Heavens 公演情報 笑劇ヤマト魂「Heavens 」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★★

    ひとりぼっちのアリス
    確かにダークファンタジーでした。
    「不思議な国のアリス」を題材に、アリスは安らかなる時の穏やかな場所Heavens。この世のどこかにある幻の美しき国Heavens。安心して眠れる場所Heavens。を求めて不思議な旅をします。しかし、もう一方の現実世界でのアリスはとんでもないことに・・。

    以下はネタばれBOXにて。。

    ネタバレBOX

    14歳のアリスはエンゼルシンドロームという眠れない病の中にいた。それは現実世界で、「父親殺し」の汚名をきせられ今、まさに判決がくだされるところだ。しかし、弁護人はアリスの体中に付いたアザを見て父親からの虐待を突き止める。その虐待の理由とは、父親のおもちゃ工場の経営不振と母親が家出してしまった事で、精神的に圧迫された父が飲酒した末にアリスに虐待をしてしまった、ということだった。

    かつて、アリスは父と母との3人で移動サーカスを観に行った。そこで空中ブランコを観たアリスは、「あんな風に空が飛べたらいいなぁ~。」と呟く。父は笑いながら頷き、母は「飛べるわけないじゃないの、人間なんだから。」と言う。幸せだった家族の風景。

    その後、父はアリスに「飛行機を作ろう!」と提案し、工場の仕事をやらずに飛行機を作り始める。結果、工場は経営不振になり、母は家出をしてしまうが、それでもアリスと父は飛行機の開発を止めなかった。そうして、父は行き詰って行き詰って、真夜中に自殺してしまう。「ごめんね」とメモを残して・・。

    だから、アリスは死刑になりたいと考えた。「僕はもう一人ぼっちだ。もういいんだ、死にたいんだ。あの頃のようにふわふわして安心して眠れる夜なんて来ないんだ」と。

    しかし、不思議の国のうさぎがそんなアリスを励まし、穴に落ちたアリスを救い出すという物語。

    不思議の国と現実世界が同時進行で綴られていくが、中盤まで「不思議の国のアリス」をもじった感じ?なんて物語の筋が見えにくい。そのうち初盤に仕掛けた伏線が終盤になって繋がるが、なんせ、キャストの衣装がどれもこれも似たような衣装なんだよね。だから物語に入り辛い。一人のキャストが複役をするのであんなふうになってしまうのだろうか・・。
    本はひじょうに良かったけれど、少々詰め込み過ぎだったようにも感じた。終盤から物語に引き込む構成は流石!

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    2009/07/17 16:40

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