最新の観てきた!クチコミ一覧

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20世紀累ヶ淵

20世紀累ヶ淵

非・売れ線系ビーナス

大博多ホール(福岡県)

2009/07/17 (金) ~ 2009/07/18 (土)公演終了

満足度★★★★

良かった!
歴史上の人物がたーくさん登場したけど、
ありだと思う、こういう脚本。事実もあり、事実をおもしろおかしく
した部分もあり。ワタシも含めて歴史に疎い人に、優しく楽しく解説して
くれた作品でした。逆に詳しくないから楽しめたのかもしれないけど。

ネタバレBOX

割と近代の著名人が多くて、あまり遠い世界の感じがしなかった。
その中にあって、累、ルイ、カサネ・・・・女の怨念は怖いですね~~
個人的にはあしゃしゃの役者さんたちがツボでした。
あと烏山茜さんの祐天、これはすごいかも。。。
ザ ベスト オブ 表現・さわやか

ザ ベスト オブ 表現・さわやか

猫のホテルプレゼンツ 表現・さわやか

本多劇場(東京都)

2009/07/02 (木) ~ 2009/07/12 (日)公演終了

満足度★★★★★

やっぱりベスト〜♪
ベストと銘打つだけあって、かなり笑わせてもらいました。以前の公演の中からの選りすぐりですが、その時と今回とキャストが変わっているのもあり改めて楽しめました!次回公演が待ち遠しいです。

ケモノミチ

ケモノミチ

ブルドッキングヘッドロック

ザ・ポケット(東京都)

2009/07/08 (水) ~ 2009/07/12 (日)公演終了

競輪CM
のナレーションが強く印象に残る喜安さんですが、やっぱり役者としても力強くて。まだかまだかと登場を待ち、後半やっとこさ登場する喜安さんを発見してはまるで熊でも出たかのように「出た!」とビクつく。
 兄弟、がいたんですけど兄弟っぽくないのでなんでかしら?と思って後で「ご挨拶」を読みましたらば、喜安さんは一人っ子だそうで・・・・なるほどっ納得。環境が芝居に出るのが面白いと思ったのです。兄弟間に尊敬が存在するのが目に見え、人間味のある昭和な兄弟みたいでした。
今回で4作品目の観劇になりますが、良い悪いじゃなく「ケモノミチ」はブルっぽくなかったですね。言葉が優しくない台詞も多かったせいかしら。リアルよりも明るさ、楽しさがブルの好きなところなので。にしても永井幸子さん、背中にのった憎悪が素晴らしかった。
次回「女々しくて2」楽しみにしています。

73&88【満員御礼!】

73&88【満員御礼!】

カニクラ

アトリエヘリコプター(東京都)

2009/07/15 (水) ~ 2009/07/19 (日)公演終了

しなやかに浮かび上がる不自由さ
4人の役者達、
それぞれにひとつの仮定に入り込む軽さがすごくよくて・・・。

舞台上のコミュニケーションのスムーズさから浮かんでくる
「不器用さ」に心を捉えられました。

ネタバレBOX

役者の観客に対する素の挨拶から、
シームレスに仮定の世界に入り込んでいく感じに
無抵抗で引き込まれてしまいました。

女性同士のテレパシーでの会話、
最初の困惑からやがてスムーズに心が広げられていく様が
すごくヴィヴィド。

また、男性どうしのやわらかな拒絶と依存が同居するような部分も
なにかすごくわかる・・・。

だからこそ、夫婦と姉弟が
電話で、あるいは直接話すシーンでの
そこはかとない不器用さや不自由さが
すごく自然に伝わってくるのです。

toiを観たときにも感じたのですが、
柴氏がリアリティにちょっと加えた補助線のような設定や仮定には、
現実をさらにクリアに見せる魔法のような力があって。

具現化する役者たちの芝居にもけれんや澱みがなく
観る方も肩の力がすっと抜けた状態で観ていたはずなのに
素舞台に醸成された密度や質感が
たっぷり心に残っていたことでした。



『第三章』全席指定席公演!

『第三章』全席指定席公演!

グレコローマンスタイル

ぽんプラザホール(福岡県)

2009/07/07 (火) ~ 2009/07/12 (日)公演終了

愛のある作品
とても作りこまれていて、安定感のある作品でした。
パンフレットに構想4年って書いてあったけど、それだけ温めてきたんだなぁ
と納得の仕上がり。
作者の愛にあふれていた。
「ゲイとレズが結婚!? 」とか書いてあると、その設定に頼ったコメディなのかと思いがちですが、設定に頼りすぎることなく、フラットに誠実に恋愛が描かれていて、好感がもてました。

喫茶シャコンヌ

喫茶シャコンヌ

劇団東京イボンヌ

インディペンデントシアターOji(東京都)

2009/07/15 (水) ~ 2009/07/20 (月)公演終了

満足度

融合していない
台詞に違和感があったこと、またドラマとしての粗が多すぎることやぶつ切りのシーンの連続だったこともあり、集中できませんでした。さらに演出としての狙いも浅はかだと感じてしまいました。
これでは、どんな素敵な音楽をかけても劇場の雰囲気を心地よいものにはできないのではないでしょうか。

ホームページのような雰囲気を想像して行っただけに、とても残念でした。

ネタバレBOX

上演中の8割くらいのシーンで音楽をかけて、ここぞというときにバイオリン奏者を登場させて生演奏。
あくまで個人的な意見ですが、効果的ではなかったように思います。

クラシックと舞台の融合ではなかったし、融合によって何をしたいのか、どう思わせたいのかが見えてきませんでした。
途中で使用している映像もチープすぎます。

ただ、俳優さんの中に味があるなと思う方もいましたし、わかりやすい話で昼ドラのテイストも若干あるので、好きな人もいるかもしれません。
Heavens

Heavens

笑劇ヤマト魂

劇場MOMO(東京都)

2009/07/15 (水) ~ 2009/07/19 (日)公演終了

満足度★★★

ひとりぼっちのアリス
確かにダークファンタジーでした。
「不思議な国のアリス」を題材に、アリスは安らかなる時の穏やかな場所Heavens。この世のどこかにある幻の美しき国Heavens。安心して眠れる場所Heavens。を求めて不思議な旅をします。しかし、もう一方の現実世界でのアリスはとんでもないことに・・。

以下はネタばれBOXにて。。

ネタバレBOX

14歳のアリスはエンゼルシンドロームという眠れない病の中にいた。それは現実世界で、「父親殺し」の汚名をきせられ今、まさに判決がくだされるところだ。しかし、弁護人はアリスの体中に付いたアザを見て父親からの虐待を突き止める。その虐待の理由とは、父親のおもちゃ工場の経営不振と母親が家出してしまった事で、精神的に圧迫された父が飲酒した末にアリスに虐待をしてしまった、ということだった。

かつて、アリスは父と母との3人で移動サーカスを観に行った。そこで空中ブランコを観たアリスは、「あんな風に空が飛べたらいいなぁ~。」と呟く。父は笑いながら頷き、母は「飛べるわけないじゃないの、人間なんだから。」と言う。幸せだった家族の風景。

その後、父はアリスに「飛行機を作ろう!」と提案し、工場の仕事をやらずに飛行機を作り始める。結果、工場は経営不振になり、母は家出をしてしまうが、それでもアリスと父は飛行機の開発を止めなかった。そうして、父は行き詰って行き詰って、真夜中に自殺してしまう。「ごめんね」とメモを残して・・。

だから、アリスは死刑になりたいと考えた。「僕はもう一人ぼっちだ。もういいんだ、死にたいんだ。あの頃のようにふわふわして安心して眠れる夜なんて来ないんだ」と。

しかし、不思議の国のうさぎがそんなアリスを励まし、穴に落ちたアリスを救い出すという物語。

不思議の国と現実世界が同時進行で綴られていくが、中盤まで「不思議の国のアリス」をもじった感じ?なんて物語の筋が見えにくい。そのうち初盤に仕掛けた伏線が終盤になって繋がるが、なんせ、キャストの衣装がどれもこれも似たような衣装なんだよね。だから物語に入り辛い。一人のキャストが複役をするのであんなふうになってしまうのだろうか・・。
本はひじょうに良かったけれど、少々詰め込み過ぎだったようにも感じた。終盤から物語に引き込む構成は流石!

スメル

スメル

キリンバズウカ

インディペンデントシアターOji(東京都)

2009/07/04 (土) ~ 2009/07/12 (日)公演終了

満足度★★★★★

今後も期待、キリンバズウカ!
稲川さんの魅力に、完全に飲み込まれていった自分。
とっても贅沢な時間でした。

永住禁止条例という設定に振り回され、
若者と老女の交換条件があったなら、
そこは一瞬にして変な利害関係が生まれる。
その設定全部が、よく出来ている。
とにかく、設定がすごい。

そしてとても上手い、役者たちの演技に脱帽。

とっても、暖かい、いいお芝居だった。

鳥の飛ぶ高さ

鳥の飛ぶ高さ

青年団国際演劇交流プロジェクト

シアタートラム(東京都)

2009/06/20 (土) ~ 2009/06/28 (日)公演終了

満足度★★★★

どこまでも遠い、すぐ近く
 色々すごいなぁ、と圧倒されてしまったお芝居。なんというか、舞台から客席に向かってすごいプレッシャーが迫ってくるかんじ。なにか、大きなことが問題になっているんだけど、舞台上では答えは出なくて、宿題として渡されちゃったような気もする。

ネタバレBOX

 フランスで、30年前に書かれた戯曲を、平田オリザが舞台を日本に置き換えてリライトしたもの。日本人の俳優たちが、日本語で、日本の話をするのに、舞台そのものは、どこかシェイクスピアみたいなヨーロッパ風なつくり。平田オリザさんの日本化が、ヘンに上手にできすぎてるのだろうか、日本的な表面と西欧的な構造のギャップが、舞台を観づらくしていた気もする。

 テーマは、企業買収。日本の便器メーカーが、フランス資本に買収されるまでの物語は、シェイクスピアの歴史劇ライク。絶対君主の社長が倒れて、二人の息子が争って。フランス企業の介入を、最終的には受け入れて。そういう様子が、形式どおり、わりとドライに、描かれる。「経済演劇」というより、これは伝統的な「歴史劇」を、現代に置き換えたものなんじゃないかなと思う。

 この舞台は、日本側の元社員のひとりが、現実にあった買収劇を趣味で戯曲化したものの上演、という複雑な設定。なので、作者は、ちょくちょく劇中の役を離れて、作者の立場から観客に話しかけてくる。舞台を外側から眺める視点は、観客に、感情移入をさせない配慮だと思う。つまり、問題になっているのは、ひとりひとりのヒトではなくて、「買収」という経済の構造そのもの、ということだろう。シアタートラムの窮屈で広い舞台と、青年団俳優たちの、誰にでも、誰でもないものにもなれる「ニュートラルな身体」は、ヒトのカラダを使う具体的な演劇を、ものすごく抽象化する。俳優たちを置き去りにして物語は進む。これはすごいな、と思う。すぐそこにある舞台とカラダが、どこまでも遠く感じる。

 そして「買収」も、スイッチが入ってからは、する側、される側、双方の人間たちを置き去りにして、どんどん進む。最終的に、日本側の社長とその弟は、いつの間にか、喜んで会社を離れる。買収する側のフランス人も、ひとりは日本の社長と一緒に会社を去っちゃう。残ったひとりも、そのへんで見つけた次の人材に会社を渡す、橋渡しにすぎないかんじ。誰もいなくなって、買収のすんだ会社だけが残る。全員死んで、不安だけが残る、シェイクスピアの悲劇みたいに。

 怖いのは、これが、喜劇としてつくられてることかもしれない。作者は、最後に、この舞台の幕切れは、アリストファネスの喜劇をもとに、結婚で終わるようにした、と解説。舞台上の人々も、だれも死なないし、なんだか嬉しそうだし、一見すると喜ばしいのに、やっぱり、その底にあるのは、人間不在の不安にみえた。これは、あからさまな悲劇よりもずっと怖いと思った。

 もうひとつ、怖かったのは、この舞台が、全体的に、とっても人工的だった、ということ。企業買収というメインプロットの脇に、日本神話の話や、ルワンダ虐殺の話やなんかが、並行して語られるんだけど、こういうのが、いかにも「下部構造!」という感じに、説明っぽく分かり易く置かれていて、なんだか、世界の全部を把握して、描こうとする、欲望が見え隠れしているみたいで、怖かった。

 それが、最近の青年団の、なにか、観客たちに「世界」をみせて、必死で「教育」しようとする姿勢と重なって、僕は、なんだかとっても、不自由な違和感を覚えた。
奇ッ怪

奇ッ怪

世田谷パブリックシアター

シアタートラム(東京都)

2009/07/03 (金) ~ 2009/07/20 (月)公演終了

満足度★★★★★

ビビりながら爆笑する幸せ
めっっっちゃくちゃ面白かったあああああああああ!
興奮しっぱなしの120分!

次の怪談話は何なの何なの?って怖いもの見たさで怯えながらも、見逃すまいと舞台を凝視しておりました。

毎夏のレパートリーにしてくれたら嬉しいような企画!

正直暗転の度に、なんか起こるのではなかろうかと鳥肌たってビビってました。日本の涼ですね。

しかも役者さんも良い☆成志さん小松さんは予想をはるかに超えて怪談話に拍車をかけてたし、笑えましたぁ。あとは全部で10人いないくらいの役者さん皆さんの所作が統一されていて、観ていて、気持良かった。

こんだけ面白い舞台を観た後のお酒の席は弾みます。間違いありません。2週間強の公演期間じゃ勿体ない。どんどん人に薦めたい、そんな奇ッ怪な120分でした。

ひみつのアッコちゃん

ひみつのアッコちゃん

劇団ガソリーナ

【閉館】江古田ストアハウス(東京都)

2009/07/08 (水) ~ 2009/07/19 (日)公演終了

満足度★★★★

真摯な人ばかり
街の片隅にある小さな情景を積み重ね、やがて街そのものを描くという気宇壮大な構想を掲げていた、ここ数年のメトロポリス・プロジェクト。これには佳作もあったのだが、全話を鑑賞できるのは演出家だけだろうという疑問も残った。
しかし今回は違う。1話で完結(継続しようにも劇場自体が閉館するが)、後腐れなし。『デビルマン 不動を待ちながら』以来の満足を感じた。

世代を越えて話題をさらっている映画『ひみつのアッコちゃん』の主人公を決めるオーディション、最終面接に残ったのは5人の少女。これはその中からたったひとりを選ぶ過程を見せる作品だった。

ネタバレBOX

中盤過ぎまで、シンデレラガール候補の親たちに対する面接シーンで、ここにいる目的も動機も異なる彼らとその娘が、いずれも「落とす理由のない人たち」である様子を描いてゆく。ここまでで面接される側のキャラクターに対する好感度が十分に高まっており、誰が選ばれるのかと終盤まで期待が持続した。いわゆる「悪人の出てこない話」には作家の都合が優先される展開の予定調和に不満を感じる場合が多いが、これは幕切れを楽しみに待つことができた。

そして終盤に、もうひと押し。監督と脚本家で示し合わせた、12番めのプロットが語られる。ここで、光り輝いているが選び切れないナンバーワンの主役候補に隠れて、目立たないが余人を以て代えがたいオンリーワンの脇役候補が初めて存在を明かされる。監督と脚本家が「今の子供は何になりたい?」という制作の意図を実現するにはその脇役こそが真に必要で、そんな相手役がいるからこそ号泣するアッコちゃんの苦悩を映画で見たいと思えた。
説得力ある台詞、鮮やかな展開だった。

選ぶ側の5人のうち、監督と脚本家以外の3人について立場と事情の描き分けが乏しく、彼ら3人の内部対立が盛り込まれていたら、さらに満足できたかなと思った。
五右衛門ロック

五右衛門ロック

劇団☆新感線

新宿コマ劇場(東京都)

2008/07/06 (日) ~ 2008/07/28 (月)公演終了

満足度★★★★★

絶景かな絶景かな
そんな風に言いたくなる舞台。
初新感線がこれでよかった、とひたすら思いました。
もう ザ・新感線 といった脚本流石中島さん! 舞台の動くふすまの使い方がまた上手で、生バンド!
衣装も音楽も素敵、ツバキアンナさんのチラシも素敵。
アテガキなので役者さんにぴったり、特に北大路さんが素晴らしい。
舞台が喜んでる、そんな舞台でした。

蜉蝣峠

蜉蝣峠

劇団☆新感線

赤坂ACTシアター(東京都)

2009/03/11 (水) ~ 2009/04/12 (日)公演終了

満足度★★★★★

パンクに歌舞いて候
はなっから おぽんちの香りをぶちまけながら始まり、ああこういう話なのかな?と油断すれば
どんと芯にシリアス弾けるお笑い。特に右近さん大好き!

冴える殺陣、堤さんと古田さんにアクションクラブさんは本当に流石です!

終わりには 苦く後味の悪い謎をつきたてられます。
まるで五右衛門ロックの反動のように 壊れていく難しい話。

その壊 は新しい新感線を感じさせ 賛否両論ある作品ですが 私は好きです。

サムライ 高峰譲吉

サムライ 高峰譲吉

東京ギンガ堂

紀伊國屋サザンシアター TAKASHIMAYA(東京都)

2008/10/29 (水) ~ 2008/11/05 (水)公演終了

サムライ?
お笑いや音楽を織り交ぜながらも
伝記を読んでいるような感じで ほー 凄い人だったのねと、
史実やなんかを織り交ぜながらも、少し歴史かじってると何か力不足、明治になってからは面白かった。

子供や、お年寄りや海外向けにはいいかもしれません。

73&88【満員御礼!】

73&88【満員御礼!】

カニクラ

アトリエヘリコプター(東京都)

2009/07/15 (水) ~ 2009/07/19 (日)公演終了

満足度★★★

小気味良い小品。
ワン・アイディアであっさり物語が生まれるのは柴幸男の強みだと思う。
その強みを十分に発揮したのがこの「73&88」だろう。

それぞれのコミュニケーションの形を観ているだけで、温かくなるものがある。
SF(すこしふしぎ)って、たまにはいいよね。という気分。

カニクラのふたりと客演ふたりの小気味良さも相まって、素敵な小品になった。
力が良い感じで抜けている作風も、この空間にはちょうどよかったと思う。
無線はやったことないけれど、「73&88」ってこんな気分で言うのかな。
蒸し暑さも忘れるようなすがすがしい70分だ。

ネタバレBOX

演者の“有り得たもう一つの自分”を役に投影することがなかなか面白い。
スーパーフラットに現実と空想をポイント切り替えしていく様は愉快痛快。
やりすぎると嫌みったらしいけれど、そんなこともなく。

アフタートークのカニクラ&上田誠はすこーし語りすぎかも。
山など

山など

ナカゴー

ART THEATER 上野小劇場(東京都)

2009/05/19 (火) ~ 2009/05/24 (日)公演終了

満足度★★

信じさせてほしかった。
こういう人間関係の存在を信じることができなくて、ちっとも乗れなかった。自分の周りにない世界を信じさせてくれるお芝居が好きなので、残念。

ネタバレBOX

キレる人は苦手だ。小心者のせいか、誰かにキレている人を見ると、自分がキレられている気がする。だから見ている間中ずっと、キレられて攻められて叱られていた。

笑わせようとしてくれているのが分かっている、ということだけが唯一の救いだったが、キレられている私がその場で笑うことは不可能だった。
スメル

スメル

キリンバズウカ

インディペンデントシアターOji(東京都)

2009/07/04 (土) ~ 2009/07/12 (日)公演終了

満足度★★★

今年一番のもったいない!
登米戯曲は、設定やツールが面白い。本当にアイディアの人だと思う。
しかし、それが生きているように見えない印象が強い。
あくまでキャラクタたちは設定という箱庭の中で賑々しくやっているが、
別にそんな箱庭がなくてもいいんじゃないの、という印象を与える。
これでは、もったいないおばけが出てしまう。

キャストについては何も言うべきことはない。
ベテランから若手まで取って代わる人が無いといった印象。
だから「当然面白い」となってしまい、戯曲や演出の成果となりにくい。
なかなか辛いところだとは思う。

ネタバレBOX

東京永住禁止条例は秀逸。そこがいまいち生きないのが惜しい。
家族物語に落とし込むのは結構だが、それ以外が取り巻きにしか見えない。
もう少し、端役への気遣いがあってもいいのではないかと。

カーテンコール後のラストは蛇足の一言。
綺麗に締めるのが恥ずかしければ、最初から書かなければよい。
と言わせないほどの、説得力が求められる。
ケモノミチ

ケモノミチ

ブルドッキングヘッドロック

ザ・ポケット(東京都)

2009/07/08 (水) ~ 2009/07/12 (日)公演終了

満足度★★★★

あ、似てる。
序盤のSFに何の意味があったのかというくらいの家族物語。
そのへんも笑いに消化してしまっていいのかしらん。
シリアスな場面に笑いを強要するのは、まさにKERA風味。
喜安がナイロン100℃だからなおさら感じるのかもしれないが、まさにそう。

これだけ作風が似てしまうとデッドコピーに陥りがちだ。
が、そんなこともなく、2時間半をみっちり魅せる力には恐れ入った。
家族物語ではない部分も手抜きがないから、なおさらそう感じさせるのかも。
些末な部分にも手が込んでいると、安心してみていられるのは確かだ。

とりあえず次は、KERAっぽくない何かを次は見出したいと思う。
こうやって、次も観たいと思える劇団に会えることが素直にうれしい。

ネタバレBOX

深い部分の旨味はもう少し欲しい気もする。
2時間半やって、実はやりきれてない部分もあるんだろうなという感じ。
特に殺人者になった弟の思いがいまいち汲みきれない。
惜しい。
NOT BAD HOLIDAY

NOT BAD HOLIDAY

劇団競泳水着

シアターグリーン BASE THEATER(東京都)

2009/05/19 (火) ~ 2009/05/26 (火)公演終了

満足度★★★

トレンディドラマってこんなだっけ?
CMの度にじらされて予告編を見ては身もだえた、トレンディドラマ世代なので、期待して行きました。

が、感想は、トレンディドラマって、こんなだっけ?

というわけで、思わずwikiりました。そこには私の思っていたトレンディドラマが。そう、トレンディドラマは、おしゃれで縁がない恋愛にすっごくどきどきしてでもなぜか身近に思えて、軽すぎる彼らになぜかどっぷり深く感情移入して、やたら盛り上がる主題歌が流れるものなのよ! この作品にはそういう熱さがないじゃないの!

で、よくよく今作品の説明を見てみると……あ、「トレンディードラマ」だ。「ー」がある。「ー」が。

つまるところ、この「ー」の部分が、新境地を目指しているのだろう。

ネタバレBOX

でも、やっぱり揺さぶられたかったんだ。

クロスワード最高!
新しい男

新しい男

城山羊の会

三鷹市芸術文化センター 星のホール(東京都)

2009/06/26 (金) ~ 2009/07/05 (日)公演終了

満足度★★★★

からっと失敬。
「からっとして、失敬。」4
三鷹と招待カンパニーが作る太宰の演劇は通い始めて3年目。
こういった一つのモチーフで年に1本見られるのはなかなかよい。
今回は、城山羊の会。

これほどからっとコメディにしてくれると気持ちがいい。
当人たちが至って真面目だからこそ、真面目に笑える。
キャラクタがしっかり生きてくると、眩しささえ覚える。
特に初音映莉子。わがままな妹/恋人というキャラクタ。
かなりの当たり役だったのではないか。

ただ、太宰モチーフじゃなくても、これは書かれる戯曲だったろう。
この企画の難しいところは、そんなところにも感じられる。

ネタバレBOX

太宰が読めない“太宰役”というのは、悪くない。
ただ、“太宰役”をさらに相応しい人に譲るという行為に可笑しみがない。
もっと苦悩しろよーって思う。

三鷹芸劇職員の森元隆樹が“出演”をしていて仰天。ごちそうさまでした。

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