最新の観てきた!クチコミ一覧

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3月27日のミニラ

3月27日のミニラ

渡辺源四郎商店

ザ・スズナリ(東京都)

2009/05/02 (土) ~ 2009/05/06 (水)公演終了

満足度★★★★

これまで観なかったことを後悔
最近、「1から10まで説明しすぎな芝居が多い」と、いくつかの作品の
コメントで嘆きを書かせていただいたりしてたのですが、渡辺商店さん
素晴らしい!余韻と想像する楽しみをちゃんと盛り込んだ作品。

ミニラの傍若無人ぶりは、リアルにイラつくくらい感情移入しました。
これまで目にした高い評価も納得。

サルマタンX vs ドクターベン

サルマタンX vs ドクターベン

ニットキャップシアター

長久手市文化の家 風のホール(愛知県)

2009/05/02 (土) ~ 2009/05/04 (月)公演終了

満足度★★★★★

こんなのを観たかった
観てよかった。
大馬鹿芝居でした。
京都公演は予定があって観に行けません。
残念。

恋人としては無理(演劇博覧会カラフル3 2ndステージ参加)

恋人としては無理(演劇博覧会カラフル3 2ndステージ参加)

柿喰う客

長久手市文化の家 森のホール(愛知県)

2009/05/02 (土) ~ 2009/05/04 (月)公演終了

満足度★★

そんなには面白くなかった
 単純に趣味の問題だと思います。
役者さんたちがんばってたと思います。
お疲れ様でした。

恋人としては無理(演劇博覧会カラフル3 2ndステージ参加)

恋人としては無理(演劇博覧会カラフル3 2ndステージ参加)

柿喰う客

長久手市文化の家 森のホール(愛知県)

2009/05/02 (土) ~ 2009/05/04 (月)公演終了

満足度★★

なるほど…
カラフル初日
ラストの8本目に観たのが
噂の柿喰う客


初見でしたが
人により賛否両論であったり
大きく好みが分かれている理由
身をもって実感しました

反・口語演劇という意味も…


初日のラストに観るということで
ある程度覚悟はしていましたが
マジで大変でした
ついていくのが…(; ̄ー ̄A

それまでに
既に7本観ているわけで
身も心もヘロヘロになってる時に
あの芝居はキツいよね

必死だもん
動きを追いかけるのも
セリフを聴き取るのも…


評価は高い劇団であり
上手いのは間違いないんでしょう

すごいなぁ…
と思いながら眺めていました


はい
途中までついていこうと必死でしたが
いつの間にやら
それをただ眺めている自分がいました


そうですね
ボクの好みじゃなかった…
ということです

それ以上でも以下でもない


ありがとうございます

いい勉強になりました

山内一豊が言う前に!

山内一豊が言う前に!

ユニット美人

長久手市文化の家 風のホール(愛知県)

2009/05/02 (土) ~ 2009/05/04 (月)公演終了

満足度★★★★

ブルマ初見
ボクにとってのカラフル締めくくりとなった
京都のユニット美人

名前と評判だけは聞いていて
かなり大きな期待を胸に臨みました


ショートコントを上手く繋げ
1時間という上演時間ながら
それがとても短く感じるくらいの面白さ

上手いよね
芝居も構成も…^ω^


そうそう
ユニット美人といえば
アラサー女のブルマ姿

31歳と29歳だってさ
実年齢かどうかは怪しいけれど…

しかも緑のブルマって( ̄m ̄*)

こんなの普段見れるもんじゃないからね
いろんな意味でごちそうさまでした

お腹いっぱいです(*≧m≦*)


どうでもいいけどさ
山内一豊は
ホントに全く関係なかったね(;´▽`A

いやいや
面白かったから何でもOKです♪



機会があれば何度でも観てみたくなる
癖になる劇団でした


京都ならJR使えば近いよなぁ(…と、独り言)

サルマタンX vs ドクターベン

サルマタンX vs ドクターベン

ニットキャップシアター

長久手市文化の家 風のホール(愛知県)

2009/05/02 (土) ~ 2009/05/04 (月)公演終了

満足度★★★★

いい!
子供の頃
いじめっ子“杉浦”に意地悪され
学校でウ●コをもらしてしまった“こーじ”

その屈辱から
以降、二度とウ●コをしないと心に誓う


それから30年

昼間は金塊サギ集団のリーダーという顔を持ちながら
家では明るくウ●コの話ができる家族の長となった“杉浦”

彼はさらにもう一つ
“サルマタンX”と呼ばれるヒーロー(?)という顔を持つが
果たしてどんな活躍をしているのかは不明


一方
あの日以来
血の滲むような努力(?)と研究を重ね
不気味な研究者“Drベン”となっていた“こーじ”

便移行装置を完成させ
30年振りにサルマタンX“杉浦”の前に現れる

すべては復讐のために…
 
 

ネタバレBOX

 
半分どころか
ほとんど下ネタです(^∇^*)*^∇^)


そもそも
ウ●コがテーマだもん

初体験が13歳だの
娘の担任教師は小学生好きなロ●だの
バ●ー犬だの
ク●ニがどうこうだの…

深夜番組でも放送できないようなネタばっかり

こんな芝居
子供にゃ観せられないよね、絶対(;´▽`A



『サルマタンX vs ドクターベン』って題名なのに
最後に解決するのは“Drベン”のオカン“ベン子”の一言
「ウ●コしたいんなら、トイレ行ってきなさい!」

30年振りにトイレで用を足すことのできた“Drベン”
で、めでたしめでたし…って( ̄m ̄*)


兎にも角にも
ばっかばかしい芝居(*≧m≦*)

芝居が上手いとかそうじゃないとか
そんなの横に置いといて
カラフルでこれをやっちゃう劇団の度胸に
思わず感心しちゃった

すげぇよ、ニットキャップd(・∀<)


あまりにもくだらない話が面白過ぎて
勢いで台本まで買っちゃいました

ついでに
見逃した前作『愛のテール』の台本も…


騙されてるのかな、オレ(; ̄ー ̄A
『Wing Breeze』

『Wing Breeze』

風凛華斬

ウエストエンドスタジオ(東京都)

2009/05/01 (金) ~ 2009/05/04 (月)公演終了

満足度★★

よく判らなかった
個別の内容や全体としての盛り上がり、は判ったんですが、全体として迫るものを感じることができませんでした。(公演時間が長かった、という印象が強く残ってます)

風景

風景

とりととら

神楽坂die pratze(ディ・プラッツ)(東京都)

2009/05/03 (日) ~ 2009/05/04 (月)公演終了

満足度★★★★

雰囲気に浸れて満足でした
のんびりした空気の中で、いろんなシーンが交錯して、心中を吐露したような台詞が飛びかう。脳内(特に右脳)にエンドルフィンがジンワリと出ているような感じの本当に楽しいお芝居でした。(役者さんは大変でしょうけど)

今後も、「ノイズ」を吸収しながら、深めてほしいです。

チェリーボーイ・ゴッドガール

チェリーボーイ・ゴッドガール

ゴジゲン

OFF OFFシアター(東京都)

2009/05/02 (土) ~ 2009/05/10 (日)公演終了

満足度★★★

お好きな人はどうぞ
全編徹底した下ネタによるドタバタお笑い喜劇でした。でも全体の流れからいけば、もっと奇想天外、ドタバタの締め括りが期待されたと思います。
個人的には、下ネタのお笑いは嫌いなので、この手のネタがお好きなひとはどうぞ・・・としか言えませんが、でも最後の締めの甘さは一考が必要??

アザラシ

アザラシ

カムカムミニキーナ

THEATRE1010(東京都)

2009/05/01 (金) ~ 2009/05/04 (月)公演終了

満足度★★★★

ところ変わっても
藤田記子さんが素敵!!東京千秋楽。アフタートークもあり、とてもアットホーム的でもあり、勢いもあり、歌あり、かくし芸?ありで楽しかったです。今まではシアターアプルを常設小屋的に公演を打っていたカムカムが1010に行ってもカムカムだった!!まぁ当たり前のことですね。来年がまた楽しみです。

ネロとパトラッシュと貧乏神

ネロとパトラッシュと貧乏神

CAPTAIN CHIMPANZEE

青山円形劇場(東京都)

2009/05/02 (土) ~ 2009/05/05 (火)公演終了

満足度★★★★

劇場の場所が場所だけに・・。
GWということも重なって、当日は子供連れのファミリーが多かった。今回の芝居は子供が観ても楽しい。って趣旨だったと思っていたから、当然、子供がおしゃべりするんだろうなー。と覚悟していたが、な・なんと?!子供は静かに観てるのに大人が・・・夫婦で芝居の間中、おしゃべりしてる。内容を聞いてると、ってか、聞こえてしまうのだけれど、観劇した事がないようなレベルのお話。
ワタクシ、言いましたともさ、「静かにしてください!」
まったく・・・、子供に注意するならともかく・・、大人に注意するって・・。
今度から、開演前の注意事項に、「私語は謹んでください。」と加えて欲しい。
以下はネタばれBOXにて。。

ネタバレBOX

一枚の絵を観て感動していた心優しいネロにとり付いていた貧乏神は、ネロがどんどん不幸になって貧乏になっていくのを心痛んで、神様の神様に「死なせて!」と願う。
しかし、貧乏神も神なので死ぬ事は出来ないが、その代わり一番愛する者からこのナイフで殺されると死ぬ事が出来る。と神様の神様から教わる。
貧乏神は一番、愛してるネロに殺してもらおうと思い、そのように仕向ける。
やがて、ネロは貧乏神をナイフで刺してしまうが、同時に人格が変わったようになってしまう。
大人になったネロは悪徳商人のごとく働き、企業を起こすが、そんな人道非道なネロにパトラッシュもかつての友人も離れてしまう。
孤独になったネロは一枚の絵によって本来の自分を取り戻す。
あの頃の夢と希望に満ち溢れていた日々。見た人の心を優しくして元気付けるような絵。自分もあのような絵描きになりたいと、少年の心を甦らせて、一枚の絵を書き上げる。そして、同時に今まで沢山の人を傷つけてきてしまった事への償いもする。

舞台は貧乏な少年が一枚の画を見ているシーンに回想し伏線は繋がるという仕組み。
ひじょうに解り易く楽しく、素敵な舞台でした。笑う、感動、泣くシーンも盛り込み、良い舞台でした。大人も十分に楽しめる舞台。

夢花火

夢花火

悠遊庵

調布市せんがわ劇場(東京都)

2009/05/02 (土) ~ 2009/05/06 (水)公演終了

満足度★★★★★


個々の歌唱は今後も修行を続けていただくとして、大勢でのコーラスや和太鼓は大迫力。こういう場ではなかなか出会えない「粋」が随所で感じられたことが今日の最大の収穫でした。夏の花火大会のシーズンにもう1度見たい!

【筆に覚えあり入選!】家族のこと、その他のたくさんのこと

【筆に覚えあり入選!】家族のこと、その他のたくさんのこと

ロロ

インディペンデントシアターOji(東京都)

2009/05/02 (土) ~ 2009/05/03 (日)公演終了

満足度★★★

これから始まる物語
舞台は前説から始まる。
当たり前の事なのだけど、この舞台では前説が物語の一部となっている。

初戯曲・初演出という若手の作家、演出家さんの舞台を王子小劇場がバックアップしての上演。
舞台装置もしっかりしていて、初舞台とはいえ力の入り方がうかがえるし、集めた役者さんも掘出者の板橋さんやひょっとこ乱舞の中村さんなど、期待できる面々で、ワクワクしながらの観劇となりました。

ネタバレBOX

不思議な生き物に常に雨を降らされている男や、拾ってきた人間が新たな家族として加わる等、話はファンタジー的な要素が強いです。
途中母親が帰ってくるたびに姿を変えて、カエルになったりオランウータンになったり。オランウータンになって帰ってきたときの息子の「人間に近づいてきてる」には笑ってしまった。

不思議な生き物は道路の一面に水をまき続けています。
赤、青、白のカラフルなバスタオル(?)のようなもので頭から腰下まで身を包んだその生物が、アスファルトの下の草花(とおじいちゃん)よ生えてこい!と水を撒いているのですが、これが最後に「お花畑」という幻想的な演出へと結びついていきます。

死んでしまう友人、お父さん、拾ってきた弟、家出してしまう母親、等などに囲まれながら生活する長男。
でも、それが話の主軸を形成しているかといえばそうでもなくて、話がブレにぶれて、どこに軸を見出せば良いのか、困ってしまいます。

戯曲でうならせた、という作品という事だけど、正直なところ戯曲としても飛び道具的な言葉や展開に頼っている感じなので、もっとワンシーンを丁寧に書いて良かったのではないかと思った。
いきなりの戯曲で100分はやはり難しかったんじゃないかな。
なので、次に出るという「15minites made」での挽回を期待します。

演出は、やりたい事がたくさんあって、それをとにかく詰め込んでみましたという感じで、逆にひとつひとつが軽く扱われてもったいなかったです。
演出ももっと丁寧である必要があるけど、どのような演出の方向を目指そうというのかも、この作品だとイマイチ掴みづらかったです。
現代口語劇の中に、遊びを沢山入れるという方向性なのかな?
ちょっとスタンスが中途半端に見えてしまいました。

笑わせる演出を沢山入れていたのだと思うけどあまり笑いが起きなかったのが、その中途半端さの証じゃないかな。
いまいちノれない感じ。

役者さんは、学生の方とそれ以上の方で演技に大きく差があって、掘出者の板橋さん、ひっとこ中村さん、変な生き物の両角さんなどは深みがあって良かったです。
ただ、拾ってきた弟等の学生さんの演技と差がありすぎて、学生さんは可愛そうと言う感じでした。


今後どのような作品を作って、役者さんは誰を起用するのかによっていくらでも化けてゆくと思います。

期待の若い演劇人のはじめの一歩を見届けられた事を今後自慢できるように、成長してください。
可能性を多分に感じさせる作家さんでした。
グァラニー ~時間がいっぱい♥KR-14【神里雄大】

グァラニー ~時間がいっぱい♥KR-14【神里雄大】

キレなかった14才♥りたーんず

こまばアゴラ劇場(東京都)

2009/04/17 (金) ~ 2009/05/05 (火)公演終了

満足度★★★

愛らしい
神里さんの作品は「三月の5日間」「リズム三兄弟」を見ていたので、もっと変わったアプローチで来るのかな、と思ってました。
でも、思いの外繊細に描かれた戯曲と演出。

「14歳」というキーワードよりも、転校して初めて異文化に触れた時の違和感や悩み、疎外感といったものが丁寧に描かれた素敵な作品でした。

ネタバレBOX

前半はかつて父親の仕事の都合でパラグアイに越していった男性が、その当時を思い出しながら語る。

語る訳だから当然モノローグが大半になるわけだけど、これが厳しかったです。
ちょっと役者さんの負荷が高かったのと、役者さんのひとり語りにそれだけの長い間惹きつけるだけのものがなかったので、かなり飽きてしまいました。
「チャコ」の話とか、部分部分面白かったし、オープニングで女性たちが着ていた白いドレスを広げてスクリーンにして映像を映す辺りは面白かったけど、演劇的な面白さではなくて残念。

でも、宇田川さん演じる少女がパラグアイから帰国してからの後半の話はとても繊細で、神里さんの作品を見ているのではないような、しっとりとして穏やかな感じが良かったです。
ここでもやはり独白が多いのだけど、ここではそれが全く気にならなくて、コミュニケーションの難しさや疎外感が丁寧に描かれていて、それでも叱咤激励する母の姿が力強くて、素敵でした。

後半の作りで前半も構成されていたら満点の舞台だったのだけど、前半の退屈さが勿体なかったかな?
前半、後半で話が大きく断裂されすぎているのも気になりました。
前半が「パラグアイへ転校した少年」、後半が「パラグアイから転校してきた少女」と構成はわかるのですが、それならカラーも統一して欲しかったところでした。
アントン、猫、クリ♥KR-14【篠田千明】

アントン、猫、クリ♥KR-14【篠田千明】

キレなかった14才♥りたーんず

こまばアゴラ劇場(東京都)

2009/04/16 (木) ~ 2009/05/04 (月)公演終了

満足度★★

ちっさなこと
快快の作品は何度か観ているがどれも短編ものだ。15分間だったり、20分くらいだったり・・。どれも部屋の中での友人との関係だったり、その世界はちっさいと感じていた。それでも時間の制限があるから、演劇のキャパは狭くても仕方ないよな~、と思っていた。今回は50分ということでもっと広い世界を期待したのだが・・。

以下はネタばれBOXにて。。

ネタバレBOX

一人の女性が
階段とか、フライパンとか、ドアとか、スリッパとか、あらゆるものの固有名詞を声に出して羅列していく。表情はどんどん変化していくが、見ているワタクシは奇怪なものを観に来てしまったなー。という印象。
そのうち、どうやら女性の一日の行動を表現しているのだろうか?と気付くが、その表現はひじょうに曖昧で、後から加わった男性も同じように、階段、走る、風、風景・・・なんて続く。
そうして、その地域での猫が主軸となって猫の嫌いなおばさんや近所の人達が登場する。後半はお題の通り、猫の周りの人達の息遣いや感情を表現しながら、一人の女性の日常を描いたものらしかった。
芝居は単語を並べただけのセリフまわしだから、そこには美しい日本語での情緒を感じることも無ければ、楽しい感覚も沸かない。

だから、この物語から、胸がうち震えるような感動とか、咽び泣くような感情とか、郷愁めいた懐かしい風景とかは想像できない。
役者はひじょうに頑張って演じてたのは本当に理解できるが、私たちに何を訴えこの舞台を観た後に何らかの余韻を残すようなものはかけらもなかった。

好む好まない、感じる感じない、響く響かない。
舞台を観る観客の感性にもよるのだろうが、観る度に観客の心を惹く芝居は確実にあるわけで、観終わった後には観客の心に紐の端を残しておくような舞台が好きだ。

すご、くない。♥KR-14【白神ももこ】

すご、くない。♥KR-14【白神ももこ】

キレなかった14才♥りたーんず

こまばアゴラ劇場(東京都)

2009/04/18 (土) ~ 2009/05/06 (水)公演終了

満足度★★★

笑える人には幸い
なんだか奇妙な人たち(というより不気味な人たち)が、現れたり、隠れたり、ぼんやり佇んだりして、カーテンコールやラグビーみたいなこともあり、つかみどころ、シーン、シーンのつながりが希薄な中、浮かび上がってくるのは、「人は、思うようにならない(動いてくれない)」ということ。

演出家が、常日頃感じていることなのだろうか。

ネタバレBOX

客席では、何人か、ずっと声上げて笑っていたのだけど、正直、自分もその人たちのように楽しめたらよかったのにな、と思った。
だって、ほんのちょっとは笑ったりしたけど、全体的には、そんなに笑えなかったもの。
不気味さのほうが強く感じてしまったのだ。

後でわかったんだけど、妖精だったんですね、あの舞台にいた不気味な人たちは。
アントン、猫、クリ♥KR-14【篠田千明】

アントン、猫、クリ♥KR-14【篠田千明】

キレなかった14才♥りたーんず

こまばアゴラ劇場(東京都)

2009/04/16 (木) ~ 2009/05/04 (月)公演終了

満足度★★★★

街は音に溢れているから、それで楽しもう
インダストリアルとかノイズとか呼ばれる音楽を聴くようになったとき、街には音楽が溢れているように感じた。
特に工事現場の横を通るときには、杭打ち機は、素晴らしいメタルパーカッションとなった。
雑踏に溢れるあらゆる音は、一体になったり、ソロを奏でるよう突出して聞こえたりするのだ。

この舞台では、開幕から強迫観念のように吐き出される言葉(台詞)がある。
最初は、その言葉の意味を追っていたのだが、どうやら「それだけ」ではなく、音を楽しめばいいのだ、と感じたときにこの舞台の印象はがらりと変わった。
それは、後半において、そうだったのだと確信をした。

ノイズミュージックの感覚だが、これはさらに役者がいて実際に動き、演技をしている。
つまり、音と場面を楽しむということ。
さらにこれにはストーリーまであるのだ。

ラストにかけては、ちょっとした(ほんのちょっとしたものだけど)カタルシスさえ感じた。

ネタバレBOX

音楽の世界では、. ジョンケージとかスティーブライヒなどが始めた(たぶん)テープコラージュのような作品がある。ラジオを楽器に見立てて、演奏するというものもある。

映像や音をカットアップして、見せることは、普通に行われており、それに対して今や違和感はない。
(映像と音をコラージュして、さらに音楽に引き込んだものとしては、ドラびでおのライブがあり、舞台を見ながら、それを思い出していたりした)

演劇でこれをやることは、どうなのだろうか、という答えがここにあった。

映像や音(フィルムやテープ)などを物理的にカットしてつなぐということは、AからBへそしてまたAへと直接つなぐことができるのだが、生で演じている舞台ではそうはいかない、AからBにつなぐ際には、A点からB点につなぐまでの動きがどうしても出てしまう。当たり前だが、それをカットではない。
ところが、これが面白い。
その「余分なモノ(間)」にもう1人の役者の動きを重ねたりずらしてり、さらに、左右前後の動きも加えることで、立体感や別の効果が生じてくる。

繰り返しや前後の入れ替え、役者間のバランス&アンバランスが後半にかけて疾走する感覚がいい。
しかも、その隙間から、確実にストーリーが見え、駆け足で迫ってくる感じがとてもいい。

ありそうでなかった、そんな新しい舞台に出会えたと思った。
アントン、猫、クリ♥KR-14【篠田千明】

アントン、猫、クリ♥KR-14【篠田千明】

キレなかった14才♥りたーんず

こまばアゴラ劇場(東京都)

2009/04/16 (木) ~ 2009/05/04 (月)公演終了

満足度★★★★

アントンに会いたくなる。
人間が体を使ってできる表現のすべてをやろうとしているように思えた。
生でやることの意味がはっきりわかる。

とても楽しく、興奮した。

ネタバレBOX

まずオープニングが清志郎の曲でぐっとくる。
そんなファンではなかったのに。前説で篠田さんもそのことに触れて、なんだかその場がみんなで彼を悼むような感じになり、あたたかくなる。
この「りたーんず」は観客の観る時の緊張した姿勢をうまくほぐしてくれる、と思う。いいこと。

言葉がどんどんつながって、単語になったり、リピートされたり、会話になったりして、そこから時間や世界が伸びたり縮んだりするように感じられた。
いろんな情報が絶え間なく流れてくるのが結構気持ちいい。女性の体の動き、声がすごく気になる。くぎづけ。

あと嫌なおばさんが本当に嫌に思えたり、みんなが猫を心配してるところなんか心配になったり、ストーリー性があまりないのに感情移入していってびっくりした。
それは、たとえば客席にむかって、「あっちあっち」みたいな動作を役者がしたとき、自分もその場所にいるようにその方向に振り返ってしまった時に気づいたのだけれど。
あれ?私なにやってるんだろうって、小さなドキドキを味わった。

私はすごく面白いと思う。
路地裏の優しい猫

路地裏の優しい猫

“STRAYDOG”

新国立劇場 小劇場 THE PIT(東京都)

2009/04/29 (水) ~ 2009/05/05 (火)公演終了

満足度★★★★

今人生のゴングが鳴る。4度目の公演。ボクサーとしての人生を語る大内さんがイイ。
作演出の森岡利行の叔父である、メダリストで伝説のボクサー・森岡栄治の人生を描く。
去年、赤坂RED/THEATER公演に続く4度目の公演、劇場が広くなりました。
今回は前回から、特に女性の主要メンバーは、街田しおんさん以外は総入れ替えです。
さて、やはり、キャラメルボックスの大内厚雄さんの存在感・安定感は、当然ですが、さすがです。
エイジの娘ハルコは、前回の黒川芽以にかわり、岡本玲。
小柄ながら声も良く出ていて、自然な関西弁。
力強くへこたれない前向きなハルコになっています。

そして、劇中猫の親子が朗読する、まど・みちおの詩「もうすんだとすれば」がアクセントになっていて、非常に効果的です。

ただ前回は、主演・黒川芽以をはじめ、宮地真緒、佐伯日菜子、長澤奈央、村井美樹、古山憲太郎ほか、という布陣だったので、
それに比べると全体的に少しパワーダウンな感じは否めない。

また、猫の扮装でのダンスや、非常にベタなギャグとコント・シーン、前述のステレオ・タイプな栄光と挫折のストーリー展開などが、観る人によっては合わない人がいるかもしれません。

ネタバレBOX

主人公の栄光と挫折の人生は、あまりにありがちな感じはしますが、
大内さんの演じるエイジがボクシングに翻弄され、ボクシングを憎みながらも、人生を振り返るとき、
改めてボクシングを語る様子・表情は、それでも幸福に満ちていてすがすがしい。
家族3人で、再び人生を歩き出すとき、新たな試合開始のゴングが鳴ります。
戸惑い男、待ち女

戸惑い男、待ち女

福田転球×平田敦子÷土田英生

駅前劇場(東京都)

2009/04/29 (水) ~ 2009/05/03 (日)公演終了

満足度★★★★

福田転球×平田敦子
いあ、ホント、転球さんがいい男なわけです。
そして独特の、笑わせる準備をしたときに笑いは起きず
何気ない返しに笑いが起きるという、あの感じ。
この舞台が観れたと云うだけで幸せでございます。

と、転球さん贔屓なんですが、前半部分、生き残り同士、
出会った感動が少ない云々あたり、ちょっと長すぎるような
気がしました。台詞忘れて先に進めないんじゃないか?と
疑ってしまうくらいに何回も何回も同じやりとりの繰り返し。

ここを厚めにするより、もうひとつでも、二人が歩み寄れる
エピソードを加えた方が最後、切なさが増す気がしました。

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