歳岡孝士の観てきた!クチコミ一覧

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いよいよ決戦です、その際の心構え。

いよいよ決戦です、その際の心構え。

タイガー

OFF OFFシアター(東京都)

2011/08/10 (水) ~ 2011/08/14 (日)公演終了

満足度★★★

ぐだぐだを愛せるかどうか
登場人物の目的はいたってシンプル。
その中でのぐだぐだ。脱線につぐ脱線。話は一向に進まない。
そのぐだぐだ感を受け入れられるかどうか、それがすべて。

ネタバレBOX

戦士たちは登場の時すでに、見た目からぐだぐだ、
話がまったく進まないので、その間もぐだぐだが舞台を支配する。
しかし、このぐだぐだで笑っている人は意外に多かった。

物語性はなく、ずっと宿屋でぐだぐだして、
最後は決意して魔王を倒す、というシンプルな話。
設定やストーリーの面白さを求めていくと肩透かし。
ゆる~くグダグダ感を楽しみにいける人向けだと思います。

白夜王アムンゼン【観客動員数1000人突破!】

白夜王アムンゼン【観客動員数1000人突破!】

劇団バッコスの祭

シアターグリーン BIG TREE THEATER(東京都)

2012/01/25 (水) ~ 2012/01/30 (月)公演終了

満足度★★★

今回は
はじめてBIG TREE THEATERで観劇。
席の勾配が急で、後ろの席に座った人のことを考えなくても良いので見やすかった。
内容は序盤はちょっと平板で、入り込めなかったが、
終盤はいつもの勢いでグッと持って行かれたなーという感じ。

展開や演出にユニークさを感じ、
いつも通りクライマックスの迫力は素晴らしかった。
ただ、初日だからか、どこか役者のぎこちなさも見えた気がする。

ネタバレBOX

初日だからということもあるかもしれないが、個人的な印象では、今回は今一歩だった。
この劇団が好きだからこそ、思うことをすごく正直に書かせていただくと、
序盤30分程度、葛藤がなくて上に書いたようにやはり平板な印象だった。
もっと殺陣ややりとりがショーのように、連携が昇華されていればノって見られたのかも。
どうも舞台が広すぎるように思えた。どうしても過去の公演と比べてしまうのだけど
「センの風とムラサキの陽」では凝縮した空間と集中力を見せてくれて、
それはとても素晴らしかったのだけど、それに比べると今回は散漫に感じた。

動物が喋る、明確な意思を持つ、などのファンタジー要素を入れるのなら
話の流れももっと大胆に変えてしまっても良かった気がする。
ライバルとの関係、政治や権力者との関係が伝わりにくく、
キャラクターの行動の必然性が薄いような気がしてしまう。
また、恋愛に重きを置いた結果だと思うのだけど、南極の厳しさがいまひとつ伝わらなくて
自分にとってはそれが序盤で入り込めない理由でもある。最後の吹雪の音響は
自然の恐れを感じさせる迫力があったけど、序盤でも使ったら良いのではと思った。

命のやりとりを目的とした生きざまを描くような、
ぎりぎりの極限状態や、追い詰められた役の物語での葛藤の描き方は
いつも迫力があり、それは劇団の優れた持ち味だと思うのだけど、
今回は話が平和なエピソードが多く、その分進行も平和だった感じがする。
誰にでも受け入れられる王道の作りなので、その分
無意識に劇団四季など老舗の劇団の完成度と比べてしまうのかもしれない。
しかし、立ち返ればなんだかんだ言っても値段は相対的に見て2800円はお手頃。
また、常に新しいモノに真剣に挑んでいる姿は素晴らしいと思います。
自分のところを棚にあげての投稿、失礼いたしました。
これからも応援しています。

三人の魔女

三人の魔女

劇団アルターエゴ

六行会ホール(東京都)

2010/10/27 (水) ~ 2010/10/31 (日)公演終了

満足度★★★

台詞が正統派
シェイクスピアの
「マクベス」からマクベス夫人
「ロミオとジュリエット」からジュリエット
「ハムレット」からオフィーリア
をそれぞれピックアップした話。

物語はマクベスに登場する三人の魔女が進めていく。
台詞はきちんと小田島雄志訳をもとにした、
正統派のシェイクスピアだった。

ネタバレBOX

ジュリエットを3人にした意図がよくわからない。
客演の方が忙しくて台詞が覚えきれなかったから?
最後だけ、
「もしもジュリエットが幸せを望んだら」
「もしもジュリエットが生きることを望んだら」
という創作部分でこそ、別行動を取ったが、
それまではジュリエットの台詞を3人でまわす。
もともとよく知られた話とは言え、
訳されたそのままの脚本は
初めて見る人にとっては台詞回しが難解なのに、
余計に理解が難しくなった気がする。
小田島さんのシェイクスピアは馴染みがあるので個人的には好きですが…。

男性の役者が女性に比べて随分見劣りする。
マクベスは姿勢が悪いし台詞は多くないのに噛みすぎです。
ハムレットは王子らしさがないし
父の敵を取ろうと執念に燃えている様子がまったく見えない。しかも
ポローニアスをクローディアスと間違って殺す、という大事なシーンを噛んだ…。
ロミオは台詞に感情が乗らない上、滑舌も悪い。
情熱も感じられず、「草食系ヤサオトコ」といった感じだった。
バルコニーにロミオが忍び込むシーンでは、
ジュリエットの方がつらつらと気持ちを込めて達者に喋るので、
その気がないロミオに言い寄る肉食女みたいに見えてしまった。

なにより、脚本がシェイクスピアのつまみぐいなのですが
(あまり原文を加工してほしくはない方ですが)
男性キャストの台詞回しに問題があり真意が伝わりにくかったのでは。
途中に転換ではさむ歌謡曲も世界観にマッチしてるとはいいづらいかも。
コロスをつかった転換のアイディアは好きでした。

三人の客演の方はさすがでした。
伊倉一恵さんは群を抜いて上手く、
難しい台詞も難なく伝わってきて、素晴らしかった。
皆口裕子さんは個人的に好きな方なので、
声を聞いているだけでも楽しかった。

全体的に女性キャストは緊張感があって、
いい演技を見せてくれる方が多かったです。
そういう劇団カラーなのかな?

必ず訪れる日~石鹸工場~

必ず訪れる日~石鹸工場~

かもねぎショット

ザ・スズナリ(東京都)

2010/11/03 (水) ~ 2010/11/09 (火)公演終了

満足度★★★

ふわふわとした感じ
宣伝文句の通り、出演者の個性もあり、
石鹸工場の大道具の仕掛けも面白かった。

ただ、石鹸工場でなければならなかったかな?
作家が造りだした架空の工場、というイメージが強かったけど、
演技はリアリティを出すような自然な演技だったので
リアルな工場でもよかったような気もします。

ネタバレBOX

一番最初のベルトコンベアのシーンがいきなり面白い。
4人のパートのおばさま方のやりとりが笑える。

全体的にすべての役の動機が薄い気がする。
工場長が英雄になろうとする動機も強く感じられなかったし
幽霊の成仏の仕方も、「その程度の解決で良かったのか?」と思えた。

個々の出演者は上手いし
笑えるところもあった(結構たくさんのお客さんが笑っていた)が
スカッと爽快に終わるためには、決め手に欠ける気がした。

ホームページで拝見したようなダンスの要素は今回はなく。
もうちょっと全体的に空間が動く舞台を観てみたかったと思います。
あめつちほしそら

あめつちほしそら

潮見組

笹塚ファクトリー(東京都)

2011/07/21 (木) ~ 2011/07/24 (日)公演終了

満足度★★★

何回斬られても…
殺陣がメインの舞台で2時間弱。
アクション好きの方や派手な立ち回りが好きな方には良いかも。
個人的にはアクションが入るとそこから展開が進まなくなって
斬ったり蹴ったりする動きをただ見ているしかなくなるので、
後半少しつらい感じ(殺陣の手が似たものが多い為)でした。

潮見さんのアクションは迫力、安定感ともに流石。

ネタバレBOX

何度斬られても死なない人がいて、
きっと物語に関連する特殊な役(吸血鬼的な)なのかと思って観ていたが、
どうやらただ強いだけの人だった。
2回か3回斬られたら倒れてほしい(笑)
アクションを見せるためにリアリティが犠牲にされているようで
「斬られる」ことへの重みが薄まっているように感じました。
また潮見さんの殺陣はすごいのですがショーになってしまっていて
舞台の総合的な効果としては、むしろやり過ぎのような。

脚本は、過去に戻る最初の時点でかなり力技で
過去に戻ってからの設定も整合性があまりなくて
邪馬台国やヤマタノオロチやヒミコなどの名前を使う必要が
そもそもあまりないような気がします。
ヒミコが人を死なせる力を持っていた設定もなぜそうしたのかよくわかりませんが、
ヒミコの母親がヒミコの手によって中絶(?)させられるシーンも必然性がない。
また、いつも観客が登場人物のバックグラウンドを理解する前に
キャラクターが窮地に陥ってしまってから因果の説明をし始める。
こっちとしてはキャラに思い入れがないままピンチになっても入り込めず
観客の方で相当努力して説明台詞の背景を補完しなければ、泣けない。
だけど人はどんどん死んでいくしひどい目にあっていくから単純に嫌悪感が起こる。
アクションを見せるために登場人物が死なされている、という印象があるし
ざくざく殺す大ボスが中途半端に優しさを持っているため、余計にそう感じます。
非情なら非情で仕方がないと思えるのに「中途半端な優しさを役に入れられるなら
そもそも他の人間も救ってやればいいじゃん」と思う余地を与えてしまう。
全体的に人間が舞台上で死ぬ意味の代価が不足しているように感じます。

殺陣はかっこいいところや華やかなところも多かったのですが、他のさまざまなことが
アクションのために犠牲になっている、という感覚はぬぐいきれませんでした。
KIND

KIND

劇団伍季風 ~monsoon~

アイピット目白(東京都)

2010/05/01 (土) ~ 2010/05/04 (火)公演終了

満足度★★★

初日行きました。
初日、見に行きました。
まだ温まっていないのか、ちょっと噛みが。

全体的に良い感じですが安定しすぎていて、
もうちょっとアクセントを強く入れてほしいなという感じでした。

ネタバレBOX

一郎の奥さん、郁子の離婚の動機がいまいちよくわからない。
息子の一輝の言っていることは理解できるんですが、
郁子の、子どもたちに言われないと気づかない云々…の台詞は
奥さんの立場から言うものではなかったような気がします。

病院長の富田のガン告知があいまいなので
深刻になっていいのかわからなくて(いつひっくり返されるんだろうと思ってしまい)
クライマックスの長女の告知のシーンでは泣いていいのかわからない感じ。
ガンのことでヘビーな話し合いの後に、一千万の宝くじのオチで締めたのは
息子の父親に対する真剣さが薄くなってしまうような気がしました。
ただ、ラストに院長の娘が電話を取り次ぎに来たけど、
もしかしてあれはやっぱり一郎はガンじゃなかったというラストなのかなと。

全体的に演技が安定していて、落ち着いて見られる感じでした。

「ボイルド・シュリンプ&クラブ」(8月)

「ボイルド・シュリンプ&クラブ」(8月)

劇団6番シード

シアターKASSAI(東京都)

2012/08/15 (水) ~ 2012/08/19 (日)公演終了

満足度★★★

個人的に
これは特徴なので好きな人はとても好きなのだと思うが
演技がディフォルメされたコメディで、途中で展開に慣れてしまって
全体的にあまり好ましく思えなかった。
もちろん笑えたところもあったし、
あの台本あの展開ならあの演技がベストなのだと思います。
だからこれは完全に私見。
その勢いで言うと二話構成はちょっと長く感じてしまった。
転換はスピーディでとても良かったと思います。

Telephone

Telephone

劇団伍季風 ~monsoon~

プロト・シアター(東京都)

2010/11/12 (金) ~ 2010/11/14 (日)公演終了

満足度★★★

オムニバス
自分のところでも一回
オムニバスやりたいなあと思っているのだけど
見る立場から、どんなカタチで提示するべきか悩んでいるときに
このオムニバス公演。

それぞれ違う人が考えて、違う人が演出しているのだけど
やはりおもしろいのもあれば、そうでもないかなと思うのもあり。
ひとつひとつ違う人が作っているのだから
評価は難しいけど、2000円の舞台にしては面白かった。

ネタバレBOX

ストーリーテラーの俳優さんが一人いて、
それぞれTelephone(電話)を絡めて進めて行くのだけど
特に電話でなくてもいいんじゃないかなあと…。

短い時間で話を完結させたり、
全体的に他の話とのバランスを整えたりしなければならないのが
やっぱりオムニバスの難しさ。

最後の話は、話そのものが序章という感じで
思いっきり続きがありそうな感じで終わってしまい、
一番最後にもってくるにはふさわしくなかったかもしれない…。

これも仕方がないこととは言え、
作品の出来と俳優の質の差が激しかったように感じました。

でも光るものはあり、個性的な役者さんもいて
つい笑ってしまうところも。楽しい公演でした。
のばら心中

のばら心中

蜂寅企画

シアター風姿花伝(東京都)

2010/06/03 (木) ~ 2010/06/06 (日)公演終了

満足度★★★

着物の女性は良い。
着物と言うのはとても艶かしくて良い。
白菊の一番最初の入り方は良かった。
それだけに、あのように印象的な演出に耐えうる女性陣がいるのだから
大見得を切らせるシーンがもう少し入っても良いのではないかと思った。

男性陣にはもう少し頑張ってもらいたかった。

展開や、人物の絡み合いはシンプルでわかりやすくて良かった。
言葉も光るものがある。
それだけに、心情を表す演技がとても大切になると思う。

ネタバレBOX

絵師で遊郭にもぐりこんだあの男が、
どこまで本気で遊郭に残りたいのかわからない。

左手なら差し出すというのが
師匠や兄弟子たちを見返すために来たというのでは
説明のつかない演技だった。
絵を書くには左手は必要だし、その後
師匠に認められて白菊を裏切る段でも、男がどこに思い入れがあるのかわからない。
絵か白菊か意地か、どれを取りたくて、現在どの葛藤にとらわれているかを
台詞の無いところで描くことができないと、あの役は非常に難しいと思う。

女性陣の物腰が丁寧で、それなりにピシッと決まっているので
なにか心にひっかかるオトコと言うのでなければ、釣り合いが取れない。
優柔不断な男を演じるにしても、心に何かを秘めていなければ。
話の柱となる人物ならば特にそう。

男性陣は花魁とは別の、時代劇としての動きの様式美が欲しい。
どうにも現代人ぽい。あと、もう少し声張ってもいいかと思う。
男と言っても、オカマの俳優の方は良かった。

また、白菊が死んだあとののばらは、もっと寡黙な演技に重厚感が出るとよかった。
自暴自棄になってる風なのだが、それ以上の何かをもっと観客に感じさせることができそうだ。
それでこそ主役、どこまで思いつめてあのような行動に出たかを
観客は納得することができる。

盛り上がるシーンを、もっと大胆に山を作っても良いかと思いました。
なんたって時代劇だもの。今回はちょっとすんなり行き過ぎちゃったかなと。

メゾン・ド・ウィリアム

メゾン・ド・ウィリアム

劇団バッコスの祭

シアターグリーン BOX in BOX THEATER(東京都)

2011/01/09 (日) ~ 2011/01/17 (月)公演終了

満足度★★★

主張は伝わる
シアターグリーン BOX in BOX THEATERってホームページで見たとおり、
やっぱりキレイだし客席の段の高さが見やすい。

今回は1時間15分ということで舞台では短い方だったけど
内容の重さとの兼ね合いもあって、ちょうどいい長さでした。

ネタバレBOX

話のメインはいじめに関する主張で、
それは伝わってくるのだけど、ちょっとシェイクスピアとは関係なかったかな。
役の名前の由来と行動の一部が似てるという印象。後付け感があるかも。

主張自体は青臭いほど直球ストレート。

いじめた人間は簡単な気持ちで人を追い詰めるけど
反省したふりをすれば逃げられる。現実にはそいつらを殴ることはできない。
一度いじめられた経験があったり
いじめをとめようと思ったことがある人なら感じたことのあるこのイライラ感。
それをこの舞台では思いっきり殴ってみせる。
殴る、殴る。女であろうと殴る。
バッコスの祭の脚本・演出の、そういうところは好感。
ただのよくある「イジメやめよう系」の話に納まらないところと
譲れない、こだわりのポイントへのエネルギーのかけかたが。

でもちょっと今回はキャラが多く、散らかっちゃったかな。
シェイクスピア縛りがないほうが役に幅をもたせることができたかもしれません。

音無村のソラに鐘が鳴る

音無村のソラに鐘が鳴る

演劇企画ハッピー圏外

TACCS1179(東京都)

2011/06/10 (金) ~ 2011/06/13 (月)公演終了

満足度★★★

ラストのテンポが良い
物語後半のスピード感が良かった。
出来事がすべて収束していく感じが小気味良い。

舞台装置もシンプルな上、間口が非常に広かったので
演技がスペースに見合ってなかったかも。

照明は、特に青がとても綺麗に感じられた。

ネタバレBOX

NASAやJAXAや国連について、それらが細かく設定されていて
終盤で伏線がすべて回収されるところはとてもいいのだけど、
最初の方は、失礼ながら、中途半端なSFコメディかと思ってしまうほど
要素が散らばってて観づらかった。

また、さなこが父親に対する嫌悪を抱く動機が薄い。
自分が目指していた宇宙飛行士の夢を、
途中から父親が目指して先に叶えたからというのは…。
また、犯罪を犯した松尾と久留米が罪を告白するところでは
久留米はわかるが松尾は許しを乞う必要がないように思う。

デンキマンと血吸いコウモリのやりとり自体はおもしろかったが
なぜ突然、正義の味方と悪者が、開発局の近くで定食屋をやっていて
しかもデンキマンなのか、というのがちょっとご都合かな…と。
リアルな部分との兼ね合いがよくわからなくなる。
無血テロリスト佐藤も、後々大事なキーパーソンになるが
前半ではあまり触れられないので突然重要事項に挙がってきた感がある。
また吉田が局長にコロっと行ってしまうのも、観ていて突然すぎる。
広島弁のヤクザ風JAXA人事部は、目標とやっていることの整合性が…。

そのようなことから
脚本をラストの展開から遡って書いているのかなーという印象を受けました。

これは僕が神様になりたかったけれどなれなかった話で、僕の彼女が実は地球だったってオチが待っている話なわけで、

これは僕が神様になりたかったけれどなれなかった話で、僕の彼女が実は地球だったってオチが待っている話なわけで、

劇団エリザベス

シアターグリーン BASE THEATER(東京都)

2011/08/19 (金) ~ 2011/08/21 (日)公演終了

満足度★★★

違和感とセンス
照明と装置が綺麗でセンスを感じた。
話は分からないながらも、分かる。
だた、90分の舞台なのに長く感じた。

全体に漂う変な違和感があるが、
これが、大成する劇団に感じる違和感なのか?
つきの石でピクシーになるが如く。
今後、挑戦し続ける姿勢に注目していきたいと思います。

ネタバレBOX

自分にはないセンスで違和感があり、どうなるか興味深い。
高校演劇上がり的な演技の仕方は演出の狙いなのだろうか。
定めた世界観はきっちり守られていた。

主人公の男子の雰囲気は、好き嫌いがある。
自分はどっちかというとあまり好きではない。なんかくすぐったい。
このくすぐったさが、ある人には魅力になのかもしれない。
平田オリザか…そうか…。
未完成でふわふわして、デリケートで、それが良さであり悪さであるような。
これだけの注目度であるし。行く末は気になります。

個人的には下地尚子さんが非常に好きです。

POP’n 箱ティッシュ、アマンダ!

POP’n 箱ティッシュ、アマンダ!

オッセルズ

新宿シアター・ミラクル(東京都)

2009/03/27 (金) ~ 2009/03/30 (月)公演終了

満足度★★★

賛否
チラシに書いてあるとおり、コントのオムニバス。
想像していたよりずっと面白かった。

この手の舞台は、役者に
客席の雰囲気を感じる力が必要だが
なかなかよくできていたと思う。

役者にまかせて作った部分が大きいのか、
役の場に対する(または相手役に対する)順応の仕方がバラついている。
それが良くもあり悪くもある。

これは作り手の落ち度ではないが、
今回のステージは、なにが起こっても笑ってしまう
笑いすぎのお客さんがいたため、少々醒めるところがあったのが残念。
絶妙な空気感で笑う、といったことができなかった。

ビリジアン

ビリジアン

アカネジレンマ

劇場HOPE(東京都)

2011/11/16 (水) ~ 2011/11/20 (日)公演終了

満足度★★

盛り上がりに欠ける
最初のセットの置き方と光の当て方は良かった。
ただ、話の盛り上がりに欠ける。

劇場HOPEは初めてで、
間口が広く、奥行きもあって良い劇場でした。

ネタバレBOX

話が始まった時からビリジアンはもう安定していて、恐ろしくもなく、
演技も脚本も日常的でドキドキすることがない。
いきなり人間関係のもつれが出てくるのだけど、
それもどこにでもよくある二股の話だったり、
どこにでもある望まない仕事に就くという悩み事だったりして、
特に大きな運命に動かされているということもなく、季節だけが過ぎていく。

「ビリジアン」はいろんなことを想起させる(最初の曲で分かる)ために
あえて輪郭をぼかしたのだろうけど、ぼやっとしすぎて
ビリジアンを取り巻く環境を描いているのに、話自体がぼやっとしてしまう。
妊娠して子どもが生まれるというところだけが生々しいが
どうせ危害を加えないとわかっているので(腕は折れるらしいが)、
展開が予定調和だと感じる。そうこうしているうちに終わってしまう。

ちょっと主張不足な印象。
「ビリジアン」について見せたいなら、
もっと観客をビリジアンにくぎ付けにさせる手法をとるべきだし、
人間関係を見せたいならもっと綿密に描くべきだし
これが現実でなく舞台であることを折り込んだ小ネタはいらないと思う。

『あぁ、自殺生活』 ~ ありがとうございました。次回は下北沢楽園にて6/1(金)&6/20(日)に上演致します。

『あぁ、自殺生活』 ~ ありがとうございました。次回は下北沢楽園にて6/1(金)&6/20(日)に上演致します。

劇団夢現舎

新高円寺アトラクターズ・スタヂオ(東京都)

2010/05/13 (木) ~ 2010/05/26 (水)公演終了

満足度★★

長く感じた
劇場の雰囲気も入場券も良かった。
だけど長い。
話の中で発想が面白い箇所もあったが
二人の関係と演技のリズムがパターン化しており、ちょっと飽きる。

クライマックスの盛り上がりはよかった。

ネタバレBOX

序盤から中盤にかけて、
背の高い俳優の方が心理的な動きがほとんどない。
理屈、屁理屈のやりとりが長く続くが、展開による心理的な積み立てが見えず
頼道役の一人相撲パターンが連続するので、
役者としての反応は上手いのだが、役に興味が持てず飽きてしまう。
心理戦やかけひきなど、お互いが状況によって少しずつ変化していく部分が中心じゃないと、二人芝居ではなおさら見ていて辛い。

クライマックスはさすがの盛り上がりだったが、
あのエネルギーを常に内在するのは容易でないとしても
この値段なら、話を短くしてでもやってもらいたい。

[※25日(日)13:00追加公演決定!!] 脳内TRIPアルゴリズム!!

[※25日(日)13:00追加公演決定!!] 脳内TRIPアルゴリズム!!

オッセルズ

シアター711(東京都)

2010/07/21 (水) ~ 2010/07/26 (月)公演終了

満足度★★

むむむ
うーん。楽しめなかった。
コンセプトがむずかしいところ。
いまはお笑いブームで、テレビでプロのお笑いのコントを見ることができるのに、
劇場まで来てお金を払ってまで見るというのはけっこう大変なことだと思う。

もっと劇場に特化したなにかを探さなければだめなのではないかな。
以前ミラクルシアターで見たときは、ダイナミックさがあってもう少し笑えたのだけど、
今回は…これならテレビかな、と思ってしまった。


ネタバレBOX

ケンタッキーとマックの話は、良かった。
MACの女性がとても良かった。
圧されて促されるケンタッキー派とのやりとりに
ライブならではの良さを感じられた。
また、女性陣をバイクに見立てたシーンなんかは
舞台でしかできない表現で良かった。
女の子にドア越しに向かって「やらせて」という話は趣向が面白い。

時間が少なかったのか、今回は全体的に笑いまで昇華してないものが多かった気がする。

また劇場はミラクルシアターみたいに横に長い方がたぶんよかった。
シアター711は初めてきたけど、タテに長いので
後ろに座るお客さんまで笑いの波を届かせるのは難しいと思う。

役者は達者な方が多いので、もっと演出のスパイスをきかせてもよかったかも。

クラウド・エンド

クラウド・エンド

激団リジョロ

シアターシャイン(東京都)

2009/06/24 (水) ~ 2009/06/28 (日)公演終了

満足度★★

ハードなのはハード
内容が、というか演技が非常にハード。
あれだけのエネルギーを放出し続けることができるのは驚嘆。

ただ物語の内容は賛否の分かれるところ。
こういう話をこういう表現の仕方で上演する劇団だと知っている人にとっては
いいのかもしれない。
話が進むほど、いろんなことが明らかになっていき、
展開そのものには「ああ、そうだったのか」と素直に思えた。

「死」に関して、いろんな考えや思いを持っている人がいるだろう。
この劇団ではこういう考え方です、と客に提示するのはいいが
賛同できない部分でも、やたら灼熱で畳みかけてくることに拒否感を覚える。
舞台で「死」や「殺し」を行うのは、
それをやる必然性とやる意味が十二分にあるときだけではないか。
もちろんやる側にはそれがあったのだろうが、
(主張は理解できたが)自分にとってそこまでの意味は見出せなかった。
一度、席に座ってしまったお客は最後まで身動きが取れない。
肌の合わない方には、熱い分だけつらい時間をすごさなければならないこともある。

舞台役者の方々は演技がよかったのだが、今回は違った話が見てみたいと思った。

お台場SHOW-GEKI城「センチメンタル☆草津」

お台場SHOW-GEKI城「センチメンタル☆草津」

ブラジル

フジテレビメディアタワー マルチシアター(東京都)

2007/12/15 (土) ~ 2007/12/19 (水)公演終了

満足度★★

思ったより
どういう見せ方をしたいのかよくわからなかったのが正直なところ。
勢いで見せる舞台にしてはテンション、テンポがでていなくて
物語を楽しむ舞台にしては展開がいまひとつで
どちらにしてもちょっと中途半端に感じた。
確かにお客さんは随所で笑っていて、
それはひとつのエンタテイメントなのだろうが、
逆に物語の展開をにおわせる言動(伏線)が、結果期待はずれだったり
話そのものが味気なかったように思う。
ただ、一緒にみた友達は
「おもしろかった。私の好きな系統の芝居だ」といっていたので
見方によるのだろう。

Se eu Pudesse

Se eu Pudesse

グーフィー&メリーゴーランド

アイピット目白(東京都)

2009/11/26 (木) ~ 2009/11/29 (日)公演終了

満足度

ちょっとひどい
江戸時代の喋り言葉にしたために
セリフに感情をのせる技術不足なのがもろに伝わって、
話に入っていく下地ができないまま進行した感じ。

とにかく場面転換が多く
必要のないシーン、必要のないセリフが多い印象。
やたらスモークをたいていたけど
それも必要なかったのでは…
頻繁に下手からモクモクとスモークがあがり
気になってしょうがなかった。

物語の、説明の足りない部分と
説明の多すぎる部分があってバランスがわるく、
また、話の整合性のとれていないところもあり
全体的にエンターテイメントとして仕上がっていないと感じた。

これで前売り3200円は高すぎる。

ネタバレBOX

タイムマシンを使う話では
お客さんに「こうしたらいいじゃないか」
「この瞬間に戻ればいいじゃないか」と思われないように
さまざまなルール付けを行わなければならないと思う。
クライマックスで殺された人が
すぐそのあと過去に戻って生き返ったという終わらせ方は
話そのものを茶番にする。
じゃあドタバタやってたところも結局無駄じゃんという。
よっぽど上質なギャグにするならまだいいのだけど
大団円のために役を犠牲にしているように感じた。
FURTHER ALONG

FURTHER ALONG

ノーコンタクツ

萬劇場(東京都)

2012/11/23 (金) ~ 2012/11/25 (日)公演終了

うーん
物語が短いシーンの連続で構成されているんだけど、
進行とあまり関係のない遊びや思わせぶりな台詞が多い印象。
拝見したのが初日のせいか、殺陣自体のミスがあったり
「ザ・ハードボイルド」な仕種が逆効果になってしまい
それらがしばしば間延びする原因になってちょっと見づらかった。
脚本含め、総てにおいて、カッコつけることが最上の目的になっているように感じてしまった。
真ん中くらいの席で見ていたのだけど、声もいまいち届かなくて、
諸々もうちょっと頑張って欲しかったな。
中国人の殺し屋役の方はしっかりリズムが作れていて好きだった。
舞台セット、衣装、照明は綺麗でした。

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