パダラマ・ジュグラマ終演いたしました!総動員3672人。ありがとうございました! 公演情報 パダラマ・ジュグラマ終演いたしました!総動員3672人。ありがとうございました!」の観てきた!クチコミ一覧

満足度の平均 4.4
1-20件 / 57件中
  • 満足度★★★★★

    あの空間と物語が交わる時
    公演が終わってもう数か月たつが、あの時の感動をふと思い出したので書き込んでみる。王子MON☆STARという、王子小劇場の真裏にある劇場。というかスペース。そんな場所にあんなスペースがある事を知っている演劇人は少ないだろう。この作品のために作られたのではないだろうか?と思うほどのおぼんろの世界観にマッチしていた。芸達者な語り部たちがそこかしこと走り回り、圧倒的な演技を魅せつけてくれる。3000以上の動員に成功したこの劇団。果たしてどこまで登りつめていくのか。次回が待ち遠しい。

  • 満足度★★★

    不思議な劇団でした
    好き嫌いが分かれそうな演劇でした。
    ハマる人はすごく好きになるだろうし、ハマらない人は嫌悪するかも。

    衣装や美術の完成度が高く、芝居はちょっと大袈裟に感じる部分もありましたが、迫力があり、楽しめました。
    あまり見たことがない系統の劇団なので、一見の価値はあると思います。


    特徴的なのは、演劇中に観客にアイコンタクトをとってきたり、時には実際に話しかけてくる点です。

    これは好みの問題と思いますが、舞台側から何かリアクションを求められるのが嫌な人には、ハードルが高いです。
    少なくとも私は、”観客含めてみんなで今回の演劇盛り上げよう!”っていう雰囲気に馴染めませんでした。

  • 満足度★★★★★

    馬に牽かれた不思議な乗り物
    【観劇前】初めておぼんろを見に来たのだけれど、何だろうこのサーカス感と四畳半感!!!めっちゃテンションあがる!
    【観劇後】おぼんろのパダラマ・ジュグラマを観てきたわけですが、えもいわれぬ高揚感。ちょっと整理がつきません。
    おぼんろの役者さん五人しか出てこないのだけど、そこで劣る物語ではないし、全方位に役者さんがいるから逆に忙しいくらい。
    あの空間を駆けずり回る体力も大したもんだよ。
    王子の会場のドーム型の天井が似合いすぎてて、この公演をどうやって八幡山でやっていたのかと首を傾げざるを得ないのである。地方公演ももちろんなのだけど。それほど王子の会場がはまっていて・・・。
    狭い空間にギチギチに詰め込まれたファンタジー感、とてつもないほどの演劇への熱量、それをやさしく包み込む暖かさ。

    劇団おぼんろ 『パダラマ・ジュグラマ』全44公演で 総動員数は、3672人。目標動員数には届いていないけど、誇っていい数字だと思う。
    そして、その中の一人になれたことも、誇りに思う。
    参考:ボクラ団義さんの『耳があるなら蒼に聞け』は18ステージで2440人。

    【閑話休題・個人的後日談】昨日NOIZのLiveで多幸感に包まれながらふと思い出したのは、おぼんろの「パダラマ・ジュグラマ」。全然違うのに、すごく似ている。あの5人が1人のむちゃくちゃな夢に全力で乗っかって、47都道府県公演や44公演をひとつひとつ積み重ねて、足を踏み入れた全員でオカシナ乗り物を操縦していくんだ。

  • 作品以外の感想を書く苦しさ
    魂と熱の籠ったパフォーマンスに間近で接して、心に何も感じないわけでは無いのですが
    おぼんろを応援したい気持ちと嗜好との溝が埋めきれない事を痛感した舞台でした。
    作品の感想を綴ってはみたものの、個人の嗜好に起因する側面を持った感想は、
    主体性と方針を確立されている劇団に対して「自分の趣味に合わせろ」という不遜な要望と
    受け取られるのも本意でなく公開を躊躇するものでした。
    「趣味に合わないから、おぼんろ作品とはこれっきり」というのも実に惜しく、今後の
    ‘よすが’となるのか、嗜好を離れた作品以外の感想を添えてお茶を濁すとしたく…?

    ネタバレBOX

    毎度終演後、末原主宰からシアターコクーンへの想いを耳にしますが、何故その劇場を、
    どうして目標にされるのかが語られない「一緒に行きましょう」へ常に共感出来ない
    気持ちに包まれて会場を後にします。
    あらゆる情報に目を通せている訳ではないので、実は語り尽くされたことなのかも
    しれませんが全ての参加者へ直接周知させなくては共感出来なくて然りです。

    共感出来ない最大の理由はコクーンの上演作品から一目瞭然です。
    メディア等で著名な出演者の集客力を頼る企画公演が主の商業演劇で、人気・実力を
    育んできた劇団が成長の暁として単独公演を打つ聖地などでは無いからです。
    直近では綾野剛さんや前田敦子さん等の主演作が上演されていますが、前田敦子さんが
    コクーンの舞台を念願叶えて立ったわけでも無いと推察します。
    つまりそんな劇場が、どうして小劇団の聖地となるのか、その精神なりが語られないと
    個人的な見栄か野望にしか窺えません。
    3,672人動員は44公演という凄まじい持久戦(消耗戦)の末、積み上がった誉で、
    地方公演もあり単純比較は出来ない乍ら前作26公演との平均動員数では80人→83人と
    大飛躍は有りませんでした。
    コクーン(座席数747)だと約90%が空席という現実は目標でなく夢です。

    その夢も2万5千人(5万人から半減)という動員を意識されていることからスポット公演では
    ないようですが「良い物語を紡ぎ続ければ集客が増え、いずれ夢に届く」では
    永遠に辿り着かないと思います。
    おぼんろの面々が街を歩いてて、周囲からの視線を浴びたり、更には写真や握手,
    サインを求められることがどのくらいあるでしょうか。
    娯楽のありふれた東京で、しかも演劇が2万5千人を集めるという意味はつまりは
    そういうことで極論、作品の内容は関係無いのです。
    高難度な目標なのに、その方法が他力本願の倍々作戦とは無計画そのもので、
    他意(単に集客効果としての共通モチベーション維持等)があれば別ですが、純粋に
    本気ならば、 自力(実力とは別)の集客力でしかそれは掴めません。
    不本意かもしれませんが、舞台を抑え映像の世界で勝負することも「急がば回れ」なのでしょうが…

    コクーンという目標が疑問なだけで、末原主宰の演劇界における集客現実へ対する
    挑戦姿勢、高橋さんの接客や芝居への深慮などは応援の理由にもなっており、
    作品嗜好の壁は簡単に取り除けませんが、それでも気に掛かる存在であるのは
    真摯な努力の賜物に他なりません。

    見返りなき増税、インフレが進む時代に突入しエンタメは観客の側も選択を迫られる
    支出の分野です。固定客と一部の熱い支持に留まるのか、高額チケット代金を払っても
    中劇場で観たいと大衆に支持される劇団へ飛躍はあるのか。
    これからの取り組みにも注目を続けてゆきたいです。
  • 満足度★★★★★

    物語の進化を目の当たりにした。。
    回を重ね深化したものを見ることはよくある。
    「会場が変わって演出も大きく変わりました」と言われても、素人目には大した変化には感じない。ストーリーが変わった訳ではないから。「進化」を目にすることはそうそうないのである。

    八幡山で2回、岡山で1回、週一参加の後3週間空けて王子でのラストラン。

    最初からとても良く出来た物語だった。一人ひとりのキャラクターも丁寧に描かれ矛盾を感じる点は皆無。誰に感情移入しても成立する物語。主人公はひよこのタック。素直にそう思っていた。
    このタック、昔飼っていたひよこを彷彿とさせ、私の目にはリアルなひよこに見えた。サイズ感なぞ想像力で簡単に凌駕できる。可愛くてしょうがないひよこちゃんが、岡山までは確かにそこにいた。
    ところが王子では、もはやひよこには見えなくなっていた。と同時に「タックが主役」という印象も消えた。「みんなが主役」になっていた!

    この人数で群像劇に当てはまるのか知らないが、「群像劇」と言うのとも違う。
    誰かに感情移入しなくても、一人ひとりが主人公なのだと感じられる。実際の人生ではみんなが主人公であるように。
    ファンタジーの形を借りたとてもリアルな物語。その印象は最初から変わっていない。そう「リアル」!やけにリアルなんだなぁ。
    最初に感じたリアルは社会事象など現実の世界とそこにいる自分自身。そしてそこにある思いに嘘がないというLIVE感。その思いがこの3週間のあいだ現在進行形で進化してきたに違いない。単に深化ではない進化が全く違う物語の姿になった。そしてそれこそが作品の真価。このメンバーならではの「仲間の物語」。おぼんろ号、見事に入港しました。その場に立ち会えた幸せこそが感動であった。出会えたすべてに感謝!!

  • 3672
    目標動員を達成することは、かないませんでした。
    しかし、語り部たちはきっと次に向けて、大きな飛躍を遂げてゆくことでしょう。

    ネタバレBOX

    倍々作戦は、増数をみる方がいいのではないでしょうか?
    167→334 167人増◯
    334→773 439人増◯
    773→1369 596人増×
    1369→2097 728人増×
    2097→3672 1575人増◯

    だって、新規のお客さまが、次来たときに、新しい方を誘ってくるのが倍々作戦の形なのですよね?

    毎回新規の友達も誘っておりますが、狼少年から本公演に参加しているため、はじめの母体の16倍になっていなければなりません。とてもではないですが、私にはもう無理です。
    今回5回参加したからといって、次回10回参加出来るわけではありませんし、
    新規の友達を5人誘ったからって、次回新たに5人連れてこれるわけでもありません。
    例えば、仮に今回40回参加した方がいたら、次回は80回参加しろとおっしゃるのですか?もしくは、40人のお友達を誘いなさいと?
    今のシステムで倍々に無理が生じるのは、回を重ねれば重ねるほどでしょう。熱心に通いつめてくださる方も増えました。だからこそ、精神論にかまけて、理論に渾身の見ぬふりをしている場合ではないと思います。

    きっともっとちゃんとビジョンを持たなければならない時期に入っています。

    おぼんろの制作さんが、どなたか私は存じておりません。専属の制作さんがいらっしゃるのでしょうか。(あえて、この言葉を使わせていただきますが)杜撰なシステムでここまで、動員が伸びているのは、それでも語り部の皆さんが魅せてくれるからです。制作さんが当日仕事を疎かにしているのではなくて、事前準備が不足し過ぎだと思うのです。

    ひどい言葉を使わせてください。
    時間にルーズで、常連がでかい顔してて、予約の備考欄もきちんと読んでくれないような劇団、面白くなきゃ観てられません。

    語り部の5人が今回、チームとしてやっと本格的に始動したと思うので、制作サイドともチームを組んでやっとほしいなあ、と思っております。

    いろいろ書かせていただきましたが、わたしは、これからも、こそこそと応援してまいります!
  • 満足度★★★★★

    殻。
    ワーサルシアター行けなかったのでようやく観られました。上手くいかない世の中に一筋の希望を灯す大人のファンタジー。一度だけでも十分面白いですが、ダメ押しのため、念を押すためにもう一度観たくなる。そんな作品でした。

    ネタバレBOX

    夢が叶わないのなら、誰かの夢が叶うところが観たい。。とても切なくて、たくさんの想いが詰まっていると思いました。
  • 満足度★★★★

    ラブ
    初おぼんろです。待ちの時からすぐに 根強いファンに支えられた劇団だということを感じました。上気した顔で当日券に並ぶひと、「見切りでもいいからとにかく見たかった」と語る声。開場は待たされました。マジにさっきから並んでる予約客より、遅れてくるフリーパス客を待つのがいいことなのか、ちょっと疑問だったりしますが。リピーター優先の感じ、これはあまり好きではないですね。100回通い詰めた常連も、ひょんなことから観る気をおこした一見客も、同じ客として遇していただきたい。

    むしろリピーター優先、と感じさせてしまってはいけないと思う。観客も芝居をするがわも「お馴染み」になったらつまらない。楽しくない。いつも初めて会う(逢う)つもりがいい。

    って感じで 一応苦言です。

    芝居に関しては、 焦げるような燃えるような愛を感じた。言葉でのメッセージではなくて、いきなり放り込まれた火の玉みたいな。


    千秋楽ということもあり、この劇団の目標「前作より動員数を倍にする」という目標にあと一歩という結果に 声をつまらせる役者の顔… 私にもその思いは零れてきて泣きそうになった。

    でも 作品が 言葉でなくかたちでなく熱い熱い「愛」そのものなら夢は叶う。必ず。

    ネタバレBOX

    リンリンさんの歌が


    しびれました…
  • 満足度★★★

    水をさすよ
    自分ルールでは、同じ演目での複数回の観劇は一つに纏めるところですが。
    会場が変わったので良い事にする。
    そして内容は全く話さないのでなんですが。

    凄い水をさす事を言いますがご容赦を。


    以下、本気で団体側に伝わって欲しい事。
    多分、誰も言わないだろう事。
    以後も倍々の動員を目指さないのならばスルーでいいですが。


    役者のかたがたの熱量に比べてスタッフがあまりにもじゃないか、と思ってしまった。
    4000人規模の動員を目指している団体にしてはビジョンが見えるスタッフがいなかった。
    気のせいではないよね?

    目標動員に足りず役者のかたがたはとてもとても悔しがっていた。
    それは本当にぐっと来る。

    ただスタッフからは残念ながら感じるものがなく。
    ある程度クールにやらなくてはいけないポジションだけど、大人数を捌くんだという気概が感じられないのはどうだ。

    少なくとも客からこう言う事を言われて悔しがれるスタッフとやって欲しいと思った。
    役者の5人だけが「おぼんろ」です、では次が本気で厳しい。



    先ず開演が30分おした事、この一日の公演と見た時に、明らかに失敗だったという意識が重要だと思う。

    今日の入りで恐らく100人ちょっと。
    荷物、靴を全部預けさせた事による大変さはあったと思うけど、当たり前に考えて100人捌けなかったらもうこれ以上増やせないじゃん。

    何やってんだスタッフ!

    って役者陣は激怒していいと思う。
    と言うか、責任は必ず追及すべきだろう。


    また、兎に角アナウンスがない。
    確か自分で16時30分過ぎに到着(開演17時)、これから受付する人で長蛇の列。
    空気を読んで並んだけど、そもそも誰にどこに並んで欲しいかはアナウンスが必要。

    何故か「当日券の人はこちらで」とだけアナウンスがあり、路上で精算してたけど、釈然としないものを感じる。

    並んでいる人に言わなくてはいけない事の把握。
    誰に、とは言わない、どのエリアの人には何を伝えられたかの把握。

    この辺が先ず意識の上にないのがマイナスです。

    また、ここで待っててください、と言われたのが関係ない駐車場を塞ぐ形で放置。
    途中で車が入ってきてクラクションを鳴らされる。
    他の事はできなければ仕方ない、で終わる事が出来るけど「危ない」はあってはいけないレベルの事。


    終演後も気になった事。
    開演が遅れたのは事実で、けれどそれをスタッフが誰も謝らない状況。
    例えば自分が思い浮かべる「あの」制作の人が入っていたらきっと凄い真摯に謝ってる図というのが想像出来る。
    それがない。
    一貫してアナウンスのない運営と言うのは厳しい、厳しい。。


    会場内はお祭り気分だったと思うけど、自分は気持ちよく楽しめなかった。
    残念な気持ちで帰りました。
    本当に残念ながら。


    出口に促すアナウンスも無かったなー。
    そんな中、役者のかた何人かはいつの間にか出口に移動してきていて、一人一人に挨拶をしていた。
    メグメに握手してもらえて機嫌をなおす(笑)

    言わないつもりでしたが、本当に役者のかたがたは素晴らしかった。!
    やはり何よりも「意識」の部分だと思う。


    そこもやはり意識の差があって、出口にスタッフも最低一人いるべきでした。
    アンケート回収してもらったの結局、メグメだったし。
    アンケート回収のフローが考えられてないのはどうだ。

    色々言ったけど、多分、とてもセオリーな事ばかりだと思うのです。
    自分なんかが言わなくても勉強すれば必ずわかることではないですか。

    次、7344人動員を目指す団体だという意味合いを考えて見て欲しい。
    あれだけ真摯にやっている役者の気持ちを酌めなくてどうする。



    もうちょっとだけ。
    恐らく、動員に比べておぼんろは知られていない。
    多分なんだけど、あり得ないくらいのリピーター率で来てる人は想像以上に同じ人なのでは。
    それはどこでも出来るわけではない、誇っていい事だと思う。

    それを正しく理解する必要はあると思う。
    掲げている人数を増やしたい、からはずれてしまっている。
    なんであればリピーターが増えればいいという考え方自体は有りだ。

    ちなみにコアなリピーターがいると新規の客が入りにくい、それも知っておいた方がいいと思う。
    何をどうやって目指すのか、「選択」は必要かと。

  • 満足度★★★★★

    今こそ呪文を
    八幡山ワーサルシアターの後、岡山・島根と回って帰って来た王子公演。
    ハコが変わると何かが変わるのか、42公演の40公演目を観に行った。
    長丁場にも関わらず疲れを感じさせない声と
    緊張感あふれるパフォーマンスが素晴らしい。
    そしてわかっているのにやっぱり泣いちゃう。
    リンリンの哀しい恋と、メグメが切々と歌う無念さ。
    タックと一緒に空を見上げて、タックの知らないトシリモを想って…。

    ネタバレBOX

    天井の高いドーム型の劇場は、空間が凝縮されて
    天井から光が差し込む場面がいっそうドラマチックになる。
    工場長(さひがしジュンペイ)が懐中電灯を手に降りて来る場面では
    その高さと距離感が十分に活かされていた。

    スタートして5公演目を観た時より、人物像が濃くなっている。
    それぞれのキャラから紡ぎ出される糸の色が
    たっぷり染まって深みを増した感じ、と言ったらいいだろうか。
    微妙に振れ幅が大きくなった台詞、
    アドリブや客いじりの絶妙な加減のせいかもしれない。

    2度目の観劇で改めて感じたことは
    藤井としもりさんの声の魅力的なことだ。
    艶のある声が良くコントロールされていて
    次第に変化していくトシリモの心情が豊かに伝わってくる。
    絶望的な世界で生きる者の、“絶望的な希望”とでも言うべき選択を
    体現していて素晴らしいと思う。

    必要悪の負の部分を一手に担う工場長は
    冷徹さが増して、その分苦悩がいっそう濃くなった台詞が味わい深い。
    さひがしジュンペイさんのリンリンに向ける慈愛のまなざしや
    ベルトコンベヤーから落ちたタックを助けた顛末を語るところ、
    絶望の中で工場長自身が救いを求めていることを感じさせる。

    今回私はたまたま椅子席に座れたが、2時間半超を体育座りはキツイ。
    シアターコクーンを目指すのであれば
    どんな劇場でも自分たちのアクティングスペースを構築すること
    その上で快適な客席を設営すること、が必須条件になるだろう。
    誰かを誘いたい時、座席がネックでためらうのはあまりにもったいない。

    末原拓馬さんの描く世界は深く示唆に富み、魅力的だ。
    私としてはいつか彼に“純真無垢でない”ダークなキャラなんかも演って欲しい。
    5人の創る世界は孤独な私たちを魅了する。
    観客動員数4194人を達成できるかどうかわからないが
    千秋楽は数字なんか忘れて行こう。
    そして今こそ呪文を唱えよう。

    「パダラマ・ジュグラマ」と…。






  • 満足度★★★★

    はじめて。
    「おぼんろ」の公演は初めて観に行きました。舞台が始まる前のお客をフレンドリーに迎える役者の雰囲気に驚きました。お客と一体になってお芝居を創り上げていく、という「おぼんろ」の姿勢に他では味わえない舞台の楽しみ方を知りました。舞台セットがゴミで作られているとは思えない程立派で、また衣装も凝っていて物語の世界に引き込まれるクオリティーの高さだと感じました。客席が半分程桟敷席になっており桟敷席に座ったのですが、2時間30分近くの公演に少し躰が辛くなってしまいました。物語が佳境に近づくにつれ集中しづらくなり、観劇後もっと物語を堪能したかったなと思いました。

  • 満足度★★★★★

    位置が変わればおもしろさも変わる
    おぼんろならではの舞台創り。3回観に行ってそれぞれ違う場所に座って、その度に新しいおもしろさを感じた。同じ脚本なのに、あきないのはそんなことからかもしれない。本気の語り部の演技は観る度にすごいと思う。それにしても気になるのは、一部のマナーの悪い参加者だ。カメラ撮影の液晶のライトやシャッター音、何とかならないものかと思ってしまう。語り部に近い分、衣装に触ったりする人もいるとか。昨日の回では、連れて行った友達が、語り部のセリフをずーっとブツブツ言ってる人がいたとか。たぶん常連の人だろうけど、そのブツブツ言ってるのが気になって集中して見られなかったと。せっかく誘って来てもらったのに、とても悲しい気持ちになってしまった。語り部のセリフを全部言えるほど、何度も来ている常連さんはおぼんろにとってはとても大切なお客さんだろうけど、それだけおぼんろを思ってくれているなら他の参加者のことも考えることがおぼんろのためになるのでは。シャッター音が気になる以上に、語り部以外のセリフがそばで聞こえていたら、周りの参加者がどう感じるか、考えて行動して欲しいものだ。参加者全員が語り部の物語にすっぽりと入り込めることを願っている。

  • 満足度★★★★★

    あと、3日!!!
    「情熱」「真摯」「純粋」「綺麗」「美学」
    王子MON☆STARに行って“おぼんろ”の“5人”
    に会うと、これらの2字熟語を心底感じること
    が出来ます!!!
    勿論「パダラマ・ジュグラマ」の意味も知ること
    が出来ます!!!

    彼らに会うたび“浄化”される・・・
    本当にステキな5人・・・なのです。
    本当にステキなお芝居・・・なのです。

    19日、20日、21日
    あと、3日・・・
    私も5回目、行きたいと思う!!!

  • 満足度★★★★★

    ああ、なるほど、それでこのフライヤーなのね、
    と納得。誰にも顧みられることのない命を描いて、香気ある舞台に仕上がっていたと思います。あれですね、タクマ氏はかなりこうした命の生産現場、処理現場などを調べたのではないかな、と思われる節があって、私たちがあえて見ないようにしている現実や、鈍感を装っている事実を直視して、そこからこの物語を紡いだんじゃないかな、と感じました。だから、とてもダークファンタジーの一言でくくれるようなお話ではない、と思います。動物も人間も、生きていくためには原罪を犯さざるを得ないのだけれど、一番罪深いのはたぶんそこから一番遠いところにいるつもりの現代の消費者なんだろうと思う。たった一人、その罪を負わされる工場長の叫びが悲しい。舞台はすごく分かり易く、演技はいうまでもなく、衣装、音楽も素晴しかったです。歌も生で聞けるようになると言うことないですね。

    ネタバレBOX

    実は私は子供のころ、卵がすごく恐かった。有精卵に当たったりするとパニックになっていました。もう、絶対、どんなに料理してくれても食べられなかった。今は羽毛が怖い。あの紙吹雪が鶏の羽根を表わしていると分かった時ショックでしたね。ああ、本物の羽根じゃなくて良かった~。それにあまり羽根っぽくなくて良かった~。
  • 満足度★★★★

    期待を裏切らない。
    おぼんろには、ハッキリとした姿勢というか、方向性がある。
    私は専門家でもなければ演劇に詳しいわけでもない人間だが、それでも強く伝わってくるメッセージを感じる。
    若いということは、それだけで美しく、苦しく、残酷だ。
    八幡山から出発し、岡山、島根を経ての再びの東京公演。
    語り部達の気炎は衰えることがなく、観る人を巻き込んで行く。
    物語はより深く、より切なく流れ続ける。

    よく、「独特の世界観」という言葉を耳にするが、なるほどこういうものの事かと思わされる。
    未体験の方には、1度、劇場に足を運ぶことをお勧めする。
    今週末の連休がラストチャンス。

  • 満足度★★★★★

    ココロで、観る。★
    私自身としては、観る前に前情報を入れるのが嫌なタイプでして。

    ただ、観たい!と、思って頂けるきっかけの一つになったらいいな、
    と、そう思う。

    おぼんろは、語り部が『物語を紡ぐ』。

    演劇、いわゆるお芝居は、色んな形で何度も観ているのだが、
    そのどれもと違う衝撃があった。
    観た後に、何度も何度も、語り部達の口から出た言葉や、表情や、
    音や、風や、その場の空気が、まとわりついて離れない。
    音楽的に生きてきた為、落ち着く場所がライブハウスな私には、居心地よかった。

    多分、お芝居を観たことない人には、観に行く敷居は高いはず。
    一度観ただけだと、うまく消化出来ないかもしれない。
    私も、その実、そんな一人だ。

    それが、二度、三度と、見る度毎に、どんどん物語の中に入り込む。
    5人は魔法の使い手なのかもしれない。

    おぼんろの物語は、『観る』だけでは未完だ。
    参加者の中で、何度も生まれ、熟成し、完成に近づく。
    あなたのココロで、感じて欲しい。
    ひとりひとりの物語。
    2014年 今夏限定。

    今年、観たもの。
    ★The Rolling Stones(終了)、
    ★Bob Dylan(終了)、
    ★劇団おぼんろ『パダラマ・ジュグラマ』(終了...ココロでリピート中)

    目的、達成!!








  • 満足度★★★★★

    八幡山ワーサルシアター<王子MON☆STAR
    違う劇場で、同じお芝居をする。
    これの意味する所があまりに顕著であることにビックリしました。

    ワーサルでの初参加の際にも、なんて素晴らしい物語なんだろう!
    おぼんろは期待を裏切らないどころか、期待の上の上をいつだって行ってくれる!そう思ったのも確か。
    ワーサルでの公演の後に、岡山と島根に行って、再び東京の劇場に戻ってきたおぼんろが選んだ場所が、王子MON☆STAR。
    一度も聞いたこともないし、行った事もない。
    何の情報もなしに、向かったその劇場は、建物の階段を下りた瞬間から別空間。一段一段地下2階まで下りていき、入口の幕を開いて中に入ってみると、
    そこには、おぼんろワールドが広がっていました!
    ドーム型の劇場はテーマパークかのように、ゴミと呼ばれるもので飾られ、
    メイクと衣装をまとったおぼんろメンバーが和気藹々と参加者をもてなす。
    開演する前からこんなにも楽しい時間が過ごせる劇団を他には知りません。

    前説を終え、物語が始まると、あっという間に物語の登場人物として、
    一緒に物語を進める役をになう。
    参加者がうちわを仰ぐ演出、カギを渡す係り、飲み物や食べ物を渡す係り、
    これぞ参加型演劇というのを今回もたくさん用いています。

    たった5人の語り部が圧倒的な演技で物語を引っ張っていき、
    前半の笑い。そして、後半の涙の嵐に巻き込んでくれます。

    ワーサルで一度見たはずの物語が
    まるで、違う物語を見ているのではないか、と錯覚するほどに
    新鮮で面白い。
    この劇場ならではの演出もあり。
    違う席に座れば、違う感覚で見れ、
    違う役者を追えば、やっぱり違う感覚で参加できる。

    一度みたら、二度。二度見たら三度。

    おぼんろの中毒性は本当にすごい。
    残り8ステージしか残っていませんが、
    可能な限り劇場に足を運びたいと思います。

    みなさんも、普通の演劇とはかけ離れた
    おぼんろというアトラクションに一度は触れてみることをお勧めします。





  • 満足度★★★★

    独特の世界感!
    初めての観劇だが、会場のイメージ”キャッツシアター”しかも予算をかけない廃品を使用の舞台セットもそれのゴミ捨て場を連想させる。
    語り部たちも化粧と衣装でキツネ、ニワトリと猫の違いはあれど同様の印象。
    客層は広く高校生から60代ぐらいの女性が多い、しかもリピーターが多い!男性は2割程度か。前説長くちょっと飽きたが、メンバーの熱い思いは良く伝わる。シアターコクーンでの上演目標に向けての数字意識が強すぎるのではないか。テストや企業目標とはちょっと意味合いが違うと思う。主催者側のあせりは客には敏感に伝わる。
    良い芝居を追求して演じていけば自然に観客はついてくる。何でもそうだが、じわじわ増えていく客はそう簡単には逃げない。
    時間的に前説10分、本編120分でこの内容を納めてほしい。

    ネタバレBOX

    何も上手く行かない世界をニワトリ、キツネ、人間で表現、結末は悲しい!
    ニワトリ小屋にキツネが2匹忍び込む。狭い、臭い、汚い所。
    ベルトコンベアーに載せられ雌雄に分ける。オスのヒナは嘴を切られ、コンテナに載せられ運び出される。
    メスは目をつぶされ卵だけを生むようにさせられる。
    他に登場するのは、ニワトリ小屋を管理する工場長。メスに混じったオネエ(オカマ)の鶏リンリン、生まれたばかりでベルトコンベアーから落ちてメスに混じった生まれたばかりのタック。
    リンリンは大好きな工場長に名前を呼ばれたいという夢があった。タックは自分を食べようとしたキツネをも信じる純粋な心の持ち主。
    ある時、メスキツネのメグメは工場長をだしに嘘をつきリンリンを外におびき出し、殺そうとする。病気の弟キナミダに栄養のある餌を与えるためだ。
    しかし、それは出来なかった。弟キナミダは死ぬ。リンリン死後、苦悩の日々を費やすタックはオスキツネに自分を食べてと言う。しかしオスキツネにはできない。見かねた工場長がタックを楽にさせる為、ニワトリ小屋から追い出しコンテナに載せる。タックは外の世界を見ようとコンテナを飛び下りるが、そこは・・・・。
  • 満足度★★★★★

    2回目
    断然、良くなっている。

    それにしても、初めて行った劇場だが、作品の世界観に、あまりにも、ピッタリ合っていて、驚いた。

    少しだけ変わった本と演出が、効果を上げて、作品の厚みを増している。
    ワーサルでは、何か物足りないないような?過剰なような?感覚が残ったが、今回の方が、しっくりときた。

    逃れられない刹那に、潜む希望も愛も輝きを増しています。

    もっと観たいけど、スケジュールがきついのが、残念・・・

    ネタバレBOX

    何回みても、秀逸な役者陣。客席以外全て(?)演技スペースなので、見えない部分もあるのに、不満を感じさせない演技力です。

    ラストも、今回の方が好き。拓馬の魅力が最大限、活かされています。
  • 満足度★★★★★

    熱量の高まり。
    東京・王子MON★STARに戻って来て以降のおぼんろの熱量の高さは、すでに八幡山と岡山でこの作品を観たこちらをぽかんとさせるばかりで。劇場が変わるだけでこうも作品が変化するものなんだろうか。。。本当におぼんろは底知れない劇団だと思う。王子MON★STARはおぼんろにとても良く似合う。急な階段を降りていくと不思議な地下空間にたどりつく。ドーム状の高い天井。岩や巨木を思わせるごつごつとした壁。いたるところにあるおぼんろ特有のゴミ美術。。自分がおかしな場所に迷い込んだようで開演前からワクワクさせられてしまう。おぼんろの紡ぐ物語りは「童話」のようだと評されることも多いが、MON★STARでの公演はまさにそれを強く感じさせる。シーンが変わる度に一枚一枚童話のページをめくっていく感覚になる。音と光が本当に美しい。おぼんろ未体験の方はもちろんだが、八幡山・岡山・島根ですでに観た方にも、各地を回ってより一層美しく育った「パダラマ・ジュグラマ」にMON★STARで再会してほしいと強く願う。

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