
マッチ売りの少女
CHAiroiPLIN
d-倉庫(東京都)
2014/11/06 (木) ~ 2014/11/09 (日)公演終了

爆弾魔メグる
あたらしい数字
インディペンデントシアターOji(東京都)
2014/11/07 (金) ~ 2014/11/10 (月)公演終了
満足度★★★
坦々と…
進展する普通の恋愛劇だった。
自分の中に爆弾は膨らんでこなかった。黒い風船という比喩爆弾は膨らませた大きさは変わらないのだろうか。私(めぐる=女子高生)にくれたときから、20歳代前半までの状況の変化に応じた爆弾のあり様は…
旗揚げ公演で爆弾とくれば、もっと刺激的な内容かと思ったが、誰もが澱のように沈澱させる嫌な気持ち。その爆発する限界点の描き方が弱かったようだ。もっと良い子が内に溜め込んでいく様をデフォルメして表現してもよかった。

かなたから
アンティークス
「劇」小劇場(東京都)
2014/11/06 (木) ~ 2014/11/09 (日)公演終了
満足度★★★★
真面目な…
公演スタイル。伏線を施した内容は回収・説明していた。
また、”かなたから”にあえて繋げなくても十分面白い。逆にSF風にすることで現実の社会性や人間性という身近な問題を回避したようで表層的な印象になった。また、演出として20数年間という経過を描いているので、その状況の変化はキャストの演技力に負うことになった。しかし、基本的には幼子時代から成人までを演じたが、途中回想シーンも取り入れながら違和感なく最後まで観ることができた。

IN/GO rewrite
EgofiLter
ワーサルシアター(東京都)
2014/11/06 (木) ~ 2014/11/10 (月)公演終了

The Wonderful World ~サヨナラ愛しき世界~
ネオゼネレイター・プロジェクト
小劇場B1(東京都)
2014/11/06 (木) ~ 2014/11/11 (火)公演終了
満足度★★★★
不気味さあり
オドロ怪しい雰囲気が漂う舞台セット。場内に入った途端、異空間を思わせる素晴らしさ。薄暗い室内は時間感覚が定かではなく、これから起こる不思議な出来事を考えると、”逢魔が時“か。

サムライ・シェークスピア "R&J”
シアタージャパンプロダクションズ
笹塚ファクトリー(東京都)
2014/11/05 (水) ~ 2014/11/09 (日)公演終了
満足度★★★★
演舞による演出は見応えあり
シェークスピアの「ロミオとジュリエット」(邦題)を原作として、舞台を日本に見立てた公演である。もちろん梗概は原作を踏まえたものになっているが、描く視点をロレンス神父を悲劇に導いた被疑者として捉え、法廷心理劇を構築している。だから、証言者としてのロミオやジュリエットの親近者、従者が証言台へ立つが、その発言は時・場所・状況・立場で違う。事象は羅列されるが、真実は明らかになるのか。
ニューヨーク公演に向けた日本プレビューということを前提に観ないと、ツッコミ所が…芝居と同様、アメリカという違う場所・状況等考えあわせると合点できる。

裏マン寄席in中目黒
劇団裏長屋マンションズ
ウッディシアター中目黒(東京都)
2014/11/03 (月) ~ 2014/11/04 (火)公演終了
満足度★★★
ゆる~い笑い
赤塚真人座長をはじめとした落語好きによる、落語二席、落語芝居二物語。全てがゆる~い笑いに包まれる。今まで観た劇団裏長屋マンションズの公演は、泣き笑いの人情物だったが、今回は徹底的に笑いだけ。わざとなのか定かではないが、台詞忘れ、噛み、トチリなど普通の芝居であればヒンシュクもの。しかし、この劇団だけは大目にみてしまう。それは、観客を大切にしていることが十分感じられるからだろう。
常連客に愛され、支えられていることは一目瞭然だ。そして、赤塚座長の樂日打ち上げ会の誘いに、その会場案内を手にして嬉々とした観客がなんと多いことか…このサービス精神が集客力の源と実感した。
次回公演は、少し違う劇風になりそうな説明であった。それはそれで期待しております。

宇宙へのマーチ
タッタタ探検組合
赤坂RED/THEATER(東京都)
2014/10/30 (木) ~ 2014/11/03 (月)公演終了
満足度★★★★
捻り、イロニーがあれば。
まず、舞台セット(仕掛け)は素晴らしい。そしてキャストのキャラクターを意識した演技は安定感があって安心して観ていられる。
脚本は、あまり捻りが感じられず、小じんまりとまとまったようで、本来の劇団のカラーが出ていないように思う。
宇宙開発が政府主導ではなく、民間企業の共同出資で行われるという現実感、そこに隠された思惑がチラつく。
公演はコミカル仕立てだが、その底流には、閉鎖的状況下における人間のエゴ、民族的問題を意識した描写が見え隠れする。この硬派的な投げかけをコミカルに軽く流すと言うイロニーが弱かったようだ。
この記載は、いつもレベルの高い公演をしている劇団への期待の表れである。

泥の子
劇団 きみのため
劇場HOPE(東京都)
2014/10/29 (水) ~ 2014/11/03 (月)公演終了
満足度★★★★★
逞しく生きる
1948年当時…生きるためになりふり構わないという、バイタリティを感じさせる公演だった。一方、貧しさ故の悲哀も十分描き込んだ秀逸な作品だと思う。戦後の食料というと、食糧管理法の下で、栄養失調で亡くなった裁判官のことを思い出す。闇米拒否する清貧さによるそうだ。
さて、単に善悪だけを論じることに意味がない状況下…この苦難を経て今の日本がある。この公演は、登場したような人達の姿を通して、現在の有り様を考えさせる一石を投じた作品だと思う。刑務所のほうが食事の心配がないようなセリフがあったが、現在では働く場所、就業形態の不安定化による生活困窮が問題になっている。正直者(法遵守した人が死亡)が……不条理にならないようにする必要があるだろう。
さて公演だが、舞台セットは悲惨な状況を感じさせる見事な作り込みであった。そのセット(窓からの出入りも含め)を十分活用した演出も見事であった。一部小物等(盗品靴が新品、黒先生の靴下が新しい)に違和感はあったが、そこはご愛嬌だろう。
全体的には、社会的訴求力のある好公演であった。
今後の公演にも期待しております。

夜食の時間
張ち切れパンダ
【閉館】SPACE 雑遊(東京都)
2014/10/31 (金) ~ 2014/11/05 (水)公演終了
満足度★★★★
序盤とラストの落差が凄い
願い通りに食したら…序盤とラストの劇風を激変させる演出には驚いた。詳しくは書けないが、個人的には受け入れられる内容で見応えがあった。

2つの重力の間で
屋根裏展望台
インディペンデントシアターOji(東京都)
2014/10/31 (金) ~ 2014/11/03 (月)公演終了
満足度★★
主観と客観の間で
作・演出の岩城泰斗氏の頭の中では整理出来ていたのかもしれないが、観客からすると、描きたい叉は訴えたい内容が伝わってこない。演出手法、テンポも緩慢だった。
着想は面白いが、それを表現しきれていない。
自分が描きたいことを大切にする、一方で観客の目線を意識することも大切であり、バランスが重要であろう。
舞台は、白線で12分割された四角い枠。後方は大きなデジタル掲示板という、ほぼ素舞台である。冒頭目覚まし時計を持って時刻をセットし、終演まで置いたまま…。
![ヴェニスの商人 [Kingdom Come]](https://stage-image.corich.jp/img_stage/m/454/stage45467_1.jpg?598823)
ヴェニスの商人 [Kingdom Come]
獣の仕業
pit北/区域(東京都)
2014/11/01 (土) ~ 2014/11/03 (月)公演終了
満足度★★★
創作舞踊が良い!
今年は、シェイクスピア生誕450年にあたり、色々なイベントが催された。そして劇団「獣の仕業」にとってシェイクスピア三作目にして、いったん総仕上げに位置付けるそうだ。
今回の「ヴェニスの商人」は原作にとらわれず、むしろ分解/再構築を試みたようだ。しかし、原作を知らなけばその意図は知ることは出来ない。そのため、前日に会場道順とともに原作粗筋がメール配信されてきた。実に親切な対応で感心した。
さて、公演はやはり有名なエピソードを散りばめないと説明出来ないようだ。その表現方法が創作舞踊と配役のシャッフルである。若さ溢れるパワーが観客を圧倒する。
しかし、やはり原作を知らなけば理解しずらい。それも悪役「シャイロック」の独白や内省なのだから尚更である。
さらに場面を絞り込むなどの工夫があったら素晴らしい公演になったと思う。
今後の公演を楽しみにしております。

In The PLAYROOM
DART’S
新宿シアター・ミラクル(東京都)
2014/10/31 (金) ~ 2014/11/09 (日)公演終了
満足度★★★★
面白いが…もう少し工夫があったら
サスペンス・ミステリーと銘打った芝居…観客も参加しているような錯覚を覚えさせる面白さがあった。上演会場のある区域がプレイエリアとして設定するから、今回は新宿が舞台になった(前回は渋谷区)。
客席は、対面式の雛壇並び。中央をプレイルームに見立て、組み立てテーブルを配置しパイプ椅子を周りに並べる。さぁゲーム開始…。
先にも記したが、脚本は面白いが、演出に工夫が必要だったと思う。

君が眉毛を剃った日
なば缶
シアターグリーン BIG TREE THEATER(東京都)
2014/10/29 (水) ~ 2014/11/03 (月)公演終了
満足度★★★★
心がほっこり
河童伝説で賑わっていた温泉地に、慰安旅行で訪れた事務所の人達が出逢うハートフルコメディ。登場人物は多いが、それぞれ役割があり善人ばかりである。分かり易い芝居で楽しく観られる。序盤こそテンポが緩めだが、段々とのめり込める。
また、温泉宿のセットは随分と作り込んでおり、見事である。
ただタイトル「君が眉毛を剃った日」…これだけがどういう意味か謎だった。
今後の公演も楽しみにしております。

愛フォンブース
劇団フルタ丸
「劇」小劇場(東京都)
2014/10/29 (水) ~ 2014/11/03 (月)公演終了
満足度★★★★
人間観察かも…
新発売される「愛フォンブース」を買い求めるまでの人間模様。そして携帯電話に代表される通信機器などの利便性至上主義に対する批判が鋭い。
さて主筋は、実に愛すべき人間の心理・行動がコミカルに描かれている。
そぅそぅと頷くような場面が多々あり面白い。少し気になるところがあるが…。

カサブタかきむしれっ!
演劇ユニット3LDK
ザ・ポケット(東京都)
2014/10/21 (火) ~ 2014/10/26 (日)公演終了
満足度★★★★
カサブタは掻きむしりたくない
自分好みの公演であった。勘違い・すれ違いのドタバタコメディでありながら、身近な高校生活(恋愛、母娘の確執、モンスターペアレンツなど)や社会的な問題(震災、原発など)を正面から捉え、その提起も鋭く問う、という脚本・演出は実に見事であった。また、舞台セットも相当作り込んでおり、ビジュアル的にも楽しめた。登場人物は、濃いキャラクターの持ち主ばかりであるが、役者は見事に同化していた。そして誰一人浮くことなくバランス良くまとめた芝居であった。
〔山〕公演

御処河原家の瞬間(ごしょがわらけのまたたき)
ビニヰルテアタア
3331 Arts Chiyoda B104(東京都)
2014/10/23 (木) ~ 2014/10/26 (日)公演終了
満足度★★★
演劇通好みの公演かも
ほぼ素舞台。衣装は黒を基調とし、場内は周囲を暗幕で囲い、さらに照明度はおとし薄暗い。場内全体が幻想的な雰囲気を醸し出していた。音響は神楽…舞はそれに合わせたような動きである。具象的な思考・動作から抽象的な表現へ徐々に変化していくようだが、観方によっては難解だと思う。自分は、4姉妹とそれに絡む男性の妖しげな動作、また姉妹の性格、生い立ち、父親との関係について、セリフの応酬で明らかになる過程が面白かった。その濃密な会話劇と挙措の美しさが印象的である。
しかし、ラストはインパクトが弱く、流れてしまったようで少し残念だ。もっと愛憎を強調した形で結んでほしかった。
今後の公演も期待しております。

火宅の後
猫の会
「劇」小劇場(東京都)
2014/10/22 (水) ~ 2014/10/26 (日)公演終了
満足度★★★★
私小説劇
昭和の文豪・檀一雄をモデルにした私小説劇と言ったところか。作家の創作精神に翻弄される家族やその周りの人々を描いた話。あくまで作家の内面を掘り下げることをメインにした芝居として受け止めた。そして創作活動における狂気・破滅的な精神構造をよく現していた。と言っても作家自らの内省というよりは、第三者の視点を通しているので、苦悩の在りようは断片的(例えば「書けない」という直接的な表現)にしか伝わらない。
逆に狂言回しが作家の苦悩を代弁もしくは倍加させ、芝居の精神的支柱になっていた節がある。
いずれにしても、役者の演技力が伴わなければ成り立たない公演だが、見事に演じきっていた。実に見応えのある公演であった。
今後の公演にも期待しております。

イブとイブとイブとイブ
劇団MAHOROBA+α
ステージカフェ下北沢亭(東京都)
2014/10/25 (土) ~ 2014/10/26 (日)公演終了
満足度★★★
初見の劇団…
着想は良かった。この面白味を上手に表現できていれば、と思うと少し残念である。まず、非常事態における焦燥・不安という、漠然ではあるが”先行きが気がかり”が伝わらない。また、その状況からの脱出”オチ”が安易すぎて納得感・満足感が乏しい。人類滅亡に直面した時、平時のような常識や建前が通じるか、生身の人間の葛藤が観たかった。そのために、演技は表面を取り繕うのではなく、緊迫感溢れるものが求められるだろう。演出はシリアス、ポップという明確な区分けは必要ないが、少なくとも視座があると…。
また、演出効果として密閉状況を作り出す場面だけは、パントマイムだけでなく音響効果も併用して、重厚な特殊空間を想像させてほしかった。
冒頭記載したように、発想を大きく膨らませたら相当面白い公演になったと思う。
今後の公演に期待しております。

片恋。
演劇ユニット ランニング
ザムザ阿佐谷(東京都)
2014/10/22 (水) ~ 2014/10/26 (日)公演終了
満足度★★★★
清々しい
舞台は大阪の食堂…、上手は食堂内、下手は近所の空き地にベンチという二分割セットである。よく作り込んでいたように思う。
現在と過去が交錯しながら23年間という長い年月の純愛「片恋」を描いた話。淡々とした高校生活にスパイスを利かせるため、不良を登場させドタバタ・コミカル風にしたり、別のカップルを盛り込んだりの工夫を凝らしている。それでも何の変哲もない生活を芝居にするのは結構難しく、観せるには役者の相当な演技力が必要になってくる。客演している井保三兎サン、藤桃子サンはさすがに安定感があったが、個人的には、為近あんなサンに注目した。彼女はルドビコ女学院シリーズ(開校前公演も含め)3回拝見している。同シリーズは等身大の女子高生役だが、今回は多少訳ありの役どころ…、成長著しいと思う(偉そうにすみません)。
また、音楽は昭和の時代に流行した歌謡曲…懐かしく聞き入った。
最後にキャスト紹介の件。人物映像・スーパーは下手奥の白壁と思しき所へ映写していたが、上手側からは見にくいので、工夫が必要であった。
芝居はとても心温まる好公演であった。今後にも期待しております。