世田谷カフカ
ナイロン100℃
本多劇場(東京都)
2009/09/28 (月) ~ 2009/10/12 (月)公演終了
満足度★★★★
わからなさがいい
カフカの残した長大なメモ。いろいろ考えることができる。そこもまた面白い。しかし、映像と舞台が一つになるとあーなるのか!と、やはりケラさん作・演出、ナイロン100℃ならではの楽しみがある。
俺の屍を越えていけ
クロカミショウネン18 (2012年に解散致しました。応援して下さった方々、本当にありがとうございました。)
Heiz Ginza(東京都)
2009/10/04 (日) ~ 2009/10/12 (月)公演終了
満足度★★★★
アカ、シロ2組観ました
会議などに使用されるレンタルオフィスのスペースを会場にして、
「会議」の劇を上演するという企画。ギャラリー公演やカフェ芝居と同様で
臨場感・緊迫感があり、面白かった。原作はもともとは上演時間約55分で、
のちに加筆して70分ものにしたそうだが、今回も70分バージョン。
アカ、シロ2チームを連続して観ました。
クロカミ未体験で迷っているかたがいたら、この機会におススメします。
3チーム、フルキャスト入れ替えなのでアカ、シロでも確かに印象が違います。
舞台となる放送局の雰囲気をより味わいたいなら、アカを。
ワダ・タワーファンで彼の熱演ぶりを観たいかたにはシロをお奨めします。
クロを12日に観ます。さて、どうなるだろう。
ネタバレBOX
TV局・ラジオ局を併設する放送局の会議室が舞台。
フランス帰りの49歳の新社長(劇には出ません)のリストラ計画のもと、
各部から召集された局員6名が会議を開き、クビにする管理職1名を決めなければ自分たちの中から1名を出さなければならないという、究極の選択を求められるお話。
実際、放送局に勤務経験がある自分の個人的感想としては、
アカはみんな本物に見えてリアルだったが、
シロは演劇を観ているという感じがした。どちらがよいかは好みが分かれると
思う。
役者の印象で言うと、
アカ・・・川本亜貴代の「松島」が面白い。報道部員らしく、マスコミによくいる
タイプの女性だ。女子アナ「郡山」の手塚桃子は、部屋に入ってきた時から、
「夕方ニュースの花」としての女子アナのオーラを発散。原稿を読むときの
声の美しさも本物らしく、「花」の虚像の部分もうまく演じている。
渡辺裕也の「本荘」は演技に安定感があり、この業界特有の投げやりで
荒っぽい人間性が出ていた(本当に、こういうタイプ、ディレクターに多い)。
つまり、人事になど感心がなく、職人的プライドが高い。
一番印象に残ったのは「東根」の太田鷹史。
組織率の低い組合の青年部長だが、昔の新劇青年にはこういう役が
似合う俳優もゴロゴロいたのだが、最近では珍しい。
「組合臭」(笑)のようなものがよく出ていて感心し、演技的にも惹きつけられた。太田望美は「三沢」の知的な面を、堀内保孝の「北上」は朴訥な純真さ
を素直に演じて好感が持てる。
シロ・・・アカに比べて、役者たちは肩に力が入っている印象が強い。
「本荘」の佐藤正和は、渡辺が「若作りしても服装センスが洗練されてない男」なのに比して、「業界人らしいカッコツケをしてる男」。投票紙の机への置き方にしても渡辺のような荒っぽさはなく、とにかく会議をうまく決着させたいと思っているふうだ。「郡山」の高見菜穂子は美しすぎてアナというよりお高い女優に見えてしまう。声質がアナウンサーらしくないし。だが、今後、ほかの役で観てみたいと思った。
“根っから組合青年”の太田に比べ、ワダの「東根」は「いちおう組合に
入っているけどね」というタイプ。太田、ワダで昔の民藝がやっていたような左翼演劇で対立する役を演じさせてみたいと思った。
日ヶ久保香の「松島」はトイレに落とした携帯電話の扱い方など、川本より几帳面な性格にみせる。「三沢」「北上」を演じる若手2人(馬場渚・松岡努)は一生懸命さが役と重なるが、演技がまだ堅く、青い。
この組は良くも悪くも「東根」のワダ・タワーの存在が突出しており、彼を中心としたお芝居を観ているという印象だった。
アカ組で笑いが起こった「鳥羽一郎ネタ」がシロではさほど面白く聴こえず、
観客の笑いも少なかった。
『プルーフ/証明』 『心が目を覚ます瞬間~4.48サイコシスより~』
DULL-COLORED POP
サンモールスタジオ(東京都)
2009/10/07 (水) ~ 2009/10/13 (火)公演終了
満足度★★★★
心が目を覚ます瞬間
どのくらいの上演時間だったかを
確認するのも忘れるほどに
がっつりと取り込まれ打ちのめされました。
では、どのくらい理解できたのかというと
見当もつきません。
そう思ったことに確証が持てません。
でも、舞台上の創意に引きずられ
質感と具体性と抽象性のはざまからあふれてくる質感に
背を向けることのできない吸引力があって・・・。
瞬きをする刹那も疎ましく感じるほどに
見入ってしまいました。
ネタバレBOX
ベットの上で
お互いに愛の言葉を交わす冒頭シーン。
出かける男・・・・。
ラブストーリー???
でも、そこからは想像もできない展開に
翻弄されることになります。
舞台奥に大きく映し出されるパソコンの画像。
メディアプレーヤーのイメージ。
打ち入れられる短い文章・・・。
男が白衣をまとったことから
次第に心を病む女性と医師の関係が浮かび上がってきます。
100から7を引いていくことによって
自らの正気というか判断能力を確かめる女性。
観る者にそれが彼女の素の時間なのか、
あるいは彼女の内側に展開する時間なのかが
示されているようにも思えて・・・。
何度かけても留守電になる電話。
閉ざされた対人関係。
自己嫌悪や被害妄想、
大量に投与される薬、増減する体重・・・。
拒食や過食、睡眠や記憶の障害。
それが、たぶん医師が彼女に施した
物理的な治療の履歴。
薬がばらまかれる音、
冷徹にも思える白衣の医師のレポート。
一方で
その時間に覚醒した彼女の心が
次々と具象化されていきます。
医師のメンタルケアに起因するとみられる
患者のさまざまなイメージが
演劇的な表現を駆使して次々に現れてくる・・・。
ベットの上に築かれた
自分の言葉を離す(ボイスレコーダーを頭に見立てた)
不安定な人形。
彼女が求めるものと
医師が保とうとする距離・・・。
書きこまれた紙を互いに拾って読む時・・・。
時に彼女が書いたはずのメモは医師の思いにも思えて
また書類にしたレターサイズの紙には
彼女の想いとも思える言葉が書きこまれていたり・・・。
互いの理解と無理解の暗示にも思えて。
リストカットのイメージ。
死への誘いの説得力。
想いをふくらまされた風船が
ライターの火で破裂したり
ボールのやり取りが
いつしか彼女によって拒絶されたり・・・。
モラルや目標のようなことひとつずつを
我慢大会のように着こんでいく姿・・・。
それらのモラルによって線引きされた
他人が入れない空間・・・。
それが治療の一つの完成形なのかも。
そしてまた、その時間はやってきて。
覚醒の中で求める物は
治療では満たされることのない
なにかのようにも思えて。
抱きしめられるような愛なのか、
消え行ってしまうことなのか、
あるいはその両方なのか・・・。
最後のカーテンコールは女性だけ。
それは誰の物語かの
作り手からの提示にも思えて。
観終わって、
心のなかに残っていたのは
少なくとも絶望ではなかったです。
もっと捉えようがなく
醒めた、持ち重みのするなにか。
で、片づけ場所がわからない感じ・・・。
4.48からの72分にやってくる
仮の服を着せられたままのような自分の感覚が
舞台からずっと居座っていて・・・。
演劇的な創意や表現が
恐ろしいほど研がれているからこそ
伝わってきた何かだとは思うのですが・・・。
帰り道もその感覚がずっと抜けませんでした。
作り手側の意図と
全然見当違いの解釈をしているような気もするのですが、
なぜか抜けていかないのです。
「ふれる」+「おっぱいファミリー1,2,3」
毛皮族
駅前劇場(東京都)
2009/10/09 (金) ~ 2009/10/10 (土)公演終了
満足度★★★★
やっぱ、おっぱいだよね♪
ちょっと前から思ってたっ!観客は「ふれる」だけじゃあ、納得しないだろうって(笑)
だから、+「おっぱいファミリー1,2,3」なんだろうけれど、このおまけがおまけじゃあない本編みたいな催し!
まあ、要するにはちゃめちゃ!(^0^)
以下はネタばれBOXにて。。
ネタバレBOX
「ふれる」は、案外まともっぽい芝居かな~と思いきや、まともじゃあない木村さんと、まともじゃあない依子と容子の2人。
依子が木村さんをあっけなく殺して炬燵に隠しちゃうのもまともじゃあないし、炬燵に死体が隠れてるのになお、姉に借金を申し出る容子。容子の男ってのも、まともじゃあない。笑
唯一、「その男に騙されてるんだ。」という姉の台詞がまともすぎて可笑しい!(0^)
「にんにくたたきん」の発明で人生がばら色になるかと思いきや、「にんにくたたきん」で人生が終わってしまった姉は刑期を終えてまともに社会復帰しようとした矢先、妹もまともになって真面目に働いてテレビを姉にプレゼントする。というまともな終わり方!(^0^)相変わらず、江本純子の作る本はセリフの妙技が楽しい。
「おっぱいファミリー1,2,3」
サプライズとしておまけ公演らしいが、この公演こそが本編か?!と思えるほどのはちゃめちゃぶり!(^^;)
ファミレスに集まるファミリーのお話。
ここでのファミリーとはどうやらマフィアのファミリーらしい。
風景は大層な様子だが言ってる内容はブラジャーのサイズ。
出だしがブラだから、トーゼンのごとく脱いじゃう?(*^^)なんて期待に胸はずませちゃってワクワクドキドキ状態!
そしたらさ、そしたらよ?!(@@!)
おっぱいが・・・、おっぱい機関銃と化して撃ち合ってるではないですかっ!
こりゃあ、この世のものではないな。アニメだ!架空だ、妄想だ!・・・と、しばしファミリー抗争の様子を窺う。
世の中にこれほど偉大な抗争があるだろうか・・。笑
何が偉大っておっぱい機関銃を撃ちながらも駆けずりまわるおっぱいたち・・。なぜか偶数!(笑)
これだけは男性では撃てない弾なのだ!しかも、しかもだよ!江本純子の乳首を隠してた筒がポロリ・・・。
ポロリ・・。と取れちゃったではないですかっ!
しかーし、さすがは江本純子です。なんら動揺もみせず、落ちた筒を拾って指で押さえながら続けて機関銃ごっこしてたっ(^0^)
いあいあ、こんなにおっぱいだらけなのに全く厭らしくないですわ。
たぶん、騒ぎまわって機関銃ごっこしてるせいでしょか?
もう、いいんじゃね?乳首に何ら細工しなくても。
次回からモロ乳首出しちゃっても。
きっと違和感なく特にエロも感じず、アニメっぽくコメディとして見られると思う。むしろアニメの世界をほーふつとしちゃったよ!(0^)
おっぱいランド!ぼんそわーる、フランスめていてそう・・笑
『君の顔をうまく思い出せない。』
演劇企画集団LondonPANDA
シアターブラッツ(東京都)
2009/10/09 (金) ~ 2009/10/11 (日)公演終了
満足度★★★
想像以上
公演の説明に書いてる内容はどこへやら?
それはさておいて、予想以上におもしろかったです。
次第に見えてくる人物の相関図。
びっくりするようなものはなかったですけど、きちんと
主要な登場人物に意味を持たせたのは好印象です。
暴力団やら組員とか、少しシチュエーションがチープな
感じは否めないけど、まだまだ期待ができそうです。
# 暴力団・ヤクザとかは、話の展開が作りやすい分、
# 平凡に映ってしまうのですね、やっぱし。
楽しませていただきました!
『プルーフ/証明』 『心が目を覚ます瞬間~4.48サイコシスより~』
DULL-COLORED POP
サンモールスタジオ(東京都)
2009/10/07 (水) ~ 2009/10/13 (火)公演終了
満足度★★★
『心が目を覚ます瞬間~4.48サイコシスより~』
なかなか解釈の難しい作品でした。正直解らないところも多かった。
時には多重人格の「ひとり」に見えたり、閉ざされた世界の中で過去に
確かに接点を持った人との回想のようでもあったり、被害妄想であったり
楽観的であったり、悲観的であったり、時系列が曖昧に見えたり。
順序はあるようなないような。作者の尺度で思ったことを思いつくままに
突発的に書き殴られたような感じ。原作がそういうものなのかな?
兎にも角にも印象的なシーンが多かったです。
以下ネタバレ。
ネタバレBOX
なにもない床に、黒いBB弾がばらまかれ、白い薬がまきちらされ、
ゴミや書類や衣類が投げ出され、次第に足の踏み場がなくなる、
人の心が癒えない痛みや傷を負って、くすんでいくような感じで
ぞっとしました。
結局彼女は、彼の言葉をひとつも聞き入れようとはしない。
彼は第三者なのか、自分の分身なのか、複数の人物なのか。
なんとも絶望感の強い作品でしたが、印象には残りました。
て
ハイバイ
東京芸術劇場 シアターイースト(東京都)
2009/09/25 (金) ~ 2009/10/12 (月)公演終了
満足度★★★★★
嬉しくなる。
面白いなぁ。
すきだなぁ、ハイバイ。
初演と比較してどうのこうのとか、
わかりませんが。
ハイバイ、面白いですー。
ネタバレBOX
ホテルはリバーサイッ
の2回目は泣けます。
対面舞台だから、チョイチョイ
「あー、あっち側から観るとどうなってんだろー」
なんて、悔しい思いもさせられ。
ワタシ個人としては、再再演があったとしても
母親は男の人がやってほしいと思います。
通子さんは、男であり女でありなんだろうなー、と。
おばあちゃんの顔が観れる席に座れたことも
良かった。
て
ハイバイ
東京芸術劇場 シアターイースト(東京都)
2009/09/25 (金) ~ 2009/10/12 (月)公演終了
満足度★★★★★
これ、傑作!!!
五反田団の『新年工場見学会09』の中の短編
ハイバイ「チャゲ&飛鳥のニセモノ」が面白かったのと
この作品評判良かったので行ってきたが、
期待以上の傑作!
家族全員揃うと、何やら微妙な空気が流れる感じ、
知り合いもしくは親戚の修羅場に居合わせてしまった時の居づらさなど
うーん、分かる。
ほとんど、作演出の岩井さんの家の実体験を元にしているらしい。
会場ほぼ満員だったが、当日券とかまだ余裕あるみたい。
赤と黒【脚色・演出:赤澤ムック】
avex live creative
赤坂RED/THEATER(東京都)
2009/10/01 (木) ~ 2009/10/11 (日)公演終了
POPな…
こういうのは、絶対アリ。
特に後半は、見入ってしまった。
音楽のセンスが、凄く良かった。
『スピーカー』 ※土曜完売、日曜残わずか!!
グレコローマンスタイル
大野城まどかぴあ(福岡県)
2009/10/08 (木) ~ 2009/10/11 (日)公演終了
満足度★★★★
こういう芝居もありですね。
チョット遅れました。すいません。
はいってすぐの会話がガンダムの話??
あ、そういう設定。
この芝居センターで観た方が楽しめるかも。
ネタバレBOX
設定が独房なので壁に仕切られています。
一部屋に、隣の部屋に信号を送って会話をしている男と
その上に信号を言葉で(お客に?)伝える者。
3部屋で計6名の役者。
過去と現在で上下の役者が入れ替わります。
隣が見えない中で信号に頼って会話をしますが
肝心なところが伝わらず展開するコメディ
演技もいいが、設定も観ていて面白い。
個人的には満足。
人形の家
劇団ING進行形
pit北/区域(東京都)
2009/10/09 (金) ~ 2009/10/11 (日)公演終了
満足度★★★★★
やはり
人形の家は長い時間の中でやる劇だなぁとかんがえさせられました!演出が予想だにしないもので驚きながらも楽しめました。劇場の空間とマッチしていて変にリアルに感じてしまい見入ってしまった自分がいました。
本当に楽しめたのでまたさらに進化したお芝居を期待しちゃいます☆
劇読み! vol.3
劇団劇作家
TACCS1179(東京都)
2009/10/07 (水) ~ 2009/10/12 (月)公演終了
満足度★★★
興味深い試みに賛同
劇作家で劇団を立ち上げ、主に、その作品の売り込みのために、リーディングの会を開いている、劇団劇作家。
私は、旗揚げの時に一度観て、今回が二度目ですが、会場も、公演のクオリティも、ずいぶん高くなっていて、驚きでした。
私が観たのは、有吉朝子さん作の「月、白き水晶の夜」。
作品の雰囲気としては、新派か何かで上演したらと思う内容でした。
岡倉天心の不倫相手、星崎はつ子をモデルにした芝居で、キャストは皆台本は手にしているものの、照明にも工夫があり、結構本公演を観ているような気持ちで、物語に溶け込めたのは、意外でした。
キャスト陣、皆演技力のある方ばかりだったからでしょう。
私のご贔屓の日下部そうさんが、好青年役を好演されていて、素敵でした。
この作品に関して言えば、もう少し上演時間を短く、内容を煮詰めて、作者の岡倉に関しての知識を無理に台詞で説明するような箇所を推敲したら、民芸とか、新派とかの老舗劇団向きの人情芝居になるのではと思いました。
『プルーフ/証明』 『心が目を覚ます瞬間~4.48サイコシスより~』
DULL-COLORED POP
サンモールスタジオ(東京都)
2009/10/07 (水) ~ 2009/10/13 (火)公演終了
えらく DULL-COLORED POPだった
自分がちょこっと関わった『心が目を覚ます瞬間』、『プルーフ/証明』、共に、いち観客として鑑賞。とても DULL-COLORED POP な印象だった。全ての上演作品を観てきたわけではないのに、そう感じさせるのは世界観の強度なんだろう。
ネタバレBOX
『プルーフ/証明』はコロブチカバージョンも見ていたが、演出、キャスティングによって無限に変わってゆく演劇の可能性を楽しんだ。
他のバージョンを見ていたせいで、より一層、谷版のカラーをはっきりと感じ取れた気もする。
演劇面白いな。
逆手本忠臣蔵(公演再開&追加公演決定!)
劇団バッコスの祭
池袋小劇場(東京都)
2009/09/30 (水) ~ 2009/10/12 (月)公演終了
満足度★★★★
公演再開おめでとう!
公演中にインフルエンザ感染者が出て、休演というアクシデントを経て本日から再開。舞台上にも観客席にもその喜びが溢れていた。
忠臣蔵を全然違う解釈で新しい舞台にしているのだが、その解釈が素敵だ。そしてこの劇団得意の殺陣のシーンがまたかっこいい。
月曜日に追加公演が決まったということで、見逃した人が観れるといいのだが。
極めて美しいお世辞
箱庭円舞曲
OFF OFFシアター(東京都)
2009/09/11 (金) ~ 2009/09/22 (火)公演終了
劇団初見
一幕物を、きっちりと・・。アシスタントの子が、本物の美容室のアシスタントに見えて好きだった。
ネタバレBOX
構成や台詞の持ち味として、少しシナリオっぽい要素もあり、ドラマ業界とかに一本釣りされてゆくんではないか?と、いう想像もしたり。
呪われたバブルの塔 -アフターサイド- 【舞台写真掲載!】
北京蝶々
OFF OFFシアター(東京都)
2009/10/01 (木) ~ 2009/10/12 (月)公演終了
フライヤーのイメージとは違い・・
劇団初見。フライヤーから想像していたよりも、ずっとウェルメイドな感じでありました。
ネタバレBOX
奥さん役の人の抑制した演技が好感があった。
元お水、でも今はしっかりもの、というキャラクターもすごく自然にマッチしていた。
いつもホラーではないそうなので、他の作品はどんななのか興味を持った。
わが星
ままごと
三鷹市芸術文化センター 星のホール(東京都)
2009/10/08 (木) ~ 2009/10/12 (月)公演終了
清々しい衝撃
作者の体には血液と一緒に音楽が流れているのだろう。
初めて野田秀樹の作品を知ったときの衝撃に近いものがあった。
そして、すごく健康的な演劇。他に類を見ない清々しさ。
同世代の演出家は、特に見逃さない方がいいと思う。
ネタバレBOX
個人的には、ミュージック、またはミュージカルとして見た。
すごいカッコいいミュージックビデオを見ているような感覚があったので。
悲しみはメロディにのり、喜びはビートやリズムに乗るものだ、と蜷川幸雄が昔いっていたけど、柴君のはまさにリズム。
終幕、切なげなシーンはあるけど、自分としては終始、生への肯定の清々しさを浴びているようで、涙ではなく喜びに満たされたまま終わった。
照明が音と競演して空間を際立たせている。
『プルーフ/証明』 『心が目を覚ます瞬間~4.48サイコシスより~』
DULL-COLORED POP
サンモールスタジオ(東京都)
2009/10/07 (水) ~ 2009/10/13 (火)公演終了
満足度★★★★
誤訳しかし正解
演出さんの言葉を借りるとしたら、自分の感想もそうなのかもしれません。
ネタバレBOX
二人の言葉の掛け合い。これはサラへの問い掛けであり、挑戦であったのかなと。
一つ一つの抽象的なメッセージからも伝わってくるものがありました。
個人的に風船が好きでした。
楽しかったです!
そして同い年なのが悔しいです(笑)!
午後から雨になるでしょう(全公演終了・ご来場ありがとうございました!)
午後から雨になるでしょう
ウッディシアター中目黒(東京都)
2009/10/07 (水) ~ 2009/10/11 (日)公演終了
満足度★★★
雨はまだ、降らない。
この4編のオムニバスは観る側のセンスが求められるお芝居です。
積極的に参加しようとする心意気がないと、サインを逃してしまうこともあるでしょう。
しかし昨日と同じ雲の形をつくらない空ははまるで人間のうつろいやすい心を映し出す鏡のようですね。
ネタバレBOX
1話:悪意の研究
ひとりの女子高生がビルの屋上から花瓶を落としている。
その行為を止めさせようとする住人の女A(仮)。
屋上の様子が気になってしゃしゃり出てくる隣の住人の女B(仮)。
Aは、通行人の頭に花瓶が当たったら大変だから、やめなさい、と諭す。
Bは、そんなこと言ってもムダと言う。なぜって、通行人に花瓶が当たる確率と当たらない確率は50/50で変わることはないのだから、という持論を展開し、こんなわかりやすいことはやらないで、もっとズルくなりなさい、と諭す。
結果、女子高生は花瓶をビルの屋上から落とす行為をやめる。
後日、刑事が現れる。このビルのオーナーがメッタ刺しで殺されたのだと言う。
事情聴取をされるAとB。
なぜって犯人は、彼女だから。(たぶん)
犯罪の起きる可能性(確率)と降水確率を掛ける斬新さ!
まちがった考えを正そうとする時にひとはよく、”モラル”という言葉で片付けようとするけれど言葉の意味は理解できても、それ以上の領域に人が踏み込む危険性を阻止するのは否めない恐怖についての掛け合いが非常に面白かったです。
2話:Fool on The Roof
屋上にぶつぶつひとりごとを言っている貧しい身なりの浮浪者。
彼は恐らくかつて兵士で、デッキブラシを銃に見立て空に向かって攻撃している。
そこに現れるアルバイトの男。
このビルがもうすぐ取り壊されるので浮浪者を退去させるミッション遂行のために来た。
浮浪者はマイワールドに入ってるので、なかなか聞く耳を持ってくれない。
そんな折、不思議な女が現れる。
たぶん、彼女は水の女神でこの世界を滅ぼしに来た。(そしてこのビルはバベルの塔)
浮浪者は天に召され、アルバイト君は浮浪者になる。
時空を超えた、スペクタクル。
3話:オドル
は、非常にイメージ的な作品です。
アマガエルや先生、と呼ばれてるひとが出てきます。
よく雨蛙が鳴くと雨が降る。とかいう言い伝えがありますが
先生と呼ばれるひとは天候をどうするのか決めていて、アマガエルはそれに従う・・・。
リボンを使った踊りと幻想的な照明が印象的な不思議なお話です。
4話:彼らは雨を連れてやってくる
盲目のおばあちゃんは、ビル清掃員のひとりを故人だと信じ、さまざまなメッセージを送ります。
ビル清掃員は同僚にはやし立てながらもおばあちゃんの気持ちを踏みにじらずにやさしくくみ取って”生きること”を約束します。ちょっとホロっとくるようなお話でした。
呪われたバブルの塔 -アフターサイド- 【舞台写真掲載!】
北京蝶々
OFF OFFシアター(東京都)
2009/10/01 (木) ~ 2009/10/12 (月)公演終了
満足度★★★
どっちを
先に観ても楽しめるのではないでしょうか。