三人の魔女 公演情報 劇団アルターエゴ「三人の魔女」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★★

    台詞が正統派
    シェイクスピアの
    「マクベス」からマクベス夫人
    「ロミオとジュリエット」からジュリエット
    「ハムレット」からオフィーリア
    をそれぞれピックアップした話。

    物語はマクベスに登場する三人の魔女が進めていく。
    台詞はきちんと小田島雄志訳をもとにした、
    正統派のシェイクスピアだった。

    ネタバレBOX

    ジュリエットを3人にした意図がよくわからない。
    客演の方が忙しくて台詞が覚えきれなかったから?
    最後だけ、
    「もしもジュリエットが幸せを望んだら」
    「もしもジュリエットが生きることを望んだら」
    という創作部分でこそ、別行動を取ったが、
    それまではジュリエットの台詞を3人でまわす。
    もともとよく知られた話とは言え、
    訳されたそのままの脚本は
    初めて見る人にとっては台詞回しが難解なのに、
    余計に理解が難しくなった気がする。
    小田島さんのシェイクスピアは馴染みがあるので個人的には好きですが…。

    男性の役者が女性に比べて随分見劣りする。
    マクベスは姿勢が悪いし台詞は多くないのに噛みすぎです。
    ハムレットは王子らしさがないし
    父の敵を取ろうと執念に燃えている様子がまったく見えない。しかも
    ポローニアスをクローディアスと間違って殺す、という大事なシーンを噛んだ…。
    ロミオは台詞に感情が乗らない上、滑舌も悪い。
    情熱も感じられず、「草食系ヤサオトコ」といった感じだった。
    バルコニーにロミオが忍び込むシーンでは、
    ジュリエットの方がつらつらと気持ちを込めて達者に喋るので、
    その気がないロミオに言い寄る肉食女みたいに見えてしまった。

    なにより、脚本がシェイクスピアのつまみぐいなのですが
    (あまり原文を加工してほしくはない方ですが)
    男性キャストの台詞回しに問題があり真意が伝わりにくかったのでは。
    途中に転換ではさむ歌謡曲も世界観にマッチしてるとはいいづらいかも。
    コロスをつかった転換のアイディアは好きでした。

    三人の客演の方はさすがでした。
    伊倉一恵さんは群を抜いて上手く、
    難しい台詞も難なく伝わってきて、素晴らしかった。
    皆口裕子さんは個人的に好きな方なので、
    声を聞いているだけでも楽しかった。

    全体的に女性キャストは緊張感があって、
    いい演技を見せてくれる方が多かったです。
    そういう劇団カラーなのかな?

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    2010/10/31 19:40

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