満足度★★★
走りを見せる
費用が格安(ただし老朽化で倒壊寸前)の学生寮に入居するために休部状態の陸上競技部に籍だけ置いている幽霊部員たちが箱根駅伝出場を目指す物語、ダメダメな面々が一念発起して何事かを成し遂げるという好きなパターンであることに加えて、4月から1月(?)までのターニングポイント的な部分を連作短編風に見せ、クライマックスの駅伝シーンで他のスポーツ系劇団と違ったカタチでの走りを見せる構成も○。(だもんで15分の休憩を挟んで3時間もあるとは思えなかった)
中でも主人公の高校時代の友人でもある他校の主将が寮を訪れるエピソードが良かったが、これは原作(未読:早く文庫化してくれい!)の功績か? いや、頭を丸めた(ので誰かと思った)伊藤高史の演技もあるか。
また、主人公を演じた黄川田将也も良く、しかし彼も初舞台だったとはちょっと意外。
なお、目当てのコンちゃんはもともと小柄な上に席が16列だったのでより小さくしか見えず(笑)、やっぱりもっと小さな劇場での公演に出ていただきたいモンです。