしていただきました。今まで公共劇場しか経験していなかったけれど、本多劇場グループの小劇場公演なら安心して観劇できると思いました。付き添いの家族も助かっていました。本当にありがとうございました。
イノセント・ピープル
CoRich舞台芸術!プロデュース
東京芸術劇場 シアターウエスト(東京都)
2024/03/16 (土) ~ 2024/03/24 (日)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★
全出演者が役割に集中しつつ心を開いて、作品のために力を尽くしているようだった。こういう場に立ち合えたことが嬉しいし、これが芝居の醍醐味だとも思う。
日本の俳優が日本語でセリフを言って外国人を演じる芝居は珍しくない(シェイクスピア、チェーホフなど)。でもこの作品では、原爆を作ったアメリカ人を日本人が演じ、やがて日本人役も登場する。この仕掛けによって、日本の観客はどこか遠くの物語を外側から眺めるのではなく、自ずと当事者で居続けることになる。
劇中のアメリカ人は敵国人である日本人を「ジャップ」と呼び、あからさまな差別をする。それを日本の俳優が堂々とやりのけるさまに少々戸惑い、気まずさも感じるのだが、俳優それぞれが役人物として懸命に生きようとする誠実な演技のおかげもあって、私はロスアラモス国立研究所の青春群像劇に入り込んで行った。
しかし、その没入感は続かない。ある趣向によって次々に水を差されるからだ。観客は家族の物語を、研究仲間たちの人生をただ受け取るだけでは居られない。演出の日澤雄介氏が脚本の畑澤聖悟氏とのパンフレットの対談で語っていた「(戯曲に)真っ向から喧嘩売ってる」とはこのことだろう。
新型爆弾の研究者の葛藤や家族の別離など、年月を経て大きく変化していく人間模様を親しみを持って見つめ、心を寄せてともに喜び悲しんでいても、キノコ雲の下で起こっていたことが脳裏から離れない。廃墟に見える抽象美術の影響はもちろん大きい。役人物の加齢をメイクや衣裳などの外見で説明するのではなく、俳優の演技で示すことも異化効果になっていたと思う。
初演の時に固唾をのんで見守ったクライマックスと呼べるであろう終盤の場面は、今回もまた緊張感に満ちた瞬間だった。見ず知らずの大勢の観客と、あの、じりじりとした時間をともにできたことが嬉しい。副題の65年は1945年から2010年までで、2010年の場面は今から14年前、東日本大震災が起こる前だ。遠い昔のように感じる。この芝居が投げかけた問いはより差し迫ったものになってしまった。
自分が生まれ育った日本が世界唯一の戦争被爆国であることを、あらためて認識する。海兵隊役の内田健介さんがパンフレットに書かれていたように、日本が最初で最後であって欲しい。そう声高に言っていかなければと思う。
追伸:車椅子で伺ったところ、行き届いた対応をして頂き、スムーズに観劇をすることができました。ありがとうございました。
ブレイキング・ザ・コード
ゴーチ・ブラザーズ
シアタートラム(東京都)
2023/04/01 (土) ~ 2023/04/23 (日)公演終了
実演鑑賞
約2時間45分休憩15分含む。超面白かった。俳優がきびきび、伸び伸びと柔軟に交流し意味も思いも自然に立ち上がる。機知に富む長台詞もユーモアも夢見心地で堪能。緊張と弛緩も良い塩梅で、緻密な会話劇の鑑賞体験として最高。
理論に実践を伴わせること、言動に道徳的責任を負うこと、正しさ(正確性、正義)は絶対ではないこと…私もこの矛盾とジレンマを抱え続けなければ。抽象美術と具象の道具のバランス、人物をくっきり彩る上品な衣装も素晴らしい(美術・衣裳:山本貴愛)。暗転、転換も好みだった(演出:稲葉賀恵)。
甘い手
万能グローブ ガラパゴスダイナモス
J:COM北九州芸術劇場 小劇場(福岡県)
2022/04/23 (土) ~ 2022/04/24 (日)公演終了
実演鑑賞
学園もののドタバタコメディーで、サービス満点の娯楽作でした。大勢の登場人物を細やかに書き分けて、活きのいいセリフで空気が弾ませ、笑えるネタやエピソードもたっぷりです。脚本・演出の川口大樹さんの技量にあらためて驚かされました。
いっときの嘘だから、フィクションだからと気を楽にして勇気を出して、ちょっと羽目をはずしたり、できないことに挑戦してみたり、いつもとは違う姿を見せたりできるのは、演劇のマジックです。誰もがその魔法を自分にかけることができる…そう受け取れました。
最初の場面で主人公(野村世界役:荒木宏志)が「僕の、理想の世界です」と言っているとおり、いかにも“つくりもの”らしいハッピーな世界が繰り広げられます。「昔ながらの高校生活あるある」「昔の少女漫画的ストーリー展開」なども狙ったものだと思いますが、男子生徒の学ラン、女子生徒のミニスカート、女性教師のスカート姿などの定型的な表象には、首をかしげざるを得ませんでした。ひとめで属性やキャラクターがわかる明快さを優先したのかもしれませんが、今、上演することで古い価値観を延命させてしまう可能性にも、敏感であって欲しいと思います。
“みんなのお母さん”的な立場の年配女性(駄菓子屋店主)が登場したり、描かれる恋愛が男女間のものだけだったりして、ジェンダー不平等や性的マイノリティー差別への問題意識が薄いことも気になりました。サッカー部男子による体育会系のホモソーシャルな人間関係についても、俳優の演技は達者でしたし、微笑ましく描かれてもいましたが、私は積極的には楽しめませんでした。女子生徒が男性教師に恋をするエピソードも、無批判に描いていいものではないのではないかと個人的には思います。グルーミングという加害の深刻さを知ったので、特に警戒してしまいます。
出演者のなかでは女性教師・館山絵リ咲を演じた横山祐香里さんに何度も目を奪われました。どういう設定で何が求められているのかを的確に把握し、必要十分な表現を全身で行った上で、さらに観客へのきめ細やかな応答もされていたように思います。キビキビとした素早い動きとバシっと決まる表情も魅力的で、次は何をしてくれるのかなと期待して見つめていました。
ロビーのグッズ販売が充実しており、私は上演台本を購入しました。当日パンフレットに顔写真付きの出演者紹介があってよかったです。誰がどの役を演じていたかが明確にわかるパンフレットが欲しいといつも思っています。
カーテンコールで「CoRich舞台芸術まつり!2022春」最終選考対象作品であることの紹介と、「こりっちにクチコミしてください」等のアナウンスあり。ありがとうございます!
CoRich舞台芸術!の公演情報では「上演時間: 約1時間30分(休憩なし)を予定」ですが、劇場では「上演時間は2時間」となっていました…私、パニック状態になってしまいまして(大汗)、劇場スタッフの方々にさまざまなご迷惑をおかけいたしました…申し訳ございませんでした。上演は最後まで観られたのですが、終演後のトークは聴けず…無念!泊篤志さん(飛ぶ劇場)にお会いしたかったです。
ひび割れの鼓動-hidden world code-
OrganWorks
シアタートラム(東京都)
2022/03/25 (金) ~ 2022/03/27 (日)公演終了
実演鑑賞
真っ黒な空間に、大きな白い布に覆われた大きなステージがあります。よじ登るのに少し苦労するぐらいの高さがあり、パフォーマンスは主にその上で行われます。ステージの周囲にはまばらに、細長い白い棒が数本、刺さっています。棒高跳びの棒のような長さで、白樺の木々のよう。卒塔婆に見えなくもないです。
白いコートを羽織る俳優2人(薬丸翔と佐藤真弓)は言葉を使います。その他のダンサーたちの衣装は体にややフィットするデザインで、色合いは淡い灰色のグラデーションです。彼らは無言でした。言葉を操る人と体を操る人という2つのグループに分かれているように見えました。
当日パンフレットに、振付・構成・演出・出演の平原慎太郎さん、テキスト・ドラマターグの前川知大さん(イキウメ)の文章が掲載されており、今作のテーマである「コロス」の解説もありました。顔写真入り、プロフィールありの出演者紹介ページもありがたかったです。
※劇場ロビーで制作さんが私の足に気づいて(びっこを引いていた)、移動しやすい席に変更してくださいました。もう…涙出そうだった…。ご親切に感謝いたします。本当にありがとうございました!シアタートラムがもっと好きになりました。
オロイカソング
理性的な変人たち
アトリエ第Q藝術(東京都)
2022/03/23 (水) ~ 2022/03/27 (日)公演終了
実演鑑賞
上演時間は約1時間50分。終演後に「CoRich舞台芸術まつり!2022春」最終選考対象作品であることの紹介と、「こりっちにクチコミしてください」というアナウンスあり。ありがとうございます!
小さなカフェのような空間での、5人の女性俳優によるお芝居。フル稼働状態の俳優のアンサンブルを、ほぼかぶりつきで観られるのは小劇場の醍醐味です。しかも皆、演技が達者ときた!幸せ!
20代後半の女性・結子(滝沢花野)は10年前から音信不通になっている双子のかたわれ・倫子(西岡未央)を探して、ライター・カメラマンの女性ルーシー(万里紗)を訪ねます。双子と、その母・弥生(佐藤千夏)と、双子と弥生を育てた祖母・オト(梅村綾子)の生活を回想し、倫子が抱える秘密がやがて明らかになります。
双子を演じた滝沢花野さん、西岡未央さんは1人の女性の幼少期から思春期、そして成人後を演じ分けます。役の成長による変化のグラデーションがきめ細やかで、それぞれの時代の双子の気持ちを信じられました。
心の傷は怒りをともなって、倫子を突き動かしていきます。西岡さんは秘めたマグマを想像させる冷静さにリアリティーがあり、やがて暴発にいたる経緯に切実な痛みを感じさせてくれました。
お芝居全体については少々雑然とした印象があり、進行に危なっかしさを感じたところもあったので、欲を言えば、いつか同じメンバーで上演を重ねてもらえたらいいなと思いました。
終演後のロビーでは作中人物(倫子)が製作したとされる作品(動画)を販売していました(通常1000円のところロビーでは500円)。希望者へのコンドームの配布もありました。
“Na”
PANCETTA
「劇」小劇場(東京都)
2022/03/10 (木) ~ 2022/03/13 (日)公演終了
実演鑑賞
2020年3月に上演予定だった作品の延期公演です。購入した台本によると、半分ぐらい差し替えることになったそうです。2年の歳月を経てブラッシュアップされたんですね。
「名前」をテーマに、だじゃれを駆使してエピソードを積み上げていく短編集。お揃いのつなぎのユニフォームを着た出演者、演奏者たちが、マイムや歌などで楽しませるコント集と言ってもいいかもしれません。4つの灰色の箱が小道具、大道具を兼ねます(個数はうろ覚え)。
抽象美術・小道具で衣装も匿名性が高く、作品全体のクオリティーは生身の俳優の演技次第と言っていい舞台です。役作りの手がかりが少なく、衣裳の助けもほぼ得られず、道具なしの場面もありますから、観客に見せたいものをきめ細やかに実現させるには、つま先から頭のてっぺんまで意識を行き届かせる演技が求められます。
「名(名前)」がテーマということで、チケットは名刺型の小さなカードでした。残念ながら老眼が進んでしまった私には、文字が読めなかった…。カードに記載されたQRコードから当日パンフレットがわりのウェブサイトへ。顔写真を見ればわかるとはいえ、出演者が何役を演じたかのテキスト情報は欲しかったですね。稽古場インタビュー動画を見ればいいってことかしら。
ロビーの物販では脚本、Tシャツ、サコッシュなどが充実していました。規制退場あり。小劇場で出来得る限りのコロナ対策をしてくださったように思います。ありがとうございました!
透き間
サファリ・P
東京芸術劇場 シアターイースト(東京都)
2022/03/11 (金) ~ 2022/03/13 (日)公演終了
実演鑑賞
コロナゆえの自粛生活中の、久しぶりの観劇でした。私はこの公演を仕事の一環として拝見しています。
ロビーも広いし客席も余裕があって…シアターイーストっていい劇場!1人ひとりの観客に丁寧に、でも邪魔にならないように接する会場案内の方々の気遣いが尊い(涙)。場内案内係の方々のアナウンスがマイク付きで、よく聞こえました。マスクの上からフェイスガードも被られてますものね。ダンス関係者っぽいお客様が多かった印象あり。そういえば東京芸術劇場の「芸劇dance」という枠組みの公演でした。ダンス好きな人たちっておしゃれな人が多いですよね~♪
先にご覧になった方が「観る前に当日パンフレットを読んだ方がいい」とツイートされていたので、隅から隅までしっかり読んでから鑑賞。それが功を奏しました。読んでいなかったら最初から最後までチンプンカンプンだった可能性大!終演後に上演台本(500円)を購入しました。
パンフ掲載の「カヌンとアルバニアの文化」(ブレンディ・バロリ+アルバナ・バロリ)に、アルバニア北部に500年以上前からある独自の掟「カヌン」の解説がありました。「血の確執と復讐の支配」は衝撃的ですが、それは「カヌン」の核心ではないそうです。まず「個人の名誉が大原則」で、その次が「人の平等」。「与えられた言葉(誓い)」、「約束の神聖さ」、「客と友人への敬意(おもてなし)」も原則に含まれています。多くのアルバニア人のメンタリティーでは「法律とその執行は義務ではなく交渉できるもの」とされていることに驚きました。私が親しんできた価値観とはかけ離れたものが現存、機能していることを知って、かなり心を動かされました。
開場時間はそんな充実したパンフを読みながら自省する時間になりました。場内には密度の高い空気が満ちていて、出演者もスタッフも準備万端なのだなと思いました。そして開演するなり未知の世界に没入させてもらえました。パフォーマンスに迷いがないんですよね。静かに集中している周囲の観客のおかげでもあったと思います。終演時の拍手も観客の気持ちが伝わる、それぞれの音が響きました。
私は客席に居て、我を忘れていいんだよと劇場に許してもらえて、存分に思考を開放しました。とても刺激的で、幸福な体験でした。安心・安全な環境だからできることです。劇場で、あの日、同じ時間を共有していた方々に感謝します。
マがあく
シラカン
STスポット(神奈川県)
2022/03/30 (水) ~ 2022/04/03 (日)公演終了
実演鑑賞
STスポットのお馴染みの白い立方体の空間。あるアパートの空室をめぐるお話です。床に並べられた小さなドミノによって、その部屋の輪郭が縁取られています。劇場のなかに箱庭があると言えばいいでしょうか。部屋の中が主な演技スペースなので、ドミノをひとつ倒すだけで総崩れになるかも…というスリリングな空気が持続しました。また、ドミノは子供の遊戯、崩壊の連鎖、脆弱な境界線、人間の創作物の儚さ、虚しさなどを想像させました。
登場するのは6人の若い男女です。残念ながら演技がおぼつかないのと、繰り出される会話がだいたい破綻しているため、一体何をやりたいのかな…と探り探り眺める時間がほとんどだったのですが、終盤に入って予想外の人物(?)が登場して状況が一変。全員野球のような総力戦状態になり集中できました。ロシアによる侵攻で始まったウクライナ戦争から約1か月の時期だったこともあり、空き室をめぐる争いを領土問題とも捉えられました。
上演時間は約1時間10分。当日パンフレットに配役と出演者名が載っていましたが、登場人物の名前をおぼえられなかったので誰が何の役なのかわからず…。配役にどういう人物なのかわかる簡単な説明が欲しかったですね。ネタバレを避けるのが難しいかもしれませんが。
Navy Pier 埠頭にて
PLAY/GROUND Creation
横浜赤レンガ倉庫1号館(神奈川県)
2021/12/18 (土) ~ 2021/12/26 (日)公演終了
実演鑑賞
side-Cを拝見。超スリリングで面白かった♪俳優4人の交流が常に鮮烈で、独白で構成された戯曲であることを忘れるほど。ピンター作『背信』、『ラスト・ファイブ・イヤーズ』、NTLive「ジェーン・エア」を想起。
紛争地域から生まれた演劇シリーズ13
公益社団法人 国際演劇協会 日本センター
東京芸術劇場アトリエウエスト(東京都)
2021/12/11 (土) ~ 2021/12/12 (日)公演終了
実演鑑賞
出演者各自が自分の朗読・演技を撮影し、その映像を公開する内容でした。土井ケイトさんの独白が圧巻(映像)。ゲスト出演の竹中香子さんのトーク等について記録をしました。
https://shinobutakano.com/2021/12/12/19280/
Hello ~ハロルド・ピンター作品6選~
文学座
文学座アトリエ(東京都)
2021/12/03 (金) ~ 2021/12/15 (水)公演終了
実演鑑賞
読んだことはあっても観たことがない作品をまとめて観劇できる貴重な機会になりました。6戯曲を読んでから伺って良かったです。ハヤカワ演劇文庫に感謝!
https://shinobutakano.com/2021/12/07/19259/
本日も休診
明治座
明治座(東京都)
2021/11/12 (金) ~ 2021/11/28 (日)公演終了
実演鑑賞
柄本明さん、佐藤B作さん、笹野高史さんの競演。花總まりさんのコメディエンヌ振り、腑田瑞姫さんの歌もよかった。休憩時間にロビーでお土産を買うことがこんなに楽しいとは!
七本の色鉛筆
新国立劇場演劇研修所
新国立劇場 小劇場 THE PIT(東京都)
2021/10/19 (火) ~ 2021/10/24 (日)公演終了
実演鑑賞
約2時間。すごく面白かった!!昭和20~30年あたりが舞台の1973年初演戯曲。家父長制、男尊女卑の価値観が支配する世の中で、それぞれに正直に、どん欲に生きようとしたある家族の姿。30年間、七人姉妹の子育てに明け暮れた亡き母の罪、戦死できなかった若き帰還兵が受けた罰、次女が幼少期に背負った十字架、末の双子の捨て身の旅立ち…。『わが町』風だが苦味は強い目。無神経なせりふが可笑しかったな~。独白や長い語りを信じられた。
https://twitter.com/shinorev/status/1450810195555147776
キネマの天地
新国立劇場
新国立劇場 小劇場 THE PIT(東京都)
2021/06/05 (土) ~ 2021/06/27 (日)公演終了
実演鑑賞
映画、演劇への情熱が役を愛し焦がれる役者の思いを通じて描かれ感涙。創作現場の環境改善(ハラスメント撲滅)を最優先にすべきと痛感。
https://twitter.com/shinorev/status/1405077197921021956
ほんとうのハウンド警部
シス・カンパニー
Bunkamuraシアターコクーン(東京都)
2021/03/05 (金) ~ 2021/03/31 (水)公演終了
実演鑑賞
ドタバタ喜劇舞台と劇評家2人の脳内劇場が交じり合う、アイロニックなお芝居。上に大きな鏡状のパネルがあり、客席が映っていました。自分も試されている気がしました。
https://shinobutakano.com/2021/03/30/18090/
マニラ瑞穂記
新国立劇場演劇研修所
新国立劇場 小劇場 THE PIT(東京都)
2021/02/19 (金) ~ 2021/02/24 (水)公演終了
実演鑑賞
『オズマ隊長』『尺には尺を』に伺えなかったので、どうしても観ておこうと思った新国立劇場演劇研修所第14期生修了公演(宮田慶子演出)。栗山民也さんの演出と比較しつつ拝見しました。『マニラ瑞穂記』は2022年9月に文学座で松本祐子さんが演出されますね。
https://shinobutakano.com/2021/02/27/17822/
ダウト 〜疑いについての寓話
風姿花伝プロデュース
シアター風姿花伝(東京都)
2021/11/29 (月) ~ 2021/12/19 (日)公演終了
実演鑑賞
めちゃくちゃ面白かったー!約1時間45分集中して考えて笑ってあっという間!!俳優上手いし戯曲巧みだし小空間贅沢だし終演後サービスのコーヒー美味しいしマジ至福。
彼女を笑う人がいても
世田谷パブリックシアター
世田谷パブリックシアター(東京都)
2021/12/04 (土) ~ 2021/12/18 (土)公演終了
殺意 ストリップショウ
世田谷パブリックシアター
シアタートラム(東京都)
2020/07/11 (土) ~ 2020/07/26 (日)公演終了
シアタートラムで鈴木杏さん主演一人芝居。約2時間。19歳の少女が体験した敗戦、ある男性社会学者の転向、堕落から見えた日本人の姿。「この鈴木杏を観ない手はない」と思う。狂気と正気を大胆かつ小刻みに行き来し、人間そのものを彼女自身にうつす。腹筋にも見とれた♪