最新の観てきた!クチコミ一覧

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Lady BAT

Lady BAT

大路組

六行会ホール(東京都)

2009/06/24 (水) ~ 2009/06/27 (土)公演終了

満足度★★★

歴史再現ドラマのような落ち着き
同じく川島芳子を題材とした月蝕歌劇団の『怪盗ルパン・満洲奇岩城篇 ~川島芳子と少年探偵団~』とは対照的に(笑)ケレン味とはほぼ無縁、歴史再現ドラマのような落ち着いた見せ方で、これはこれでまた面白い。また、芳子の最後の言葉は「男装の麗人」などと伝えられているのは虚像だったのでは?などとも思わせるもので、これには盲点をつかれたようでドキリ!

上海異人娼館-チャイナ・ドール -

上海異人娼館-チャイナ・ドール -

青蛾館

こまばアゴラ劇場(東京都)

2009/07/08 (水) ~ 2009/07/12 (日)公演終了

満足度★★★★★

異妖奇怪!
青蛾館とは良く名づけたもので、青い誘蛾灯に張り付く毒蜘蛛のようなものだ(苦笑!)
諸君!チャイナ・ドールに行った事はあるか?
もしくは横浜ドール!(^0^)
娼婦宿「春桃婁」には今宵も夜な夜な殿方が忍び寄る。娼婦宿の壁や階段には「黒蜥蜴」の紋様がっ!!!
1925年、上海での物語り。

以下はネタばれBOXにて。。

ネタバレBOX

異界も異界!妖しい奇怪な動きの、これまたこの世の者とは思えぬイデタチの男が後方から現れたかと思うとそこはもう「春桃婁」なのでした。

その後から「ワタクシまだ生娘ですの!」みたいな女が現れ、今から娼婦になるという。何故?という質問に、「試したいのです、私の恋を。100人の男に抱かれても、あの人の事をいつも思っていられるかどうか、試したいのです。」と、女。

遊女と客の交わりは、身体は自分のものではないように様々に動くのだが、心は天井にぴたりと張り付いてるかのよう・・なのだろうか・・?

そうして、続々と登場する煌びやか、豪華絢爛の娼婦たち。
いやはや・・・ワタクシ、顎が外れそうなほど愕然としました!仰け反った!
その中に黒蜥蜴以上の、既に1286年は生きてます!っつー程の、エリマキ蜥蜴のようなナリの閣下がいるではないですかっ!(@@!)
な、なんと、この閣下が宿の女主人だっ!ってから、またまたびっくり仰天!

そんな仰天ついでにチャイナ・ドールが繰り広げる妖しいSMの世界。
個々の娼婦の癖というか、客の癖というか、性癖というか、イッチャッテル世界。妖しいのは娼婦だけではなく、ドーベルマンのようなナリの犬人間が犬のカッコで這い蹲る奇怪な世界。世界広しと言えど、ここで繰る広げられる異界は桃源郷という言葉が好きな殿方の天国なのです。

個性の強い娼婦の紅い唇から流れるセリフも妖しく幽玄な言葉で魅せられる。・・・赤い鳥、星の欠片、川に沈んでいったグランドピアノ・・・。
そんなホーフツとした世界も、革命の流れ弾に当たって娼家の女主人が死んでしまう。
一方で後目を継ぐのが「ワタクシまだ生娘ですの!」だった娼婦。
そうして、物語は以前と同じように「ワタクシまだ生娘ですの!」みたいな女が現れ、今から娼婦になるという。

衣装、音楽、舞台セット。それらは観客の視覚を楽しませ、一方で感覚も楽しませるという、異妖奇怪な物語をたんと堪能したのでありました!

もう一回、観たいなぁ。時間が取れるか・・?




スメル

スメル

キリンバズウカ

インディペンデントシアターOji(東京都)

2009/07/04 (土) ~ 2009/07/12 (日)公演終了

満足度★★★★★

とても素晴らしい
東京生まれ・東京育ちの私にはわからないこともあるだろうが、それでも素晴らしく面白い芝居でした。ただ母娘の葛藤がちょっと淡白だったように思います。もしかしたら次回作につながるのかもしれません。この本をあんなに若い方が書いたとは驚きました。来年の公演が待ちどうしいです。役者さん一人一人が個性的でとても良かった。

ネタバレBOX

存在意義・・・誰かに必要とされているから、そこに「住める」ということなのでしょうか?昔はそれが母親であり、今はゴミを片付ける若者たちなのでしょう。必要とされているというよりも、必要だと思い込んでいるだけの関係。母は何故娘と別れたのか?何故娘に手紙を出さなかったのか?次回作で明らかになるのでしょうか?しかし一年後とは長いなあ・・・
ロボット

ロボット

劇団三年物語

東京芸術劇場 シアターイースト(東京都)

2009/07/04 (土) ~ 2009/07/12 (日)公演終了

満足度★★★★

泣きました
三年物語の公演を観させていただくのは3回目です。
ストーリーはとても素敵で、ラストでは涙を流しましたが、今回客演の方々と劇団の方々との声量や動きなどのレベルの差が激しく目立ち、現実に引き戻される部分が多かったのが残念でした。
現実を忘れ、あっという間に3時間が終わってしまうのが三年物語の魅力だと思っているので…。
前半はそういう意味でとても取り残された気分で観ていたのですが、後半になると、やはり現実を忘れて楽しめました。
総評としては、観に行って損はない素敵な舞台だったと思います。
これからも応援いたします。

構造

構造

public doc

ギャラリーLE DECO(東京都)

2009/07/08 (水) ~ 2009/07/12 (日)公演終了

ショートストーリーズ

ショートストーリーズ

劇団6番シード

劇団6番シード稽古場(東京都)

2009/06/26 (金) ~ 2009/07/12 (日)公演終了

満足度★★★★★

観た!!!
今回は新しい稽古場での舞台www
身近で感じる役者の熱!

A・Bと観たので今週末はCを観に行きます(^^)

ロボット

ロボット

劇団三年物語

東京芸術劇場 シアターイースト(東京都)

2009/07/04 (土) ~ 2009/07/12 (日)公演終了

満足度★★★★★

今回もいっぱいwww
観に行ってます!!
今日で5回目になるかな。。。
毎回毎回、役者さんの成長が楽しみで、笑う場所・泣く場所がドンドン増えてくるwww
若い出演者が多く、ほんと熱い舞台です(^^)

これからも頑張って~~~(^^///

あと3回は観に行きます!!

『第三章』全席指定席公演!

『第三章』全席指定席公演!

グレコローマンスタイル

ぽんプラザホール(福岡県)

2009/07/07 (火) ~ 2009/07/12 (日)公演終了

満足度★★★★★

右脳も左脳もフル回転!
人物相関図と設定と展開に左脳をフル回転!小気味よいセリフ回しとテンポよい展開に右脳もビンビン!作品や役者のクオリティの高さと、「めざすところの高さ」が決定的に違う!と感じました。

ネタバレBOX

指定席というのは「隣のヒトを選べない」つらさがあります。パーソナルスペースを確保できるほど、ぽんの客席・いすは広くない。そんな居心地のよくなさが、客席の空気のかたさに繋がっているように感じました。
ラスト30分は、つらかった。脚本が結びを迷っているのか、役者の技量不足なのか、しまらねぇしまらねぇ。もともとこの主役の若者2人に心情的なリアリティがないので感情移入もできず、スカッとしない終わりでしたが、その30分を除いても、主軸は全般を通してしっかり立っているので見ごたえありました。
全国レベルなクオリティだなぁーと。
ロボット

ロボット

劇団三年物語

東京芸術劇場 シアターイースト(東京都)

2009/07/04 (土) ~ 2009/07/12 (日)公演終了

満足度★★★★

アニメで育った僕たちの舞台
アニメを見て育った私達の、
今まで出会ってきたアニメ達に対する
リスペクトに富んだ舞台でした。

だだっ広い抽象舞台に
これでもかと吊られた照明機材が大音響と共に明滅して
役者が説明台詞を絶叫し続けるという
作劇法もまた懐かしく、暖かい気持ちになりました。

アニメ舞台もここまで真面目にやれば立派。
すごく楽しかったです。

ネタバレBOX

「『自我』って何?」、「自分が自分であるって何?」という考えも折り込まれ、
人工知能(コンピューターシステム?)が自我を持つという
伝統的な素材を扱いながらも、
安直にコンピューターが反乱する話にしてしまわなかったところが
ミソだと感じました。
自我を持ったコンピューターが母性にも似て
人類を愛し抜いたら、どのような演算結果が出てくるのか・・・。

話は飛んでしまいますが、
1997年に「新世紀エヴァンゲリオン 劇場版 THE END OF EVANGELION Air/まごころを、君に」を映画館へ観に行きました。
巨大な綾波レイが地球に立ち上がり、初号機が二重螺旋の形と化したロンギヌスの槍と宇宙の果てへ飛んでいったことにたまげましたが、
そのことを彷彿とさせられる話だったと、私は思います。
きっと脚本家の方も映画を見てたまげたのではないかと
勝手に考えたりしました。

自我を持ち、実体を持ってしまったが故にさみしさを感じてしまう、
人工知能ミライが死ぬこともできぬ機械の体で
永遠に漆黒の宇宙を漂い続けるラストは強く悲しいです。
Benkei

Benkei

K.B.S.Project

ブディストホール(東京都)

2009/06/25 (木) ~ 2009/06/28 (日)公演終了

満足度★★★★

「何でもあり」状態で親しみやすい
今回はいくつかある柱のうち古典に独自のアレンジを施す路線で、題材は能の「舟弁慶」。
が、それに「義経千本櫻」の要素も加えて殺陣あり舞ありギャグありミスマガジン出身のアイドル出演までありという「何でもあり」状態で親しみやすい上に当日パンフに人物相関図はあるわ冒頭で平知章が背景となる状況は説明するわで非常にわかりやすくなっており…そのあたりは上手い。
しかも大河ドラマ「新選組」どころではない大胆な設定(笑)も盛り込んでの娯楽作、元ネタを知っていても知らなくても楽しめるというシカケ。(知らないと誤解しそうではあるが…(爆))
さらに卓袱台(!)を使った殺陣なんて滅多に目にできるモンじゃありませんぜ。

不完全版「幸福論」

不完全版「幸福論」

tea for two

「劇」小劇場(東京都)

2009/06/25 (木) ~ 2009/06/28 (日)公演終了

満足度★★★★

連作に単品としての個性も加えて
3編オムニバスで第1話が後の2話につながっている構造、2編目は1編目と併行しており3編目は1・2編目のかなり後という構成が面白いのみならず、大笑い系コメディの1編目、「幸福の王子」をそうアレンジしますか、な2編目、「それまでのものとどう繋がるんだ?」な二人芝居の3編目とそれぞれ趣きを異にしており、単品としての個性も持ち合わせているのが巧い。
また、第3話にチラリと幸福論っぽいものが出てくるのも上手い。

クラウド・エンド

クラウド・エンド

激団リジョロ

シアターシャイン(東京都)

2009/06/24 (水) ~ 2009/06/28 (日)公演終了

満足度★★★★★

どんな事情でも復讐なんてしちゃダメよ
かつて車で死亡事故を起こし服役していた男・大山が出所後に乗った長距離バスで想像を絶する体験をする物語。
観終わっての印象は「重いなぁ、ビターだなぁ」「大山に対するペナルティが重すぎるのでは?」なのだが、その分「どんな理由があろうとも決して復讐などしてはイケナイ」というテーマが強く押し出されているワケで。
今までに観た「復讐の連鎖は断ち切るべき」系のものが主人公が自らの意思(意志?)によって復讐をやめる(あるいはやめさせる)のに対して、本作は復讐をすでにしてしまった主人公がそれに起因した不思議な体験をするということで、閻魔堂の地獄図によって「生前悪いことをすると地獄でヒドい目に遭いますよ」と脅している感覚に近いかも?などと思ったりも。(笑)
また、「賽の河原」的場所で大山が被害者夫妻から謝罪されるのは服役して一般的に罪は償っていても根は優しい人物なので被害者に対してずっと負い目を感じ続けるであろう大山への救いか、と思わせておきながら終盤で、やっと「生きたい」と思い始めた双葉を(苦痛から救うためとはいえ)手にかけなくてはならなくなるというのは、その落差もあってホントにヘヴィー。がしかし非常に巧い。
あと、舞台左右にある階下の楽屋へつながるハッチも劇中で使うために左右も隠さずすべて露わにし、出ハケは客席入口から舞台にむけて設置した花道を使う装置プランや、ほぼ素の舞台に椅子だけ設置してバスの輪郭は照明によって表現するアイデアなども◎。
決してハッピーエンドと言えない終わり方や、大山の行動の意図が曲解されかねない(あるいは理解されにくいかもしれない)ことなどから、万人にオススメとは言いにくいが、個人的には高評価。

センチメンタルヤスコ

センチメンタルヤスコ

CORNFLAKES

笹塚ファクトリー(東京都)

2009/06/23 (火) ~ 2009/07/01 (水)公演終了

満足度★★★

最終的に紗がかかったまま
保険の電話契約担当であるヤスコが首を絞められ担ぎ込まれた病院のロビーに彼女の携帯の受信・発信履歴に過去2ヶ月間名前があった男性が集められ刑事の事情聴取を受け…という物語、3年前の旗揚げ作品とのことながら今回が初見。
首を絞めた者は誰か?という推理系のストーリーではなく、7マタ(!)をかけられていた男たちの証言によってヤスコの「人となり」がクッキリ浮き上がる…という構造ながら、最終的に紗がかかったままのようだったのは惜しい。
一方、劇中の現在と証言内容である過去、あるいは過去同士をクロスさせる見せ方は映画やドラマでも稀に使われることがあるが、やはり舞台ならではの表現で面白い…というか上手い。

星の大地に降る涙

星の大地に降る涙

地球ゴージャス

赤坂ACTシアター(東京都)

2009/06/20 (土) ~ 2009/07/26 (日)公演終了

満足度★★★★

戦争反対!
初めての地球ゴージャスでした。
岸谷さんと寺脇さんの、テンポの良いやり取りが楽しかった。
歌とかダンスとかがたくさんあって、楽しい舞台でした。

内容は、反戦ってことでちょっと重いけど。。。
どうせなら、全て架空の世界でまとめて欲しかった。かも?

向日葵と夕凪【ご来場頂き誠にありがとうございました。】

向日葵と夕凪【ご来場頂き誠にありがとうございました。】

七里ガ浜オールスターズ

ギャラリーLE DECO(東京都)

2009/07/07 (火) ~ 2009/07/12 (日)公演終了

脚本も演出も、まっとうでシンプル
なのに求心力があるのは、すべて役者の魅力だろう(とくに藤子役の山崎ルキノ)。台詞が男性は説明的なものが多く、女性は感情重視という点で、ちょっと女優有利な作り、ではあるんだけどね。まあ、そういうことも含め、男ってほんとバカすぎ、って笑いとばせるかどうかが楽しめるかどうかのひとつの分岐点、かな? 

理想をいえば、もっと隙のない濃度の高い脚本・演出か、反対に役者の自由度の高い“日によってまるで変わってしまう”ような舞台が好み、とはいえ、じつはルデコぐらいの小空間で安価(2日目もワンドリンク付で1500円!)で良質な「尖ってない」芝居って案外少なく、貴重で、演劇マニア・フリーク的な立場からそれを歪めようとしてはいけないような気もしてきた(笑)。

というわけで、普段は「舞台を初めて観る方」が吃驚したり衝撃を受けそうな作品にしか付けないようにしている「お薦め」マークを進呈♪

スメル

スメル

キリンバズウカ

インディペンデントシアターOji(東京都)

2009/07/04 (土) ~ 2009/07/12 (日)公演終了

200907081930
200907081930@王子小劇場/終演後PPT有

GOOD DESIGN GIRL LOVES ART!

GOOD DESIGN GIRL LOVES ART!

NICE STALKER

ギャラリーLE DECO(東京都)

2009/06/30 (火) ~ 2009/07/05 (日)公演終了

満足度★★★

Bバージョンのみの観劇
趣味のいい悪趣味な話の作りは、一番、気持ちよく笑えるゾーン、かも。
なかでも、#3「宇宙には行けない」はかなり秀逸。

ただし理想をいえば、ハマカワフミエと帯金ゆかりの対決は、キャットファイトではなく舌戦であったほうが好み。シュレディンガーの猫VSラプラスの魔の戦いとかも観たかった(←テキトーなこといってますw)。

イヌ物語

イヌ物語

劇団サーカス劇場

シアター711(東京都)

2009/06/24 (水) ~ 2009/07/05 (日)公演終了

満足度★★★

うーん
初観劇するにはふさわしくなかったのかも・・・


なにか試されていらっしゃったのでしょうか


主演のお2人の演技は迫力がありましたが


なにか一本調子だった気がします・・・



「120本の親指」は笑いました

ベンガルの虎

ベンガルの虎

新宿梁山泊

井の頭恩賜公園西園 特設紫テント (東京都)

2009/07/03 (金) ~ 2009/07/12 (日)公演終了

出会い方が悪かったのかもしれない
演劇そのものとは直接関係ないのだが、前半は、なぜか笑いのシーンでもないところで、奇妙で大きな笑い声を上げるおじさんがいて、その気味の悪い笑い声と笑いの後に必ず「フー」とか「ヒュー」とかの歓声(?)みたいなものが気になって気になって、全然気持ちが入らなかった(酔っぱらい?)。
ひょっとしたら、当時は、こうやってワイワイガヤガヤと観劇していたのかもしれないのだが(後半、舞台に声援みたいなものが飛んでいたし)、その感じが合わないのだろう。ダメだったのだ。

後半は、桟敷席だったので、とにかくお尻が痛くなって、やっぱり舞台に集中できなかった。

だから、私の観劇としては失敗で、星は付けない。

ネタバレBOX

そんな状況だったので、感想としては偏ってしまうのだが、たぶん70年代にこれを観ていたら、刺激的でそれなりに感激したと思う。
ただ、今は2009年。昔と比べ演出がどの程度変わったのかはわからないが、観客に向かって叫んで台詞を言う、のような感じがどうも古くさく思えてしまった。
ラストもこけ脅しと言うと言い過ぎかもしれないが、「どう、凄いでしょ」という声が聞こえてきそうで、冷めている私がいた。

この脚本を現代に上演するということは、いったいどういうことなのか、が伝わってこない。
それは、内容を現代のモノに置き換えるということではなく、現代にも通じる何かがあるから上演するのだろうから、それを見せてほしいと思うのだ。
笑いおじさんの笑いとお尻が痛い私には伝わってこなかった。

演じる人たちは、熱演だったと思う。カンナ役の方は歌も良かった。そう、歌のパートは全般的に好印象。水島の愛人の目つきや雰囲気も良かった。

そして、中山ラビさんの歌はとても素晴らしかった。これがあったので、来て良かったと少しだけ思えた。

ちなみに客席にいた笑いおじさんは、カンナが夫の水島を誤って刺してしまうところでも、ゲラゲラ笑っていた。確かにベタすぎで苦笑してしまうのだが、そこは笑い声を上げるところではないだろうと。万事この調子だったので辟易してしまったのだ。

この舞台は、笑いおじさんのように自ら飛び込んで楽しまないとダメなのかもしれない。うまくそれに乗れなかった私は、疲れただけだった。出会い方が悪かっただけなのかもしれないが。
EVIL DEAD THE MUSICAL~死霊のはらわた~

EVIL DEAD THE MUSICAL~死霊のはらわた~

アミューズ

サンシャイン劇場(東京都)

2009/06/25 (木) ~ 2009/07/05 (日)公演終了

満足度★★★★★

あのホラー映画をミュージカル化!怖くて笑えるノリを舞台に再現。
サム・ライミ監督の伝説のゾンビ映画「死霊のはらわた」「死霊のはらわた2」を舞台化、しかもミュージカル!
オフ・ブロードウェイで大ヒット、韓国でも上演されたB級問題作の日本初演です。

例によって若者グループが山の別荘でバカンス。
ゾンビに襲われて、一人ずつ犠牲になる若者たち…。
…を歌って踊る! チープな小道具やメイク、
みんなのテンションがおかしく、全く怖くない。
そして諸星くんは、あの「自分の手首との戦い」の一人芝居まで演じてて、ホントに笑ってしまう。
それをしかも…何度も言いますが…ミュージカルでやってるところが面白い。
中には、ぐだぐだの展開やあからさまな楽屋落ちも随所にあるのですが、なぜかノリで許せてしまう感じがイイです。

クライマックスでは、期待通り全員でゾンビダンス。
マイケルの「スリラー」以来、両手を左右にかざすポーズが、ゾンビダンスの定番になっちゃいましたね。

諸星くんはノリノリでおばかヒーローを演じ、あの大和田美帆さんは普段言えないような言葉で歌い、
瀬戸カトリーヌさんは正反対の二役、高橋由美子さんは女子大生役で活躍、さすがの歌唱力を披露。
(でもカーテンコールではかなりお疲れのようでした)
そして、ここにも森本亮治さんが出演。
セリフをことごとくかぶせられて、まともにしゃべらせてもらえないという脇役というキャラクターがおかしい。
それにしても、最近、森本さんは立て続けに舞台に出演していて、出ている芝居を結構観てる気がします。

どうせなら、他の国の公演のように、血糊が客席に飛ぶくらいのほうが、思いっきり楽しめたかも。
日本では無理だろうなぁ…。
前から2列目までには、使い捨て雨ガッパが配られました。
添えられた紙に、
公演中、場合によって役者の汗や少量の血糊が客席に飛ぶ可能性があります。
必要な方は雨合羽をご使用ください。
※お帰りの際にはロビーにてご返却下さい。
…と書いてあったので、結構期待したのですが、やはり大げさだったようです。
でも確かに、諸星くんの顔からは滝のように汗が流れていましたね。

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