nらoむkれe〜nずaんkの観てきた!クチコミ一覧

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【ご来場ありがとうございました!】退カヌコビヌカエリミヌヌ

【ご来場ありがとうございました!】退カヌコビヌカエリミヌヌ

ロ字ック

サンモールスタジオ(東京都)

2013/11/02 (土) ~ 2013/11/10 (日)公演終了

満足度★★★★★

感心と嫌悪
満席の客席をも圧倒する舞台上の人数。
あの箱にこの人数の出演者は贅沢ですね。
オープニングで、その人数に圧倒されました。
そのオープニングがエンディングでリフレインする演出が興味深かったです。
作品のテーマは、さまざまな恋愛のかたち。
そして生き様。
その中で、職場のイジメには嫌悪感を抱きました。
ましてや同性愛を嗤うことや、それをそのままにしている展開も嫌でした。
舞台であるにも関わらず、それを演じる俳優さんに対しても嫌悪感を感じてしまいました。
それはある意味、演出や演技が見事だったと言えるのかもしれませんが、決して後味は気持ちよくありませんね。
中学時代のちょっとしたことをきっかけに人生を踏み外してやんちゃな道をあゆんでしまった(と考えている)女性の幸せの気配に、希望が見えました。
ラストで好意を寄せてくれた男性と手を繋いで歩く姿に救われます。
彼女の台詞「キレイごとにしていい?」を考え続けています。

ファニー・ガール

ファニー・ガール

シンクロ少女

三鷹市芸術文化センター 星のホール(東京都)

2013/10/04 (金) ~ 2013/10/14 (月)公演終了

満足度★★★★★

特別だけど特別じゃない
幼少期と、それくらいの子どもを持つ大人になった二つの時間がシンクロしていた。男を作って蒸発した母に捨てられ、父と二人で明るく生きる女の子。親が事故で亡くなり、性欲が無く処女だという母の姉に育てられる男の子。その二つの家庭がシンクロしていた。時間と空間をシンクロさせる構成に痺れた。とにかく女の子を演じた浅野千鶴さんが素晴らしい。彼女の演技を何作品か観ているが、良さが余すところなく発揮されている。キュートな笑顔。憂いのある眼差し。切なさや恐怖を押し殺し、どうってことないふりをしたスウィートボイス。照れ隠しのようなユニークなダンス。とにかく魅力満載。挿入される歌が、世代的にもろにフィットする選曲でまいった。大好きな『イン・マイ・ライフ』もだが、クイーンの『Somebody To Love』の大合唱はひっくり返った。笑った。時間のシンクロ、空間のシンクロ、音楽と演劇のシンクロ…こうした意味の『シンクロ少女』なのならば、もう脱帽。恐れ入った。人間の業というか、心の奥底にずっとあるような性への執着のようなものを見せつけられた感じがする。でも決して嫌な感じではない。すごいなぁ、シンクロ少女。次回作も必ず観たい。

待つわ

待つわ

チタキヨ

西新宿スタジオHAYURU-はゆる-(東京都)

2013/10/10 (木) ~ 2013/10/13 (日)公演終了

満足度★★★★★

女性らしい心配りに感激して観劇
チタキヨさんの、公演を打つことに対する思いが、さまざまな女性らしい心配りから伝わってきました。本当に『待つわ』という作品に掛けた「待つわ」の精神が随所に感じられました。まず、直筆のメッセージとともに届いたフライヤー。高揚しました。会場に着くと名前入りのチケット(パンフレット的なもの)が用意されていて感激。もうこの時点で充分に気持ちいいのですが…公演も素晴らしかった。会場がマンションの一室のような貸しスタジオ? 公演の内容にピッタリの会場で、制作の勝利。作品は…重病で認知症の金持ち老人と、その3人の息子の妻たちとの話。その設定も、台詞も、行動も、すべてに毒があるのだけれどユーモラスで軽やかで『コワイ』けれど『可笑しい』。語れない心情をリビングのTVに映し出された自分が語るという演出も可笑しくて解りやすくて見事。生と死、介護、夫婦関係、金銭問題、食、そこに、愛人や近親相姦や同姓愛まで織り交ぜた性の問題が盛り込まれた、豪華な作品でした。そして何より、3人の女優さんが素敵でした。フライヤーの出来も素敵で素晴らしく興味を惹かれましたが、演じる3人はそれ以上でした。長男の妻タマエさんは設定通り間違いなくカワイイですし、次男の妻カツコさんの笑顔も負けないかわいさがあり、三男の妻ルイさんの芸術家気質はキリッとした美しい顔立ちでピッタリ。その3人のかみ合っていなそうでかみ合い、かみ合っていそうでかみ合わない思考と台詞が可笑しくて、いつの間にかその世界に取り込まれてしまいました。いやぁ、こんな感覚は初めてです。チタキヨに惚れました。次回公演も必ず観ます。

保健体育

保健体育

20歳の国

王子小劇場(東京都)

2013/10/03 (木) ~ 2013/10/08 (火)公演終了

恋したくなった
まず、客席までの導線に驚き、客席・舞台のセッティングに驚きました。
通常の舞台の場所に客席を組み、客席の場所に舞台があるため、通常の楽屋を抜けて客席に入ることに。なんだかバックステージ・ツアーのようでワクワクしました。2階のブースに女優陣登場で、前説?&カラオケ。これがちゃんと物語の導入になっていて、またまたワクワク。いやぁ、こんなにキスシーンを観た舞台は無いです。もう…悶々とします。高校生4人組を取り巻く複雑に絡み合った男女関係。けれど、なんだか特別な感じがせず、隣で起きていそうな感じ。そう思わせる脚本と演出の妙。うまいなぁ。女優陣の中で、湯口光穂さんが、ひときわ輝いていました。彼女の告白シーンに痺れ、心を撃ち抜かれました。また観たい女優さん。また観たい劇団です。

Hedda

Hedda

演劇集団 砂地

【閉館】SPACE 雑遊(東京都)

2013/09/11 (水) ~ 2013/09/18 (水)公演終了

満足度★★★★★

現代版『ヘッダ・ガブラー』
あのセット。あの幕開け。劇団砂地らしさを観た。正直言えば、彼等のオリジナル作品に感じた衝撃とは少し違う。けれども、既存の名戯曲への挑戦の意味は感じ取れた。「好き」「嫌い」の意見が分かれる作品だろう。それはつまり、チャレンジしたことの証明であり、一石を投じているということ。ライターの火花が、スマホの写メ、音楽機器(ipod?)などの導入などは、斬新であり、現代風演出の象徴と言える。最大の冒険はあのブース。これまで観た多くの『ヘッダ・ガブラー』では、奥の間であり、目にすることはなかった。それが「籠」という存在として見える場所に。レーヴボルグの視線が、かつてのヘッダとの関係を語る場面で、ヘッダとブースを交互に捉える。グッと関係性が浮かび上がる。初日らしい緊張感が漂う中、レーヴボルグ役の田中壮太郎さんの登場で、物語が立ち上がり、動き出すのを感じた。これまで幾つかの『ヘッダ・ガブラー』を観たが、今回、初めて感じたり気づいたりしたことが幾つもある。それが演出家の解釈力か、見えなかった部分を見させる演出力なのだろう。特筆すべきは、テアの存在の大きさだ。これまでは、誰かに依存する弱い女性と捉えていた。今回のテア役、小瀧万梨子さんに脱帽。わたしが観劇に足を運ぶきっかけとなった『奇跡の人』初演のアニー・サリバン役の大竹しのぶさんを観た時の衝撃に匹敵する。小瀧さんが醸し出す、危うさや、揺るがない軸や、そこに立つことの覚悟に、目が離せない。生涯、この女優さんの演技を追い続けることを、固く決心した。

霜月小夜曲 @こまばアゴラ劇場

霜月小夜曲 @こまばアゴラ劇場

札幌座

こまばアゴラ劇場(東京都)

2013/09/05 (木) ~ 2013/09/08 (日)公演終了

満足度★★★★★

素晴らしい
満員の客席に、期待と熱気がムンムンしているのがわかりました。作・演出の斎藤歩さんのセンスが光っていました。回想シーンに人形劇(顔は俳優で、首から下を人形にする方法)を取り入れ、それをまた後半の台詞に散りばめて笑いにしているのですが、その人形劇のクオリティが実に高くて笑ってしまいます。メインキャラクターの3人の女優さんのやりとりにどんどん引き込まれて、どんどん愛しく可愛らしくキュートに思えて、終演時には虜になってしまいました。また、その子ども世代に当たる若い女優さん達の会話のテンポが小気味よくて感心します。僅か、コンマ数秒、前の台詞を喰い気味に交わされる台詞が癖になります。かなり楽しく気持ちいいです。冒頭のホテルマンの会話(上下にズレた視線も)から一貫して、噛み合っているような噛み合っていないような台詞のやり取りが、この作品の、この劇団の技術力の高さを証明しているようです。北海道でしっかりと鍛えられ、美味しく育ったジャガイモを蒸かしてホクホクをいただいたような、そんな満足感に浸り帰路につきました。たくさんの人に味わってもらいたい作品です。どうぞ、召し上がれ。

蝶を夢む

蝶を夢む

風雷紡

シアター711(東京都)

2013/08/11 (日) ~ 2013/08/18 (日)公演終了

魔王
頭の中をグルグル回っています。ちょっと登場人物と名前が整理できず、誰のことをいっているのかモヤモヤしてしまいました。(はい、もちろん自分の理解力の低さが問題なのです)初日のため、やや硬かった気がします。これからきっと、もっと良くなると思います。

付きまとう褐色

付きまとう褐色

演劇チーム 渋谷ハチ公前

SPACE107(東京都)

2013/07/17 (水) ~ 2013/07/21 (日)公演終了

満足度★★★★★

必ず次回作を見たい
素晴らしかったです。
親子とは何か、家族とは何かについて考えさせられる素晴らしい作品でした。
特に異母四兄弟が、本当に兄弟に見えました。
その関係性や距離感が絶妙です。
一瞬にして時間軸を飛んで幼少期になる演出があるのですが、そのままいたずら少年に見える演技力に脱帽です。
あの、目玉焼きを上目遣いで見て、兄弟で目配せして、ほくそ笑んで頬張る姿がたまりませんでした。
必ず次回作を見たい劇団を見つけられたことが、とにかく幸せです。

SHOOTING PAIN

SHOOTING PAIN

コロブチカ

横浜美術館レクチャーホール(神奈川県)

2013/05/04 (土) ~ 2013/05/06 (月)公演終了

満足度★★★★★

笑って泣いて
不覚にも涙が出そうになりました。
あれだけ賑やかして笑わせておいて、
油断したところで心をギューッと鷲掴みにされました。
シンプルな舞台を、巧みに時間と場所を飛んでみせる演出に感心。
そして、俳優陣のレベルの高さに脱帽です。

照明も良かったですね。
ダンス(群舞?)の際のシルエットが綺麗でした。

久しぶりに拝見した右手さんに夢中でした。
完全にやられました。
そして、看板でありながら抑えた演技のコロさんに脱帽です。

次回公演も、たくさんの人に観てほしいです。

従軍中の若き哲学者ルートヴィヒ・ウィトゲンシュタイン....

従軍中の若き哲学者ルートヴィヒ・ウィトゲンシュタイン....

Théâtre des Annales

こまばアゴラ劇場(東京都)

2013/03/29 (金) ~ 2013/04/07 (日)公演終了

静かな轟音、眩しい闇
もっともっと戦争や命のことを掘り下げていくのかと思っていました。
確かに前半はそうでしたが、
後半は言葉と命についてでした。

長いタイトルが、最初に出演者によって語られます。
助詞と助動詞にアクセントを付けて、丁寧に。
そこから、この作品が言葉を語るものだということが
表現されていたのかもしれません。

真っ暗な中で響く金属音、銃声、足音…。
真っ暗な中を照らすランプ、吊されたランプ、ゆれるランプ、閃光、懐中電灯…。

恐怖心が煽られる演出が見事でした。

国家~偽伝、桓武と最澄とその時代~

国家~偽伝、桓武と最澄とその時代~

アロッタファジャイナ

新国立劇場 小劇場 THE PIT(東京都)

2013/03/27 (水) ~ 2013/03/31 (日)公演終了

偽伝とのことなので
この公演を史実として読み取るのは危険ですよね。
スポットを当てる人物を替えれば、善悪の見え方も変わるでしょうから。
だから、あくまでフィクションだと考えれば、なかなか面白いかったです。

若いキャスト達のエネルギーは感じ取りました。

ただ、語り部として今時の服装の”歴女”なる女性が出てきて
シーンの転換で解説する演出は、
ちょっと興ざめしました。
でも、後半にその女性が感情移入して涙ぐみながら語る姿は
『これもアリなのか』と思わせられました。

3時間超えの公演を休憩を入れずに上演するところに
作品に自信があることを表しているのでしょうか?

途中トイレに立つ客が数名いたのは…仕方ないところでしょうか。

発表~いま、ここ。~

発表~いま、ここ。~

趣向ワカヌ

BAR COREDO(東京都)

2013/01/17 (木) ~ 2013/01/21 (月)公演終了

満足度★★★★★

斉藤まりえ さん
彼女の演技は、本当にリアルです。
電話ならば、受話器の向こうの声が聞こえてくるようです。
それくらい電話を受ける彼女の言葉や、間や、表情がリアルで
想像をかき立ててくれます。
今後が期待できる女優さんです。

公演も4本のオムニバス。
二人の作家の会話を脚本にしてのリーディングも面白かったです。

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