舞首ー三つ巴の里ー 公演情報 鬼の居ぬ間に「舞首ー三つ巴の里ー」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★★★★

    因習が招いた悲劇
    ドスンと腹に応えました。

    ネタバレBOX

    一人生まれると一人死なざるを得ないという掟を持つ、食料の乏しい山間部の村落で起こった凄惨な出来事を描いた話。

    徹底的に作りこまれたおどろおどろしい創作話で素晴らしかったです。

    時代は楢山節考の時代と重なると思って観ていました。代々続く村長(むらおさ)が取り仕切る村落で、警察などという組織のない江戸時代以前の設定だと思いつつも、助役という言葉が妙に文明開化後の新しい言葉のように思え悩ましかったです。

    色々考えてみると、前の助役一家の着物の着こなしは如何にも最近のようにも思えます。明治以降にはさすがに口減らしで大人を殺すことがあるのかなと疑問ですが、もし楢山節考も含めて明治以降の話だとすると、戦前のフィルムを色付けしたカラーで見るような現実感が一気に押し寄せてきます。

    ラストで首がドスンと落ちたのは凄かったですが、二番目の首は落ちたっけと思いながらもこれで三つの首が舞ったのだと得心しました。

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    2015/05/09 11:07

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