最新の観てきた!クチコミ一覧

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舞台の上の者たちへ

舞台の上の者たちへ

逃飛行

cafe&bar 木星劇場(東京都)

2024/05/25 (土) ~ 2024/05/26 (日)公演終了

実演鑑賞

面白かったです。

ダイアナ− 2024

ダイアナ− 2024

J’S STUDIO

【Lucky base】※旧クエルボス(東京都)

2024/05/18 (土) ~ 2024/05/26 (日)公演終了

実演鑑賞

面白かったです。

まほろばのまつり

まほろばのまつり

劇団匂組

座・高円寺1(東京都)

2024/05/22 (水) ~ 2024/05/26 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

鑑賞日2024/05/26 (日) 14:00

座席1階

舞台の案内には「平家落人伝説の残る、信州・木曽の架空の村」とあった。平家落人伝説と言えば、長野県最南端、飯田市の遠山郷。急峻な山あいにへばりつくようにしてある村で、さまざまな神事が今に伝わっている。作者である大森匂子がどこの村をイメージして書いたかは不明だが、自分はこの遠山郷を連想しながら見た。

冒頭に出てくる踊りはおわら風の盆を思わせるような感じだ。旅芸人の一座で身重の女性がこの山村に捨てられ、村の名家の男が嫁として「拾って」、生まれた娘を育てる。この女性、娘、そして男の母親。3世代の女性をめぐって物語は展開する。東京の大学から学術調査に来たという男を狂言回しに、焼け野原の東京が五輪を開くまでに急成長して地方の人々を引きつける時代を表現する。さらに、東京に出るということと、信州の山深い集落に生きるということを対比させ、3世代の女の胸の内を描いていく。

演出の力量だろう。この舞台はシンプルで美しい。よく取材されている信州弁も効果的だ。山深い地域の方言のためか、信州に少し暮らした経験のある自分も何を言っているか分からないところが多々あった。しかし、この舞台はやはり、信州弁でないと美しさが表れてこない。

この舞台が信州のどの地域をモデルにしたのかは、あまり重要でないのかもしれない。「木曽路はすべて山の中」と島崎藤村は書いた。山の中で生き抜く人たちに思いをはせる、いい舞台だった。

演劇作品集『ちがう形』

演劇作品集『ちがう形』

中野成樹+フランケンズ

新宿シアタートップス(東京都)

2024/05/22 (水) ~ 2024/05/26 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

ナカフラ久々の劇場公演。特に東京公演は8年ぶりとか。新宿シアタートップスは舞台エリアがブラックボックスに近く、ナカフラ上演の多かった横浜のSTスポットを連想させます。初ナカフラがSTだった僕には、色々なことを思い出させてくれる公演でした。AプログラムとBプログラムの二本立て。若手日本人作家の戯曲、中野さん書き下ろし、ハムレット、誤意訳、等々、新旧ナカフラファンにとって嬉しいラインナップ。あらゆる意味で「ナカフラの現在地」を感じ取れる有意義な公演でした。

ネタバレBOX

ナカフラが複数回上演しているワイルダー戯曲や、20年かけて『ハムレット』を上演するプロジェクト『EP』シリーズなど、ナカフラらしい上演もありつつ、若い日本人作家の戯曲も積極的に手掛けている。出演者のキャリアにも幅があり、良い座組だと感じました。土日公演にはカンパニーメンバーのお子さんなども出演し、年齢幅は更に広がります。「いま日本で劇団公演を行うこと」の、モデルケースのひとつになりうると言えるでしょう。軽妙な現代口語と鋭い見立て演出、高品質な演技、絶妙の間、etc。ポップ&ハイセンスと評されるナカフラらしさ全開のプログラムでした。
Deep in the woods

Deep in the woods

終のすみか

調布市せんがわ劇場(東京都)

2024/05/24 (金) ~ 2024/05/26 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

第13回せんがわ劇場演劇コンクールでオーディエンス賞を受賞した団体「終のすみか」の公演。僕自身は、劇場でしっかり公演を観るのは初。男女3名による60分の会話劇。劇中に流れる時間は大体1泊2日くらい。会話はほぼ途切れることなく、お互い距離感に気を遣い合いながら交わされる。静かで、けれど情報量多めの物語。

ネタバレBOX

幼稚園からの幼馴染みである男女3名。学校で同じクラスになったことは1度しかないが、大学卒業程度までそれなりに交流があった。そのうちの男性の一人が、祖父の別荘へ移住して一年が過ぎ、残り二人の男女が別荘へ遊びに行く。これまで定期的に交流を重ねてはいるが、決して親友と呼べる距離感ではない。一人は結婚し、一人は結婚したが離婚秒読み、もう一人は独身。うっすらと恋情の空気感も流れるーー。ドラマの隆起を連想させつつ、あまり沸騰し過ぎず、穏やかな時間と気遣いの心が交錯する。終点はどこだろう?と興味をもちながら観劇できた。自身の感情を明確に表現するのではなく、どこか配慮を伴いながら交わされる現代口語会話劇は見応えがありました。世の中が激動し、社会的な問題提起をしようにも目移りしてしまいそうになる現代において、自身の生活と自分自身を見つめようとする内省的な創作が、僕には好印象でした。
ハムレットQ1

ハムレットQ1

パルコ・プロデュース

PARCO劇場(東京都)

2024/05/11 (土) ~ 2024/06/02 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

柿沢ハムレットに続いて観劇。吉田羊のハムレットが、狂気を演じているときは裏声でコミカルに、素に戻ったセリフは地声で、と顕著に演じ分けていたのが目立つ。

Q1はスピーディーというが、それでも休憩込み3時間ある。それをほとんどカットしていないのだろう。ポローニアス(佐藤誓)が息子への使者レナルドー(佐川和正)にいろいろ伝言するところなど、初めて見た。
確かに短いところもいくつかある。第4独白の欠如は有名だが、他にもハムレットがイギリスから舞い戻ったことは、兵士の報告しかない。レアティーズ(大鶴佐助)との剣試合も、誘いに来る貴族の口上も含め、全体があっさりしている。クローディアス(吉田栄作)に毒杯を飲ませて命を奪う駄目押しをしない。今回の演出は、クローディアスが自ら剣を受けて死を選ばせている。その前のガートルード(広岡由里子)も、夫の制止を無視して毅然として毒杯を仰ぐ。二人の苦悩と絶望は大きいという解釈だ。

オットーと呼ばれる日本人

オットーと呼ばれる日本人

劇団民藝

紀伊國屋サザンシアター TAKASHIMAYA(東京都)

2024/05/17 (金) ~ 2024/05/26 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

他の方も書いているが、オットー(尾崎秀実)役の神敏将が光った。思想劇ともいえる王道の戦後せりふ劇。木下順二の戯曲・せりふのうまさもあちこちで感じた。
(抽象的なセリフは俳優泣かせだったと、どこかに書いてあったが、本作は言葉としては平易だ。情報の出し方も、通信員のフィリップの仕事を「とんつーやるだけだよ」ですませたり巧み。比喩やイメージも工夫しており、活動の危険性を地バチのたとえで語るとか。「用心しないと、巻き込まれちまいますよ」と新妻に忠告した、検事の友人が、最後に糾問役で出てくる)
ただ男同士の政治活動のわきで、男女の恋愛関係は今一つとってつけた感があった。とくに宋夫人(桜井明美)と尾崎の関係。ジョンスン(ゾルゲ、千葉茂則)と女給の愛人も、ジョンスンたちの崇高な仕事を汚すだけのような気がする。
転向して屈折した友人と、直接の弾圧は受けずに首相ブレーンに食い込んだオットーの対比も、考えさせられる。

火曜昼の回を見たが、サザンシアターの客席がほぼいっぱい。この作品への関心が高いのだろう。

ネタバレBOX

ソ連に情報を流した尾崎の行為が、どう日本の国内改革に役立つのか、世界平和に役立つのか。売国奴なのか平和活動家なのか、その評価は難しい。もし戦後も生きていたら、毀誉褒貶は二分しただろう(アメリカの捕虜として、対日本軍宣伝に携わった日本人の例も思い浮かぶ。その人は生涯隠し通した)。公演パンフで加藤哲郎一橋大教授が語っている内容が興味深い。我々の持つゾルゲ・尾崎像は、戦後、冷戦と国内赤狩りのためにアメリカがつくったものだそうだ。この戯曲にもある上海の場面は、関係者Aの証言によるものだが、Aはアメリカのスパイで、証言は嘘だそうだ。政治的ベールをはいで、その実像を明らかにすることは、難しい課題になっている。
GOOD  -善き人-

GOOD -善き人-

フジテレビジョン/サンライズプロモーション東京

世田谷パブリックシアター(東京都)

2024/04/06 (土) ~ 2024/04/21 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

ナチスが台頭する1930年代のフランクフルト、大学でドイツ文学を教えるハルダー(佐藤隆太)が、ナチスに入党し、その仕事を引き受け、時流に流されていく姿を描く。同時に、施設に入っている母(那須佐代子)の我がままに翻弄される。精神を病んでいるらしく家事の出来ない妻(野波麻帆)にはいたわりが必要。

親友のユダヤ人の精神科医のモーリス(萩原聖人)からは、ナチス党員の力で出国許可をくれと言われるが、うけあわない。保身をなじられるが、モーリスも無理だということはわかるので、あきらめて、ある日、いなくなる。

ハルダーは教え子のアン(藤野涼子)にいいよられ、関係が深まり、妻とは別居へ。小悪魔的な藤野が、自分のことしか考えてない身勝手さをかわいく演じていた。同時に、ナチのボウラー(と、ジャズ好き同士で仲良くなる。ボウラーは子どもができないために出世できないと嘆く。ナチスにはそんな因習もあった。
とにかく佐藤隆太が出ずっぱりで大変な芝居。スマートな好人物を、嫌みなく演じていた。もう少し深みが出れば、言うことない。

ネタバレBOX

ボウラーから障害者の安楽死作戦に参加を勧められる。ボウラー自身は、後で役立たずの烙印を押されて自殺してしまうらしい。(舞台でその展開は覚えていない。実在の人物なのか?)

最後はハルダーはアウシュビッツの仕事へ赴任する。それまでずっと背広姿だったのが、ここで初めて制服に着替える。黒いロングコートに階級章の入ったナチスの制服という外見と、おどおどした表情のまだ変わらない心映えのギャップが際立つ。ハルダーはまだアウシュビッツがどういう場所かを知らない。
レッドホットセックスピストルニルヴァーナ

レッドホットセックスピストルニルヴァーナ

MCR

ザ・スズナリ(東京都)

2024/05/23 (木) ~ 2024/05/26 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

鑑賞日2024/05/25 (土) 14:00

櫻井智也快心の1作。面白くて泣ける。観るべし!観るべし!!観るべし!!!(2分押し)84分。
 櫻井と堀の2人のおじさんが恋に恋する物語。初めは、しょーもねーなー、と笑っているのだが、終盤の展開に驚き、最後は明るく終わる。最後の歌って踊ってに大石とも子が出てこないので、何故、とか思うとビックリの展開。冒頭からとにかく珠玉のセリフの連打で、思わず上演台本を買ってしまった。女優7人のキャラの描き分けも巧いが、三澤さきの快演は特に見事。

最初の二十面相

最初の二十面相

劇団身体ゲンゴロウ

北千住BUoY(東京都)

2024/05/23 (木) ~ 2024/05/26 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

Aチームを観劇しました。
独特の世界観が感じられ、不思議な空間に入り込んだような感覚でした。
現代の小さなコミュニティの中で、じわじわとコントロールされていく怖さや不気味さを感じました。
役者さん達の熱演、とても良かったです。
面白かったです。

朗読劇「ふれる、文豪」

朗読劇「ふれる、文豪」

水中散歩

FOYER ekoda(ホワイエ江古田)(東京都)

2024/05/24 (金) ~ 2024/05/26 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

昨日拝見。読んだことのあるものもありましたが、迫力、感情の入った朗読、また違いますね。とても素晴らしかったです。役者の皆さんの演技力申し分ないです。自分でも読んでみたくなりました。
まさに、文豪にふれる良い機会でした。ありがとうございました。

流浪の手記

流浪の手記

くじら企画

ウイングフィールド(大阪府)

2024/05/24 (金) ~ 2024/05/26 (日)公演終了

満足度★★★★

多分二回目の観劇
実在の事件を元ネタにした作品(この作家は元ネタがあって、それを膨らます作品が多い)
20年以上前の作品で、今の日本では当てはまらないところあったが、人間の根本は不変であり、通ずるところもかなりある
若者の有り余る力を搾取する国家や(→現在の人手不足と真逆)、自分の意見とは異なる意見をもつ人々(→無関心な人が多い現在)等々
主人公は自分の意見と反する人にわざわざ会いに行くことで始まる人間模様 主義主張は十人十色ということである

最初の二十面相

最初の二十面相

劇団身体ゲンゴロウ

北千住BUoY(東京都)

2024/05/23 (木) ~ 2024/05/26 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★

説明では、江戸川乱歩「怪人二十面相」と谷崎潤一郎「小さな王国」の翻案とあるが、その印象は、「怪人二十面相」の怪しげな雰囲気・謎解きの世界 という枠に「小さな王国」の内容を取り込んだ異色作といったところ。特に 学校を怪人二十面相に見立てたところが妙。

描かれていることを理解するためには、たくましい想像力がないと難しく(⇦自分だけかも)、見巧者向けといった印象を受けた。会話は説明のような台詞、それが理屈付けのようで 観ながら考えていた。もう少し 観ただけでスッと分かるような…。
もっと多くの人に観てもらいたい作品だけに 惜しい気がする。
(上演時間1時間50分 途中休憩なし)【Aチーム】

ネタバレBOX

舞台美術は、ダンボール箱で築いた壁、外から食事等が差し入れられる所が1か所。上演前には椅子が数脚置かれている。下手にポール。監禁されているという設定のため、ほぼ素舞台。

物語は、云年前の小学校時代や現在の状況--監禁場所になり、場所と時間を変化・往還させて展開していく。まず小学校時代--担任の女教師が学級運営に苦慮しており、30人いた生徒が いじめなどで不登校になり、今では20人学級。そんな時、転校生 沼倉の助けで平穏を得たかのようだが…。沼倉は学級内に理想の街(国)-N国を築く。N国の紙幣を発行しモノを買う。モノは各自の家庭から持ってくるが、いつの間にかモノ不足が生じてくる。一見平等に思えた国の綻び、モノを補うために盗むようになる。1人の犯人という訳ではないことから、犯人像を特定できない。まさに二十(人)面相である。

一方 現在は、教師や旧友が或る場所に監禁、いや自分達で留まり死を望んでいるよう。SNS等で自殺メンバーを募ったような描き方だ。いつの間にか沼倉が提唱したN国への入国を望む。そのためには或る条件をクリアすること。小さな王国、そこは共産・共生といった、すべて善人で平等な社会を目指すことだったが、その過程で裏切りや粛清といった仲間割れが起きる。この色々な場面が錯綜し、断片的にしか理解出来ないところが恨み。

理想と現実の乖離、その陥穽にもがく人々をポップに描いたような劇作。表層はコミカルに観せ、その真(実)は、色々な社会問題(カルト・テロ集団等)を盛り込んだ問題作と言えよう。
演出は、入国迄の日数等をテロップのように映し 集中させる。舞台技術も音楽で効果的な情景イメージ、照明の諧調で印象深く観せる工夫など巧い。
次回公演も楽しみにしております。
物語ほどうまくはいかない物語

物語ほどうまくはいかない物語

wag.

小劇場 楽園(東京都)

2024/05/18 (土) ~ 2024/05/26 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

須貝英氏といえば新国立デカローグの舞台化台本を担当した作家だなと思って、氏のオリジナル作品を初めて観に行った。タイトルはちょっとテキトーな感じがしたが、ストーリーは取っつきやすく笑いありのハイテンション気味の展開で、登場人物たちのキャラも際立っており、気楽に観る芝居としては面白かった(こんな作品を書く作家だったのか)。それにしても、あのお姉さんの耳をつんざく大声はデカ過ぎ。心臓に悪い。

椿姫

椿姫

新国立劇場

新国立劇場 オペラ劇場(東京都)

2024/05/16 (木) ~ 2024/05/29 (水)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

何度聞いても、ほれぼれする傑作。緩徐曲のあとに速い歌を組み合わせる、当時のオペラ作法にのっとったところも、2幕1場の冒頭のアルフレードの歌など、感情の変化に合っている。なかほどのヴィオレッタの歌もそうなっているのは、少し滑稽な感じ。でも変化がついて楽しめる。

今回は2幕1場のヴィオレッタとジェルモンの駆け引きの二重唱が、感情の変化とドラマを一曲に乗せて発見があった。聞きごたえ抜群であった。この曲が、アリア中心のオペラから、演劇的オペラへの転換を促した画期的曲というのも分かる。これはワーグナーも同じ方向で、さすが、ベルディと同い年というのはダテではない。ベルディは「オテロ」や「ファルスタッフ」で、演劇性を一層徹底させる。一方、もっと時代の下るプッチーニの方が少々アリア中心に戻るのはまた興味深い。

ジェルモンの歌う「プロヴァンスの海と陸」は有名な曲だが、2幕2場のクライマックスのジェルモンも参加する歌、3幕のヴィオレッタの別れの歌も、メロディや伴奏が共通している気がした。全く同じとは言えないけれど。

ヴィオレッタの中村恵理が好演で、高音の伸びは絶品。アルフレードのリッカルド・デッラ・シュッカもまけてない。ジェルモンのグスターボ・カスティーリョもいい声を聴かせてくれた。

柿喰う客新作本公演 2024『殺文句』

柿喰う客新作本公演 2024『殺文句』

柿喰う客

本多劇場(東京都)

2024/05/24 (金) ~ 2024/06/02 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★

鑑賞日2024/05/25 (土) 18:00

玉置さんの存在感が半端なかった。
あと、照明が妖しさや華やかさがあり素敵でした。
シーンのところどころに口が回っていなかったり、台詞のトチりが見られたのが残念でした。

爪かわいい

爪かわいい

絶望プリンアラモード

北池袋 新生館シアター(東京都)

2024/05/18 (土) ~ 2024/05/19 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

コメントが反映されていなかったので再度記載

美大生が在学中に一度は描く赤やビンクや紫に歪んだ世界のキャンパス 一度は通るよねと思わせるくらい
表現に関して色んな気持ちが詰まった作品でした

照明・美術はこの劇世界に相応しく素晴らしかった

ネタバレBOX

男性の作演ということで、注釈に」■性的描写・暴力的描写・自死表現があります。」の処理に苦労したのかなと思われた

コメディとしては、場ごと独立した感があり、「爪」をモチーフにして柱があるのだか、上手く背骨が入らなかったかなという気がします

おそらく性的描写・暴力的描写・自死表現を遠慮しすぎて(演者に遠慮して描き込むのをやめたのか?) 黙字的に瞬間的な絵として入れ込んだのだろうけど、それがうまくメインストリームとしての背骨として繋がらなかったという感じがしました

思い切って演出を女性に任せて見るのも解決法のひとつであったかとおもうので、さらなる挑戦を期待して欲しいです

学生さんらしい心情の動きや描写の世界だなと納得したので、また拝見したいです
あしたはてんきにしておくれ

あしたはてんきにしておくれ

トツゲキ倶楽部

「劇」小劇場(東京都)

2024/05/22 (水) ~ 2024/05/26 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

純文学に造形がない人にとっては、作品が大きく動き始めるラスト30分までは、とても忍耐が必要な玄人好みの作品だった

ストーリーが終盤に向けて大きく転がり始めると、次から次へとしっかり埋め込まれていた伏線が回収されて行き、深い人の人の繋がりが浮き彫りにされていくとても納得いく結末でした

場の設定自体が、人によっては重いので、是非、物語が転がり始めるまで、しっかり耐えていただきたい

さかさまのテミス

さかさまのテミス

友池創作プロジェクト

駅前劇場(東京都)

2024/05/22 (水) ~ 2024/05/26 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

悲劇で喜劇な「正義の味方になりたかった」大人たちの会話劇の触れ込みどおりの盛りだくさんなさくひんだった。

出版社を取り巻く最近起きた事件やそれを巡るSNS狂騒具合とそれに翻弄される人々とその病理が描かれている
様々な人間模様が絡み合ってるので混乱しそうになったが、現実的にもカオスな世界なのだろう

実際、観てお確かめにになってもらいたい

「観てきた」コメント欄は見ない方が良いと思う
(観る楽しみが失せるコメントが多いのが残念だ
見ないで済むネタバレBOXを使わないに迷惑コメントが多いのは、ここの特徴かもしれない)

べつのほしにいくまえに

べつのほしにいくまえに

趣向

スタジオ「HIKARI」(神奈川県)

2024/05/23 (木) ~ 2024/05/26 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

鑑賞日2024/05/25 (土) 13:00

価格1,500円

家父長制、共同親権、DV・・・「結婚」という古い価値観の中で、苦しめられている。オノマさんは新しい結婚制度が施行されたという架空の設定で、新たな視点を提示する。祖母のエピソードが好き。紅葉坂は片麻痺の私には少し大変だったけど、行ってよかった。

ネタバレBOX

・おばあちゃんと結婚したいというエピソード素敵でした!途中からメンタル不調を想像してましたが、お酒が好きなおばあちゃんという設定にしたことがとても良いと思いました。女優さんも素敵でした。
・大川さんがチラッと台詞で書いてましたが、ペットの視点は面白いと思いました。生き物がいることで救われる部分はあると思いますし、それは犬猫に限らず、蟻でも蛙でもパートナーだと思えば等価だと思います。
・役名を失念しましたが、お菓子の紙袋を被るところ、可愛かったです。
・知人とお茶したのですが、「おばあちゃんがアル中だと社会復帰が難しいですよね、施設に入るって言ってたけど、そんなお酒飲んで大丈夫なのかな?」と言っていて、また別の知人は「たぶん施設に入れるくらいだから、経済的に落ち着いた環境かもね」と言ってました。演劇って演劇の嘘って言われますが、都合の良い解釈ではいけないと思います。オノマさんはキチンと裏付けがあるし、質問すれば「これはこういう設定で、戯曲にこういう風に書かれています」と答えが返ってきます。なんちゃって裏設定はありません。私自身も聞き漏らしもあったと思いますが、演劇を思考するのは楽しいです。
・権力関係にいる人なら、通常なら泣き寝入りするものですが、べつのほしという他者の設定の中で、「それはダメ!」と容赦なく指摘が入ることで、幸福でもあるなと思いました。
・文字にすると関係を決めつけたがるんだと思いました。結婚って、パートナーって、見つめ直すきっかけになったように感じました
・外での芝居で県旗がはためいてましたが、日の丸にしないところが好きでした
・和田さんの身体性がキレキレで、素敵です。拡声器で喋るところ、詩のようでした。
・オープンダイアローグの中で「当事者として~」とくいった台詞がありました。他人事ではなく自分事として考えてとメッセージなのかと思いました。
・一人語りって危ないと思いました。あの権力を持ってる議員も(作劇上は状況説明のためにやっているのだと気付きました)長々語ってしまうことに自分が見えていない痛々しさを感じました。
・《観劇した知人の感想》まさか、ロビングッドフェローの正体が、前ちゃんと同じ妖精だったとは。お婆さんにロミオと名付けるのは、ジュリエット並みにユニークでした。まさに成せる技ですね。

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