
ポール・セザンヌと夏の風
立教大学演劇研究会
立教大学 池袋キャンパス・ウィリアムズホール(東京都)
2008/06/19 (木) ~ 2008/06/22 (日)公演終了
来た!
学生サークルは新陳代謝が激しいのです。尚且つ、一度崩れるとそのまましばらくは回復困難に陥ってしまう。個人的にここ数年の立教劇研は正にそれ。2004年~2005年序盤くらいまでは非常にレベルが高かった。「まさか学生がここまでやるなんて」と崇拝にも近い気持ちを抱き、しかしながらその後に低調の時期を迎えてしまいました。が、ここに来て一気に快方に向かった感があります。というか自分が見逃していた間に回復してたのかも。あー、観ておけばよかった。
田舎の美術館にある美大生が訪れる。その場所はかつてある画家の使用したアトリエを模した作りで、彼はその画家を敬していた。彼はそこで管理をする老女と、目の見えない女性に出会う。なんか変なテンションのおじいさんとかにも出会う。語られて明らかになっていく、過去。
まず脚本の安定感。単に台詞を並べたのではなく、物語を紡がせるに必要な言葉を使うのが上手い。つまりは構成力の確かさ。あの人物の存在がいつの間にかファンタジーっぽい要素になっていたのにはちょっとした惜しさも感じるのですが、それでも。欲を言えば笑いで盛り上げる場面はもっと少なくてもよかったかな。充分に演技で観続けていられたので。カロリーカット。演出としては正面の向かせ方がちょっと気になった。対話の相手ではなく客席を向かせる場面がチラホラ。ちょっと役者にもこなしきれてない感じが。
とはいえ達者な役者陣。今まで何処にいたのかと思うほどの達者振り。自分が見逃していたここ1年半くらいの立教劇研の公演に出ていたんでしょうか?あれで『新入生でみんな1年生』とか言われたら、おじさんビックリしてぶっとびます。配役も適切。全ての人がその役で魅力と実力を見せ付けるに至っていました。個人的にはハルコを演じた高橋沙代子さんがお気に入り。いや、決して美人だから惹かれただけではないです。それもあるけど。照明の当たり具合や座る席の位置的に客全員が確認出来たか定かではないものの、クライマックスのその時に彼女の瞳から大粒の涙が落ちるのを見ました。ゲンジツパビリオンを主宰する阿部征暢さんの器用さもGOOD。テンションで場の雰囲気を持っていく役どころでしたが、間逆の役も出来そう。そもそもあれだけ叫んでいるのにちゃんと聞き取れるし疲れを感じさせないのが凄い。

密八
ゲキバカ
OFF OFFシアター(東京都)
2008/06/20 (金) ~ 2008/07/01 (火)公演終了
満足度★★★
はじめて観ましたが
とにかく動きっぱなし!ただでさえOFFOFFは狭いのに、最前列で観てるとヒヤっとするくらい端から端まで舞台のすべてを使ってます。なんてパワーのある劇団なんだろうって、それだけで感激してしまいました。
特に中山貴裕、持永雄恵の両名がいい味出してます!いやあ、他の作品も見たくなった!

記憶のパレード
劇団ひろぽん
シアターグリーン BASE THEATER(東京都)
2008/06/21 (土) ~ 2008/06/22 (日)公演終了

トムとディックとハリー
劇団テアトル・エコー
恵比寿・エコー劇場(東京都)
2008/06/12 (木) ~ 2008/06/24 (火)公演終了
満足度★★★★
面白い、の一言
何の気兼ねなく、ドタバタコメディを見させて頂きました。
昨年の「えっとおいらは誰だっけ?」でレイ&マイケル・クーニーの
面白さを堪能しましたが、今回も同様に楽しめました。
後には何も残りませんけど、怒涛の如くスピーディに
展開していくのが爽快です。
まぁ、2時間30分(休憩15分含む)の長さは少々長かったかな。。

「て」
ハイバイ
駅前劇場(東京都)
2008/06/18 (水) ~ 2008/06/23 (月)公演終了
満足度★★★★★
作家の中に神が
こんなminimumな関係性でも、真実なんて実は無い。事実は一つでも、視点を変えれば全く別の存在がそこに。身近な問題ほど一方的な観念にとらわれがちなのに、家族をここまで突き放して冷徹に描くのは、作家の中に神の視点があるとしか言いようがない。突き放した先で唐突に始まるカラオケが理由もなく泣ける。そして、理由が分かってまた泣ける。そういう演劇的構造の妙も、この芝居のスゴさのひとつ。

大怪獣サヨナラ
The end of company ジエン社
明石スタジオ(東京都)
2008/06/19 (木) ~ 2008/06/22 (日)公演終了

ノイロヲゼブウム
劇団 虚仮華紙
早稲田大学学生会館(東京都)
2008/06/20 (金) ~ 2008/06/22 (日)公演終了
やりやがった!
主宰であり作・演出を担当した成生さん。先日観に行った劇団森での彼女の演出に惹かれ、今日の日を待ちました。結果としては、期待に応えてまだまだ大量のお釣りが来るくらいの出来。喜べ、演劇という概念よ。お前を手玉にとって上手く遊んでくれる人が現れたぞ。
驚きは会場に到着した瞬間から。そこは早稲田大学学生会館「B201」でした。普段から盛んに演劇公演のある施設ですが、大抵は「B202」か「B203」が使用されます。それらはおよそ演劇向きには作られていない教室です。人がわんさか集まって動き回ったりそれを観たりするには最適とは言い難い空間。なので今回もそうかと思ったら…。面積が広い!天井が高い!空気が澄んでる!なんだここ!オーケストラ演奏などにでも使われるのでしょうか。三鷹・星のホールが地下に出来たくらいの印象。そこに聳え立つ居城の様な舞台美術。それを見てこう思いました。「ヤベー。何がどうとか分からないけど、とにかくヤベー」。戦いの前に早くも相手の戦力を知った様な感覚。演劇スカウターがボンッ!ってなりました。
そして上演開始。なんだこれは!!【カフカの『変身』とサルトルの『嘔吐』が軸】。そう、古典に倣った厳かさもあります。それでいて暴れてもいる。そして、【10もの演劇・ミュージカル・タップダンス・パントマイム等の団体から15名の役者を呼び集めている】。何故か?その人達でないと出来ないだけのものをやっていたからです。踊るし歌うしそのどっちだかよく分かんない様な事もやるしで、これが弁当ならば「デラックスミックス弁当」と呼ばれるべき豪華な内容。その瞬間その瞬間に趣が異なるのに破綻してはいない。1人の人間と深く接して色んな表情を見せられるのに近いものだったかもしれません。これは感想を述べろとなっても「共感した」とか簡単には言えないですね。むしろ「何がどうなってこうなったのかサッパリ分からない」とかのほうが適切。ただその後にこれが付きます。「とにかく面白い」。好きだなー、次回公演を明日すぐ観たいくらい好きです。いきなり2500円くらいになっても行きますね。

密八
ゲキバカ
OFF OFFシアター(東京都)
2008/06/20 (金) ~ 2008/07/01 (火)公演終了
満足度★★★★★
舞台を隙間なく使う!
これ程までに狭い舞台を上手く使って大迫力に魅せる劇団がかつてあっただろうか?
オープニングの、マントを被った密教的な怪しいシーンでやられます!
以下はネタバレBOXに。。

「ボレロ」ほか
モーリス・ベジャール・バレエ団
オリックス劇場(大阪府)
2008/06/17 (火) ~ 2008/06/17 (火)公演終了
満足度★★★★
やっぱりダンスは面白いなあ。
バレエと名のつくものを、生どころか、映像でもほとんど観たことがなかったんですが。
鍛えられた筋肉で見事に制御された振りの美しさ、迫力。
4作品ともカラーが違い、いろいろ楽しめました。
最後の「ボレロ」はさすがの傑作だと感じました。音楽にも、ダンスにも、全く隙がなく。夢中になっているうちに終わってしまいました。
もう一つの公演、「バレエ・フォー・ライフ」も、時間の余裕さえあれば観たかったです。

あゆみ
toi
こまばアゴラ劇場(東京都)
2008/06/18 (水) ~ 2008/06/24 (火)公演終了
満足度★★★★
変なふうに揺さぶられたな
平凡な女の人生のあゆみ。ありそうで実際にはあんまりなさそうなエピソードにまみれさせている。でもなぜか気持ちが動くのです。しんみりしたり、どきどきしたり、切なくなったり、怒ったり。
おもしろくて引き込まれるのに長く感じたのはなぜかが疑問。

フェルマーの最終定理
ユニークポイント
atelier SENTIO(東京都)
2008/06/20 (金) ~ 2008/06/22 (日)公演終了
満足度★★★
理系の興奮
このセンティバルという小さなフェスティバルは、「次は何が飛び出すのか!」というワクワク感があって好きです。
今回はフェルマーの最終定理を証明した瞬間に立ち会った日本人3人の話。
上演前に黒板にこの証明を成し遂げたワイルズ教授のドキュメンタリーが流されていて、盛り上げてくれます。
数学の証明という舞台にするには困難と思われるテーマをどのように演出するのか、楽しみにして見てきました。

密八
ゲキバカ
OFF OFFシアター(東京都)
2008/06/20 (金) ~ 2008/07/01 (火)公演終了
満足度★★★★
ここはホントにOFF・OFFか?
正直驚きました。これだけのステージをOFF・OFFシアターで観れるなんて予想もしてなかったです。とにかくすごい。時間があったらもう一度観たい。

うなぎとそうめん
TOCA*
名曲喫茶ミニヨン(東京都)
2008/06/13 (金) ~ 2008/06/15 (日)公演終了
満足度★★★★★
とてもよかったです。
座席も少ないし、告知も突然だったのですが、
見に行けて本当に良かったです。
石川油さんが
とても素敵でした。

杭抗(コックリ)
乞局
こまばアゴラ劇場(東京都)
2008/06/04 (水) ~ 2008/06/15 (日)公演終了
満足度★★★
期待が過ぎました。
だから厳しい評価です。好きだから。なんか濃ゆくない。なんか社会的。乞局に求めてたのはここじゃないっていうか。普通に観ればおもしろいんでしょうけどね。あと、声が響きすぎてるのか、聞き取れない台詞が多かったのも気になりました。もそもそしゃべるのと聞き取れないのとは別次元。

I do I want
空間ゼリー
サンモールスタジオ(東京都)
2008/06/13 (金) ~ 2008/06/22 (日)公演終了
満足度★★★★
ジリジリした緊張感
前作が古臭く、深みもない家族のドラマに思えたので躊躇してたけど、ここでの評判が良かったので見てきました。
やや誇張されてるけど、実際ありえるイヤーな人間関係が丁寧に描かれていて息を飲む80分でした。
よく考えたら特別な事を扱っているわけじゃないんだけど、特別じゃないものを丁寧に描く事の素晴らしさを感じました。
この劇団はこの方向性で行ってほしいです。

あゆみ
toi
こまばアゴラ劇場(東京都)
2008/06/18 (水) ~ 2008/06/24 (火)公演終了
満足度★★★★★
久しぶりのヒット
非常に良かったです
久しぶりにもう一度見たいと思ったお芝居でした
戯曲がすばらしいのか演出がすばらしいのか、私には良く分かりませんでしたが、世代を超えた共感を得られる作品だったと思います

DOWNTOWN FOLLIES VOL5
K-LINKS
ニトリ文化ホール(北海道)
2008/06/22 (日) ~ 2008/06/22 (日)公演終了

40ちょい前それがどうしたチェリーボーイズ
劇団サードクォーター
東京芸術劇場 シアターイースト(東京都)
2008/06/11 (水) ~ 2008/06/15 (日)公演終了
無題
シリーズ完結編だったらしいが、初見だったので、キャラクターが良く解らない。
緩急織り交ぜたストーリーにもイマイチついて行けなかった。
暗転中の動きを見せる演出は、私にはどうも…。
制作さんの会場対応はとても良い。

ダブルキャスト
劇団BLUESTAXI
ザ・ポケット(東京都)
2008/06/18 (水) ~ 2008/06/22 (日)公演終了
満足度★★★★
好感。
全体的に好感度が高い芝居で、役者さんの演技も全然嫌みじゃないしすごく好みでした。
ストーリーも女の感情がリアルに出てて非常に入り込みやすかったです。

ハロルドとモード
日本テレビ
天王洲 銀河劇場(東京都)
2008/06/19 (木) ~ 2008/06/29 (日)公演終了