tamaki86の観てきた!クチコミ一覧

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ゴミくずちゃん可愛い

ゴミくずちゃん可愛い

ぬいぐるみハンター

王子小劇場(東京都)

2012/08/22 (水) ~ 2012/08/27 (月)公演終了

満足度★★

それなりに楽しくはあったんですが
ここから面白くなるのか!ってとこで終わっちゃったような・・・。

幕開けの、「宇宙」について、「地球」について、「ゴミ」について、それぞれの切り出しが鮮やかで期待したのですが、そのあとの描き方が煮え切らなかったかなあ。
もっと踏み込んで、もっと切り込んで、そこからぐわっと流れ込んでくるであろう激流を観て見たかったなあ、っていうのが正直なところ。

ぬいぐるみハンターの芝居を観るのは初めてなのですが、役者の良くも悪くも「小劇場」っぽい芝居と、中途半端に行儀のいいストーリーとが、あまりうまく噛み合ってなかった印象が。
脚本や演出が、もっと弾けた無鉄砲なものか、もしくはもっと空間的・図像的に精緻な作りこみがなされたものであれば、あの役者陣が生きたのではないかなあと。
逆に、この脚本演出は、もっと表現にすぐれた役者陣であればちゃんと生かせたのでは?とも。

あと、セリフに於いてのサブカル用語の盛り込みかた、どうにも居心地悪かったかなあ・・・。

135分を長いと思わせない作りは、さりげなくすごい。

ネタバレBOX

戦場カメラマン関係の辺りは、初日前日にああいうことが起きてしまったのは、なんかちょっと劇団として運がなかったなあ、と^^;
少女教育

少女教育

シンクロ少女

王子小劇場(東京都)

2012/07/19 (木) ~ 2012/07/23 (月)公演終了

満足度★★

期待しすぎた、かな・・・
評判いい劇団てことで初観劇も、正直イマイチ。

「教育」や「愛」を軸にした作品構造は「これはっ!」と惹きこまれるところもあったんだけど、登場人物が妙に饒舌な割には出てくる言葉が抽象的なものばかりで、グッとくるようなディテールに乏しかったのがどうにも・・・。

役者の佇まい演出も、脚本とはミスマッチだったような。
もう少し演劇的な過剰さがある演技ならば、脚本が巧く立ち上がっていたのではないかと。
「手」の動きが台詞にひきずられすぎてる、「古い」芝居をしてる役者が少なくなかったのもどうかと思う。

あと、劇場をああいう使い方していたことも、よく意図が見えてこなかったような。

ライター使った幕開けは好き。

でんでんむしのからのなか【ご来場ありがとうございました!!】

でんでんむしのからのなか【ご来場ありがとうございました!!】

空間交合〈アサンブラージュ〉リジッター企画

萬劇場(東京都)

2013/07/10 (水) ~ 2013/07/15 (月)公演終了

満足度★★

うーん・・・
この演出、この脚本、最近の野田秀樹作品とか好きなんだろうなあ・・・。

リスペクトもいいけど(実際オマージュとしての完成度は高かったんじゃないかと)、やるんだったらもうちょっとちゃんと「核」の部分も感じさせてほしかった、っていうかなんていうか。

社会への目線がありきたりな小劇場チックなものの域を出てないのは、作家本人が自分の目で「この世界」をどう見極めたのか、どこまで見極めたのかっていう、そこら辺に「甘さ」があったんじゃないか、とか。
「大衆」に対してそんなに不信感持ってるのに、「人間」にはそこまで幻想持てちゃうんだなあ、とか。
そういうこと思っちゃって、ちょっと引いて観ちゃったなあ。

あとああいう演劇的な「嘘」は、もっと繊細に、もっと大胆に、もっと執拗に、もっと臆病に吐いてほしいなあとか思っちゃったり。

役者のアンサンブルとか、照明、美術はハイクオリティだなあ、って思った。

吐くほどに眠る

吐くほどに眠る

ガレキの太鼓

こまばアゴラ劇場(東京都)

2012/01/06 (金) ~ 2012/01/15 (日)公演終了

満足度★★

2012年の観劇初め
登場人物を器用な女優陣が入れ替わり入れ替わり演じる、その様子を見ているだけで実に面白い。存在や言葉がエコーしているかのように気持ちいい演出がとても印象的。
こまばアゴラ劇場の使い方も「そう使うか!」と。

ただ、これで脚本にもうひと屈折、あればよかったのになあ・・・と。

ネタバレBOX

「にいに」が「留学した」ということについて、真相はどうなのか、落としどころをぼやかしていたのは、好きではないなあと思ったかな。

最後の屋上のシーンについては、もう少し演出を練られたんじゃないかと。

余談ですがZennのキッズドラムが意外といい音だったのが、個人的に印象に。
シンデレラ

シンデレラ

Kバレエカンパニー

Bunkamuraオーチャードホール(東京都)

2015/03/18 (水) ~ 2015/03/22 (日)公演終了

満足度★★

うーん・・・
ダンサーの技術が高いのはわかるし、衣装とか照明とかも好みではあるんだけども・・・。

とりあえず音楽の使い方が好みじゃなさすぎで・・・。
新国立でやってるアシュトン版も、フレーズの割り方とか「ええ・・・そうやっちゃうの・・・?」って感じではあるんだけど、熊川版は熊川版で、曲的に盛り上がって欲しいところでぜんぜん伸びてくれなくて・・・。
ダンサーの力量を見せたいのもわからなくはないけども、そのせいでテンポがありえないくらい犠牲になっちゃってる感も。プロコフィエフの特にシンデレラで顕著な「成立するかしないかギリギリのラインで遊びながらコードとメロディを歌わせ合う」音楽を、テクニカルに走った振付のために弛緩させたりブレスを必要以上に取ったりするのは単純に、聴いててこう、気持ちが乗らないんだよね・・・(´・ω・`)
結果的に「踊れる」はずのダンサーがあまり魅力的に見えてこなかったのはとても残念。

熊川さん、ダンサーとしては好きだったけど、コリオグラファー/演出家としては好きじゃないかもだな・・・。

かわいいので無敵

かわいいので無敵

劇団森

早稲田大学学生会館(東京都)

2012/02/23 (木) ~ 2012/02/26 (日)公演終了

満足度★★

面白くはあった、が・・・
うーん・・・

やりたいことに対して、役者さんたちの身体が追い付いていない、という印象です。
この手の作品は、ニュートラルな身体表現や発声があってこそなのではないでしょうか。もしそこら辺がちゃんとしていれば、終盤の展開がもっと生きてきたのではないでしょうか。

脚本や演出の練りこみも足りないように感じられました。
場面転換や音楽のカットイン/カットアウトのやりかたに、もっとアイデアがあってもよかったのではないでしょうか。

それでも終盤は正直けっこう鳥肌モノでしたし、「学生演劇としては」かなり高い水準にあるとは思います。
でもまあ、この作品の作り手さんたちは、そんな褒められ方してもけっしてうれしくはないと思いますので、この☆の数で。

『静かな一日』

『静かな一日』

ミクニヤナイハラプロジェクト

吉祥寺シアター(東京都)

2013/02/14 (木) ~ 2013/02/17 (日)公演終了

満足度★★

脚本の輝きと役者の熱演が、演出で台無し
脚本は面白そうな雰囲気はあった。
思わぬところから切り込んでくるセリフの応酬は、二人だけの芝居とは思えないほど豊かだった。ような気がする。

役者はもっと「出来る」役者だっただろう。
川田さんはいつもはもっといろんなスケールを使い分けた魅力的なお芝居をする人だし、今回初めて拝見した松永さんも、いつもはもっと違う芝居で観客を魅了しているのだろう。とは思う。

そんないい素材を全部台無しにしてたのが演出。
まず台詞。何を言ってるのか聞きとれない。そして一本調子。
パンフやらインタビューで「今回は言葉」的なことを言っておいて、で、あれか?という感じ。
そして、台詞の豊かさを犠牲にしても手に入れたかったであろう身体表現。これも洗練されたものを全く感じず、台詞をそのままマイムに置き換えたようなものと、構成的に単調な動きのどちらかだけ。ただ単に役者の体力を削っていただけで、役者の疲労以上のものを舞台上にひきずり出すまでには至っていない。
広大なスペースを使ってたインスタレーションも、その他の要素とのスパークに乏しく、それほど物語るものはなかったような。

自分はこれまでニブロール作品は何度か観てたものの、ミクニヤナイハラプロジェクトは観たことがなかった。
なので、今回の作品とはややベクトルが違うという過去のミクニヤナイハラ作品に於いては、今回のような演出も妥当だったのかもしれない。とは思う。
それでも、今回の脚本・今回の役者にまでそうした「ミクニヤナイハラプロジェクトはこういう芸風である」という一種の思考停止をもってクリエイティブにあたったのは間違いなんじゃないだろうか。と、思う。
スピード感が売りなのは理解できた。でもこれよりもっとスピードがありながらちゃんと台詞を観客にぶつけきっている劇団のことを、それほど観劇生活どっぷりってわけでもない自分ですら、この上の世代でも、この下の世代でも、いくつか具体的な名前を挙げることができる。

作品内容的に、「災害」的なもののイメージの羅列が、「3.11」(←この言いかたも自分としては違和感を禁じ得ないところではあるけれども)後の観客に「なんとなく」「それらしく」響く、という意味で、この作品は観客から一定の支持はされるかもしれない。
でも、そんなことは演劇のやることなのだろうか。と自分はどうしても思ってしまう。
今回の脚本ならば、こんな勢い任せな「それらしさ」による共感なんてとこにはとどまらずに、一個一個の台詞を着実に積み上げることによる、もっと深く大きな普遍性への到達も可能だったのではないか。と。

個々のパーツはいいものがあっただけに、いろいろ残念な印象がどうしてもぬぐえない。
脚本と役者の熱演に☆2。上演成果としては☆0。




(こうは書いてるけどが、夏の『前向き!タイモン』再演に関しては、割と楽しみだったりする・・・^^;)

白神ももこ(演出・振付)× 毛利悠子(美術)× 宮内康乃(音楽)『春の祭典』

白神ももこ(演出・振付)× 毛利悠子(美術)× 宮内康乃(音楽)『春の祭典』

フェスティバル/トーキョー実行委員会

東京芸術劇場 プレイハウス(東京都)

2014/11/12 (水) ~ 2014/11/16 (日)公演終了

満足度★★

・・・で?
最初のほうは「おっ!」と思うも、その後は特に面白いものがなく・・・ 

パンフレット読んで「あー、こういうことだったのねー」「あー、アートだわー」とか思いつつ、「じゃーこのパンフ読んどきゃ実際にステージ観る必要なくね?」とも。
上演が完全に「サブ」扱いされてる感。
少なくともあーしは「思想」を観に来たつもりはなかったんだけどなあ・・・(´・ω・`)っていうモヤモヤが。

ストラヴィンスキーのこの『春の祭典』って音楽を前にして、そんな「言語」や「思想」で割り切れるような表現になっちゃうっていうのは、この表現者たちは根本的に自分と「合わない」んだろうなあ・・・と。

ニジンスキーも、ベジャールも、プレルジョカージュも、平山素子も、まずはそこに「絶対にことばでからめとりきることのできない身体」を用意してたのよね。
あーしは今回の舞台に、白神ももこなりのそうした「身体」を期待してたんだけども、ねえ・・・。

ブラック・サバンナ

ブラック・サバンナ

世田谷シルク

アトリエ春風舎(東京都)

2013/04/03 (水) ~ 2013/04/14 (日)公演終了

満足度★★

やっぱり肌に合わないのか・・・
序盤でおっと思うも、中盤から全くノれなかった・・・。

小ネタ的な仮定のセリフにさらに仮定のセリフが応じるタイプのやり取りがあのテンションで続くのはキツイなあ。
ストーリー自体は割と好みなものだっただけに、かゆいところに手が届いてくれない時間が長かったなあっていう印象が・・・。

あと、前のほうの席で観たせいか、劇団が看板としている群舞シーンも(例えばルルベでの重心の置き方ひとつとっても)身体意識レベルでのばらつきが目についてしまい、どうも・・・。こういうのやるんだったら、役者陣の身体的な強度の質がもっとちゃんと揃っていてほしかったなあ、と。なんていうか、ラインや角度の面では揃っててもそこら辺が不揃いだと、どうしても「空間の秩序によって動いてる」とかじゃなくて「振り付けだからこう動いてます」って感じに見えちゃって・・・。
客演の(普段は面白い)役者の何人かが、この劇団式の身体の使いかたをちゃんと消化していないような印象も持ってしまった。東京ベースで活動してる同じ世代の劇団でも、客演たくさんの公演だろうがそこら辺ちゃんと揃えてくる劇団はあるし、もうちょっとがんばってほしいところ。

「生命の重さ」についての思考実験としても、どこかから持ってきたような議論がほとんどで、作品の推進力としてちょっと中途半端だったような。

軸となっていた姉弟の関係性とか、何か所かほんと面白い瞬間はあったんだけど・・・。

鴉よ、おれたちは弾丸をこめる

鴉よ、おれたちは弾丸をこめる

彩の国さいたま芸術劇場

にしすがも創造舎 【閉館】(東京都)

2014/11/23 (日) ~ 2014/11/26 (水)公演終了

満足度★★

ふーん、こういう世界もあるのねー(´・ω・`)
何をやってんのかさっぱりだったし、セリフもよく聞き取れない部分多かったし、なんで今これなのかもピンと来なかったし。
周りの観客が泣いたりしてる中、ひとり客席で取り残されてポカーン状態。

印象的なオープニングとエンディングは好きだった、かも。

ネタバレBOX

裁判所サイドの人間もゴールドシアターの役者が演じてたのは意図がよくわかんない。
脚本通りの性別で演じると出番のない男性団員に役振るためなのか知らないけど、ラストシーンで出てくるネクストシアター勢が女装した男性団員含む男女混合なら、裁判所占拠する側だって女装した役者を入れた男女混合でもよかったんじゃ?
おこめ

おこめ

砂の上の企画

東京キネマ倶楽部(東京都)

2014/08/28 (木) ~ 2014/08/31 (日)公演終了

満足度★★

料理はとても美味しかったです。
特にじゅんさいの小鉢とえびと蓮根の真蒸は、箸を進めるのが思わず一口一口ゆっくりになっちゃったです。

・・・ただ肝心のお芝居のほうはっていうと、なーんかずっと入っていけなかったつーかなんつーか。演じられていた芝居も、奏でられていた音楽も、あの東京キネマ倶楽部っつー会場からなーんか浮いちゃってたっつーか。
曲も少なくてバンドとの相乗効果も薄かったように思えちゃって、普通の劇場で、ストレートプレイで観たかった作品かも。

東京バレエ団創立50周年 祝祭ガラ

東京バレエ団創立50周年 祝祭ガラ

東京バレエ団

NHKホール(東京都)

2014/08/30 (土) ~ 2014/08/31 (日)公演終了

満足度★★

スタオベでカーテンコール何回もやってたけど・・・
ぼくにはあんましおもしろい舞台じゃなかったですだよ・・・(´・ω・`)


まずはよかった感想を。
今回のプログラム、唯一面白かったのはルグリ&井脇の「オネーギン」。
ルグリ、全幕観たくなっちゃうくらいの色男っぷり!
相方の井脇さんも、演じられてないはずの一幕二幕のあれこれを思わず想像しちゃうような芝居だったなあ、と。
 
他の演目はねえ・・・^^; 

生オケの演奏による「ボレロ」byベジャールはそりゃすごい迫力あったんですけど、それだけにギエムの「衰え」みたいなモンが感じられちゃってなんとも残念な感じが。
ギエムのボレロを観るのはこれで三回目だけど、初めて観た時のショックったらなかったんですよ・・・(遠い目)「くっっっ(キッ」って振り返るとこなんか心臓止まるかと思ったし。

「ペトルーシュカ」のマラーホフの老いっぷりには悲しいものしか感じず・・・。

他の二つは、なんていうか「なんか全然演じこんでないんじゃないの?」って感じの「ただ振り付けをこなしてます」な雰囲気で・・・。
特にバヤデールは酷かった。主演の二人含め全然振り付けが身体に馴染んでない感・・・。ヴァリアシオンの3人とか、めっちゃ硬かったし。

演目、50周年の公演なんだし、いつも散々上演しててダンサーに馴染みまくってるであろう『春の祭典』を生オケで大迫力にバーーーーン、てな感じじゃダメだったんかなあ・・・。

こんなんでもスタオベでカーテンコール何回も、とか、東京バレエ団のファンは「優しい」なあ、とか思っちゃいました(´・ω・`)

「近代能楽集邯鄲・葵上」再演

「近代能楽集邯鄲・葵上」再演

江戸糸あやつり人形 結城座

東京芸術劇場 シアターイースト(東京都)

2013/06/19 (水) ~ 2013/06/23 (日)公演終了

満足度★★

うーん・・・
「江戸糸あやつり人形」ってどんなんだろー、って期待して観に行ったけど、うーん、「こんなもんかー」って印象・・・。
他の作品では違うのかもなんだけど、「上手いなあ」以上のモノはなかったような。

作品そのものにしても、いろいろ他の上演とか見てれば違うのかもだけど、三島由紀夫の用意した面白さ以上のものは少なくともこの舞台単体では感じられなかったなあと。

役者さん、人形操演に関しては文句ないんですが、セリフに関しては技術にばらつきがありすぎなんじゃないかと。
とにかく『邯鄲』でメインやってた役者の滑舌は酷かった・・・。
あんなにサ行タ行ラ行の発音がアレなのに、セリフ多い役を振っちゃうのはよくわかんないです・・・。

あとは舞台の高さが不満だったかなあ。
最前列で観たけど、床面が全く見えないほど舞台が高く設定されてたのは観ていて疲れました。
芸劇の客席的には、あと一尺は低くても十分後ろの観客も楽しめる角度ではあると思うんです・・・。

『渡り鳥の信号待ち』

『渡り鳥の信号待ち』

世田谷シルク

シアタートラム(東京都)

2012/01/19 (木) ~ 2012/01/22 (日)公演終了

満足度★★

まあ
勝手に期待しちゃったこっちが悪いんですよね・・・。

あれなんでしょうかかね、いつもより大きいステージに慣れなかったんでしょうかね。空間的にも時間的にもすっかすかなステージに感じました。

ネタバレBOX

とりあえず「渡り鳥」が何なのか、あのタイミングで、ああいうセリフで説明してしまうのは「なし」でしょ・・・。あそこで完全に冷めました。
せっかく詩情があって惹かれるタイトルが台無し。

場面転換、出入りの演出はもうちょっとどうにかならなかったのかと。全体的にアイデアの絶対量が足りてないような。

あと役者さん、ユニゾンでの台詞が全く聞きとれませんでした。

随所ではさまれる、動きを前面に出したシーンなどにはワクワクさせる要素が詰まってて、そこはいいなと思ったポイントかなと。そこら辺の身体や空間への神経の使い方を、作品全体に広げられていたらよかったのになあ・・・と。

作ってる人たちがこの出来で満足したりしてないか、それが気がかりです。
おかえりなさいII

おかえりなさいII

うさぎストライプ

アトリエ春風舎(東京都)

2012/05/04 (金) ~ 2012/05/06 (日)公演終了

満足度★★

初観劇させていただきました
最近流行の(?)「過剰な動きで役者を疲弊させることで、何気ない(というより、感傷的な)台詞に奥行きを持たせる」系。
正直、ああいう手法自体にあんまし可能性を感じない自分としては、あまり楽しめない65分だったかなあ、と。

題材がここ最近よく見かけるようなものだった分、切り口の新鮮さや手際の良さを期待したのですが、イマイチ突き抜けるようなものは感じられず。
役者に関しても、ああいう表現をするには身体的な説得力を感じられない部分があったのが残念。

日本語詞の音楽をバックに使う、というのはどうなんでしょう。
相対性理論の詞の妙な存在感に、舞台で行われることが追い付いていなかったような印象があります。

セリフそのものには、ディティールの巧さだったり構成の巧さだったりが輝く部分もあったのですが・・・。

Lost Memory Theatre

Lost Memory Theatre

KAAT神奈川芸術劇場

KAAT神奈川芸術劇場・ホール(神奈川県)

2014/08/21 (木) ~ 2014/08/31 (日)公演終了

満足度★★

正直、期待外れ・・・
ベテランミュージシャン集めたサウンドはさすが。
透明感と猥雑さとが同時にびりびり来るような奇妙な感じ、大好き。

・・・ただそんな感じで音楽は楽しめたんだけども、それ以外の要素が宙に浮きすぎに感じられ、うーん。
舞台上で広がる世界が音楽の渾然一体になって刺さってくるような、そんな「持ってかれる」感覚は、イマイチ、感じられず、「なんだったんだろう、これ」感が。

三宅純の曲から発想を広げて試行錯誤、っつー作り方的に仕方ないのかもしれないけど、舞台上でグルーヴしてるのは音楽だけで、あとのダンスや芝居は演者一人ひとりがてんで別の方向に向かって走っちゃってるような、足し算だけで掛け算がないような、そんな印象が。

特に残念だったのは、役者陣の芝居にそれぞれ「腑に落ちてなさ」みたいなのを感じちゃったことかなあ。
煮詰める時間が足りなかったのか、芝居のトーンもみんなバラッバラで、観ていて意識をどこにチューニングしていいかわかんなかったし。
せっかくの谷賢一さんの台詞も、咀嚼が甘いまま発せられちゃってたような感がアリ。
白井さんが終始脚を引き摺ってたのも、故障なのか演出なのかはっきりせずモヤモヤ。
森山開次さん、ポリグラフのときはもっとセリフ劇できる人に見えたんだけどなあ・・・。

全体的に芝居パートも演劇パートも、あれでしっかり時間をかけて演じこんで、音楽の強度に敵うだけの確固たるグルーヴを持った有機的な「塊」に出来ていたらなあ、と思わずには。

n+1、線分AB上を移動する点pとその夢について

n+1、線分AB上を移動する点pとその夢について

アムリタ

早稲田大学学生会館(東京都)

2013/03/13 (水) ~ 2013/03/16 (土)公演終了

満足度★★

「形」は、面白い。
でも「形」だけじゃ、いい芝居にはならないよね、っていう。

身体や言葉に、それが「いま」「そこにある」ことをヴィヴィッドに突きつける、そんな実在感や生命力がほしかった。
「そこにいる」なら当然にあふれ出る言葉、「そこにある」ものにしか語りえない身体、そんなものに満たされてこその「nの代入」だったんじゃないかなあ、と。

『うれしい悲鳴』/『太陽とサヨナラ』(終演しました! ご来場ありがとうございました!)

『うれしい悲鳴』/『太陽とサヨナラ』(終演しました! ご来場ありがとうございました!)

アマヤドリ

吉祥寺シアター(東京都)

2013/10/23 (水) ~ 2013/11/03 (日)公演終了

満足度★★

10月30日『うれしい悲鳴』
うーん・・・、初演で好きだった要素がことごとく抜け落ちちゃってて、個人的にはかなり残念な再演だったかも・・・。

「雨天決行」シリーズで密度の濃い「劇団・アマヤドリ」の空気を体感した後なせいか、今回の上演、劇団員や常連客演が出てるシーン以外ではアマヤドリ特有の長台詞の面白さが思いのほか届いてこない、そんな「アマヤドリっぽいけどアマヤドリじゃないなんかニセモノ」に観えちゃったのがつらかったかなあ、と。
「いい」役者はいてもその「いい」のベクトルがそろってない、そんな「集団」感みたいなもんの希薄さも目立ってたような。

初演では複数の役者によって演じられていた主人公ミミが、今回は一人の役者が演じていたのも、初演と比較してキャラクター像が萎んでしまっていたり、視線の錯綜の面白さがなくなってしまっていたりといったような結果につながっちゃってたんじゃないのかなあ、と。

初演の舞台にはあった「広がりの豊かさ」のようなものが後退して、反面、初演でもうっすらとは感じてたこの作品の「すいません、そういうの乗れないです・・・」的な部分がいちいち引っかかって引っかかってしょうがない、そんな観劇になっちゃってたのはとても残念でした・・・。

こわくないこわくない

こわくないこわくない

クロムモリブデン

赤坂RED/THEATER(東京都)

2014/08/30 (土) ~ 2014/09/15 (月)公演終了

満足度★★

波長が合わなかった、のか・・・?
さっぱり刺さるものがなく、何が何やらでした・・・(´・ω・`)

なんだろう、出演者がいつもより多い分、この劇団にしては一人ひとりのキャラクターが薄かったように感じちゃったからなのかも。
上手い役者はさすがインパクトはあったけど、はなしを加速させるポジションにいるキャラクターが、イマイチどんな人間なのか見えてこなかった、っていう印象。

いつものクロムモリブデンって、もっとキャラクターの強さで引っ張っていくっていうか、はなしの荒唐無稽さを役者の存在感や説得力で成立させて、その上でその先に広がる「とんでもない世界」の普遍性を見せてくれちゃう集団ってイメージだったんだけど、今回はその境地には至ってなかったように感じちゃったかも。

「児童ポルノ」をネタにしたにしては掘り下げられ方が「普通」で、期待したほどには「思わぬ方向へのブッ飛び」がなかった感があるのも観ていてなーんか不完全燃焼。

『海の夫人』/『水』

『海の夫人』/『水』

アマヤドリ

シアター風姿花伝(東京都)

2014/12/04 (木) ~ 2014/12/07 (日)公演終了

満足度★★

12月5日『海の夫人』
『水』の感動の勢いを受けて、そのまま続けて観たのですが・・・

これがまあ、どう反応していいか困ってしまうような演出で・・・^^;
アマヤドリの魅力であるところのセリフのやり取りの緻密さは全くなく、かわりにつねに張った声とコッテコテの節回しによる奇妙なステージ・・・

何らかの意図があってのコレなんだろうけど、そこら辺まったく理解できずでした^^;
終盤のエリーダの芝居が妙にリアリティをもって感じられはした、かなあ・・・

一応、話的に『水』と対をなしてる、っていうのは把握したのですが、これ、こっちだけ観た客は絶対にアマヤドリって劇団を誤解しちゃうような気がw

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