ベンガルの虎 公演情報 新宿梁山泊「ベンガルの虎」の観てきた!クチコミとコメント

  • 出会い方が悪かったのかもしれない
    演劇そのものとは直接関係ないのだが、前半は、なぜか笑いのシーンでもないところで、奇妙で大きな笑い声を上げるおじさんがいて、その気味の悪い笑い声と笑いの後に必ず「フー」とか「ヒュー」とかの歓声(?)みたいなものが気になって気になって、全然気持ちが入らなかった(酔っぱらい?)。
    ひょっとしたら、当時は、こうやってワイワイガヤガヤと観劇していたのかもしれないのだが(後半、舞台に声援みたいなものが飛んでいたし)、その感じが合わないのだろう。ダメだったのだ。

    後半は、桟敷席だったので、とにかくお尻が痛くなって、やっぱり舞台に集中できなかった。

    だから、私の観劇としては失敗で、星は付けない。

    ネタバレBOX

    そんな状況だったので、感想としては偏ってしまうのだが、たぶん70年代にこれを観ていたら、刺激的でそれなりに感激したと思う。
    ただ、今は2009年。昔と比べ演出がどの程度変わったのかはわからないが、観客に向かって叫んで台詞を言う、のような感じがどうも古くさく思えてしまった。
    ラストもこけ脅しと言うと言い過ぎかもしれないが、「どう、凄いでしょ」という声が聞こえてきそうで、冷めている私がいた。

    この脚本を現代に上演するということは、いったいどういうことなのか、が伝わってこない。
    それは、内容を現代のモノに置き換えるということではなく、現代にも通じる何かがあるから上演するのだろうから、それを見せてほしいと思うのだ。
    笑いおじさんの笑いとお尻が痛い私には伝わってこなかった。

    演じる人たちは、熱演だったと思う。カンナ役の方は歌も良かった。そう、歌のパートは全般的に好印象。水島の愛人の目つきや雰囲気も良かった。

    そして、中山ラビさんの歌はとても素晴らしかった。これがあったので、来て良かったと少しだけ思えた。

    ちなみに客席にいた笑いおじさんは、カンナが夫の水島を誤って刺してしまうところでも、ゲラゲラ笑っていた。確かにベタすぎで苦笑してしまうのだが、そこは笑い声を上げるところではないだろうと。万事この調子だったので辟易してしまったのだ。

    この舞台は、笑いおじさんのように自ら飛び込んで楽しまないとダメなのかもしれない。うまくそれに乗れなかった私は、疲れただけだった。出会い方が悪かっただけなのかもしれないが。

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    2009/07/09 03:21

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  • tetorapackさん
    コメントありがとうございます。
    笑いのある舞台ですと、明らかに「関係者笑い」のようなものでイヤになることがあるのですが、これはそうではなさそうで、観客の年齢層と歓声を上げている人の声から推察すると、どうやら初演当時を知っている方たちではないかと思いました。
    とはいえ、気持ちを殺がれるような笑いのタイミングはどうも・・・。

    背もたれクッション付きはうらやましいです。私は桟敷かもしれないなと思い、自分でちょっとしたクッションみたいなものも持っていったのですが、それでも痛くなってダメでした(笑)。

    確かに「いかにも的」なテント公演でしたし、ラストも「いかにも」でした。
    ただ、「ノスタルジー的」に観るにしては、私はその時代の演劇を観てませんし、「古典芸能的」に観るにしては、まだ時代が近すぎる気がして。・・・「好みの問題」と言ってしまうと、大変申し訳ないのですが、どうも、私の「肌」というか「お尻」(笑)に合わなかったような気がします。

    いろいろ賑やかで詰め込んである様子は、基本的には好きな部類なので、普通の劇場で観たらもう少し印象が違ってたかもしれませんけど。・・・そうすると、テントであることの面白みがなくなってしまうということがありますね。

    2009/07/10 04:57

    アキラさん
    あらら、それはそれは。

    たしかに私が行った回も、観客側は一部で盛り上がっている人もいましたが、全体的には気にならない程度でした。また、私は幸運にも、桟敷席ではなく、背もたれクッション付き座席の前から2列目で中央寄りでしたので、すごく見やすかったこともあり、お尻は気にすることなく、劇に没頭できました。席によっては、2回も途中休憩がある正味2時間30分以上の長芝居はキツイですよね。
     
    そんなラッキーもあって、私は十分にレトロ&アングラを楽しめました。

    >たぶん70年代にこれを観ていたら、刺激的でそれなりに感激したと思う。ただ、今は2009年。昔と比べ演出がどの程度変わったのかはわからないが、観客に向かって叫んで台詞を言う、のような感じがどうも古くさく思えてしまった。

    私は、ずいぶん前の初演は観ていないのですが、私としては、梁山泊のような劇団公演は、そうした部分も楽しみの一つかと思うのです。特に、「いかにも的」な特設テント公演ですし。また、私は逆に現在、少なからぬ小劇場系劇団が同じような作風、同じような台詞選び、同じようなテンションで行っていることに少々、クビを傾げる思い(もちろん、そうではない独創性と作風へのこだわりを持っている素晴らしい劇団・ユニットもまた少なからずあるのですが)もありまして、まあ、これも時代の流れというか、演劇も現在を映す鏡の一つとも言えるので当然なのですが、そんな中で、梁山泊のように、例えば当時の「唐十郎の世界」をそのまま表現していくような公演があってもいいのかなって。もちろん、肌に合う、合わないがあるの当然ですが。そんな風に感じています。

    それと、確かにむんむんするほど場内は暑かったし、感激環境としては、厳しいものもありましたね。私の回も、平日なのに場内は超満員。桟敷席にも詰めるは詰めるはで、それはそれは「すし詰め」状態でした。

    勝手気ままに失礼しました。

    2009/07/09 12:21

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