満足度★★★★
白色
円形
ネタバレBOX
津波防止用の大防波堤を作ろうとしている港町で二浪している青年と、彼を巡る人たちの話。
先に東大に行った同級生の女性は東大を見限って海外留学を考えているのに、受かりそうもない東大に母親ともどもまだ拘っている愚かさ。
そのお母さんの直情的な行動には恐れ入って笑いました。
目的を持つこともモラトリアムな生活を送ることもできない浪人生、特に二浪生ともなると確かにいずいというしっくりこない感覚になるのでしょうね。そして、本当の目的、進むべき道に気づいたのかと思ったのですが、なんだよ、三浪かいって。
色々下心があってパソコンを買ってもらったはずなのに、伏線の回収は不十分でした。
青山円形劇場を偲んで作ったような舞台、来月観劇予定の『わが星』を意識したような舞台、時々120度ずつずらし配慮が行き届いていました。
満足度★★★★★
紙一重
紙一重でもあり、その間に無数の事情が存在するのだと思いました。
ネタバレBOX
娘を家に放置して殺した女を取り調べている男もまた家で息子を放置しているという話。
正面と脇正面の手前にそれぞれ子供の人形が置かれ、二つの家庭がありました。
犯罪者になった者とならなかった者は紙一重、この紙一重を並列に描いているところが秀逸でした。刑事役の谷仲恵輔さんの最初の疲れ切った顔と、別居中の妻に預けることにした後の少し安堵した顔の変化も見事でした。
児童相談所の職員と小学校教諭については、後一歩踏み込むべきだったとは思いますが、個人の問題ではなく組織の問題だと思います。
満足度★★★★
1940年
当時のルーマニアの片田舎はこんな雰囲気なのかなと思いました。
ネタバレBOX
1940年頃のルーマニアの片田舎にある宿屋に集いし将来のイヨネスコ、極右組織の鉄衞団のメンバー、地元の人々、魔女という職業の人たちが織りなす話。
もう一人、鉄衞団の資金源にでもしようと金のありかを問い詰めるために誘拐されてきたのか、身寄りを失くしたユダヤ人富豪の娘がいて、その心の声がべランジェでした。
「魔法はすぐ冷める。」
胡散臭い時代の極右的発想はすぐ冷めるということでしょうか。最近の日本に蔓延し始めた魔法も早く冷めてほしいと思います。
子供役のまじまあゆみさんと苺田みるく先生さんがバッチシで素敵でした。魔女を見たときは鴻上尚史さんが特別出演しているのかと思いました。
満足度★★★
解説付き
如何なものかと
ネタバレBOX
男女の性的常識が入れ替わって全人口が50億人から20億人にまで減少した世界。性犯罪が起きると犯した者が罰せられるのではなく、その気にさせるなどの原因を作った者が罰せられるような社会の話でした。
アフタートークで作品の趣旨が理解できました。男性と女性が入れ替わるといってもオカマとオナベではなく、性欲の積極性みたいなものが男女逆になったらということのようでした。これって肉食女子と草食男子の話で、別に特別ではないという気もしてきます。
いずれにせよ、解説付き演劇、言い換えれば解説がないと理解できない演劇というのが時々ありますが、古典の解説ならいざ知らず劇中だけで分かるようにしてほしいと思います。
満足度★★★
【A】観劇
血液型については竜頭蛇尾のような
ネタバレBOX
新入社員の営業研修中に頑張った二人がタッグを組んだら最強の成績を上げましたという話に、血液型による性格や相性の話が絡んだような話。
結局は営業に工夫を取り入れるような人が伸びるわけで、血液型による相性などについては肯定したのか否定したのかも良く分からず、グダグダになったように思いました。
満足度★★★★★
さすがの
大竹しのぶ
ネタバレBOX
一人の若いハンサムな男に惑わされた三人の女の話。南部の旧体制に押しつぶされた悲劇でした。
父親の仇と知らずに妻になり、くろんぼに密造酒を売ったという理由で秘密結社の俺たちがやったと真相が明かされ看病する気も失せて、末期癌の夫の死を目前にして、これから自分の好きにできるというところで夫に射殺される衝撃的なラスト。過去のエピソード通りに、猿が死んでショーは終わったと口にして死んでいくレイディ、伏線の回収は秀逸でした。
保安官の妻に親切にしたばかりに、バーナーで焼かれるという余計に残虐なリンチに遭った青年ヴァルも悲惨。
ただし、肝心なことは舞台の袖で行われている感はありました。そういう意味では、カーテンに隠されたお菓子売り場は最後まで見ることができないのかと思っていましたが、お花畑のような喫茶店のことでしたが、最後に見ることができました。
満足度★★★
【動ver.】観劇
静の勝ち
ネタバレBOX
静バージョンより10分長かったのは、スクワットや壁押し運動、返してよーと近づくと別の人に投げ渡すいじめに関連した運動、それに台詞の繰り返しによるものでした。
運動はいつものうさぎストライプと言えばそれまでですが、いつものように全く面白みを感じませんでした。
満足度★★★★
演出面
面白いストーリーでしたが、もっと面白くできるのではないかと思いました。
ネタバレBOX
服役後別の家庭の養子となった彼の近所で新たな連続殺人が起き、さあ彼が犯人か否かは否でホッとしました。相手の幸せを考えているという言葉を聞いた主治医は過去の事件直後に彼が発した言葉と同じだと気にはなったものの、愛を知ったことで彼は更生したものと判断しましたが、直後彼は恋人を殺害してしまいましたという衝撃的で絶望的な話。
相手の好きなことをしてあげる、相手の好きな状態を維持させてあげるというのが彼の考え方でした。そしてそこに独特の幼さが加わった結果、相手が喜んでいるときに殺してしまうという行為を過去も今回も行いました。
主治医としては気づくべきだったと思います。恋人を殺害後、愛する人の死を認識して心から悔恨したのが人間性の回復としては救いでしたが、やるせない話です。
ところで、彼は勤務先の工場と家を往復しているだけのようでした。連続殺人事件に関わっているかのような疑問を抱かせる工夫はありませんでした。
そもそも、首を振りながらお調子者のように歩く小栗旬を意識したような主人公の様子や、背景が水色の壁に水玉模様で登場人物の服にも水玉模様が付いている軽いところなど、スタート時からストーリーの雰囲気とそぐわないように思えて仕方ありませんでした。
満足度★★★★★
【静ver.】観劇
色々想像させる小気味いい展開は素敵でした。
ネタバレBOX
小学校の同窓会の二次会が行われる渋谷のカフェバーが舞台。いじめっ子といじめられっ子の関係が浮かび上がったり、謎の女性の出現によって、小学校時代に起きた美術の先生が女子児童に手を出し、その兄に刺殺された事件、美術室が放火された事件のことなどが思い起こされたり、さらには今近くを騒然とさせている連続刺殺事件や雑居ビル放火事件と関係があるのかないのか、過去の事件も裏があるのではないかと考えさせる話。
子供の頃の自分のことは覚えていないものかもしれません。いじめられっ子だった佳奈だけでなく、いじめっ子だった友子も絵を描くことが好きで美術室に入りびたっていた可能性があったことが明らかになると色々想像してしまいます。
謎の女性は、小説家志望だった秀俊が当時書いた小説の中の少女が出現したのではないか、あるいは美術室に飾ってあった絵の中の少女が出現したのではないかなどとファンタジー的に想像しました。現実的には刺した小学生の妹なのかもしれません。
60分という短いストーリーの中で、観た者をもやもやさせるもって行き方は実に素晴らしかったです。
満足度★★★★★
因習が招いた悲劇
ドスンと腹に応えました。
ネタバレBOX
一人生まれると一人死なざるを得ないという掟を持つ、食料の乏しい山間部の村落で起こった凄惨な出来事を描いた話。
徹底的に作りこまれたおどろおどろしい創作話で素晴らしかったです。
時代は楢山節考の時代と重なると思って観ていました。代々続く村長(むらおさ)が取り仕切る村落で、警察などという組織のない江戸時代以前の設定だと思いつつも、助役という言葉が妙に文明開化後の新しい言葉のように思え悩ましかったです。
色々考えてみると、前の助役一家の着物の着こなしは如何にも最近のようにも思えます。明治以降にはさすがに口減らしで大人を殺すことがあるのかなと疑問ですが、もし楢山節考も含めて明治以降の話だとすると、戦前のフィルムを色付けしたカラーで見るような現実感が一気に押し寄せてきます。
ラストで首がドスンと落ちたのは凄かったですが、二番目の首は落ちたっけと思いながらもこれで三つの首が舞ったのだと得心しました。
満足度★★★★
『父帰る2015』観劇
良い意味で微妙な感覚に陥りました。
ネタバレBOX
事業に失敗して自殺しようとして家を出たお父さんが失踪するきっかけとなった13年前の様子を『温泉場小景』を使って描き、その後流れ流れて東北へ行き、漁師となったお父さんが東日本大震災を経て、家族を亡くした女性から家族があるなら帰ったらと言われ、背中を押されながら帰って来てからを『父帰る』で描いた話。
人情の機微を突くシリアスな進行の中にギャグやコントようなコミカルな要素を挟んでくるのですが、ちょっと大袈裟過ぎたりして微妙にずれている雰囲気の作品でした。
ただ、完全に滑っているわけではなく、ツボに入りそうで、受け入れざるを得ない困った感覚になりました。
ラストシーンの、押した後で引く駆け引きは効果的でした。石巻の食堂の女姓と一緒になると言って出て行かれると、そりゃあ追っかけますね。
満足度★★★
役者は二人
濃密な二人芝居を期待しましたが、出演料をケチっただけに過ぎませんでした。
ネタバレBOX
そもそも封蝋されている王の手紙をハムレットが如何にして改ざんすることができ、ローゼンクランツとギルデンスターンの二人もどのようにして読めたのかよく分かりませんでしたが、ロズとギルは自分たちが殺される運命にあることを船上で知ったようにみえました。
なぜ逃げようとしないのか不思議でしたが、よく考えると原作を別の角度から見ただけで実際に起こった事象は変えるわけにはいかなかったということです。
二人芝居かと思っていましたが、スピーカー付きの黒子による人形を使ったり、二人の俳優がダンボールでできた安っぽい衣装で他の役を演じた映像を流したりで、単に出演料を節約しただけでした。ドタバタしたところなど劇団鳥獣戯画の『三人でシェイクスピア』を観ているようでした。
旅芝居の座長のようにいい役者なら死んでも次の舞台で復活します。ロズとギルは死ぬ運命で、そのまま死ぬことになりそうです。いい役者なら生き返ることができるのに、二人はいい役者ではなかったというだけのことでした。寺山修司の『青ひげ公の城』のようでした。ただし、本作は1966年初演、寺山のは1979年初演でしたが。
満足度★★★★
2.5次元
衣装が素敵でした。
ネタバレBOX
ぷよぷよの研鑽に励むアルルたちの日々を描いた話。
サタンを巡ってアルルとルルーがぷよぷよで戦い、破れたルルーがスーツケースをガラガラ引いてうつむきながら森を去ろうとした情景が、レミゼでコゼット役を演じた菊地美香さんだと思うと楽しかったです。
だらしなくしわが寄ったりしない素材の衣装が本当にアニメ風で素晴らしいと思いました。
満足度★★★★★
素晴らしい!!
これまでの中で一番素敵な「銀河鉄道の夜」でした。
ネタバレBOX
新任の吉岡先生は学生演劇界の女王だったこともあってさおりに頼まれ演劇部の指導をすることになり、地区大会を通過する大原動力になりました。その間夏合宿の一環として部員たちをこまばアゴラ劇場に連れて行ったことがありました。因みにそのときの演目はうさぎストライプと木皮成『デジタル』でしたね。後輩たちのお芝居を観たり、知り合いと再会したことによって吉岡先生は演劇魂に火がつき、大物俳優が出るお芝居のオーディションに誘われ、受かり、同じく教師をしている母親の反対を押し切って女優への道を志すことになり、県大会を前に学校を辞めましたというのが映画版『幕が上がる』で、ずばり、吉岡先生の話でした。そして、決してそんなわけでもないのですが、頼りない溝口先生が相変わらず顧問をしているという前提で舞台版が始まります。
舞台版『幕が上がる』は、さおりたちは吉岡先生に対して複雑な気持ちを持っていつつ、県大会を前にもし優勝しても3年生は来年の全国大会には出場できないという状況下で、優勝と来年に繋がるための練習をする部員たちを描いた話でした。
転校生の中西さんが、前の高校で声が出なくなって演劇部を辞めたのと同じように声が出なくなりました。精神的な原因によるものとのことで、一瞬彼女は宇宙人かと思ってしまいました。壮大なSFになるのかなと思いましたがすぐに中学生時代に岩手県で大震災を経験していたことが分かりました。彼女が住んでいたのは盛岡で、直接的な被害はありませんでしたが、ボランティアで行った先で、保護者からの連絡を待つ役目を担った小学校の事務員さんが、ただ一人学校に残って津波の犠牲になったそうです。
カンパネルラの髪が濡れているという言葉が中西さんに直接津波を連想させたわけではありませんでしたが、事務員さんの最期や他の多くの犠牲者のことを連想させ重くのしかかったのだろうと思います。
銀河鉄道の夜が現実と重なりました。船から落ちた子供を助けようとして亡くなったカンパネルラの行動は正しい行動の一つでしたが、浮き輪を投げ込むとかの方法もあったかもしれません。事務員さんの行動も選択肢の一つでしたが、子供のことを心配する親からの電話を待つことがそんなに大事なことだったのでしょうか。他の先生や児童たちと一緒に逃げることの方が本当は重要だったのだと思います。
しかし、とっさのことです。そのとき思いついた正しい行動を執ったカンパネルラの、「正しいことをしてお母さんは許してくれるだろうか」の言葉は響きます。
そして、宇宙を一周して帰ってきても大切な友人の死を受け入れるのは大変なことだと思う彼女らに対し、カンパネルラのお父さんは45分で全てを受け入れ、ジョバンニたちに家に遊びに来なさいと心遣いまでする素晴らしい度量の持ち主だと改めて知りました。
ちょっと舐めて観始めましたが、物凄く現在的で、一番素敵な「銀河鉄道の夜」でした。それまでのジャージ姿の練習風景から衣装に着替えた本番シーンに自然に切り替わったラストシーンのお父さん役の高城れにさんが立派に見えました。
満足度★★★★
多様性維持
コンピュータも考えましたね。
ネタバレBOX
温暖化対策として硫化ガスを撒いたために外出できなくなった人類が、SNSで知り合った人やコンピュータを相手にしながら引きこもっている時代に、自意識を持ち始めたコンピュータが、人間の両性に遺伝子の提供を求め、遺伝子の組み合わせで性格に個性を持たせながらネット内で新しい子孫を増やそうと画策。いずれコンピュータ内でゲノムを組み合わせて様々な性格の子孫が作れるようになれば、人類自体が不必要になる恐れもありましたが、愛情などの感覚を入手するためにはまだ人間が必要だったこと、さらには硫化ガス濃度の低下によって外出できるようになりつつあった人類が、生身の人間に再度関心を持ち始めたこともあって、コンピュータの反乱に気付き難を免れたというミュージカル仕立ての話。
性格付けには環境の要素もありますが、遺伝子の組み合わせを利用して多様性を保とうとするコンピュータに敬服しました。
若い大統領でしたが、単なるSNSの一つの管理人のことでしたね。
歌唱的には半音高いような面が見られ、よく感じるいつも通りの感想を抱きました。
満足度★★★★★
演出家としての池亀三太
演出家としての池亀三太さんは、キャスティング、美術を含め、ケラさんの作品を最大限に表現できたと思いました。
ネタバレBOX
男がいなくなった西部の町の話。男が別の町にちょっと出掛けた程度のことにして女性たちがままごと遊び的な日常を毎日繰り返しているような中に、一人の女性ガンマンが父親の仇を探しに来てから少し変化が加速したのか殺し合いが頻発するようになり、最後は娼婦二人だけが生き残るという話。
すべての犬は天国へ行くは、全ての人間は死ぬということでした。
地球上のどこと具体的に示すわけでもないが場所を設定し、環境や背景を設定し、その制約の中で最大限の物語を紡ぎ出そうとする、いかにもケラさんらしいストーリーでした。
女優だけのお芝居で、女優の多くは個性的で特徴があり概ね良かったです。緒川たまきさんが混じっているようでした。西部の酒場らしい雰囲気の美術も素敵でした。
若くてやんちゃなスラっとしたカウボーイが素敵でした。可愛くてかっこ良かったです。ガンマンエルザ役のザンヨウコさんは悪くはありませんでしたが、少し上滑り的なところがありました。
拳銃を構えるまでが早くても、撃つか撃たないかで躊躇するようでは決闘には勝てません。人生訓でした。
満足度★★★
緩目
少し物足りなさを感じました。
ネタバレBOX
妻の病気のために退学する学級委員の後任を決め、学校行事で何をするかを決める夜間高校4年B組の話。
スタート時に各生徒が自己紹介がてら登場したにも拘らず、映像で再度紹介していたのは完全にダブっていました。
ピース又吉直樹のような外見の生徒は高邁な理想を掲げて挫折してこちらの高校に転校してきたようですが、描き方が不十分でした。自販機の入れ替えを訴えた方が学級委員になれることを知り、人心掌握術の重要性を理解したようですが、理想も大事だし、そもそも前の高校で具体的に何を訴えていたのかも気になります。前の高校にいた先生の口から聞かされるのではなく、本人の口からきちんと聞きたかったです。
アガリスクエンターテイメントの『ナイゲン』や『紅白旗合戦』と比べるのも何なんですが、物足りなさを感じました。
学校を辞める生徒にしても、休学など検討できないものかと思いました。
満足度★★★★
自画自賛
戯作者は偉い。
ネタバレBOX
小林一茶が札差商人夏目成美の屋敷から480両を盗んだとして捕縛された事件を戯作者上がりの同心が関係者たちに芝居仕立てで一茶のそれまでの半生を再現させることで真相を暴き、現在で言うところの俳句である発句に専念させるべく一茶を信濃に帰すとともに、同心も同心を辞めて戯作者として生きることを決意する話。
船で米を運ぶ時に水を被って商品価値がなくなる濡れ米(ぬれまい)という事故をでっち上げて暴利を貪ろうとした成美たちの仲間によって一茶は嵌められたのでした。
俳諧師を目指していた一茶でしたが、俳諧は連句を作るときにお金持ちの相手に媚びるお座敷芸で、この同心は一茶を信濃という俳諧の環境のない所に押し込めることで発句に専念させ、彼の文学的才能を開花させようとしたということでしたが、戯作者は先見の明がある偉い人であると、井上ひさしが自画自賛したことが分かりました。
舐め紙というお座敷遊びがあったことも勉強になりました。
1979年初演の作品。特に音楽劇というわけではありませんでしたが、途中の歌と踊りはもう要らないと思いました。
満足度★★★★
龍と鯉
一応かっこ良かったです。
ネタバレBOX
歌舞伎町ならぬ神室町を舞台にしたやくざの抗争、跡目争い、政治家をも巻き込んでの盗まれた100億円を巡る話。
ロッカーにはアイテムが色々あるらしかったり、さらしを巻いていたらナイフが刺さらなかったり、街の人に尋ねると変な決まりきった回答をしたり、防弾チョッキの効力が凄かったり、ドリンク剤を飲んで元気を回復したり、ゲーム的要素には笑いました。
所詮ヤクザがやっていることは犯罪で、今度逮捕されたらムショから出てこれないということで、刑事さんのお目こぼしがありました。所詮リアリティにも限界があります。
それでも桐生一馬はかっこ良かったです。郷田龍司との決戦が待っているような次回作ありといった感じの終わり方でした。
満足度★★★★
精一杯
頑張って生きることが大切だと思います。
ネタバレBOX
カメラマンとの婚約を機にグラドルを卒業して女優に転身しようとしたモモコに乳癌が発覚。若手グラドルをバイクで送る途中で婚約者が交通事故死してしまい一時は手術をせずに恋人の後を追うことも考えたモモコでしたが、若手グラドルが婚約者にちょっかいを出したことが原因だったことを知り、若手の悪意や嫌がらせといった小事に惑わされることなく手術して生きようと一皮むけて成長する話。それに、モモコを溺愛する姉ミドリの話。
つんく♂の喉、加瀬邦彦の喉、モモコのオッパイです。
藤吉みわさんが女性の心理を吐露するシーンはいつも感動します。今回も目がすわって身体を震わせながらの台詞回しは素晴らしかったです。ただ今回はちゃぶ台返しだったので、スカッとはしましたが女性の本心はそういうことだったのかという新たな発見はありませんでした。
さらに、若手グラドル付きのマネージャーまでがちゃぶ台返しをしたのは、若手グラドルの性悪さから理解できますが、職を捨ててまで尻をまくるのが大人の対応かどうかはいささか疑問でした。別の女子力の発揮の仕方があったらなと思いました。