新・ワーグナー家の女
Brave Step
アトリエ第Q藝術(東京都)
2023/08/30 (水) ~ 2023/09/03 (日)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★★
鑑賞日2023/08/31 (木) 14:00
価格5,000円
ジークフリート・ワーグナーの妻であるヴィ二フレッド・ワーグナー。
彼女の証言を聞くため、バイロイトで開かれた委員会。
そこには証言台に立つ娘のマウジ(フリーデリント・ワーグナー)と再会し、
当時ヒトラーのナチス政権、ユダヤ人迫害などの真実を独自の視点で物語る。
ピアノの生演奏とR.ワーグナーの楽曲が散りばめられた、クラシックファンにも嬉しい世界観が広がります。上演時間は休憩なしの2時間ちょい…少し長かったかな。
Hey ばあちゃん!テレビ点けて!
Bee×Piiぷろでゅーす
新宿スターフィールド(東京都)
2023/06/28 (水) ~ 2023/07/02 (日)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★★
鑑賞日2023/06/30 (金) 14:00
エンタメ系のお笑い作品だと思って観始めましたが、
サチ子さんの第一声がとても良い声で、芝居にグッと引き込まれました。
声圧のある落ち着いた通る声。劇団の大黒柱ですね。
作品内容はとてもシンプル。説明欄にも記載されているように、
亡くなってしまったサチ子が夫の治の前にロボットとして現れる。
死んでからさせたかった100のコトをミッション形式にして、1つずつ家族や仲間たちと
協力して叶えて行く。それが治のためにもなっていき…あとは乞うご期待!
ギラギラの月
プレオム劇
ザ・スズナリ(東京都)
2024/04/03 (水) ~ 2024/04/07 (日)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★★
鑑賞日2024/04/04 (木) 19:00
価格5,000円
19年前に書かれた故中島淳彦氏の脚本。
劇団も脚本も初見での観劇となりましたが、昭和観あふれる舞台の上で本当に生活しているかのような女優たちの自然な演技。スッと大泉サロンの世界に入り込んでしまいました。
その役の個性や人物描写が色濃く描かれるだけで、他人の心は温かくなったり、興味関心がどんどん湧いてくる。それを見事なクオリティで上手く魅せている作品です。
Strange Island
Nakatsuru Boulevard Tokyo
サンモールスタジオ(東京都)
2023/12/13 (水) ~ 2023/12/20 (水)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★★
鑑賞日2023/12/18 (月) 19:00
価格5,500円
新宿のサンモールスタジオ。今年もお世話になりました♪
今日の公演はお客さんの数か、座った位置なのか、舞台セットなのか…いつもよりこじんまりとした印象を受けました(ストレンジ現象なのか)。
このストレンジアイランド…確かに表町と裏町に住む奇妙な住民のいざこざ社会に巻き込まれる政治コメディなのですが、2時間半の長編作を配役独自の視点で違和感なく作り上げらえています。世界観はファンタジーだけど、根幹は政治政策。格差社会を生きる人々が現市長を引きずり下ろすために、この世界を生き抜くために闘う物語です。
チョビ
ここ風
シアター711(東京都)
2023/07/05 (水) ~ 2023/07/09 (日)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★★
鑑賞日2023/07/06 (木) 14:00
価格4,000円
主人公チョビを中心に繰り広げる「夏のひと夜」
舞台設定、配役、脚本・演出など総合してレベルが高いです。
他の舞台と何が違うのだろう…やはり台本と演出の流れが「自然」だからではないかな。
配役にも無理がなく、チョビの日常に各々の役たちが生きている風景を私たちが垣間見ている。
この世界観が「自然」だからこそ、徐々に感情移入して、最後は心がじんわり温かくなる。
今年の夏は良いスタートをきれました!
鹿鳴館
日本大学芸術学部演劇学科 令和4年度劇場実習
日本大学藝術学部 江古田校舎北棟中ホール(東京都)
2023/03/16 (木) ~ 2023/03/19 (日)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★★
鑑賞日2023/03/18 (土) 14:00
日芸の演劇学科による実習公演。三島由紀夫の戯曲を全幕。
北棟の中ホールは凄い劇場。舞台の奥行きが広くて客席からも観やすい。
しかもこの席、手前からテーブルを出す事も出来る贅沢さ。
舞台美術、照明、音響、衣装も学生演劇とは思えないクオリティ。
芝居と言うよりオペラを見ている様な気分になりました。
鹿鳴館の中で行われる夜会で繰り広げられる政治と愛。
愛憎と陰謀が錯綜する男女の物語では、これぞ「俳優芸術」と言わんばかりの
長ゼリが、演劇学科の学生にとって大変に難しい課題となったのではないだろうか。
演劇を学問として修めるに相応しい作品だなと伝わってきた。
親の顔が見たい
劇団昴
東京芸術劇場 シアターウエスト(東京都)
2023/08/30 (水) ~ 2023/09/03 (日)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★★
鑑賞日2023/08/31 (木) 19:00
価格5,500円
「いじめ」から考え得ることの大切さを痛感させられる秀作。
テーマは重いのですが、話の筋はとても分かりやすい。
自殺した中学生の残した手紙(遺書)には、当時の仲間達が名指して書いてある。
そこで学校側は事情を聞くために、急遽会議室へと集められた親たち。
それぞれが自分の子どもを擁護し、保身に走る余り様々な行動を見せ始める。
いじめ→自殺→そこから見えた親たちの本当の顔とは…まさに親の顔が見たいよ!
ロリコンとうさん
NICE STALKER
ザ・スズナリ(東京都)
2023/08/30 (水) ~ 2023/09/03 (日)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★★
鑑賞日2023/09/02 (土) 19:00
価格3,900円
小児性愛=ロリコンをひた隠しするも、世間の認識や偏見てこういうもの。
世の中のロリコンはロリコン当人にしか分からないもの。
そんな僕らが、この社会でどう他人を愛して行けば良いのか。
少数派のセクシュアルな意見を、明るくポジティブに捉えて観客に訴えかける。
ポップなネーミングだけではない奥深さに、思わず良い意味で期待を裏切られる…そんな名作の誕生です。
磁界
オフィスコットーネ
小劇場B1(東京都)
2023/02/09 (木) ~ 2023/02/19 (日)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★★
鑑賞日2023/02/13 (月) 19:00
警視庁生活安全課で起こるドラマ演劇。
「磁界」とは何だったのか…なるほど、最後に繋がる台詞で妙に納得。
物語の終着地はどこで落ち着くのか…
筋道立てた2時間の芝居に途中で間延びするかと思いきや、そこは役者の力。
キャスト陣も含め、写実的な要素が役と舞台とも相まって良い色合いを醸し出していた。
代表曰く「会話劇」ということで、小劇場でなければこの世界観は出ないように思う。
作品の終わり方、個人的にあまり好きじゃなかったのですが「良作」である事に違いありません。
龍昇企画 父と暮せば
ストアハウス
上野ストアハウス(東京都)
2023/01/25 (水) ~ 2023/01/29 (日)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★★
鑑賞日2023/01/26 (木) 19:00
小劇場の2人芝居から、スケールの大きな作品へと仕上がりました。
上演時間が1時間以上あるが、場転が少なく観客の集中力を途切れさせない
演出&演技はプロフェッショナルだと思います。
舞台となる広島弁はとても流暢だが、時折捲し立てるようなセリフが少々聞き取りにくい。
けれど、それを感じさせない場の空気間が、会場で観る最高のエッセンスにも感じられるのだ。
ナイゲン(にーらぼ版)
24/7lavo
新宿シアター・ミラクル(東京都)
2023/04/06 (木) ~ 2023/04/11 (火)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★
鑑賞日2023/04/11 (火) 14:00
国府台高校の学園祭実行委員による内容限定会議、略して「ナイゲン」
実話を基にした作品とのことで、鴻陵祭の学校演劇など巡ってみたい気持ちに。
文化祭の出し物を変更しなくてはならない中、各クラスの代表者が押し付け、蹴落とし合う。
とてもシンプルな筋書きの中に、個性的な人間関係や台詞の伏線回収で妙に納得し、
クスッと笑いがこみあげてしまう、軽快なリズムのやり取りは面白かった。
何度も観ると印象も変わってくるかもしれないが、今回は単純に芝居が長く感じました。
会議の中で役者たちが盛り上がって行くところ。大騒ぎした後、また振り出しに戻り冷静に話し合うところ。
初見ながら後半の予想が出来てしまい、クライマックスへの期待感が薄れてしまった。
2時間を超える作品なので、トイレに行きたくなるのも、この会議を終わらせたいのも登場人物と同じく。
自分も13人の役者たちに混ざって騒ぎたい!そんなシチュエーションドラマでした。
キッズオペラ「ふたりのももたろう」
若い演奏家の為のプロジェクト
なかのZERO(東京都)
2023/04/04 (火) ~ 2023/04/04 (火)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★
鑑賞日2023/04/04 (火) 19:00
実は学生時代の後輩が出演しているキッズオペラ。
子どもも楽しめる「ふたりのももたろう」。原作の絵本があるんですね(会場で販売してました)。
オペラを生で聴くこと。子ども達もなかなか体験しない事なので、取り組みとしては良かったかなと。
中野ZERO小ホールは見やすく、聴きやすく、座りやすくて良いですね。
最後に写真OKということで、会場内を撮影出来たのも良かったと思います。
以下、具体的な感想を書きました。
No Robot
One Bill Bandit
阿佐ヶ谷アルシェ(東京都)
2023/02/04 (土) ~ 2023/02/05 (日)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★
鑑賞日2023/02/05 (日) 17:00
価格1,000円
THE・エンタメ演劇。
2時間近い舞台でしたが、中だるみせず最後まで集中出来ました。
作品の内容が濃い…とは言えませんが、テンポ感・楽しませ方はよく考えられてます。
手間のかかったであろう台本と演出には、当然チケット代1000円という対価には見合わないが、
お客さまへの「もてなしの精神」が、満席を呼ぶ力になっていると感じました。
「モモ」
人形劇団ひとみ座
シアターグリーン BIG TREE THEATER(東京都)
2023/03/23 (木) ~ 2023/03/29 (水)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★
鑑賞日2023/03/28 (火) 19:00
75周年記念プレ公演という事で初観劇。
「モモ」は何となく物語を知っている程度でしたが、
人形劇は全くの初心者なので、楽しみにしておりました。
殺伐とした感じが全然ないのは、恐らくスタッフさん含め長い歴史の中で
皆さんが家族みたいになっているのかなと。仲の良さが伺える芝居です。
初見としては、主役の「モモ」「ジジ」の2トップの掛け合いやセリフ回しが
快活で、アニメのアフレコを舞台で聴いている様な心地よさがありました。
音楽と歌もPOPで可愛い。暖かく、まとまりがあって良い歌なのです。
自分の座席が真ん中よりも後ろだった為、舞台を見下ろすような形で観劇しましたが
欲を言えばもっと前側の席から、人形だけが映えるように観たかったかな。
席が狭く、お隣と結構密着しながら…と言うのも少し気を使いました。
総じて心が温まる公演であったことは違いありません。
或る女
演劇企画集団THE・ガジラ
シアター風姿花伝(東京都)
2023/06/30 (金) ~ 2023/07/09 (日)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★
鑑賞日2023/07/06 (木) 18:30
大正時代の長編小説をお芝居にした内容です。
初見でしたが、3時間にも及ぶ超大作。休憩挟むけど長いね。
まるでオペラのような2幕編成ですが、音楽や歌唱の代わりに怒号や発狂。
舞台装置を叩く音やたばこの煙が臭い立つ、悍ましい世界観がそこにある。
主演を演じた早月葉子役は殆ど出っ放し。倉地三吉との掛け合いも凄いパワーを感じる作品でした。
丹下左膳'23
椿組
新宿花園神社境内特設ステージ(東京都)
2023/07/11 (火) ~ 2023/07/23 (日)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★
鑑賞日2023/07/11 (火) 19:00
「姓は丹下、名は左膳」お決まりの科白が終演後も耳に残る。
真夏の夜、花園神社の野外劇・舞台初日にて約3時間の椿組公演を観ました。
近くに座っていたお客さんが「お祭りみたいで楽しいね」と一言。
そう、夏祭りには欠かせない太鼓と笛の音、キンキンに冷えた缶ビールとお茶が販売されて
劇団員からも直接買うことが出来ます。うちわで仰いでもやっぱり熱い!熱中症対策にお気を付けください。
以下、本公演の感想です。
La Vita é Bella ──とある優等生と壊れた世界
劇団東京座
中板橋 新生館スタジオ(東京都)
2023/06/01 (木) ~ 2023/06/04 (日)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★
鑑賞日2023/06/01 (木) 18:30
「La vita è bella」これは「Life is beautiful」のイタリア語。
「人生は美しい」と言う直訳の副題には「とある優等生と壊れた世界」
一筋縄ではいかない人生には、自分の思い通りにならない事が沢山ある。
思春期ならではの葛藤、自己同一性、両価的感情、恋愛感など
想像以上に生々しい描写が舞台上で表現される。シンプルだが奥深い。
イタリアオペラの持つ、知的でずる賢いイタリア人女性と詩的で情熱的なイタリア人男性。
これを田舎の青年たちに照らし合わせて観てみると、より良作に感じられると思います。
雨の世界
SPIRAL MOON
「劇」小劇場(東京都)
2023/06/14 (水) ~ 2023/06/18 (日)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★
鑑賞日2023/06/15 (木) 19:30
オフ日でしたので、この時期にぴったりのテーマ作品を2本観てきました。
下北の「劇」小劇場。歴史を感じるローカルっぽい雰囲気が良いですね。
「雨の世界」は、星組を鑑賞。大嵐の中、訪ねた男とその館に住む雨男のお話。
何故、雨男が住んでいるのか。雨男とは何なのか。如何にして雨男になったのか。
ちょっぴりファンタジーで個人的にはこの不条理っぽい世界観、好きです。
マギーの博物館
劇団俳小
サンモールスタジオ(東京都)
2023/03/03 (金) ~ 2023/03/12 (日)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★
鑑賞日2023/03/11 (土) 19:00
炭鉱労働者の苦難を描いたラブストーリー。
低賃金で働かされながらも生活の為に身を投じるもの。
生きる望みを失わず、愛するものの為に責務を果たそうとするもの。
いずれも彼ら・彼女たちの自尊心【プライド】が、個性的なキャスト陣を色濃く象徴した作品。
舞台演出、美術、演技面では学術的な原理や応用をきちんと汲み上げて創られている様に感じた。
私はこのマギーの世界観とても好き。細かな小道具や古木のフローリング。特徴的なドア。
良い舞台なのですが、強いて言えばどの役者にしても、あの会場であの発声は適切だったかどうか。
歌う。叫ぶ。怒る。笑う。咽び泣く。どれもバンと強い声で、バグパイプのように張り上げている様に聞こえる。
今回の小屋では、もっと繊細な声の色・ニュアンス、間が伝わると豊かな声の意味合いも変わって来るのではないか。
そんな風に観ていて感じました。
引き結び
ViStar PRODUCE
テアトルBONBON(東京都)
2023/05/31 (水) ~ 2023/06/04 (日)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★
鑑賞日2023/06/03 (土) 19:00
悪天候の後、交通機関の遅延などが心配されましたが
無事に上演時間に間に合いました。今回は「引き結び」の紬チームを観劇。
紬ぎ結ぶは命の糸…自分たちが今この場に居られるのは、遠い遠い血縁者のおかげ。
人間に生まれる確率が1400兆分の1から辿り辿って…と、コンセプトは壮大です。
開場から暖かい雰囲気で、前説あり物販ありの盛り上がりが熱いです!
以下、公演について