最新の観てきた!クチコミ一覧

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バンク・バン・レッスン

バンク・バン・レッスン

集団伊達眼鏡

ぽんプラザホール(福岡県)

2007/04/03 (火) ~ 2007/04/03 (火)公演終了

満足度

これからこれから
いい作品を選んでいるから全編ダメってことはなく、
それなりにいい場面もあった。いい役者もいた。
自分たちのレベルがどこにあるかをちゃんと把握してこれから
頑張っていってほしい。
観客の子どもが笑ってた。コメディをきちんと理解していけば
大人も笑える。有料の公演ができるように頑張って。

お彼岸の魚

お彼岸の魚

ニットキャップシアター

駅前劇場(東京都)

2007/03/30 (金) ~ 2007/04/01 (日)公演終了

満足度★★

初めて拝見しました
日常を描いているのに、なぜかSFの世界を眺めているような感覚が気持ちよかったです。主観と客観のはざまで揺れ動く主人公の様子がキッチュに描かれていたと思います。特別に「何が」というわけではないが全体的なatomosにニットさんの個性を感じました!

ネタバレBOX

個人的には日常をもっとセンシティブに描いてくれていたら、(具体的には、舞台・小道具・衣装」もっと好きって思いました。
あれですね、どうしても小道具とか、何度も出てくるキーワードに
落ちてきなものを期待してしまいますね。例えば、「ボタン」など。
ミロール

ミロール

MU

Heaven's Door(下北沢)(東京都)

2007/03/29 (木) ~ 2007/04/01 (日)公演終了

3月30日(金)S
愛の青春群像劇

癖

メタリック農家

劇場MOMO(東京都)

2007/03/28 (水) ~ 2007/04/03 (火)公演終了

200704021930
200704021930@劇場MOMO

八人の女たち

八人の女たち

劇団ショーマンシップ

甘棠館show劇場(福岡県)

2007/03/29 (木) ~ 2007/04/02 (月)公演終了

満足度★★★

女って生き物は・・・
なかなかすてきな舞台でした。
それぞれの個性を持った女がばらばらなようでまとまってる。
役者の配分がうまくいってるって感じを受けました。

ネタバレBOX

後藤さんが登場した瞬間に空気が変わる。これはすごいと思った。
役者はいい。けど演出が・・・と思う点がいくつか。
照明が・・・音響が・・・と思う点も何箇所か。
なんだか非常にもったいない。
特に音は気になって仕方なかった。
入り方、消え方が気持ち悪くて。
音のカットの仕方が気になって集中がとぎれるなんて・・・
Aくんメモ&帝の音、夜に華やぐ怒り・・・

Aくんメモ&帝の音、夜に華やぐ怒り・・・

グワィニャオン

新宿シアターモリエール(東京都)

2007/03/27 (火) ~ 2007/04/01 (日)公演終了

満足度★★★★★

初演と変わらぬ面白さ
どちらも初演時に気に入って2回も観てしまった作品だけに一抹の不安もあったが、いざ観てみたらさすがに西村マジック、加筆・改訂されていても初演と変わらぬ面白さ(&バージョンアップ)に大満足。

また、今回の再演では、初演時のメンバーがあまり出ていず、観ながら初演のメンバーを思い浮かべたりしつつも、これはこれでちゃんと成立しており、甲乙つけ難し。

Angels in America

Angels in America

TPT

ベニサン・ピット(東京都)

2007/03/20 (火) ~ 2007/04/08 (日)公演終了

まずPart 1を観た。ナニカ心を
打たれた。tpt版は初見。昔銀座セゾンで観たのより場転にスピード感があったな~と思ったらあれを演出したのもアッカーマンさんだったんだ(^^;

八人の女たち

八人の女たち

劇団ショーマンシップ

甘棠館show劇場(福岡県)

2007/03/29 (木) ~ 2007/04/02 (月)公演終了

満足度★★★

熟成
女優たちの最高の思いが伝わる舞台だった。
感動です(^O^) 演出とか音響とか舞台とかいろいろあったと思うけど、
私一観客はこの舞台に感動した。きっと20代~40代の役者をよくまとめて
今回に集中させた仲谷さんに感動です。女って大変なんよ。まじで。うん

ネタバレBOX

物販はちょいとひくけど、これも劇団を盛り上げようという意図があるようなので協力ww まあ、写真より、台本のほうがよかったかもね。
Angels in America

Angels in America

TPT

ベニサン・ピット(東京都)

2007/03/20 (火) ~ 2007/04/08 (日)公演終了

満足度★★★★

第二部
「RENT」の来日公演を昨年見たとき、
どうにも設定の時期が中途半端というか
懐かしむわけでも新しいわけでもない。
そうパソコン通信はあるけど電子メールは未だないって
ビミョーな頃。振り返るには未だ早いって時期で、
単に古臭い!って感じてしまったんだよな。
それでも「RENT」はミュージカルだから楽しめたんだけど
この作品は・・・。

「RENT」では中毒の象徴として出てきた「AZT」って薬が
未だプレミアだった頃だから更に5年位前でしょうか。
第二部になって、やっとタイトルの「エンジェル」が作品の中に
組み込まれてきます。
「RENT」の影響で最初、このタイトルの「エンジェル」って
ドラッグクイーンの事をさしているのかと思ったけど
本当のエンジェルが出てきて、劇場の中を右往左往と
飛び回ります。

この作品の世界観は好きです。
最後まで楽しめました、十分楽しめました。
僕は日本の次にニューヨークが大好きなんですが
そのニューヨークの街の持つ魅力もフンダンに盛り込まれている。
都合7時間程度、彼らと一つの空間で過ごせた体験は
自分の中でも印象深く残ると思う。

でも、こう恋愛芝居にありがちなんだけど
あまりにも偶然の出会い、近い登場人物同士で関係が生まれる、
こういうのは安っぽいスープオペラになっちゃうんだよね。
「昔の恋人と家の近所のコンビニでバッタリ」なんて
事は、ありえません。どちらかが意識しない限り。
そんな出会いとか縁が2部では頻繁に出てきて
作品を都合のいいほうに、ご都合主義になって行きます。
携帯もメールもない時代なのに、やけに連絡が取りやすかったり。

あと、説明的な台詞が、いやに耳につきました。
特にルイスとジョーのやりとりは、まるで「つかこうへい」。
ギラギラして熱い思いを全身でぶつけあってる姿は
決してニューヨーカーには見えません。
完全に「ロマンス」丑松です。

沢山社会的な問題部分を描いていて、でも、ちゃんと整理をされている
構成は見事です。

見に行ってよかったと思います。
でも年間10本以上芝居を見て感動したって思いがない方には
拷問かもしれません。
説明的な台詞も多いし、あの世界に関心を持てなかったら
わけわからないと思う。


ネタバレBOX

ラスト、大団円なはずなのに
ジョーだけが、よくわからない終わりの描かれ方なんだよね。
どうみても、みんなの人気者になりそうな雰囲気と
人柄の良さそうな表情を持つパク・ソヒ君だけが最後貧乏くじを引いたみたいな感じです。
ひょっとしたら、内面の暗さや性格の曲がったところがある役どころなのかもしれないけど、子犬のような表情で、クウゥーンって感じで
いたら、周りの人がほっとかないよなぁ。

ルイスとは職場が同じなんだから、必然的に会う事も多いだろうし
喧嘩別れしても友人として、あの噴水の輪の中に入っていても
いいんじゃないでしょうか?
Angels in America

Angels in America

TPT

ベニサン・ピット(東京都)

2007/03/20 (火) ~ 2007/04/08 (日)公演終了

満足度★★★★

第一部
10年位前、まだ銀座セゾン劇場の名前だったルテアトル銀座で
見たときは、正直さっぱりわかりませんでした。
一部も二部も。
麻美れい様のゴージャスな天使姿と、いやに瞳が怖い佐藤オリエが
印象に残った位。あとは何だか舞台の真ん中でゴチャゴチャしていたなぁって印象がありました。主役を第三舞台の人達と、男闘呼組の
高橋和也が、すったもんだの口論していたって感じで、
正直、同じTPT作品だし「~賞」とか取ってなかったら見る事も
なかったと思う。
踊らされているかもしれないけど、やっぱり「~賞」とか取る
作品とか再演を繰る返す作品って何か良い訳で、自分の好みの作品ではなくても何か評価される部分があると思って、演劇ファンとしては
見に行きました。

自分が年をとって、登場人物達と同年代を過ぎたという事もあり
前回よりも、とても親近感を持ってみる事が出来ました。
3時間30分もあるのに、ダレる事なく、ずっと作品に、ノメリ込めれたのは作品の戯曲の持つ力か演出の力か、演技力の力か。
とにかく退屈せずに、飽きることなく、NYの魅力も感じながら
楽しむ事が出来ました。
前回は、芝居の大きさに対して劇場が大きすぎたのかなぁ、
それとも単に散漫なだけだったのかなぁあ・
ほとばしる熱気が手に取るように伝わる空間で
手垢の付いていない新鮮な出演者達が等身大に演じている姿は
とても好感があり、まるで自分も芝居の中にいる気分にいなりました。

ラスト、え?これで終わり?って感じで幕が終わります。
必然的に第二部を見たい、いや見なきゃいけない気分になります。

リピータの方か、誰かが暗転の中で拍手をするから「あぁこれで終わりなんだ」ってわかってしまいました。
少し余韻に浸らせてもらえれば、いいのに、これも鑑賞マナーと思う。

この作品は、生活の中における信仰の役割や、宗教観、他民族国家であるが上の差別、政治、など
アメリカならではの問題点の影響や背景が強く出ています。
島国で単一民族、単一宗教、単一政権な日本で生活している人間は、
ちょっとやそっとの感覚っていうか感触で
「共感」とか「感動」は出来ないと思う。軽々しく「共感した、感動した」なんて言えない重い作品です。

言うなればパリのオペラ座で海老蔵を見たフレンチが
「私は日本人のワビサビに感動した」って言ってるような感じです。
どっかから持ってきた言葉で作られた適当な感想してる
(「感動した」って言ってる自分が好きって人みたいな)
人も多いんだけど、それは僕の視点とは違う。

それでも一つの戯曲として大変完成度の高い作品です。
3時間半、駅のホームにあるような硬い椅子に
じっと座れる人、NYに行ったことがありNYが好きな人、
世の中の出来事に関心のある人には、オススメです。




ネタバレBOX

ジョーを演じていたパク・ソヒって人だけが
とても作り物みたいで違和感があるんですよ。
そう人間社会にアンドロイドが紛れえているような感じ。
愛嬌のある不自然な笑顔、
顔も体もツルツルすべすべでヒゲも体毛も全然ないうえ
完璧なマッチョな身体、まるで
ボディースーツを着ているみたい。しかも
表情も言葉の起伏も一本調子でいるもんだから
まるでフィギア。
2部の蝋人形、あれ、そのまんまですよ。
だから、どうもジョーの感情の動きが伝わって来ない。
ゲイに目覚める過程が、どうも良くわからない。
男でも女でも人を好きになるって、あんな感じじゃないでしょ。
まるでルイスの事をゲイだから好きって感じ。
モルモン教ってのもわからないし、彼がねぇ、もう少し
人間味があれば・・・。
TEXT

TEXT

ラーメンズ

かでるホール(北海道)

2007/03/28 (水) ~ 2007/04/01 (日)公演終了

満足度★★★★★

観ました☆
生で観てよかった!!
こんなに手たたいて&笑いすぎて涙出てきたのも久しぶりでした♪
来年公演があれば必ず行くと思います!!

癖

メタリック農家

劇場MOMO(東京都)

2007/03/28 (水) ~ 2007/04/03 (火)公演終了

満足度★★★

核心を見せないで
中盤まで女性目線の友情、愛情、妬み、依存を淡々と描き、明らかになる終盤への構成は○。

ネタバレBOX

責任感から一歩踏み込んでしまったがために彼女に心酔してしまった医者の男の報われなさは悲哀そのもの。彼女の抱える問題がちゃんと提示されてからの展開は一気だけど、最後が少しもたつき加減。微妙な距離感の女子的関係性描写は見ていてちょっと疲れる。
妻の家族

妻の家族

ラッパ屋

紀伊國屋ホール(東京都)

2007/03/24 (土) ~ 2007/04/01 (日)公演終了

満足度★★★★★

面白かったです!
初めてラッパ屋観てきました。
登場人物の設定がすごかった(笑)そして個々の人物がまたそれぞれ、やたら面白い人で。笑いあり笑いあり感動&泣けるとこあり。最後のどんでん返しな大団円にはホント、やられた!って気分になってしまいました。
あっという間の2時間半。とても楽しかったです!私はとても好きでした(^-^)

ネタバレBOX

畳み掛けるように笑わされるというより、随所につい笑ってしまうネタが散りばめられていて。そして飽きない。
4姉妹でお母さんからの宿題の話をするシーンが好きでした(^-^)
なつのしま、はるのうた

なつのしま、はるのうた

椿組

「劇」小劇場(東京都)

2007/03/28 (水) ~ 2007/04/01 (日)公演終了

満足度★★★★★

心染みる・・・
とある小さな南の島にある戦時下の安田理髪店のお話。安田家の4姉妹と両親を中心に…。
片足不自由な冬子と片足の篠田少佐との間に流れる、言葉にできない想いが見える時間。他の話と時間、間の流れ方がゆっくりで…。あの時間が心に染み込むようにきます。言葉なくてもお互いを思う気持ちが…。
戦時下であることがストーリーを動かしてる気がする。それぞれの時間が進むことで、戦争というものの辛さが胸にくる。
春子が連行されて…銃声が響いたあたりから、ほんのちょっとした気持ちの動きに涙してしまうような繊細な流れ、空間があって。春子のいざぎよさと強さには逆に涙が出るくらい・・・。
冬子は篠田さんについて行くだろうとは思ったけど、その決意を冬子が話して、夏子の妊娠と、春子の冥福と…って皆で桜湯を飲むシーンには、瞬きもせず涙が流れました。
セットがとても時代が感じられて雰囲気いいです(^-^)理髪店の椅子に座ると感じられる空気が皆好きなんだろうなぁと。あの椅子の後ろに鏡があって、時折後ろ向きでの演技が鏡に映るの。それがなんか面白かったです。
あ、あとね。お爺さんの居方がなんだか面白かったです(^-^)

戦争の話なのに。そこにいる人たちの心の流れが、なんだか荒んだ心を浄化してくれるような。染み渡るように流れる時間が愛しい。そんな時間をくれた舞台でした。

八人の女たち

八人の女たち

劇団ショーマンシップ

甘棠館show劇場(福岡県)

2007/03/29 (木) ~ 2007/04/02 (月)公演終了

満足度★★★

女優第一
今回はフランスで映画化されたバージョンを観てしまっていたので、いつものように事前情報を極力シャットアウトしての観劇ではなかったのですが…
それでも充分に楽しめる公演でした。
みなさんが声を揃えて言うように、女優さん達のレベルが高い!

ネタバレBOX

特にK2T3後藤さんの存在感は筆舌に尽くし難いもんで、登場シーンから雰囲気バリバリ。オーラバリバリ。
もちろん他の女優さんも緩急のつけ方が上手くて、ストーリーが気持ちよく転がっていくんです。
勉強になるわぁ。
キャストに関しては申し分ないんですが、ややスタッフワークが追いつけてないような印象も。
とりわけ音響についてはタイミングが微妙、音も小さいし選曲もいまひとつって感じでした。


今どき「バキューン」なんて銃声を使うのはちょっとねぇ…
癖

メタリック農家

劇場MOMO(東京都)

2007/03/28 (水) ~ 2007/04/03 (火)公演終了

すっきり
死んだり血糊だったりする物語の印象も強いけれど、物語がごちゃごちゃせずにすっきりと見やすくなっているのは格段の進歩だと思うのです。

作演を兼ねる葛木英に客演はキャリアが段違いな中田顕史郎を組み合わせた世界は物語に説得力を持たせている気がします。

問題があるとすれば、ほんの少し先を走る本谷有希子との立ち位置の差を何処に置くかではないかと思うのですが、今作は比べようと思わせるほど、ちゃんと作られているのです。

頂戴

頂戴

蜻蛉玉

こまばアゴラ劇場(東京都)

2007/03/28 (水) ~ 2007/04/02 (月)公演終了

満足度★★★★★

なみだが駄々漏れました
島林さんのことばが、刺さって離してくれなくて包んでくれて、
どうしようもなく泣きました。
せつない、せつない、どうしようもない。
おんなのひとじゃなければ、絶対にかけない作品。
すっごい素敵。

蜻蛉玉を見たのは2度目ですが、やっぱり私だいすきです。



ネタバレBOX


おんなのこのエゴ(言葉はわるいけど、きっとこれがいちばんしっくりくることば)が切なくてどうしようもなくて、
私は大好きなのだけど。

男性が見たらどんな感想を抱くのかしらと、とても興味があります。
恋の骨折り損

恋の骨折り損

彩の国さいたま芸術劇場

彩の国さいたま芸術劇場 大ホール(埼玉県)

2007/03/16 (金) ~ 2007/03/31 (土)公演終了

満足度★★★

逆宝塚ですね。
月川悠貴さん、まじでかわいかったです。笑。しかし何より、内田滋さんがスゴイ。全部、彼が持ってっちゃってましたね。「イヌの日」で出会った時とは、全く違うキャラクターで、前回の正統派イケメンキャラからは創造もできない、女三枚目キャラ。

ルックスに演技力。最強。

2007年メルヘン

2007年メルヘン

コンドルズ

ギア専用劇場(京都府)

2006/12/22 (金) ~ 2006/12/24 (日)公演終了

さすが
おもしろかった。
本当に笑いがあったり、締めるところは締めていて。
みにいってよかったですよ

お彼岸の魚

お彼岸の魚

ニットキャップシアター

駅前劇場(東京都)

2007/03/30 (金) ~ 2007/04/01 (日)公演終了

満足度★★★

しっとりしてると思ったら・・・(笑)
 母の失踪と十数年ぶりの帰郷という設定で、記憶の曖昧さから自己存在の危うさへとつながっていく物語でした。幕開けから団地のリビングでの静かめな会話劇が続きますが、終盤にダイナミックな質的転換があり、ごまのはえさんの独特の劇世界を体感できたように思いました。とても面白かったです。でも、役者さんの演技のわざとらしさ、空間の詰めの甘さなど、作品全体の完成度の面で少々もったいない感じの仕上がりだったように思います。

ネタバレBOX

 主人公・美智子の記憶を自分の記憶のように話す人が現れたり、美智子は小学校6年生の時から母親と二人暮しなのに、父親のことを全く覚えていなかったり、美智子と彼女を取り巻く人々が曖昧な記憶を軸に空回りしていきます。
 部屋の窓にへばりつくように鎮座する大仏様は、「あなたが嘘をつくことも、記憶に蓋をすることも、そこに居ることも(居ないことも)、すべて見ていますよ」という意味だったのかなと思います。
 美智子の右目の眼球が歪んでいることは、見えているようで実は見えていない(見ていない)状態を表し、カーテンを片方だけを閉じて大仏様の顔の右半分が隠れるようにしたのは、心憎い演出でした。


 失踪した母親からの電話を待つことで、美智子は失っていた自分を取り戻していきます。突然“知らない人”がいっぱい登場してコントのような展開になり、美智子がマイクを持ってソロで歌うとこまでイっちゃうとは・・・全く予想がつきませんでした(笑)。ド派手で奇想天外な展開は素晴らしいと思いますが、そのドタバタがただのドタバタで終わらずに、知的興奮にまで達してくれたらなお良かったと思います。
 「知らない人と付き合っていかないと現代社会では生きていけない」というセリフ(正確ではありません)がギャグのように語られたことに、すごく好感が持てました。


 美智子とご本人様(朗読者)がすれ違っていくラストの演出が良かったです。対象物が白黒に見える黄色い照明が、美智子および部屋全体を包んだのは効果的でした。私は美智子が堕胎した子供が最後の最後に出てきたのかなと想像しました(実際はそんな意味はなかったそうです)。マイクで美智子の気持ちを朗読されていた朝平陽子さんの声が良かったです。


 美術については、ふすまやドアがおおげさに斜めになっていたり、窓の外に至近距離で巨大な大仏の顔があったり、不思議な仕込みがあるのはとても面白かったです。でももっと細かいところまでこだわって丁寧に作って欲しかったですね。例えば、小さな部屋にダイニングテーブルとイスのセットが2組も並んでいるのはおかしいと思いました。

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