最新の観てきた!クチコミ一覧

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ジェラシー ~夢の虜~

ジェラシー ~夢の虜~

劇団フライングステージ

駅前劇場(東京都)

2009/01/24 (土) ~ 2009/02/01 (日)公演終了

満足度★★★

ミッシングハーフ 鑑賞
初 フライングステージ
表題の作品の後日談(でも上演は、以前)とのこと。

いかにもゲイの方がすきそうな、
女の気丈さやプライド、いわゆる女優物でありました。
でも、構成がしっかりしていて
飽きずに楽しめました。

関根氏は体が大きすぎるから、
篠井氏ほどにはなれないだろうけど、
この道を極めてほしいです。

しかし客席は、比較的若くて普通の男の子っぽい子が
多かったけど
(だいたい劇場は、勘違いしているような女性ばっかりなんだけど)
みんなゲイなのかなぁ。

ネタバレBOX

清潔感ある素直な若い男の子を、監禁してまで側に置いて、
最後は自分の為に身を犠牲にするほど自分になつくっストーリ
熟年層の夢ですなぁ
ロックミュージカル『スーザンを探して』

ロックミュージカル『スーザンを探して』

東宝

シアタークリエ(東京都)

2009/01/06 (火) ~ 2009/03/05 (木)公演終了

満足度★★★★

もう一つの「マンマミーア」的な???
これは、もう一つの「マンマミーア」だ!!!
似たようなストーリー構成、くるくる回る装置、ヒット曲を用いた楽曲、何より、保坂知寿(ドナ)と配役はされたのに一度も出番がなかった狩人兄・加藤(サム)のコンビ、堂々のお披露目。
正直、G2の演出で当たりはこれまでないし(同様スタイルのOUR HOUSEはじめ、魔界転生などの大作が対象)、キャストの平均年齢は加齢臭漂うほど高いし、何より大嫌いなシアタークリエ、
なんで映画館(あそこは芸術座の跡じゃないくて日々谷みゆき座の跡地)で席間が狭い居心地の悪い椅子、しかもパイプ剥き出しで視界を襲ってくる天井の低い劇場で・・・って二の足を踏んでいたけど縁あって見に行きましたら、いやいやなかなか面白い。
不本意ではあるけどもクリエで結構見てますが、これまでで一番いいんじゃないかな。
この劇場のスペックに合わせた舞台装置と演出で、よくまとまっている。そして適材適所な配役。
加齢臭漂うメインキャストを浄化する瑞々しい爽やかなアンサンブルも◎。これは拾いもの。
地味で能面な保坂だからこそ演じられた普通の主婦、そのおかげもあって際立った、決して普通の主婦は演じられない真琴つばさが、より目立つことが出来、他のキャストも含め、珍しさはないけど、よいバランス。しかし狩人・兄って、すごい体してたなぁ。もう50歳位?郷ひろみよりも全然割れている!!!
マンマミーア好きな人なら気に入るんじゃないかな。
香寿たつきでリピートしちゃお!!

四色の色鉛筆があれば

四色の色鉛筆があれば

toi

シアタートラム(東京都)

2009/01/27 (火) ~ 2009/01/28 (水)公演終了

満足度★★★★

たぶん、好みで分かれる舞台
好みは、「あゆみ」、「反復かつ連続」。
その中でも、「反復かつ連続」はすっごい、良かった!

以下はネタバレBOXにて。。

ネタバレBOX

「あゆみ」は3人の女優が順番にあゆみになったり、みきになったりするのだけれど、とにかく・・みきが可愛い。
ちっさい頃からみきはあゆみに憧れあゆみになりたかった女の子。いつもみきのあとばかりついて歩いてた女の子。例えば・・ガキ大将が釣りに行く場面で、バケツを持つ役の女の子。
あゆみとみきがちっさいころから大人になるまでの足跡を描いた作品。



「反復かつ連続」
家族5人の朝の風景。最初一人を演じて、その声だけを残して次々に一人ずつ増えていく。言葉だけを残して増えていく演出は絶妙!
賑やかで騒がしい朝の情景は、誰が観ても幸福そのもので、テレビを見ながら食事をして、ズームイン!が始まると、その音楽に合わせてそれぞれが好きなリズムに乗って、踊るというパラダイスな家族。
やがて・・・年老いた母親が縁側でゆっくりお茶を啜りながら、しみじみ・・とまどろむ。老いた母は、かつて賑やかだったあの頃を思い出すかのような表情。

す、素晴らしい・・。
内山ちひろ 、いい仕事するなぁああ。
ほんと、素晴らしい。
あゆみの時のちひろ、みきの時のちひろ、5人の役のちひろ。
どれもこれもその役どころにピシャリとはまる。

いい芝居を観ました。

ハイパーリンくんは好みではなかった。ってか、照明を落としたら、隣も前も後ろも寝てました。(^^;)

新春浅草歌舞伎

新春浅草歌舞伎

松竹

浅草公会堂(東京都)

2009/01/03 (土) ~ 2009/01/27 (火)公演終了

満足度

これは、単なる学芸会 新人発表会以下
なんとも、やすっぽい出来栄え。
幕開けの口上で亀治郎が「チケット代金は歌舞伎座の半分です」って誇らしげに言っていたけど、見応えは百分の一以下。
地方巡回1枚5000円の公演のほうが、よ余程ましです。
舞台装置や美術が簡素で稚拙な装いならば、
演技陣の内容は、学芸会、正直お遊戯です。
あれなら見てくれが綺麗な男の子達の芝居を見ていたほうがマシです。清潔感も純粋さも、ひたむきさも感じられない。
わかりやすい演目を廉価で、という触れ込みの元に始まった公演だけど、去年まで出演していて人気の出た若手はどんどん他の劇場へ行き(呼ばれ)、
残り者だけで上演しているから酷いのも、わけない。
時間の無駄です。

それでも、昼の部に行ったのですが、不況なんて、そこ吹く風で、場内は熟年女性で満員。みんなタニマチなのかなぁ。

個人的には、惰性で上演しているとしか思えないし、
特に亀治郎ごときが?なんだろうか、そのせいか下手なくせして
悪ふざけみたいな芝居を無茶にして、これは若さの疾走ではなく
単なる勘違い、みっともないです。
昔みたいに誰か一人(団十郎とか三津五郎とかしていたなぁ)お目付け役がいたんだけど、だれも指導者もいないようだし、内容も酷いし、
もう、やめたほうがいいんじゃないでしょうか

ドロウジー・シャペロン

ドロウジー・シャペロン

ホリプロ

日生劇場(東京都)

2009/01/05 (月) ~ 2009/01/29 (木)公演終了

満足度★★★

豪華な新春おせち料理的ミュージカル
新春にふさわしい、ゴージャスなキャスト、内容、そして楽曲。
決して劇団四季では見られないスターのオーラの醍醐味を感じられる華やかで魅惑の作品!だけど・・スカッと短い100分の作品なのに、魅惑の木の実ナナ(もっと大劇場、大作に出演してほしい)や熟練の味な中村メイコを始め、友近の恋人さえも爽やかで見応えあるのに、開幕40分を過ぎた辺りで既にストレス、そう藤原紀香が、どうもに性分に合わない・・・あの勝ち誇った顔が鼻につき、うっとうしいのだ。そして昨年のNHKで似たような役柄の番組をしていた小堺一機、全てを悟ったような、あの芝居は、本当に不愉快。総じてミスキャストとは思わないけど、
でもどうも感じが悪い・・・ん・・・とどのつまりは宮本亜門と
センスがあわないのかなぁ・。
カーテンコールでキャストがガザ地区への募金を呼びかけていたのは閉口。ミュージカルって劇場って、現実を忘れる空間って言っていたのは誰だ!その時の藤原紀香の優越感あふれる顔ときたら・・・あれが嫌で岸谷吾郎や寺脇も彼女を降板させたに違いない!!!

劇団四季ソング&ダンス~55STEPS~

劇団四季ソング&ダンス~55STEPS~

劇団四季

四季劇場 [秋](東京都)

2008/10/04 (土) ~ 2009/03/29 (日)公演終了

満足度★★★

ザッツ阿久津陽一郎ショー
初日に続いての2回目の観劇。
これは、劇団四季云々というよりも、すっかり
「阿久津陽一郎リサイタル」
四季という狭い世界にいるのは気の毒なほどの、
日本有数の舞台俳優、ミュージカルスターである阿久津陽一郎を、
キラキラ輝かせた、というよりも、
彼が真ん中にいると自然と個性のない四季役者は皆、
単なるアンサンブルになってしまうといっていいほどの魅力が
あふれる彼のワンマンショーと勘違いしてしまうほどの
様相であった。
彼の役者としての華というか、愛嬌は本当に素晴らしい。
今回、いつもの正義感あふれる役柄とは別に、
ノートルダムしかりジーザスしかり、皮肉役というか、
悪役も演じていたが、これが以外や以外、しっくりきている。
エリザベートのルキーニでさえ楽々演じちゃうんじゃないか。

芝も出演しているのだが、彼は引く演技が出来ない人なんだなぁと改めて閉口。彼の当たり役であるチェやユダのナンバーを
阿久津君が歌っていて気分を害しているのか、大きな声で歌い、
下品な芝居でにぎやかす。そう邪魔をしているのだ。
彼が上手い役者であり器用なことも認めるが、なにせ華がない。
カルチャー教室の、ちょっとオカマ入っている先生にしか、
見えないのだ。

井上智恵も上手だけど、大地真央様の当たり役の
マリアをやらされたら、これはお気の毒。
彼女も大きな声でわーわー歌えばいいってタイプなんだろうか、
どうにも味がない。
可愛くないから情がわかないのかなぁ。

初日に比べると、アンサンブルは、かなりまとまって、
綺麗なマスゲームを繰り広げている。
でも、所詮は阿久津君のバックダンサーみたいなもの。

この作品、地方も回るらしいけど、地方には本日の出演者は
行かないんだろうなぁ。
3つ4つ格下の中国人達で上演されるんだろうなぁ。
四季はチケット代下げた下げたって行ってるけど、
キャストは、十分の一以下の魅力の人たちにさせているんだから、大きな事いえないでしょう?
シェークスピアだって、松本幸四郎や唐沢寿明が演じれば1万円以上でも払うけど、日本語がつたない中国人や韓国人が日本語で演じていれば、1千円だって払わない。
かなりズレている気がするんだけど・・

遙かなる時空の中で 朧草紙

遙かなる時空の中で 朧草紙

オデッセー

サンシャイン劇場(東京都)

2009/01/04 (日) ~ 2009/01/18 (日)公演終了

満足度★★★

8人も要らなくね?(笑)
ゲームが元で「八葉」という設定を崩すワケにいかないのだろうが、8人のメンバーについてキャラが明確に描き分けられていなのがもどかしい。
一方、主人公・あかねだけでなく、鬼の側の副将も人間と鬼との共存を考えているという設定や、コメディリリーフ的な怨霊3人組が泰明の式神になる結末はアッパレ。
また、『BOM!』や『多摩川少女戦争』の小野麻亜矢が鬼側の「ナンバー3」的役どころで加わったのも嬉しく、次作(あるんだろうなぁ)以降のレギュラー化希望。

動員挿話

動員挿話

三田村組

サンモールスタジオ(東京都)

2009/01/06 (火) ~ 2009/01/12 (月)公演終了

満足度★★★★

リアルに感じられる
普段観ているものが観ているものだけに(爆)理路整然としてスキなくキッチリ組み上げられた作品世界が非常に新鮮(あるいは懐かしい)。その意味で前年末に観た『proof』に近く、しかし日本の明治時代だけにオモムキは異にする、的な。
また、この小屋で観たうちではもっとも具体的な装置も作品世界に合致しており、演技も丁寧でキメ細かいので明治の軍人や馬丁夫婦などがリアルに感じられる。

番外 池田屋・裏

番外 池田屋・裏

グワィニャオン

東京芸術劇場 シアターイースト(東京都)

2009/01/08 (木) ~ 2009/01/12 (月)公演終了

満足度★★★★

バージョンアップ
SPACE107での初演(03年12月)と比べてスケールアップ、レギュラー客演者の技術を活かしたり、和太鼓だけでなくジャンベも使ったり、その延長でラストは女性陣による和装タップだったり(ちなみに初演は和太鼓パフォーマンス)ということで初演を観ていた身としても十分楽しい。

風が強く吹いている

風が強く吹いている

アトリエ・ダンカン

ル テアトル銀座 by PARCO(東京都)

2009/01/08 (木) ~ 2009/01/18 (日)公演終了

満足度★★★

走りを見せる
費用が格安(ただし老朽化で倒壊寸前)の学生寮に入居するために休部状態の陸上競技部に籍だけ置いている幽霊部員たちが箱根駅伝出場を目指す物語、ダメダメな面々が一念発起して何事かを成し遂げるという好きなパターンであることに加えて、4月から1月(?)までのターニングポイント的な部分を連作短編風に見せ、クライマックスの駅伝シーンで他のスポーツ系劇団と違ったカタチでの走りを見せる構成も○。(だもんで15分の休憩を挟んで3時間もあるとは思えなかった)
中でも主人公の高校時代の友人でもある他校の主将が寮を訪れるエピソードが良かったが、これは原作(未読:早く文庫化してくれい!)の功績か? いや、頭を丸めた(ので誰かと思った)伊藤高史の演技もあるか。
また、主人公を演じた黄川田将也も良く、しかし彼も初舞台だったとはちょっと意外。
なお、目当てのコンちゃんはもともと小柄な上に席が16列だったのでより小さくしか見えず(笑)、やっぱりもっと小さな劇場での公演に出ていただきたいモンです。

四色の色鉛筆があれば

四色の色鉛筆があれば

toi

シアタートラム(東京都)

2009/01/27 (火) ~ 2009/01/28 (水)公演終了

満足度★★★★

構成が素晴らしい
本当に面白かったし素晴らしかったんだけど
一瞬も鳥肌が立たなかったんですよね…

技の集大成に見えてしまったのかなぁ
だとしても本当に素晴らしい

四色の色鉛筆があれば

四色の色鉛筆があれば

toi

シアタートラム(東京都)

2009/01/27 (火) ~ 2009/01/28 (水)公演終了

観ました
ここ数年の集大成ということで。今までの自分はこうでした、という企画。でもそう宣言するということは次があるからで、その次が早く観たい。

四色の色鉛筆があれば

四色の色鉛筆があれば

toi

シアタートラム(東京都)

2009/01/27 (火) ~ 2009/01/28 (水)公演終了

細密で確かな描写力
豊かな発想力もさることながら、その描写力に瞠目。

それぞれの作品に時間への大きな俯瞰と繊細な内面への描写力を感じました。

時間の曖昧さのなかに確かなリアリティがあって・・・

描かれる世界に潜んだ高い精度と密度に息をのみました

ネタバレBOX

4つの作品それぞれに秀逸な発想があります

(あゆみ)
記憶の断片が次々に浮かんでくるように、子供のころの思い出や今の生活が一本の線上での事象として描かれていきます。家出の記憶、友人の家で遊んだこと、久しぶりに出会ったこと、働く今・・・。照明が当たる部分にあわられれる連続した意識の裏側で、いろんなことが循環していく。
そこに一人の女性の内面が浮かび広がる。概念ではなく、まるでスケッチのように、女性の意識と無意識の領域が描かれていく感じ・・・。



(ハイパーリンくん)
自分の立ち位置から、ミクロとマクロの世界観が広がっていく。そしてその中心にいる自らの浮遊感が観客にやわらかく降りてくる・・・。
リズム感に潜んだ法則性に沸き立つような厳然さを感じ、劇場空間全体をつかったその広がりの表現に浸潤するような浮遊感がやってきます。
形容矛盾ですけれどシンプルで細密な曼荼羅の中に身を置いたような気持ち。

そして、重なるように生徒が先生となり、思索が受け継がれていく時間軸があって、そのなかで空の色の描写がすっと観客の今を満たしたような・・・。

(反復かつ連続)

4人姉妹と母親の朝の時間を一人ずつ重ねていく・・・。
そこに生まれた朝の喧騒のなんと瑞々しいことか・・・。
下世話な日常が何か心地よくて、途中の音楽による調和に吹き出しながらも、不思議な家族のきずなを感じて・・・。

5人の登場人物が描かれたあとに音だけの反復があり・・・。
宴がおわったような空間のその先にあるものに心を優しく締め付けられました。最後にお茶を飲む老婆の表現が秀逸。

その姿に彼女が過ごした日常の積み重ねというか人生の道程が垣間見えて・・・。

ある朝の家族の風景へのいとおしさと彼女の過ごした時間への畏敬のようなものを同時に感じて・・・。


(純粋記憶再生装置)
別れから出会いのころにさかのぼっていく記憶の緻密な描写。ク・ナウカのように語り手と演じ手がシンクロして作り出す世界に、心に浮かぶ風景の細密な描写があって・・・・。役者の動きは観客に記憶の移ろいを感じさせるほどにしなやかで動作と声の主の分離に記憶と現実のやわらかな乖離があって・・・。

演じる法則が時間をさかのぼるに従って崩れていくなかで、記憶のあいまいさがふくらむ。無意識に為される自らの記憶への干渉を感じたりもして・・・。

舞台装置となる白い紙がしっかりと機能していました。
実存したはずの楽しい時間に踊る、雪に見立てた白くなにもかかれていない紙に、たまらないほどの愛しさがやってきて・・・。

ひたすらにその世界に引き込まれ、その透明感をもった切なさに言葉を失いました。

4つの作品に共通しているのは、心の窓からながめた時間の流れで作品が編まれていること。
その流れは絶対的な時間の概念で観ると、ダリのふにゃっとした時計を想起させたりもするのですが、でも、心に去来するものの描写としては精緻でしなやかなリアリティを持っていて。

シュールリアリズムというのは言葉の使い方が違うのかもしれませんが、現代絵画に通じるような鮮やかな時間の切り口と、その発想をささえる精緻な演技にひたすら瞠目。

見終わった後心が満たされて、しかもその世界がさらに大きくふくらみつづけるような作品群でした。



陰獣 INSIDE BEAST

陰獣 INSIDE BEAST

metro

神楽坂die pratze(ディ・プラッツ)(東京都)

2009/01/22 (木) ~ 2009/01/27 (火)公演終了

満足度★★★★★

女二人の情熱と情念!
女性二人が二人だけで劇団を立ち上げ、公演まで持っていくというのは並大抵の苦労ではないだろう。

しかし、その情熱が舞台にあふれていた。演技がうまいとか作品の構成が素晴らしいとかそういうことはおいといて、ともかく演じることへの情熱がエネルギーとしてほとばしっている。それがこの舞台の情念につながり、心を打たれた。

女性二人の演劇への想い、情熱、そして行動力に拍手を贈りたい。

四色の色鉛筆があれば

四色の色鉛筆があれば

toi

シアタートラム(東京都)

2009/01/27 (火) ~ 2009/01/28 (水)公演終了

満足度★★★★★

芝居を観にいったはずなのに、
恋に落ちて帰ってきてしまいました(笑)。
いやあ、言葉では、あの愛おしさ、あの切なさ、あの素晴らしさはまるで伝えられない。
やっぱり、体験しないとね、恋愛は♪

天の空一つに見える

天の空一つに見える

髙山植物園

アトリエ春風舎(東京都)

2009/01/23 (金) ~ 2009/02/01 (日)公演終了

満足度★★★

土俵の下には何が潜んでいるのか
設定が女相撲の話である。
前半の進行でほのぼの系の話と思いつつ見た。が、そうではなかった。

ネタバレBOX

日曜日に集まり、相撲仲間と汗を流し、ちゃんこでお腹を一杯にし、ときにはたわいのない会話をしつつ、日常のうさを晴らしていた。それが前半にあたる。
このままのほのぼのとした雰囲気で進むのかと思っていた。

ところが、親方の妻の死をきっかけに、誰にも言えなかった想いを1人が話すことで、死と生(生命)をめぐる、それぞれが心に秘めていた悩みや感情が一気にマグマのように噴出する。
土俵の上では楽しげにしていても、その下には、それぞれが抱える悩みが渦巻いていたのだ。

各人が自分が今まで思っていたが口にしなかったことを、同時多発的に叫び、訴える大混乱ともいえる終盤の様子は、爆発のようだった。言えなかったことをいったん口にしてしまうと、止まらない。

叫びのそれぞれの細かい内容はすべて聞き取れるわけではないが、観ている人にとって、その人の中にある気持ちに共鳴する言葉だけは、(たぶん)聞き取れたり、耳に残ったのではないだろうか。
その耳に残った台詞(音)が人によっては、嫌悪感を生んでしまうのかもしれない。
それは、言葉そのものを覚えていなくても、聞きたくない言葉が逆に残ってしまう。生々しくて、他人の口からわざわざ聞きたくないような言葉だったりするのかもしれない。

「女」と「血」の関係が、「生(生命)」と「死」に絡んでくるのだろうが、生(命の誕生)は、女と結びつくが、死は、女のものだけではない。そこを頼りに男女の枠を超えて進むように見えて、かなり女に軸足が残っているため、そこまで進めなかったような気がする。

「女」に軸足を置いている話の部分は、男が共感を持ったり、理解したりしづらい。もちろん、男女以前に他人のことは、理解などできないのだが。
ただ、演劇である以上、子宮のない者には理解できない、という態度ではなく(そう感じさせてしまうのではなく)、他人(男)にも理解の糸口を見せてほしいと思う。
今回、その糸口は「身近な人の死」であった。「女」についての考察はまったくわからないに等しいが、「身近な人の死」については観ながらいろいろ想いを馳せた。

そして大混乱。その気持ちは少し理解できるような気がした。
男の中には、こういう叫びはあるのだろうか、とも思った。

身近な人の死に対して、「忘れてほしくない」「忘れたほうがよい」という2つの意見が衝突し、その結論めいたものがないように、ラストの混乱は観客に投げっぱなしのようだったが、下手に結論めいたものを示されるよりも、これでよかったように思えた。
そんな一気に加速したようなラストは好きだ。

細かいことだが、方言への作者の想いは理解できるのだが、なんとなくそれが板についてない役者もいるので、逆に違和感を感じてしまったのが残念。
四色の色鉛筆があれば

四色の色鉛筆があれば

toi

シアタートラム(東京都)

2009/01/27 (火) ~ 2009/01/28 (水)公演終了

満足度★★★★★

1/28(水)14:00/18:30で千秋楽
観た芝居が面白すぎて、頭も心も打ちのめされて、生きる気力を失くすってことがあるんです。へんな言い方ですが。「ハイパーリンくん」がそうでした。当日券は立ち見が出るかどうか・・・ぐらいの状況だそうですが、出るそうです。

四色の色鉛筆があれば

四色の色鉛筆があれば

toi

シアタートラム(東京都)

2009/01/27 (火) ~ 2009/01/28 (水)公演終了

満足度★★★★★

素晴らしい・・・
シアタートラムでどのような舞台を見せてくれるのだろう。
4つの短編でどのような構成で見せてくれるのだろう。
素舞台の開演前の舞台を見ていても、ワクワクさせられてしまいます。

会場に集まった人たちの期待値の高さがうかがえる開演前。
ロビーは演劇関係者が多かったです。
平日なのに立ち見がわんさか出る盛況な舞台でした。

圧倒的に密度が濃くて、気を抜く事なく集中した90分。

ネタバレBOX

とにかく気が抜けないし、気を抜く事さえ忘れてしまう。
我を忘れて舞台に見入る。
そんな4つの物語。

どれもギミックに富んで演劇的な企みに満ちた作品ですが、話の内容自体はありふれたふつうの出来事で、それがとても丁寧に描かれています。
その描き方に注目が集まるわけで。
旧作2本だけど「あゆみ」の短編バージョンは見たことなくて、「反復かつ連続」は初見。

「あゆみ」
去年アゴラで見たロングバージョンとは違う、3人で演じる短編バージョン。
一生を描ききるというよりは人生の選択と大人への成長を描いているという印象。
最初、役者さんが床にマットを敷くけどそこは黒子の通り道で、芝居が始まったら四角の照明が照らされて、そこがアゴラの時の白いスクリーンの意味合いになります。
その舞台を上手から下手へ移動しつつ、役柄を固定せずに、ひとりが照明から抜けるとその役を別の人が演じつつ照明の中に入ってくる。
このループで構成されているのは変わりません。

人だけでなくて、話も何度も何度も反復されて、それが時間軸に必ずしも従ったものではないけど、確実に登場人物の成長を描き出していました。


「ハイパーリンくん」
今回の新作。
授業で生徒が「緑色の空を見た」と発言した事を受けての、生徒と先生の間で交わされる数学的、科学的な広がりをみせる話。
10人以上が舞台に並ぶけど、実際の登場人物の数は不明で、それは特に問題ではなくて。
言葉がラップになってゆくという舞台だけど、単に言葉を交わすだけじゃなくて、円周率を延々リズム良くつないで言ったり、西暦の年号をあげて歴史を語ったり。
最後は役者さんが作る円が客席まで包んで、照明が落ちて暗闇の中続くセリフが宇宙的な空間の広がりを見事に演出していました。


「反復かつ連続」
一度見てみたかった作品。
一人の役者さんが朝のありふれた風景をひとり芝居する事から始まって、出かけて終わり。
次のループではさっきのシーンで役者さんが発していた言葉がスピーカーから流れて、それに被せて別の役を演じる。
それを多重的に重ね合わせる事でひとりで一家の朝の風景を描く作品。
最後、それまで重ねられた会話だけがスピーカーから流れて人が舞台上から姿を消すけど、しばらくしてそれまで登場していないと思っていた「おばあちゃん」が姿を現します。
このおばあちゃんのパートが凄く効果的で、これによってこの短編はギュっとひきしめます。
最後のおばあちゃんの「行ってきます・・・」のつぶやきが切ないです。


「純粋記憶再生装置」
今回用の新作2。
床に紙が敷き詰められて、その上で4人の役者さんがひと組の恋人たちの思い出を描きます。
4人で2人の役なのだけど、会話を交わしている役のひとは口パクで、役ではない人がセリフを言います。それを次々場所と人を入れ替えていくのが全体の構成。
時間軸が前後してゆくのが効果的で、交わされる言葉は他愛もないけど凄く繊細で、心の移り変わりを的確に描き出していました。


これだけ素晴らしい舞台を見せられると、演劇を見ていて良かったと思います。
演劇でなければ出来ない表現かと言われるとそうではない部分もあるのだけど、演劇だからこそ感動が大きいのは確かです。
目の前で役者さんがこれを表現しているからこそ価値があると思わせてくれます。

演劇の魅力を最大限に感じさせてくれて、作品世界に浸らせてくれる大切な90分でした。
星10個でも20個でも付けたい。。。
四色の色鉛筆があれば

四色の色鉛筆があれば

toi

シアタートラム(東京都)

2009/01/27 (火) ~ 2009/01/28 (水)公演終了

満足度★★★★

秀逸
もう何年も続いている劇団のよう
アゴラで観たのが初めてでしたが、その劇場に合わせて伸縮自在のようである
本日もトラムを所狭しとかけまわって、跳んでいた

また観たいのだが、一年に一回とのこと
ちょっと疲れたなぁと思ったときに観られるようにしているのだ きっと

Play#2 「ソヴァージュばあさん / 月並みなはなし」

Play#2 「ソヴァージュばあさん / 月並みなはなし」

4x1h project

新宿シアター・ミラクル(東京都)

2009/01/23 (金) ~ 2009/01/30 (金)公演終了

満足度★★★★★

そうかなぁ、「D」さんよ
いいんじゃないのかな、もともとの背景をシランでみても、って思います。
今回の「月並み…」は恥ずかしながら07年時間堂版をみてない、恥ずかしい私なので、中屋敷版を見てて、強烈に残念な思いをしたけど、いい本があって、それをいろんな演出で見るという楽しみもあるが、たとえそのうちの一つしかみてなくても、見る方にうけとめられるものがあれば、きっと何かがつたわるとおもうんだな。いかがか?

で、私の感想なんだが、
中屋敷はジェットラグに続いて、人のホンでも、下品なしでも、「妄想」を極限にまでふくらまして、スピード!スピード!!でねじ伏せていく。
やはり一つの天災的な天才だと、深く感じいることができた。
ほんとにいいアイディアだしてくるなぁ。と賛嘆。

黒澤「ソバージュ」はまっとう。ほんとにストレートプレイ。
ホンの質のよさももとより(谷脚本なのでややセリフは堅いが)、ああいう正統演出を見せられると、そのまっとうさに、深く感動する。

どちらもよかったと思う。
☆は4つだが、長かったこのすばらしい企画にプラス1個

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