ベンジャミン2号が投票した舞台芸術アワード!

2018年度 1-10位と総評
青春超特急

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青春超特急

20歳の国

最初に観たときは、とにかく序盤の勢いに圧倒されて、その分後半ではちょっと疲れも感じたのだけど、今日改めて観て、それは高校生活の後半のシーンの数々、もう新入生の頃のように無邪気なだけではいられなくなってきた苦さが、自分の胸を刺してたのだなと。それでも☆5つ付けたくなるのは、批評めいた御託云々じゃなく、単純にこの芝居が大好きだから。登場人物みんなが愛おしい。

再生ミセスフィクションズ2

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再生ミセスフィクションズ2

Mrs.fictions

1本目の「男達だけで踊ろうぜ」に心を鷲掴みにされ、これがあまりに良すぎて2本目の「東京へつれてって」が(これも充分良かったのに)少しかすんでしまったくらい。3本目の「男達だけで踊ろうぜ2」のバカバカしさ、4本目「上手も下手もないけれど」も好きだが、やはり1本目の印象が強烈。

鏡の星

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鏡の星

劇団あおきりみかん

前作は正直なところ物足りなさがあったが、これは凄い。役者さんも素晴らしかったし、初の外部演出を招いてというのも、大成功だったのでは。もしかしたら風刺の部分は好みが分かれるのかもしれないけど、だって事実なんだから仕方ないよね。

メリー・ポピンズ

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メリー・ポピンズ

ホリプロ/東宝/TBS/梅田芸術劇場

楽曲は映画版のものが全て使われているわけではなく、何曲かカットしている代りに新たに曲を追加し、曲順なども再構成。3階のB席で観たが、サービス満点の舞台で、これならリピーターになる人が出てくるのも分かる。舞台セットにトリックアート的なデザインがされていたのも印象的。

美愁

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美愁

The Vanity's

お話そのものにはそれほど目新しい要素はなくとも、そのビジュアル、演技、音楽、演出と、おそろしく完成度が高く、最後まで見入ってしまった。チラシの写真、タイトルにもちゃんと意味があったのだなと感心。恒例のアフターライブもあって、贅沢な時間。

ボーダーリング

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ボーダーリング

やみ・あがりシアター

主人公である修行中の忍者の服装がボーダー柄で、婚活パーティーで見初めた相手が、普段鯨幕を見慣れていて、極端なボーダー柄衣装が気にならない葬儀社務めの女性というのが可笑しい。ダンスシーンの音楽の使い方、ある程度の年令なら誰でも知っている曲で、ダンスのタイミング、尺まで含めての演出に感心。

キラメキ ~私はトビウオ、あなたは太陽~

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キラメキ ~私はトビウオ、あなたは太陽~

舞台「キラメキ」東京公演実行委員会

会場の反響の関係か音響の問題なのか、冒頭のシンクロダンス時のセリフが聞き取り難かったけど、☆をオマケしたくなるような気持ちのいい舞台だった。自分が小6の頃のあの曲がこんなにフィーチャーされるなんて知らなかったから、観ているうちに、別にコーチが語るあの頃の彼女たちが自分と同年代なはずもないのに、妙な共感を持って見つめてしまい、何ヵ所かうるうる。

ウソのホント

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ウソのホント

ふくふくや

セットもいいし、役者さんもみな上手い。面白くて小気味よくて幸せな100分。風俗三部作の第一弾なんだそうで、早くも次が楽しみに。

青色文庫 ー其四、恋文小夜曲ー

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青色文庫 ー其四、恋文小夜曲ー

青☆組

あの空間で観る(聴く)恋文。日本語の良さを感じさせてくれる演者による、気持ちのいい90分。青☆組の舞台は『グランパと赤い塔』しか観てないので、過去の戯曲から台詞をセレクトして構成したという第二部は初めてのものが殆どだけど、聴き入ってしまった。

還るなら、ハラ

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還るなら、ハラ

張ち切れパンダ

張ち切れパンダさんは初めて観たけど、こんなに面白い劇団だったとは。客演の方々もみなよかった。少々重たくなる展開もあるけど、最後は気持ちよく拍手させてもらった。開演前はオーソドックスな選曲のクリスマスソングが流れ、劇中では1シーンだけゴージャスなアレンジのあの曲が使われる。この選曲もよかった。

総評

今年は1月末にインフルエンザにかかってしまい、2月上旬に予定していた観劇をいくつかキャンセルする羽目になったのと、11月・12月と仕事が忙しくて、気になっていた舞台を結構見逃してしまったのが残念。観劇直後につけた星の数よりも、今思い返して、もう1度観たいなあという気持ちが強いものを選びました。プーク人形劇場が招聘したチェコのアルファ劇場による人形劇『三銃士』が、その意味では断トツだったのですが、迷った結果、ここでは番外的な位置付けとして外しました。

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