満足度★★★★★
最少で最適で最大の4人。
始まるまでは4人でどうなるのかな?と思っていましたが、
始まってすぐに配役だけでなく転換や効果も含めて、
4人という人数がこの作品に最少で最適で最大の人数だと感じました。
色んな工夫を、信頼し合えているであろう相手との作業で進めていく姿は
観ていて心地のいいものでした。
お話も、冒頭で示された哀しいラストへと紡がれていって、
ああ、その時がきてしまった、という胸に残る終わり方でした。
「ダークファンタジー」とは感じませんでしたが、素敵な本歌取りだったと思います。
面白かったです。
満足度★★★★★
「あの、お願いがあるんだけど」
ピノキオの台詞。
その最期の場面、その台詞がすごくよかったです。もう、わし、その台詞だけでうるっとしてしまいまして。
なんて説明すればいいのかわからないんですけど。そのときになってピノキオはようやく本当のコミュニケーションが取れたのかなあ、なんてね、あとから思ったりも。相手は、まあ、コオロギなんですが、、、。
途中、退屈なところも無きにしもあらずで。もしこのまま終わっちゃうと残念だなあと思いながら観てたんですけどね。
最期の場面で、全部オッケーみたいな。
少人数の舞台だと、人間関係が、もっと、こう、濃密になるというか、そういうことが多いし、そういうのを期待もするんだけど、そういう方向には行かなかったようですね。それもちょっと残念といえば残念。
いや、それはそれで、いいと思うんですが。
満足度★★★★★
切ない物語
天幕旅団さんの舞台は初めてだったが、すぐに世界観に引き込まれた。
悲しい物語であったが、ピノキオが可愛らしく、演者の表情が印象的。
ディティールが作りこまれており、小道具の使い方がすごく上手かった!
次回作もまた観ます!!
満足度★★★
結構楽しめたが今ひとつ詰めが甘いような気もした
なかなかにユニークなピノキオの解釈で納得できたが、
もちっと見せ方に工夫が欲しかったかなぁと思った約70分でありました。
隠蔽社会を歩くピノッキオが溌剌としている
嘘をつくと鼻がニョキニョキ伸びるピノッキオは愛されやすい。何か隠蔽すれば即、相手に知られてしまう「安心感」がある。他方で、政府の鼻は隠蔽しても伸びないだろう。戦後、西側社会は情報公開を進め国民から ある程度の支持を得たが、一度「安心感」を失った政府は愛されない。
その身体性は童話の世界観であり、ファンタジーである。ピノッキオが正方形の舞台を360度 歩く場面こそ、全てを体現していた。それは、ビュア少年の溌剌とした、怯むことのない姿である。
現代舞踏の踊りによって 造り上げるのもひとつの手だったが、あえて童話的、アニメーション的だったことが、劇団の「ブラック・ファンタジー」色を薄めた。
※バレてないネタバレへ
ピノッキオの ラストは「ダーク・ファンタジー」だ。この部分は残存している。ただ、むしろ あのような結果だから、ピノッキオのピュアさも際立つ。一本の木で造られた鼻は私たちに向かって伸び続ける。それは隠蔽ではない。真実という名のファンタジーだ。
満足度★★★★★
素晴らしかったです…!
誰もが知ってる原作を「そう来たか…!」という表現&見せ方で、大変楽しく鑑賞。70分があっという間。観劇後は、星空の中で舞台を観たような感覚に…。
初見でしたが、大大大好きな劇団さんになりました!演出以外のスタッフワークも光ってます☆(特に劇場外の置きチラシは開演前に持ってゆく人続出w)
過去公演のDVD、切に希望…。これからも、素敵な作品を紡いでほしいです。
満足度★★★★
バイタルサイン
本歌取りファンタジー今回は「ピノキオ」と聞いて
“少年っぽさ”と“硬質”な台詞のイメージから
何となく加藤晃子さんのピノキオを想像していたが、見事に違ってた。
渡辺実希さんのピノキオは、繊細で壊れやすく孤独。
原作のピノキオなら加藤さんだが、これはやはり渡辺さんが相応しいと思った。
今回も4人の身体表現が美しいが、少し動きが多くて落ち着かなかった印象も残る。