
ゴミくずちゃん可愛い
ぬいぐるみハンター
インディペンデントシアターOji(東京都)
2012/08/22 (水) ~ 2012/08/27 (月)公演終了
満足度★★★★
手練
一見、完成度はそんなに高くないように見せる手腕。これも歌舞く姿と見た。序盤から、笑いの渦に巻き込む手法で、観客の警戒心や構えを解き、中盤から、この劇団の目指す方向へ持ってゆく、ということだろう。とにかく、温かい。こういうテイストの芝居は初めて見た。2時間15分と長めの舞台だが、全然飽きさせずぐんぐん引っ張ってゆく力は、中々のものだ。こんな芸当ができるのも設定が抜群だからだろう。
いまどきの観客は、廃墟好きも多かろう。世界が終る話に安心する者だって多いはずだ。「もう頑張らなくていいんだよ」って言われているような気持ちになれるからかも知れない。このような、普段隠されているみんなの気持ちが、地球のゴミ捨て場という舞台設定に活きている。そこに捨てられていた赤ん坊だった塵ちゃんが主人公だ。
ところで、こんなに温かな感じを終演後に感じたのは、劇中の人物描写で誰一人、他の者を見下したり、自ら卑下する者もいないからではなかろうか。いつでも微妙な距離を保ちながら共生していることの非尋常こそ、この劇団の持ち味、凄さと見た。この劇の温かさはその辺りから来るのだろう。ダンスも上手いし役者陣が爽やかだ。

正義の人びと ~神の裁きと訣別するための残酷劇~
オフィス再生
APOCシアター(東京都)
2012/08/16 (木) ~ 2012/08/19 (日)公演終了
満足度★★★★
カミユ
舞台で描かれているのは8割ほどはロシア革命初期のセルゲイ大公暗殺事件に纏わるものだが、2.26事件の決起に新婚故、決行時刻などの詳細を知らされず昭和維新に参加出来なかった将校夫婦に関するものである。

「ボイルド・シュリンプ&クラブ」(8月)
劇団6番シード
シアターKASSAI【閉館】(東京都)
2012/08/15 (水) ~ 2012/08/19 (日)公演終了
満足度★★★★
コボンロ
コロンボの間違いではない。コボンロと書いたのである。ニコニコ探偵事務所のイメージだからだ。今回は、1時間で完結する作品を2本上演という形式であった。芸達者な役者が多く、場面転換がスピーディーでノリがあり心地よい。「刑事コロンボ」の脱力系と少し異なり、貧乏を売りにし横着な振りをして見せるが、それはそれ、営業用と見た。無論、コロンボと同じように優秀な探偵である。が、貧乏を売りにしたり、横着も愛嬌があるなど、有能が嫌味にならない。「ボイルド・シュリンプ&クラブ」が5年前のスピンオフなら「イタリアンの罠」は、コロンボの「別れのワイン」か。中々、粋な演出とシナリオであるが、役者陣が、作品を良く立体化していた点も評価できる。とにかく、楽しめる。

艶やかな骨
十七戦地(2026年1月31日に解散)
ギャラリーLE DECO(東京都)
2012/08/14 (火) ~ 2012/08/26 (日)公演終了
満足度★★★★★
抜群のシナリオ
3.12以降の人災と責任を負うべき連中の欺瞞に対して、殆どの日本人が腹を立てているのだが、どうも、責任を負うべき連中には伝わりにくいこの国で、敢えて原発問題という設定で書かず、別の最も本質的な問題を提起することによって、原発問題をも射程に収めるセンス、着眼点の良さが見事だ。見事なのは、センスや着眼点ばかりではない。緻密で知的、而もスリリングな論理展開に満ち満ちた展開を遂げるシナリオの内容も秀逸である。
上演時間は、約60分と少し短かめだが、内容の豊富さ、いくらでも深読みの効く含みのある表現で充実している舞台は、見応え充分である。
自分の観たのは女性で固められたAバージョンだが、男性版、Bバージョンもある。シナリオは、語尾変化などを除いて、基本的に同じだが、A,Bでどう変わるか観比べるのも一興だろう。

CABARET ON THE SEA
アリー・エンターテイメント
シアターグリーン BIG TREE THEATER(東京都)
2012/08/08 (水) ~ 2012/08/15 (水)公演終了
満足度★★★★
スケール
序盤、作り過ぎの感もあったが、中盤からは、太平洋戦争との絡みでドラマは急転直下。時代の動乱のさなかで翻弄される登場人物たちを、若いカップルの愛情物語を中心に手堅くまとめた。
最近、多く見かける日常のちまちました題材を無理やり劇化する作品に少々食傷気味であったが、物語がスケールアップしている点も楽しめた。
惜しむらくは、若い頃の千代子役の女優にもう少し歌唱力のある女優を使って欲しかった点である。可憐さは、充分出ていたのだが、惜しい。歌、ショウアップで合格点だったのは、マリー役の女優であった。

キル
オフィス・サエ
スタジオVARIO(東京都)
2012/08/08 (水) ~ 2012/08/12 (日)公演終了
満足度★★★★
「キル」追加
更にタイトルになった「キル」の宣言のような独白。この言葉に、真正面から応えられる日本人が、どれだけいるだろうか。この点でも観客に大きな問題を提起した作品である。

キル
オフィス・サエ
スタジオVARIO(東京都)
2012/08/08 (水) ~ 2012/08/12 (日)公演終了
満足度★★★★
進化と深化
キルを見てきた。オフィス・サエの劇は、見る度に進化と深化の跡が見て取れる。今回も前回の公演より原作者の言葉をより深く捉えて、叙事的表現になっていたし、そのことが、新演出の原爆投下場面の演出、投下直後の演出に端的に表れていた。

『フォーク 回想 』ご来場ありがとうございました。
岡田久早雄プロデュース
パフォーミングギャラリー&カフェ『絵空箱』(東京都)
2012/08/10 (金) ~ 2012/08/13 (月)公演終了
満足度★★★★
カニバリズム
余り極端な振付や演出がない分、素の活きた舞台であったが、言葉の区切りかた、ブレスの取り方でとり違いをしていた個所があった。無論、カニバリスムは、文明化されたはずの我らの時代には、極限状況でなければ起こり得ない。余談になるが、その極限を体験しない人々が、した人々を獣扱いすることの残酷も相当なものではあろう。
その点を踏まえて観ている我々の位置も照らし返される作品ではある。

10station 都合のいい記憶〜凌霄花〜
劇団始発列車
参宮橋TRANCE MISSION(東京都)
2012/08/09 (木) ~ 2012/08/12 (日)公演終了
満足度★★★
リアリティ
どうも、溺れているようである。メンタルなレベルに。自己憐憫やナルシシズムに毒されているように思うのだ。演出上、絶対にあってはいけないようなミスもあり、細部のリアリティーにも乏しい。原因は甘えか観察力の不足である。その結果、作家本人が自らに課す荷が軽い。だから哲学と言えるほどのものが無い。あるのは移ろう心情だけであるが、それを根拠づける体系が無ければ、ものは見えてこないだろう。
この舞台の原作は、記憶アプリを題材にした自主製作映画だということだが、恋愛物として仕立て上げる中で、マッチングが上手くいっていない。結果、焦点がぼけてしまった。これも、価値観の体系も持たず、物語を重層化することのできないレベルでITなどの技術を表面的に使った結果だろう。

新作オペラ『地獄変』
シアターX(カイ)
シアターX(東京都)
2012/08/10 (金) ~ 2012/08/12 (日)公演終了
満足度★★★★
作曲の素晴らしさ
今回、作曲家ロネン・シャピラの音作りは、西洋音階から離れ、殆どの部分をアラブ音楽や日本古来の楽曲に用いられる音階である四分の一トーンを用いて作曲している。そのことと、彼の文化に対する謙虚な姿勢が、単に音を演奏したり、作曲すると言う表現ではなく、或る宇宙に音を置くという行為に結実している。即ち、音がものそれ自体のように空間に座を占める時、宇宙の創成が為される。そのような創造の縁を表象しているのである。この音の創成は、見事に「地獄変」の本質に呼応している。
シャピラの音に応えて、演出の井田 邦明は、作品と演者の重層化を試みている。シアターXの劇場構造をそのまま生かし乍ら、映像用の幕を斜めに張り、舞台袖の無いこの劇場の搬入口を区切って亜空間を創造し、更にビニールシートで覆うことで彼我の差を表象している。
台本の入市 翔は、当初書き上げたシナリオを一度、破棄している。音楽劇であるオペラでは、言語に纏わる音声は非常に重大な要素であるが、言語の違いが、リズムや感情を込める時のアクセントの位置で齟齬を来したからだ。その後、作曲に合わせて、書き直されたテクストが用いられているのだが、ドラマツルギーの原則が活かされ、対比構造を用いることで自然にドラマが成立する仕組みである。
出演するオペラ歌手、コロスの面々も普段から鍛えられた素地の、質の高さと集中力とを感じさせる舞台であった。科白の聞こえが良くない程の高揚場面もあったのだが、それは、この作品の特異な位置からは、逆に効果的に作用していた。宇宙創世期に、カオスは必然の一形態である。そこで、アモルフな状態が出来するのは当然であろう。更に、良秀の娘役は毎回変わる。この点も何度も見るに値しよう。
ところで、「地獄変」に描かれた内容だけでも地獄だが、我が国の地獄とは、力無きものに犠牲だけを強要するシステムそのものなのではないだろうか? 芥川の言いたかったことをこの点だけに絞るつもりはないが、昨今の原子力村復活動静にしても、国会運営の在り方にしても、そのように思えてならない。

不思議の国の内蔵助
LOVE&FAT FACTORY
シアターブラッツ(東京都)
2012/08/09 (木) ~ 2012/08/12 (日)公演終了

タニンノカオ~人命救助法2012
シンクロナイズ・プロデュース
東京アポロシアター(東京都)
2012/08/09 (木) ~ 2012/08/19 (日)公演終了
満足度★★★★
二作品上演
今回は、安部公房のタイプの異なる2作の上演である。「タニンノカオ」は原作での表記は「他人の顔」であるが、メジャーな作品なので誰でも読んでいよう。然し、「人命救助法」は比較的初期の作品でもあり、公房ファンででもなければ知らない方も多いのではあるまいか。1本目が、後者であった。あらすじは、ネタバレで。

荒野1/7【全日程終了・ご来場いただきました皆様ありがとうございました!】
鵺的(ぬえてき)
ギャラリーLE DECO(東京都)
2012/08/07 (火) ~ 2012/08/12 (日)公演終了
満足度★★★★
事実を背景にした重さ
家庭環境が複雑な「家族」は多いだろうが、そこでメンバーの各々が抱え込む問題とそれへの対処を問う作品である。与えられた条件は、理不尽であるが、各々は、それにどう対処するかでそれぞれの価値を測られる。待ったは無い。だが、その選択が夫婦・親子の間で絶えず更新されていることを意識せざるを得なくなるとしたら、人はその時、何を根拠に、どのように問題に対処するのか。そんな問いを突きつける作品であったが、事実が背景にあるという。この作品を見た者たちも、己の条件下でそれぞれ考えねばなるまい。救いは、この劇の作者がやったように、問題を内在化して悩み、悩みの底を抜き出て、対象化し把握すること。そして、それが唯一の対抗策であろうことが、少なくとも観劇後には、分かっていることだろう。

口紅を初めてさした夏 (再演) 無事公演終了致しました!ありがとうございました!
TOKYOハンバーグ
ワーサルシアター(東京都)
2012/08/02 (木) ~ 2012/08/14 (火)公演終了
満足度★★★★
身につまされた
忘れかけていた子供の頃の感覚を思い起こさせる作品であった。自分自身も早く大人になりたかった子供なので、主人公、レンの気持ちに重なる部分が多く、改めて様々なことを振り返ってしまった。
様々な成り行きで場末のスナックのママ、マチコは、レンとずっと敵対関係に近い関係にあるのだが、レンのむきになってアイデンティファイしようとする態度に、自らの少女時代を思い出したマチコは、ひょんなことで初めて笑いを漏らす。そのあとからレンは、自分の名前に拘るアイデンティティーの危機を脱する。中盤のハイライトシーンでこのように細かく気の利いた配慮ができる劇団はそう多くはない。いい劇団であることは間違いない。

また悪だくみをしているのね
電動夏子安置システム
シアターKASSAI【閉館】(東京都)
2012/08/07 (火) ~ 2012/08/12 (日)公演終了
満足度★★★★
間違いの喜劇
シェイクスピアに標記タイトルの作品があるが、あれより遥かに錯綜している。その錯綜の仕方もマトリョーシュカ的なものから、伝言ゲーム的行き違い、更には、陰謀や意地、策略的な嘘と偶然などが絡まり合ってシェイクスピア作品より遥かに複雑になっているのだ。実際、この劇作家は相当意識的にシェイクスピア的な要素を取り入れている。劇中でもそれを匂わす科白があった。
また錯綜した内容に合わせて、舞台作りにも大きな工夫が凝らされている。扉の数が半端ではないのだ。その配置にも見るべきものがある。
更に、役者陣が、ソツの無い演技をしている。特に、家政婦役のなしお成が、面白い味を出していた。
当然のことながら、めまぐるしく立ち位置の変わる役者をスポットライトでオンオフする照明も大変な手間を良くこなしていたし、音響、効果なども負けず劣らずの働きをしていた。楽しめる舞台である。

モマの火星探検記 ~Inspired by High Resolution~
少年社中
吉祥寺シアター(東京都)
2012/08/03 (金) ~ 2012/08/12 (日)公演終了
満足度★★★★
繋がる
宇宙、生命に関する認識に実感のこもった科白が良い。役者の身体能力の高さも見どころだろう。殊にガーシュイン役を演じる役者の動きが格別だ。照明、音響も効果的に使われており、タッパのあるこの劇場の使い方も気に入った。構成に新機軸は見られないが、これはこれで分かり易くてよかろう。適切なリズムのダンスを随所に取り入れ、演じられる所作を用いてロケットの発射場面を表象するなど、演出も冴えを見せる。哲学的な趣を持つラストの科白は、これはこれで、感動を引き起こすに充分な高みに達している。

女魔導士は求めても得られない
空想天象儀
明石スタジオ(東京都)
2012/08/04 (土) ~ 2012/08/06 (月)公演終了
満足度★★★
ちょっと図式的
肝心な所は、二律背反をベースに構築されているが、弁証法も用いる程度には、大人の劇団を目指してほしい。魔王子=核爆弾という発想は面白いが、核はその汚染を含めて考えなければなるまい。その点を考慮に入れれば、人間の制御できる技術で無いことは明かである。そして、その点にこそ、現代の魔が在るのだ。

非実在少女のるてちゃん
笑の内閣
こまばアゴラ劇場(東京都)
2012/08/03 (金) ~ 2012/08/05 (日)公演終了
満足度★★★★
政治と哲学の根底
表現は、基本的にアナーキーな根を持つべきだと思っている。恐らくは、生命そのものが、DNAによる設計図、その適用と環境のマッチングにあるからである。そして、マッチングは試行錯誤そのものであるから。生命が物それ自体であるなら、エントロピーとの関係で、それらは、エネルギー消費の最も少ない、即ち安定する方向に進むはずである。然しながら、生命は、ことほどさように単純ではない。物の物理法則がこのようであるだけで、生命が発生するとは、現在考えられていないのである。
実際、生命の発生段階における分子レベル、或いは、素粒子レベルの、ある条件下での振る舞いについては、まだまだ分からぬことが多い。然しながら、生命を形成する条件は、エントロピーの安定相とカオスの中間にこそ存在することが、恐らく確実である。実際、これらの知見は、生命発生をシミュレートした数々の実験でほぼ証明されている。
一見、演劇とは、何の関係も無いように感じられるかもしれないが、さに非ず。生命が以上のように安定相即ち秩序とカオス即ちアナーキー間にこそ発生源を持つのであれば、その構造自体は、生命維持、再生産に必要なだけの安定性を持つと同時に自らが学習し、進化する際に情況に対応し続けることのできるフレキシビリティーを持たねばならない。これを人間的価値観を表す言葉に変換するならば、自由ということになろう。この文章の最初の一行に書いたように、表現がアナーキーでなければならないのは、生命そのものが、その辺縁で生まれ活動しているからなのである。安定相よりは、カオスに近い辺縁でそれは維持される。
この作品で表現されている事象は、実際に、この国の首都で問題化した事実を基にしているが、首都の長の行っていることは、以上述べたような生命の根本的原理に反する。ということを考えさせる、案外、哲学的、遺伝子生物学的、コンピューターサイエンス的、複雑系的な作品である。従って、ここで、扱われる問題に性が絡むのは必然なのである。

劇作家協会公開講座2012年夏
日本劇作家協会
座・高円寺2(東京都)
2012/08/04 (土) ~ 2012/08/05 (日)公演終了
満足度★★★★
第一部
自分が見たのは一部のみである。然し、日本人作家、アメリカ人作家作品が交互に演じられる構成は、ほぼ、アメリカ上演と同じだという。全般的に、非常に立体感のある、上手なリーディングであったが、やはり、文化の差が出ていると感じられた舞台であった。日本人作家の作品が、どちらかと言えば、内側から発せられていたのに対し、アメリカ人作家の作品は、コンセプトに重きが置かれているように思われる。何れにせよ、初めっから、同質の感情を喚起するような作品群であれば、それは、当に同一文化なのであろうし、不整合を感じる方が、むしろ自然なことであろう。これだけ大きな傷を我が国の人々に与えた核人災である。当然、立場も違えば、感じ方も異なる。それでも、支援をしてくれた人々の心情を我々はどう受け止めるべきか? オスプレイ配備や、TPP、トヨタバッシング、原爆を落とすために、敢えて、戦争遂行に必要不可欠なインフラを原爆投下直前まで破壊せずにいたアメリカ、ABCCによって被爆者をモルモットにしたのもアメリカという国であり、現在、沖縄を中心に基地を展開し、好き放題をやって日本人に迷惑をかけているのも彼らである。無論、個々人レベルでは、良い人も悪い人もいるであろう。だが、アメリカという名がついただけで、素直な見方ができない日本人が多くいることもまた事実であろう。そういう意味では、善意の人々の行為が、アメリカという国家のアリバイ作りに利用されているのではないか、との懸念も残るのだ。
以上のような様々な要因も含めて、観たが、作品自体は、評価すべきものが多かった。評価は、作品の出来だけで下している。

虹色サラウンド
Knocturn
シアター風姿花伝(東京都)
2012/08/04 (土) ~ 2012/08/06 (月)公演終了
満足度★★★
爽やか
男女間の関係を男の馬鹿馬鹿しいパフォーマンスと、高い運動能力、ドタバタで表現しつつも勘所をきちっと押さえ、♂の持つ照れを命がけ(魂がけ)で表現する辺り、爽やかさすら漂う。役者陣の一所懸命な演技も好感が持てる。また、劇中、フルートの生演奏が入るが、これも練習をしっかりやっていることが良く分かるできであった。構成力もあるので、今後の発展が期待できそうだ。一方、日本で芝居をやり続けることのシンドサもバンドや絵画、写真などの表現とパラレルに語りつつ炙り出している点で、問題点を明らかにしつつ、どうするのか、という若い劇団の奮闘が見て取れ、好印象であった。